ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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part54 英雄の報い~神様との出会い~

前回 天国で飛鳥との再会を果たし どこかへと連れていかれた哲也

 

一体どこに向かっているのか?

 

~天国~

 

哲也「なぁ飛鳥・・・一体いつまで歩くんだ・・・?」

 

あれから飛鳥と歩き続け まだまだ目的地にはついていない 一体どこに飛鳥は連れていこうとしてるんだ?

 

飛鳥「ったく 私が惚れ込んだお前だったらそんなこと・・・・・・っ!!!お前あの記録結晶聞いたか!?」

 

飛鳥は顔を赤くして俺に詰め寄ってくる 飛鳥にしては珍しく照れてるな

 

哲也「えっ!?いや、聞いちまったけど・・・飛鳥が俺のことを好きってやつか?」

 

飛鳥「っ!/////るせぇ!!!悪いかよ好きになって!/////」

 

哲也「・・・・・・っぷ!飛鳥もちゃんと女の子らしいとこあんだな!!」

 

飛鳥「どうゆう意味だこの野郎!!!!」

 

俺は飛鳥にヘッドロックされた

 

哲也「うぐっ!?や、止めろ飛鳥・・・お前力強いから手加減して・・・」

 

飛鳥「失礼な事言った罰だ!!ったく!!私だって女だよ!!!ふんっ!」

 

俺はヘッドロックから開放された お前が女だってことは知ってるさ 俺が何度お前のその胸に顔を押しつぶされたと思ってんだよ 窒息すんだよ 真面目に 前にサクヤさんに胸押し付けられた時には飛鳥でも勝てないと思ったがこいつ成長したのか?下手したらサクヤさん以上だぞこの感じは

 

哲也「げほっ!ごほっ!加減しろよ飛鳥・・・そ、それよりさ この世界でも成長ってすんのか?」

 

飛鳥「へ?うーん・・・まぁ年齢やら肉体年齢は変わってないけど子供たちも身長がでかくなってるし・・・私のバストサイズもアップしたかも・・・?って!?何言わせんだこのスケベ!!!!!!!」

 

俺は飛鳥に平手打ちされた

 

哲也「ごばぁ!?」

 

飛鳥「馬鹿哲也!!!わざと私に恥ずかしいことを言わせるために質問したな!!!!/////」

 

哲也「んなつもりはねぇよ!!!!!」

 

いや、まぁ予想は的中したけどさ ところで今飛鳥の言った子供たちってのに引っかかるな・・・聞いてみるか

 

哲也「飛鳥 さっき言った子供たちってのはなんのことだ?」

 

飛鳥「ん?あぁ、私実は小さい頃に死んじゃった子達の面倒見てんだ 思わぬとこで夢が叶ったんだよ それも 全部今から会う人のおかげだけどね」

 

哲也「へぇ~そうなのか・・・ところで今から会う人って誰なんだ?」

 

飛鳥「会えばわかるよ ほら 着いたぞ」

 

俺達の目の前には特に変わり場絵のない扉がある ここに誰かいんのかな?

 

哲也「ここに誰がいんの?」

 

飛鳥「ここにはね この世界で1番偉い人がいるのよ 世間一般的に言う《神様》ってやつね」

 

哲也「か!?神様ぁ!?嘘だろ!?」

 

飛鳥「私はつい最近出会ったんだけど とっても優しくて気さくな人だよ それに私は神様の指名で子供の保育をすることが出来てんだ」

 

哲也「ふーん やっぱ天国って俺らの想像の一歩二歩先行ってんだな」

 

飛鳥「まぁ私も最初は驚いたけど そんなに驚いてたらこの先やっていけないぞ? それじゃあ入るぞ いいか この先は礼儀正しくな!!!! 」

 

哲也「お、おう」

 

飛鳥「それじゃあ・・・・・・神様 飛鳥です 入ってよろしいですか?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・なんも聞こえねぇぞ?誰もいないんじゃ・・・・・・」

 

飛鳥がノックをしても返答は無い ただ静寂がその場で流れてる

 

そう思っていた時だった

 

『ふぉっふぉっふぉっ よくきたのぉ2人共 さぁ入れ 飛鳥 それと哲也君よ』

 

