ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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えーなんとか時間を取ることができ 投稿することが出来ました

それと、いきなりですがこの新章からは新キャラが数人出ます

大半がオリジナルですがそのほとんどがこれからの物語に大きく関わってくるキャラです

なので 新キャラ共々 新章 ALO編の方をよろしくお願いします

それでは本編です どうぞお楽しみに


第二章 アルヴヘイム・オンライン編~誓いの言葉~
part28 生還~待っていた現実~


『テツヤー!』

 

『待てよー!ユウキー!』

 

『テツヤー』

 

『あれ?ユウキ・・・?』

 

『テツ・・・・・・』

 

『おい!ユウキ!!どこに行くんだよ!!!』

 

『・・・・・・・・・・・・・・・』

 

『おい!!!!ユウキ!!!!!ユウキー!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

「っは!!!!!!!」

 

ぴぴぴ・・・ぴぴぴ・・・ 朝起きると俺を待っていたのは目覚ましの音だった

 

「はぁ・・・!!はぁ・・・!!!!!ちっ・・・・・・・・・クソッタレ!!!!!」

 

俺は夢の内容にイライラしたため 近くにあった目覚まし時計をぶん投げた 壁にぶつかった目覚まし時計はそのまま『ガシャン!!!!!』と言う大きな音を立て壊れた

 

「・・・・・・・・・いい加減にしろよ・・・・・・・・・・・・俺は《お前の事忘れたいんだらよぉ・・・》」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

現在1月の中頃 肌寒い風がよく吹いていた

 

死んだと思った俺だが俺は奇跡的に皆と共に生還できた 生還できたことは別に嬉しくはなかった 逆に『何で生きてんだ?』と思った

 

ともかく生きて返った俺は驚くほど握力がなかった 最初に立ち上がろうとした時足が折れそうなくらいだった

 

 

そして、生還して最初に待っていたのは日常生活を送れるようにするリハビリだった 毎日毎日辛いリハビリだった

 

しかし、俺は医者から見ても驚異的な回復力を見せ 皆よりいち早くリハビリを終わらせた

 

リハビリが終わった後はひたすら毎日ランニングをしていた

 

俺は現実に戻ったら高校1年の年だ そうなると野球もやる事になる

 

2年間のブランクは相当なものだ だから毎日走った それこそ《何かを忘れるかのように》

 

しばらくすると大分走れるようになった 最初は1キロ走るのもままならなかったのに今では余裕で5キロ近くは行ける

 

でもこんな事では駄目だ 全盛期には程遠い もっと毎日走らなきゃ行けない

 

 

・・・・・・頼れる相棒もいるのだから・・・・・・

 

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・」

 

ランニングを初めてどれくらいたったのだろう 6時に初めて今7時だからもう軽く1時間は走ったかな

 

哲也「ふぅ・・・休憩っと・・・・・・」

 

「お疲れさん 哲也」

 

哲也「ん?何だ翔か お前もランニングか?」

 

そう、当然翔も毎日ランニングをしていた リハビリの影響で出遅れたが今では俺と同じくらいの距離は走れると思う

 

翔「おう スポドリ飲むか?」

 

哲也「おっ サンキュー」

 

俺は翔からスポーツドリンクを受け取り口にした 懐かしい感じだ 2年前は毎日これをやってたっけな

 

哲也「・・・改めて実感するな・・・戻ってきたって・・・」

 

翔「・・・あぁ・・・」

 

剣を握り人を守るため戦ってきたあの世界とは違い この世界ではもう何も守るものはない

 

しいて言えば守るのは己のプライド・・・・・・ってか?