哲也「えっ!?今のが神様!?何で俺の名前を!?」

 

飛鳥「まぁ神様だからね なんでも知ってんのよ さ 入るわよ 失礼します」

 

俺は飛鳥と共に神様がいると言ってる部屋に入った

 

そこは 特に広い訳でもなく ちょっとした空間になっていて そこに座っていたのは優しそうな白髭を生やしたお爺さんだった

 

飛鳥「お久しぶりです 神様」

 

哲也「ど、どうも・・・」

 

神様「ふむ 君が哲也君じゃな 飛鳥の想い人らしいのぉ どうなんじゃ?付き合っとるのか2人は?」

 

哲也「へ、へ?」

 

飛鳥「ちょ!?ちょっと神様!?私達そんな関係じゃ!!!!」

 

神様「冗談じゃ冗談 可愛のぉ飛鳥は 顔真っ赤にしよって」

 

飛鳥「うぅ・・・/////」

 

神様「さて、2人はなぜここまで来たんじゃ?」

 

飛鳥「あ、そうだ!!神様 以前言ってましたよね 善良な行いをし続けたものにはそれ相応の報いが必ずあって それに゛魂の吹き返し゛もありましたよね!?」

 

哲也「何っ!?魂の!?」

 

神様「ふむ 確かにあったのう ただそれが使えるのはほんっとうにごく一部の人間でなおかつ生前の行動をワシが見極め それで初めて許可が出るんじゃぞ?」

 

ある!?ってことはもしかして俺生き返れんのか!?もし神様が俺の行動を認めてくれれば!!!!!もう1度木綿季にも・・・!!!!

 

飛鳥「神様 確か神様は生前の行いを全て見れるんですよね?それで哲也のしてきたことを見てください!!!!」

 

神様「ふむ それならば・・・・・・」

 

神様は何やらでかい本をどこからか取り出し その本のページをペラペラとめくり始めた

 

神様「おっ これじゃな 本名荒波哲也 享年は16歳 死因は・・・・・・ほぉ 彼女を庇い銃弾に・・・そりゃ災難じゃな・・・ えっと他には・・・なになに SAOと呼ばれるゲームにログイン ほぉ あのSAOか そこで死神と呼ばれ常に最前線で戦い続け 遂には仲間の協力もありゲームマスター茅場晶彦 プレイヤーネームヒースクリフを倒し 約6000万人の人々の救出に成功 そしてその後は最愛の彼女 紺野木綿季が須郷裕之に囚われていた為 命懸けで彼女を救出 見事須郷の策略から彼女を救い出し 彼女も無事に生還 しかし 哲也の運命もそこまで 脱走した須郷に拳銃を3発発砲され 力尽き死亡・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「ど、どうですか?」

 

神様「・・・・・・文句無しじゃ!!!!6000万人もの命を救い出し たった1人の彼女の為にその命を捧げた・・・・・・文句のつけようもない善良者じゃ!!!!!」

 

飛鳥「ってことは!?」

 

哲也「お、俺は・・・・・・」

 

神様「うむ!哲也君 汝に命の吹き返の権利を与える!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「うむ!!!!」

 

や・・・やった!!!!!!やったぞ!!!!!!!生き返れる!!!!!!!生き返れるぞ!!!!!!!!!!!!!!生き帰れれば木綿季にも!!!!翔にも!!!!それにまた夢を追いかけられる!!!!!!!

 

神様「ただし」

 

哲也「へ?」

 

神様「ワシの出す要件を呑めば 生き返らせてやるぞ」

 

飛鳥「へ?条件付きなんですか?」

 

哲也「な、なんでも言ってください!!!!なんでもやります!!!!!!!」

 

ここまで来ちまえばもう何でも来いだ!!!!!!!なんでもやってやるから早く言ってくれ!!!!!!!神様!!!!!!!

 

神様「ふむ それじゃあ言うぞ・・・・・・」

 

何だ!?何なんだ!?

 

神様「生き返った時 君と木綿季ちゃん 2人の記憶を消す それで構わないならば生き返らせてやる」

 

哲也「なっ!?」

 

記憶を・・・・・・消す・・・・・・?どうゆう・・・・・・事だ・・・・・・?