 

でも、俺にはもう守るプライドも糞もねぇな

 

俺には守るものなんかねぇからな・・・・・・

 

翔「・・・・・・どうだ・・・・・・忘れられそうか・・・・・・?」

 

哲也「いいや・・・今朝も出てきたよ これで10日連続くらいだ イライラしたから今日目覚まし時計ぶっ壊しちまったよ」

 

翔「おいおい・・・・・・」

 

哲也「ははは・・・」

 

俺はあの世界の事を極力忘れようとしていた 誰と暮らしていただとか 誰を愛していただとか 早く忘れたい 覚えてるだけ辛い 名前を聞くだけで死にたくなってくる なのに忘れられない 人間の難しいところさ 忘れよう忘れようとすると忘れられない 正直うんざりだ いい加減にしてくれよ

 

哲也「あ、お前今日の午後空いてる?」

 

翔「空いてるけど?」

 

哲也「良かった 今日実戦投球したいからよ キャッチャーについてくれよ」

 

翔「構わないぜ 何時からにする?」

 

哲也「んー・・・この後一旦家に戻ってから親のとこに戻るからよ 2時くらいでいいか?」

 

翔「OK んじゃあ2時にいつもの場所で」

 

哲也「了解!んじゃまたな!急いでシャワーを浴びなきゃ行けねぇから行くわ!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

俺が一人暮らししていたアパートは2年間昏睡してた俺の部屋を残して置いてくれたどころか 大家さんが俺が戻ってきたら元の料金と同じでいいからこの部屋使わしてあげると アパートの中で1番広い部屋を用意してくれた

 

それほど大家さんは心配してくれたのだろう

 

おかげで三部屋しかない狭い部屋が一気に五部屋の広い家になった

 

これに関してはすごく嬉しかった 狭い家ではどうしても物がかさばる だからもう少し部屋が欲しかったところだった

 

ともかく俺は広い部屋に越した そして、俺は今 母さん達がいる本当の家へと来ていた

 

~荒波家~

 

俺の実家は東京都内の二階建て なかなか広く裕福な家庭って感じの生活が出来ている 久しぶりに見た我が家は特に変わっていなくなんだかとても安心感が生まれた

 

哲也「ピンポーン」

 

・・・・・・・・・

 

哲也「あり?ピンポーン!」

 

・・・・・・・・・グッモーニン!!!!!

 

あぁ・・・またか・・・・・・゛だるいやつ゛が来た・・・・・・・・・

 

俺は来たる馬鹿に対抗するため 身構えた

 

ガチャ「哲ぐぼぉ!?」

 

いきなり飛び蹴りをかまそうとしてきた奴の足を避け そのまま俺は足で顔を蹴り踏んづけた

 

「ぐっ・・・やるなぁ・・・゛父さん゛の『おはようジャンピングキック~息子への愛を添えて~』を避けるとは・・・・・・・・・」

 

哲也「バーカ 単調過ぎなんだよ動きが やるならもっと緩急つけろ ゛クソ親父゛」

 

今俺が顔を踏んづけてるのは先程から言ってるように俺の親父だ

 

名前は荒波一輝(あらなみかずき) 俺はだいたい親父もしくはクソ親父と呼んでいる

 

性格は良くいえば明るく悪く言えばうるさい 社内では人気者らしい ホントかよ だるい親父だが親父のおかげで一人暮らししてるから俺はなんだかんだ親父には感謝しているつもりだ

 

一輝「くそぉ~もっと激しくいかなきゃな!」

 

哲也「やらんでええわタコ それより俺は腹減ってんだ 朝飯食わせろ」

 

一輝「なによぉ哲也のいけずぅ~!」

 

哲也「殺すぞクソ親父」

 

一輝「はい、すみません・・・」

 

哲也「ったく・・・・・・さっさとあがらせろ」

 

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

「どうしたの? そんなに静かになっちゃって あんたらしくないわね」

 

哲也「ん?別に 何でもないよ ゛母さん゛」

 

俺が今話してるのは俺の母親 名前は荒波美咲(あらなみみさき)

 

御近所からは美人と大評判だ でも確かに綺麗だとは思う 親父と釣り合うかと言ったらどうやら親父も割と近所からの評判は良いらしい

 

俺はだいたい母さんと呼んでいる そんな母さんからのプレゼントで俺はSAOにログインした どうやら母さんは事件発覚当初は毎日毎日枕を濡らしたらしい

 

俺がリハビリから戻り家に戻って来た時に一番最初にされたのは母さんに抱きしめられ『ごめんね・・・・・・戻って来てくれてありがとう・・・!!』だった

 

でも母さん 俺はSAOにログインした事 今では《俺の人生の汚点》だと考えてるよ

 

だって2年間も無駄な時間を過ごしたんだ 野球一筋の俺にとっては無駄な時間でしか仕方ない

 

あんな世界無けりゃ良かったんだ・・・・・・そうすればこんな目に遭わず・・・・・・

 

美咲「あらそう?あ、ご飯できたわよ?」

 

哲也「おっ やったね 腹減ってから楽しみにしてたんだ」

 

一輝「母さんのご飯は美味しいからなぁ~ いつもありがとね 美咲」

 

美咲「も~褒めても何も出ないわよ!!馬鹿一輝!!!」そう言うと母さんは顔を紅くしながら親父の事をしばいた

 

一輝「いてぇ!?」

 

哲也「ったく・・・・・・ほんと仲いいよな 2人とも」

 

そう、2人は割と若い段階で俺を産んだため まだ2人とも30代の後半だ そのため良く俺達の前でも平気でいちゃついてる

 

・・・・・・いちゃつくか・・・・・・・・・

 

『テツヤ♪』

 

・・・・・・るせぇ・・・・・・出てくんじゃねぇ・・・・・・失せろ・・・・・・・・・

 

『へ?なんで?そんな事言うの?』

 

決まってんだろうが 俺はお前の事忘れたいからだよ 分かったら消えろ

 

『ボクの事・・・・・・嫌いになったの・・・?』

 

哲也「っ!!!!るせえんだよ!!!!!!!いいからとっとと失せろこの野郎!!!!!!!!!!!!!!」

 

一輝「え?哲也?」

 

美咲「どうしたの?いきなり叫び出して」

 

哲也「っ!!!!!!!!・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・何でもないよ それより飯食おうぜ飯!!!!」

 

 

 

 

 

 

哲也「ところで゛あのアホ゛は?」

 

美咲「へ?あの子なら・・・・・・」

 

ビシュ!!!!! 俺の顔めがけ何かが飛んできた

 

哲也「あぶねぇ!?」俺はそれを間一髪で防いだ 投げられたものはキンキンに冷やされたペットボトルだった 冷えたペットボトルは割と痛かったから避けられて良かった

 

「だ!れ!が!?馬鹿ですってぇ!?」

 

哲也「あぶねぇだろうか!!!!!いい歳こいて投げていいもんと悪いもんの区別もつかねぇのかよ!?」

 

「あーら お生憎様 私より馬鹿で間抜けでアンポンタンな゛弟゛にそんな事言われる筋合いは無いわね~」

 

哲也「んだとぉ!?この・・・・・・・・・・・・ペチャパイ!!!!!!」

 

「何よ!!!!単細胞のバカ!!!!!」

 

美咲「こぉら!止めなさい! 哲也!゛渚゛!!」

 

今 俺が今口喧嘩して母さんから渚と言われたのは俺は実の姉

荒波渚(あらなみなぎさ)だ 俺は姉ちゃん 馬鹿姉貴 などと呼んでる まあだいたい姉ちゃんかな?

 

俺より2歳歳上で今年大学生 俺とは違いソフトボールをやっていてどうやら大学は決まっていて指定校推薦とやらで入れたらしい

 

ソフトボールの強豪校に行っいて寮生活しているためなかなか帰れない日が多い姉ちゃん 高3の今でも推薦が決まってからは部活に入り浸ってるらしい じゃあ何故2月で部活に入り浸ってるのに帰ってるかって?

 

それはどうやら姉ちゃんの学年が学級閉鎖にあったらしい それでしばらく学校にはいけないだとか そして、しばらく家に帰ってなかったのでこの機会に帰ってきたらしい

 

性格は明るく面白いが怒らせると怖い と言っても俺も抵抗できる力はあるからよくいがみ合ってる

 

俺のいない2年間は合間を縫っては見舞いに来ていたらしい それでも姉ちゃんが俺に最初に発した言葉は『何だ 死ななかったの?』だった

 

恥ずかしいんだか何だか知らねぇが素直になりゃ良いのに・・・・・・

 

ちなみにさっき言ったように胸はほぼ無い 背丈は女子からしたら高い部類に入るかな?