 

神様「哲也君 君が生き返る条件には生き返った際 彼女との記憶のみを完璧に消すことだ 無論彼女からも君の記憶は消えることになる それでも構わないならば良いぞ」

 

飛鳥「そんな!?それってあんまりじゃ!?」

 

神様「飛鳥 黙っておれ」

 

神様は飛鳥を睨みそう言った

 

飛鳥「はい・・・・・・すいません・・・・・・」

 

神様「さて、どうするんじゃ?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

もし生き返れば 俺と木綿季は互いの記憶を・・・・・・・・・もし俺が生き帰えなければ木綿季が記憶を無くすことは・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・だったら答えは簡単だ

 

哲也「ならば生き返るのは拒否します」

 

飛鳥「へっ!?」

 

神様「それは何故だ?」

 

哲也「俺が生き返れば 木綿季の記憶も消えちまう 俺の自己満の為だけに木綿季の記憶は消したくない それに 例え生き返ってもう一度あって 付き合えたとしても やはりそれは違う気がするんだ SAOと最近あった出来事を経験しての俺達だと思うんだ だから あいつの記憶を消すくらいなら俺は天国にいます だからこの話は無しでいいです」

 

飛鳥「哲也・・・お前・・・・・・」

 

哲也「いいさ 木綿季にはいずれ会えるんだ それまで我慢するさ」

 

木綿季の記憶を消してまで生き返りたくはない だから いいんだ これで これで・・・・・・

 

神様「くくく・・・・・・・・・はっはっはっ!!!!!!!気に入ったぞ!!!!!!!気に入ったぞ哲也君!!!!!!!やはり君はワシが見込んだ通りの男じゃ!!!!!!!」

 

哲也「へ?」

 

神様「さっきのは君を試したんじゃ 君が彼女を犠牲にしてまで生き返るような人間なのか それとも彼女の為に自身の犠牲は気にしない男なのか 君はワシの試練に勝った 約束通り なんの犠牲も無しに君は生き返らせてあげようじゃないか!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「ワシも男じゃ!!!!二言はない!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「やったな哲也!!!!」

 

哲也「やったよ飛鳥!!!!!!!」

 

俺は飛鳥とハグを交わした

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!面白い男じゃ 荒波哲也君よ 約6000万人の命を救ってくれてありがとう ワシからも感謝する」

 

哲也「はい!!!!こちらこそありがとうございます!!!!」

 

神様「でもすまないが命を吹き返すには3日間待ってもらうことになる 今は命と身体が完全に別々になってしまっているからな 君の肉体に魂が入るようにする期間が欲しいんじゃ だからそれまでは飛鳥と一緒にいたらどうじゃ?」

 

哲也「そうなんですか 飛鳥さえよければそれで構いまさんが・・・」

 

飛鳥「私なら大歓迎だよ!!!!!!!3日間よろしく哲也!!!!!!!」

 

俺はハイテンションの飛鳥に思い切り抱きしめられた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

飛鳥「良かったなぁ・・・生き返れるなんて・・・嬉しいよ・・・私も・・・!」

 

哲也「ぐ、ぐるじぃ・・・!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!やはり飛鳥は君に惚れてるようじゃのぉ」

 

飛鳥「っは!!/////」

 

飛鳥ははっとすると俺のことを離した 抱きしめるのはいいんだけど飛鳥の場合命の危険性があるからなぁ・・・もう死んでるけど

 

哲也「えっと・・・飛鳥?」

 

飛鳥「な、なによ・・・/////」

 

んな急に顔赤らめてしおらしくなんなよ こっちが狂っちまうじゃねぇかよ

 

哲也「ちょ、ちょっとの間よろしくな?」

 

飛鳥「お、おう よろしく・・・」

 

神様「それじゃあしばらくの間哲也君と仲良くな飛鳥」

 

飛鳥「はい!!!」

 

哲也「ありがとうございました!!!!!!!」

 

俺と飛鳥1度礼をしてから神様の部屋から出た

 

哲也「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!生き返るなんて夢見てぇだ!!!!」

 

飛鳥「良かったな哲也!もう一度絶剣に会えんだな!!」

 

哲也「おう!!・・・・・・でもいいのかな・・・・・・飛鳥が死んでるのに俺だけそんな生き返るなんて・・・・・・」

 