 

渚「この馬鹿殺すまでやめない!!!!」

 

哲也「上等だ!!!後悔すんじゃねぇぞ糞姉貴!!!!!」

 

一輝「相変わらず仲がよろしいこって まるで《夫婦》だな」

 

哲也「っ!!!!!!!!」

 

渚「えぇ!?私やだよ!?こんなアホと結婚すんの!!!!」

 

美咲「てゆうか法律上駄目でしょうが」

 

渚「あ、そっか ・・・・・・・・・ってあれ?哲也?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

結婚・・・・・・・・・俺は・・・・・・俺は・・・・・・・・・

 

 

 

『ボクと結婚して!!!!!』

 

・・・・・・やなこった・・・・・・お前と一緒にいるとろくな事が無いんだ なんでそんなやつと・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・・・・

 

 

渚「哲也!!!!!!!!!!!!!!」姉ちゃんは俺の肩を揺さぶってきた

 

哲也「おわぁ!?ビックリすんなぁ!?」

 

渚「いきなりどうしたのよ?黙り込んじゃって」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・何でもないよ・・・・・・・・・」

 

渚「そう?何かあんたここんとこらしくないわよ?何かあったの?」

 

哲也「何でもねぇって 心配してくれてあんがとよ」

 

渚「ならいいけど・・・」

 

~~~~~~~~~~~

 

飯を食べ終わったあとは少しゆっくり 今はテレビを見ていた

 

『続いてはスポーツです! 昨年度5位に終わった横浜は───』

 

哲也「んだよ まだまだだな横浜も」

 

一輝「つってもお前がいない時横浜2位になったんだぞ?」

 

哲也「なにぃ!?なんで俺がいない時に!!!!」

 

一輝「まぁそうゆう運命さ 諦めな」

 

哲也「くっそぉ・・・・・・まぁ仕方ねぇか・・・・・・」

 

一輝「あ、思い出した 横浜に新しい打撃コーチが就任するらしいぜ?」

 

哲也「へ~ 誰?」

 

一輝「いや、それが思い出せないんだよなぁ・・・・・・確か横浜とソフトバンクにいたってのは覚えてんだが・・・・・・・・・まぁその内テレビでやるさ もしくは後で調べてみたら?」

 

哲也「ハマとバンクか・・・・・・・・・ま、時間のあった時に調べるわ」

 

『さて、続いてはパ・リーグです!』

 

哲也「あぁ!?おいコラ!!!!セ・リーグ終わっちまったじゃねぇか!!!!!」

 

一輝「そんなこと知るか」

 

哲也「んだとこんにゃろぉ!!!!!」

 

美咲「そう怒らないの ね?」

 

哲也「ちぇ・・・ほんと親父には甘いよな・・・・・・」

 

一輝「その分浮気にはうるせえんだぜ?ちょこっと夜遅く帰ってくると怒られんのお前も知ってんだろ?」親父は俺の耳元で話してきた

 

哲也「あ~・・・・・・そういやそうだったな・・・・・・」

 

一輝「ま、お前も《嫉妬深い女の子》」には気をつけろよ?」

 

哲也「っ!!!!」

 

嫉妬・・・・・・・・・深い・・・・・・・・・女の子・・・・・・・・・・・・

 

 

 

『浮気は許さない!!!!!!!』

 

 

 

哲也「っ・・・・・・・・・・・・うるせぇんだよこの野郎!!!!!!!!!!!!!!いつもいつも出てくんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!お前は死んだんだろうが!!!!!!!!!!!!!!いつまでも俺にひっついてねぇでさっさとあの世に行きやがれ!!!!!!!!!!!!!!」

 

一輝「!?俺は死んでねぇぞ!?」

 

哲也「っ!!!!!」

 

一輝「どうしたんだ? 何かほんとに最近様子が変だぞ?」

 

哲也「・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・ちょっと頭冷やしてくる・・・・・・・・・」俺はそそくさとその場を離れ 家から出ようとした

 

一輝「お、おい!!哲也!!!!」

 

 

 

 

 

哲也「はぁ・・・・・・!!はぁ・・・・・・!!!」

 

俺は家からすぐの土手へと来ていた

 

何でだ 俺は忘れたいだけなのに 何でお前は出てくるんだ

 

お前は死んだんだ ならお前はあの世で俺よりいい男でも探してろ

 

俺よりいい奴なんざ腐るほどいる だからお前はそいつと付き合ってろ

 

そうすればもう俺の所にも出ない そうすれば俺は苦しまずに済む

 

 

 

 

・・・・・・俺はそれを望んでるのにそう思えば思うほど胸が痛くなるのは何故だろう 俺はまだお前の事を引きずってるのだろうか

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんでお前の事好きになっちまったのかな・・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ただいま・・・・・・」

 

渚「あ、帰ってきた ねぇ哲也 あんた午後暇?」

 

哲也「あ?いきなりなんだよ 暇ではないが・・・・・・」

 

渚「え~? 何の用事?」

 

哲也「翔と2時から練習だけど?」

 

渚「あ!ほんと!?それなら私も入れてよ!!体動かしたくてウズウズしてたのよ!!!」

 

哲也「はぁ!?あのなぁ!!俺が練習で使うのは軟式球じゃねぇんだぞ!?硬式だ硬式!!!!当たりでもしたらどうすんだよ!!!姉ちゃんは女なんだぞ!? もっと自分の体大事にしろよ!!!」

 

渚「!?」

 

一輝「え!?」

 

美咲「哲也!!コレ!!!」母さんはそう言うと俺の口に体温計を突っ込んできた

 

哲也「っ!?」

 

美咲「・・・・・・・・・熱は無いみたいね・・・・・・・・・」

 

哲也「いきなりどうしたんだよ!!」

 

渚「だってあんたが私にそんな優しい言葉使うなんてそれこそ天地がひっくり返ってもありえないと思ったのに・・・・・・・・・」

 

一輝「ま、哲也が気づかぬ内に大人の階段登ってたって事だな」

 

哲也「はぁ・・・・・・・・・・・・ま、どうせ姉ちゃんの事だ 駄目って言っても来るんだろ?」

 

渚「その通り♪」

 

哲也「ったくしゃあねぇなぁ・・・・・・・・・怪我には気をつけろよな」

 

渚「・・・・・・・・・・・・あんたほんとに哲也?」

 

哲也「は!?俺は俺だわ!!!!」

 

渚「なーんか別人みたい 2年前のあんたとは比べもんにならないくらい優しいわね 昔なら『ボール当てて怪我さしてやる』とかゆうと思うんだけどな~」

 

哲也「・・・・・・・・・どうとでも言っとけ・・・・・・・・・」

 

 

 

いつからだ? 俺が人に以前よりも優しくなったのは いつもの調子で話してると思ってたら皆からは熱がある扱い 俺は何故こんなにも変わってたのだろうか

 

 

・・・・・・・・・・・・やっぱしあの世界のせいかな・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「言っとくけど 俺は普通のボールを使うからな ソフトボールは使わねぇからな」

 

渚「分かってるわよ 安心しなさい」

 

哲也「ならいいけどよ・・・」

 

しばらく歩いていると翔と待ち合わせしたグラウンドに着いた そこにはもう既に翔が待っていた

 

翔「おっ、来たか」

 

渚「こんにちは!翔君! 今日は私も練習させてもらうわよ!」

 

翔「お久しぶりです 渚さん」

 

渚「もぉ~いつも言ってるでしょ~?渚でいいって!」

 

哲也「俺が言うとキレるくせに」

 

渚「あんたは別よ!!」

 

渚「まぁまぁ ほら、速くアップ済ましてこいよ」

 

哲也「へいへい ほら、早く走ろうぜ 姉ちゃん」

 

渚「はいはい 行くわよ!」

 

~アップランニング終了~

 

哲也「おっしゃ んじゃあ投げんぞ翔」

 

渚「ちょーっと待ちなさい!」

 

哲也「あぁん?んだよ」

 

渚「私ね~実は今日皿洗い当番なのよ~」

 

哲也「へぇ~そんで?」

 

渚「変わって!」

 

哲也「断る!」

 

渚「まぁそう言うとは思ってたわ・・・・・・そこで!私と勝負しなさい!」

 

哲也「勝負ぅ?」

 

渚「今から一打席!私と勝負よ!私がヒット性のあたりを打つかフォアボールで出塁したら私の勝ち あんたが皿洗いしなさい! 凡打性か三振かデッドボールならあんたの勝ち! 私が皿洗いするわ! 分かった?」

 

哲也「・・・・・・・・・って抜かしてるけどいいか? 翔」

 

翔「俺は構わないぞ お前次第だ」

 

哲也「はぁ・・・・・・まぁいいか デッドボールの時は避けろよ?」

 

渚「そう来なくっちゃ!! 分かってるー!」

 

哲也「投球練習すっから待っとけよ」

 

渚「はいはい!」

 

~練習終了~

 

哲也「んじゃー行くぞー」

 

渚「どーんときなさい!」

 

 

にしても久しぶりだな 実際に打者を立たせてのピッチングは

 