飛鳥「んなこと気にすんな!お前は立派に戦った英雄なんだからありがたく生き返れ!そもそもお前がこんなに早く死ぬ方が駄目なんだよ!!お前はきちんとプロ野球選手になって大活躍しろ!!!そうじゃなきゃ許さねぇぞ!!!」

 

哲也「飛鳥・・・・・・あぁ!任しとけ!!!飛鳥の分も生きてみせるさ!!!!!」

 

飛鳥「うん!!!その粋だ!!!頑張れよ!!!」

 

哲也「おう!さて、これからどうする?飛鳥」

 

飛鳥「それじゃあさ 今から私が面倒見てる子ども達のところに行かない?前哲也こと離したら凄い会いたがってたんだ」

・・・

哲也「おう いいぞ んじゃあ行くか!!」

 

俺は飛鳥に連れられて 飛鳥が面倒を見てる子供の元まで向かった

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「子供たちはお前だけで見てんのか?」

 

飛鳥「いいや 当然何人かいるぞ? その中でも私が一番新米なんだ」

 

哲也「へぇ~ その人達も神様に?」

 

飛鳥「だろうね あんまり話は聞いたことないけどね」

 

哲也「ふーん」

 

飛鳥「さ!着いたぞ!ここだ!」

 

俺と飛鳥の目の前には まるで本当の幼稚園かのように門があり その向こうでは楽しげに遊んでる子供たちが沢山いた

 

でも よく考えればこんだけの人数の小さい子が死んじまったってことになる もっとお母さんやお父さんと一緒にいたかったはずなのにな・・・

 

飛鳥「皆!戻ってきたよ!」

 

飛鳥がそう言って門に入ると 遊んでた子供たちは一斉に飛鳥の元へと走ってきた

 

「飛鳥先生だ!」

 

「先生遊んで遊んで!」

 

飛鳥「はいはい 皆慌てないで 皆と遊んであげるから」

 

哲也「人気者だな 飛鳥」

 

飛鳥「SAOの頃のあんたに比べたらこんなのチャチなもんでしょ?」

 

哲也「そうかな?」

 

「先生 この男の人は?」

 

子供たちは俺の所にもぞろぞろと集まってくる 可愛いけどなんか怖いな

 

飛鳥「この人が前話した哲也お兄さんだよ」

 

「わぁ~!この人が!」

 

「飛鳥先生の好きな人なんだね!」

 

「お兄さんも飛鳥先生のこと好きなの?」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「こら お兄さん困ってるでしょ?」

 

「僕知ってるよ!2人が好きだったらちゅーするんでしょ!」

 

「じゃあ2人はちゅーしたの?」

 

「ちゅー見してよ!」

 

飛鳥「こ、こら!!!私達は付き合ってはないの!」

 

哲也「ははは・・・まぁ子供らしいっちゃ子供らしいか・・・」

 

俺はくすっと笑いながら飛鳥の赤みを得てる顔を見た

 

飛鳥「な、何見てんだよ!馬鹿!」

 

哲也「まぁまぁ いいじゃねぇか 皆 お兄さん達は好き同士だけど ちゅーはしてないんだ だからちゅーを見せるのはまた今度でいいかな?」

 

飛鳥「へっ!?/////」

 

「好きどうしって?」

 

哲也「要は お兄さんと飛鳥先生は皆が大きくなった頃に お父さんお母さんみたいになるって事だよ」

 

俺はそう言って飛鳥を抱き寄せた

 

飛鳥「っ!?/////」

 

「わぁ~!やっぱり~!」

 

「ラブラブだね!」

 

飛鳥「ば、馬鹿!何すんだよ!/////」

 

哲也「子供たちはこう言っとかなきゃ納得しないって飛鳥も分かんだろ?だから今だけは勘弁な」

 

俺は飛鳥の耳元でそう囁いた

 

飛鳥「ったく・・・強引だな・・・/////」

 

「先生顔真っ赤っか~!」

 

「照れてるの~?」

 

飛鳥「い、いい加減に離せ馬鹿!」

 

飛鳥は俺の事を突き飛ばし 俺は無理やりどかされた

 