俺はこの時ばかしはあいつの事を完全に忘れられる そのおかげでピッチングには何の支障も出ない

 

だけど 投げ終わった後は 妙な虚無感が俺を襲う 投げ終わった後 あいつの声が聞こえないのがそんなに違和感を感じるのか

 

俺も・・・・・・・・・速くあいつから卒業しなきゃな・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「おら!」

 

俺の投げたボールは翔のミットにバシーンとゆう音を立て収まった

 

渚「ちょっと!女の子にそんな速い球投げる!?」

 

哲也「俺だって皿洗いなんかしたかねぇわ!だったら全力で投げさせてもらう!」

 

翔「まぁまぁ ともかくナイスボールだ」

 

哲也「ったく・・・ま 女なんぞに俺の球は打たせねぇよ」

 

渚「言ったなぁ!?よぉし!!場外にかっ飛ばしてやる!!!!」

 

哲也「そら!次行くぞ!!」

 

俺は得意球のフォークを投じた すると姉ちゃんのバットは大きく空を切った

 

渚「むきー!!!変化球なんか聞いてないわよ!!」

 

哲也「ぷぷぷ!次で空振り三振かな~?かっかっかっ!!」

 

 

哲也「そら!ラスト!」

 

俺が投げたボールはストライクゾーンから少し外れてボール

 

哲也「ちっ 外したか」

 

翔「力むな力むな 落ち着いてけ」

 

哲也「おう よし!!!!」

 

再度投げたボールは再びストライクゾーンから外れてしまった

 

哲也「あ、あり?」

 

渚「ヘイヘイヘイ!!!ピッチャービビってる!!!!」

 

翔「落ち着け落ち着け 今で通り投げろ哲也」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・ふぅー・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は落ち着くため一旦目を瞑った

 

そうだ・・・今まで通り投げればいい 焦るな 落ち着いてけ

 

『焦らないで?落ち着こ?』

 

・・・・・・・・・・・・そうだな・・・・・・・・・ありがとな・・・・・・・・・

 

『頑張って!テツヤ!!』

 

 

 

哲也「よし!!!いくぞ!!!!!」

 

渚「来なさい!!!哲也!!!!」

 

 

 

俺はストレートをインコースに投げた

 

 

しかし、俺の投げたボールは《ユウキ》の腕にぶつかってしまった

 

渚「きゃ!!!」

 

哲也「っ!?しまった!!!!!!!!!」

 

 

俺は急いでマウンドからバッターボックスに駆け寄り 腕を痛そうにしていた《ユウキ》に近づいた

 

 

哲也「おい!!!大丈夫か!?」

 

渚「う、うん 痛いけど大丈夫よ・・・」

 

哲也「そうか・・・・・・無事で良かったよ・・・・・・」俺はいつものように《ユウキ》を抱きしめた

 

渚「!?」

 

翔「な!?哲也!?お前何やってんだよ!!!!!」

 

哲也「え?何って俺はユウキを・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!!!!!」

 

 

ふと目が覚めると 俺は何故か姉ちゃんを抱きしめ頭を撫でていた

 

恐る恐る姉ちゃんの顔を見ると殺気を帯びた顔をしていた

 

渚「哲也・・・・・・!!!!あんた私に何してるかわかってんでしょうねぇ・・・・・・・・・!?」

 

哲也「な!!ち!違う!!!これは何かの間違いであってだな!!!!!」

 

渚「問答無用!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は姉ちゃんにおもいっきりひっぱたかれた

 

バチーンとゆう鈍い音がその場に響いた

 

 

 

あれ?なんかこのやりとりどっかでやったな 誰と?いつ?どこで?

 

 

哲也「いってぇ!?加減しろよ《ユウキ》!!!!!!!」

 

渚「へ?ユウキ・・・・・・・・・?ユウキって誰よ・・・・・・・・・・・・?」

 

哲也「っ!!!!!!!!」

 

渚「なぁに?まさか・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

渚「あんたの゛彼女゛ぉ?」

 

 

 

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ユウキ・・・・・・は・・・・・・・・・俺・・・・・・・・・の・・・・・・・・・・・・彼女・・・・・・・・・?

 

 

違う・・・・・・・・・ユウキは・・・・・・・・・俺の・・・・・・・・・・・・嫁さん・・・・・・・・・・・・・・・だ・・・・・・・・・・・・

 

 

嫁ならなんでユウキはいないんだ・・・・・・・・・・・・?なんで・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

『大好きだよ・・・・・・・・・テツヤ!!!!!!!!』

 

 

哲也「っ・・・・・・・・・ぐっ・・・・・・・・・がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

 

翔「っ!?おい哲也!!!!」

 

哲也「ユウキが!!!!!!ユウキが!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「ど、どうしちゃったの!?哲也!?」

 

 

 

ユウキがいない 俺の事が大好きな筈のユウキがいない いつも側にいてくれてる筈のユウキがいない

 

 

てゆうことはユウキは死んだのか? つうか死んでるのか いや、俺が殺したのか あの時焦らなければ・・・・・・・・・今もユウキは隣にいてくれて・・・・・・・・・・・・

 

 

翔「哲也!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!!!!!」翔に肩を揺さぶられ 俺は我に帰った

 

翔「大丈夫か!?おい!!!!返事しろ!!!!」

 

哲也「あ、あぁ・・・・・・・・・・・・くそ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!またかよ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「も、もう大丈夫なの?」

 

翔「はい、多分大丈夫だと思います」

 

渚「そ、それなら良かったけど・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・・・・姉ちゃん・・・・・・・・・・・・見苦しいとこ見せて・・・・・・・・・・・・・・・」

 

渚「な!何いってんのよ!!!!あんたが無事で何よりよ!!! あ!そうだ!!!今日私があんたにご飯作ってあげる!!!!それで元気出しなさいよ!!!!皿洗いも私がやるから気にしないで!!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・ありがと・・・・・・・・・・・・」

 

渚「別にいいわよ!!!翔君 悪いけど今日はもう帰るね? 哲也ももうこんな調子だし練習できる状態じゃないと思うんだ」

 

翔「はい そうしてやってください こいつも滅入ってるんでしょうからゆっくり休ませてあげてください」

 

渚「ありがとね! ほら!行くわよ!!哲也!!!」

 

哲也「うん・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

俺は一体いつになったらあいつの呪縛から解き放たれるんだ?

 

 

なんで気づいたらあいつの事を? 何でだ?

 

 

 

ついに野球にすらあいつが出てきた 俺は一体どうすればあいつを忘れられるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・辛いな・・・・・・・・・・・・・・・1人は・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後実家に帰り 姉ちゃんに『あんたは寝てなさい』と言われて俺は言われた通りに従った

 

久しぶりにあいつも夢に出ず ぐっすり眠れた

 

起きた時凄く清々しく感じた気がした 今まで多分凄く疲れてたのだろう あいつ1人のおかげで俺は随分と疲れを貯めてたみたいだ

 

 

このままあいつが出なくなれば万々歳なんだがな・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「あぁよく寝た~!」俺は起きて一階にあるリビングに行った 時刻は7時 帰ってきたのが3時位だから結構な時間寝てたんだな

 

一起「おっ おはよ哲也 今渚が頑張ってお前の為に飯作ってるから少し待ってろ」

 

渚「あら?もう起きたの? 料理なら出来でるけど食べる?」

 

哲也「それなら貰おうかな クソ不味い料理なら食わねぇからな」

 

美咲「こらこら 渚は『哲也に元気が出てもらう料理作んなきゃ!』って張り切ってたのよ?そんな事言わないの」母さんはそう言って俺の頬をつついてきた

 