哲也「わ、悪い悪い」

 

飛鳥「ったく・・・/////」

 

「哲也お兄さん!遊ぼ遊ぼ!」

 

「飛鳥先生も遊ぼ!」

 

飛鳥「うん!そうだね!皆何がしたい?」

 

飛鳥がそう聞くと 鬼ごっこやおままごとと言った 俺も小さい頃にした遊び方が沢山出てきた

 

飛鳥「よぉし!それじゃあまずは鬼ごっこしよっか! 先生とお兄さんが鬼をしてくれるよ!」

 

哲也「皆捕まえちゃうぞ~!」

 

俺がそう言うと皆は四方八方に散らばっていった

 

飛鳥「哲也 手加減しろよ?」

 

哲也「分かってるさ 子供相手に本気は出さないさ」

 

こうして 俺達は飛鳥達の教え子達と一日中遊び 身体を動かした

 

こんなに元気が良くて底抜けな笑顔で遊んでいるのに もう既に死んでしまっている そう考えるとこっちまで辛い気持ちになってくる

 

それでも皆の笑顔を見てると死ぬってことも悪くは無いと思った もしこの子達が下界にいたら飛鳥にも出会わずここにいる皆と出会うことは無かった 一期一会って訳では無いけど天国にきてこうして出会えたんだから もしかしたらここにいる方が楽しいと思ってる子達もいるかもしれないし 飛鳥が先生で嬉しいと思ってる子達もいるだろうし 何でもかんでも死が悪いってイメージを付けるのも考えものだな

 

そして 俺達は今 飛鳥が天国において住まいにしてる場所にいた

 

哲也「なぁ飛鳥 死んだ人にも寝るとか概念はあんのか?」

 

飛鳥「うん 当然昼夜はあるし 眠くなるしね 哲也は今眠い?」

 

そう言われれば確かに眠いかもしれない あんだけ遊んだの久しぶりだったしな

 

哲也「あぁ もう寝たい感じだな」

 

飛鳥「そっか それじゃあもう寝よっか」

 

哲也「そうだな 悪いな世話になって」

 

飛鳥「いいんだよ 世話すんのは慣れてるしね・・・・・・ってしまった・・・・・・布団が1枚しかないな・・・普段私しかいないからな・・・・・・」

 

哲也「ありゃ まぁ仕方ねぇか 飛鳥は布団使ってよ 俺はなんも使わないでいいから 床で寝かせてもらうよ」

 

飛鳥「何言ってんだよ!!!客人なんだからお前が使えよ!!!」

 

哲也「いや、流石に女の子を床に寝かせるわけには・・・」

 

飛鳥「うーん・・・・・・よし!ならこうしよう!!!!」

 

哲也「?」

 

~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ま、まじですんの・・・?」

 

飛鳥「い、いいから入ってよ・・・別にお前だって女の子と寝るのは絶剣で慣れてんだろ?」

 

哲也「・・・・・・じゃあお言葉に甘えて・・・・・・」

 

飛鳥が先程思いついたのは 俺と飛鳥で一緒に布団に入ると言う事だった

 

俺はいくら慣れ親しんだ飛鳥と言っても流石にそれはと思い最初は拒んだが だったら追い出すと言われたから 仕方なしに俺は要求を飲んだ

 

飛鳥「・・・・・・な、なんか照れるな・・・・・・き、緊張してる・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・まぁな・・・・・・」

 

飛鳥「えへへ 良かった 私も緊張してんだ」

 

哲也「ふぅ・・・なんかどったんばったんして疲れちまったな・・・」

 

飛鳥「そう?疲れたなら話さないでおく?」

 

哲也「いや、積もる話もあるし今は色々と話してておきたいんだ」

 

飛鳥「そっか それなら良かった 私も話したいしね」

 

哲也「ところでこの家はやっぱ神様に?」

 

飛鳥「うん 天国にいる高校生以上の死者はこういったものが与えられて 小さい子達はホテルみたいなところで皆で暮らしてんだ」

 

哲也「へぇ~ そうなんだ」

 

飛鳥「でも 当然地獄に言ったやつは違うぞ? 地獄に言ったやつに贔屓もクソもないからな 今頃うんと酷い目に合ってるんじゃないかな?」

 