渚「もぉー!それ言わない約束でしょー!?」

 

美咲「まぁまぁ♪」

 

哲也「・・・・・・ともかく腹減ったから飯食わしてくれ 姉ちゃん」

 

渚「はいはい 目を瞑って待ってなさい!」

 

哲也「えー?」

 

渚「文句あるなら食わせないわよ?」

 

哲也「・・・・・・・・・ったく・・・・・・・・・わぁったよ」俺は言われた通りに目を瞑った

 

一輝「不味くても美味いって言えよ?」親父は俺の耳元で言ってきた

 

哲也「へいへい」

 

少し待つと俺の座ってる席の前に皿が置かれた音がした

 

渚「さぁ!目を開けなさい!!」

 

姉ちゃんがそうゆうので俺は目を開けた

 

しかし、俺は゛開けなきゃ良かった゛と言う後悔が生まれた

 

哲也「っ!!!!!!!!!」

 

 

 

渚「さ!渚特性の《オムライス》よ!!たーんと食べなさい!!」

 

 

哲也「オ・・・・・・ム・・・・・・ラ・・・・・・イ・・・・・・・・・ス・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

『ボク特性のオムライスだよ!沢山食べてね♪』

 

 

 

オムライスを見た瞬間に 俺はあいつの声と共に激しい頭痛が起こった

 

 

哲也「ぐっ・・・!!!!がぁぁぁ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!」俺は耐えきれなくなり頭を抑えた オムライスの皿の上に頭を叩きつけてしまい 姉ちゃんの作ってくれた綺麗な形のオムライスはいびつな形をしたオムライスになってしまった

 

渚「っ!?哲也!?」

 

一輝「おい!!!!哲也!!!!大丈夫か!?」

 

哲也「だ・・・・・・い・・・・・・じょう・・・・・・・・・ぶ・・・・・・・・・」

 

 

 

『大丈夫!?テツヤ!?』

 

 

哲也「く・・・・・・・・・そ・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

美咲「渚は布団用意して!!!あなたは氷!!! 私は哲也をソファーに運ぶから! 大至急!!!!!!」

 

 

母さんがそう言ってくれたのを最後に俺の記憶は無くなった

 

 

 

 

 

 

 

なぁ お前はどうしたいんだ? 死んだんだろ? ならさっさとくたばれよ

 

 

死ねよ 消えろよ 俺の前に来んなよ あの世にいろよ 何でそんなに俺にまとわりついてんだ? そんなに好きか? 俺が なぁ・・・・・・・・・

 

 

 

 

神様よぉ・・・・・・・・・なんであいつを自分勝手にさせてんだよ あいつは死人だろ? 死人は天国か地獄のどちらかにいなきゃいけないんじゃねぇのか?

 

 

 

けっ 結局神っつうのも使えねぇ存在な訳だ

 

 

 

あの時神がいてくれてたら あいつは死なずに済んだ

 

あの時神がいてくれてたら 俺も苦しまずに済んでた

 

あの時神がいてくれてたら・・・・・・・・・いてくれてたら・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

あれ?そういや・・・・・・・・・・・・俺はあの世界でなんて言われてたんだっけ

 

 

 

 

確か・・・・・・・・・・・・・・・《死神》だったかな・・・・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

 

なーんだ・・・・・・・・・神は俺だったのか・・・・・・・・・つまりだ・・・・・・・・・・・・やっぱり俺があいつを殺して 俺があいつを自分勝手にさせてんのか・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

くくくくく・・・・・・・・・・・・・・・神も今やただの人間か・・・・・・・・・ もう俺には何も選ぶ権利はねぇもんな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

──────お前なんかさっさと消えちまえ──────




新しく出てきたキャラ 渚 一輝 美咲 このキャラはこれから沢山出てくるのでよろしくお願いします

さて、新章が始まりましたが恐らく胸糞悪い展開になってるのではないかと思います

この新章 申し訳ありませんがこのペースで行くことが多いです ご了承ください


次回もお楽しみに

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