哲也「地獄か・・・・・・てなるラフィン・コフィンのやつとかがいそうだな・・・・・・ラフィン・コフィン・・・・・・・・・か・・・・・・・・・」

 

そういや飛鳥を殺したあいつはラフィン・コフィンに入るとか言ってたっけか・・・・・・

 

今までなんも考えずに過ごしてきたけど 目の前にはあのとき死んだ飛鳥がいる 俺がみすみす見殺しにしてしまった飛鳥が

 

あの光景と あの後飛鳥から送られてきた記録結晶の内容を思い出すと 嫌でも俺の胸は握りしめられたかのように苦しくなって 呼吸が乱れていった

 

飛鳥「て、哲也?大丈夫か?」

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・!ごめん・・・・・・!ごめん飛鳥・・・・・・!俺が・・・・・・!俺があの時卍解を使ってなかったから・・・!!!お前を死なせちまった・・・・・・!!!おれがこんな所にいる価値はない・・・!!!俺はお前を殺した人殺しなんだ・・・!!!!!」

 

俺は涙を流しながらそう言った そうだ あんなの俺が飛鳥を殺したようなもんじゃないか 助けられたはずの飛鳥を見殺しにした よく良く考えればなんで飛鳥は俺なんかにこんなに優しくしてくれてんだ? 俺は飛鳥を殺したのに・・・・・・

 

飛鳥「哲也・・・・・・私なら大丈夫だよ そんなに泣かないで?」

 

哲也「俺は・・・!俺は・・・・・・!!!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥は何も言わず 俺の事を優しく抱きしめてきた

 

哲也「飛鳥・・・・・・?」

 

飛鳥「もういいんだよ あの時死んじゃったけど それを私は哲也のせいにしたことは1回もないよ?逆に哲也はあの中私を助け出そうとしてくれた私にとってのヒーローだって思ってるよ?」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「だから もうそんなことで自分を責めないで? そんな哲也私は嫌いだよ? 私が大好きな哲也はいつもでっかく構えていて そんな仲でも優しさも持ってる そんな哲也が大好きなんだ だから もう泣かないで? 泣いてもいいけど それなら私がずっと撫でちゃうぞ?」

 

啜り泣く俺の事を 飛鳥は撫でてくれて 落ち着かせてくれた あの時は木綿季が俺の事を支えてくれたけど 今はこうして俺の事を責めていてもいいはずの飛鳥が 俺の事を慰めてくれる

 

哲也「飛・・・・・・鳥・・・・・・飛鳥・・・・・・!!!!!!!飛鳥・・・!!!!」

 

俺は抱きしめられたまま 溜まった涙を流した いつもは苦しい飛鳥の抱きしめも 今はとても優しくて 母性溢れる飛鳥の優しさが俺を包み込んでくれた

 

飛鳥「よしよし 泣きたいなら沢山泣いて 溜まった涙全部出しちゃえ 大丈夫だよ 今は私がついていてあげるからね」

 

哲也「飛鳥・・・ありがとうな・・・」

 

飛鳥「どういたしまして 哲也」

 

こうして 俺はずっと飛鳥に抱きしめられ撫でられたまま 気づいたら寝付いてしまっていた

 

ありがとう 飛鳥 お前にもう一度会えて本当に良かったよ

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃 ある場所では・・・・・・・・・

 

『野郎共!!やっちまいな!!!俺達は天下無敵の゛ラフィン・コフィン゛だ!!!!俺達の恐ろしさを存分に思い知らせてやれ!!!!!!』

 

神様「ふむ・・・・・・奴らにも困り果てたものじゃのぉ・・・・・・ラフィン・コフィンだかなんだか知らぬが 今はこっちにもSAOの英雄がおる 明日は飛鳥と哲也君にこやつらの退治を頼もうかのう」




神様に今までの行いを認められ 生き返る約束を交わした哲也

短い期間だけど再び飛鳥と行動を共にする中で 哲也は何を得るのか

そして 最後に出たラフィン・コフィンと名乗る謎の人物像 そして神様の言っていた退治とは?

もうしばらく天国編は続いてしまいますがこれからも引き続き宜しくお願いします!3月までにALO編は終わらせたいと思っています!

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