ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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今回オリジナル展開となっていますが元ネタはBLEACHから取らして貰ってます

後今回テツヤ以外全く出ません ご了承頂けたら幸いです

ではどうぞ!


part14 表と裏~2人の哲也~

前回 突如俺はお前を殺す者だと言うものが哲也の脳裏に話しかける

その後転移された哲也 一体何が起こっているのか・・・・・・?

 

謎の場所

 

哲也「うっ・・・・・・ここは・・・・・・?」

 

そこは何の変哲も無い青い空が広がる場所 ただ少しおかしいのは俺が足場にしているのがビルとゆう事だ

 

哲也「一体何が・・・・・・」

 

わけも分からず少し歩いていると目の前に白い服を着た男が立っていた いや・・・・・・その男は服を着ていたのでなく俺とは少し違う《死覇装》を纏っていた そしてその後顔を見て俺は驚愕した

 

哲也「んな!?・・・・・・なんで・・・・・・俺が・・・・・・!?」

 

そう そいつは俺と瓜二つだった 髪型 目 鼻 口など全てのパーツが俺の物と同じだった ただ少し違うのは肌が真っ白と言うところと目の眼球が黄色く、その周りは黒で覆われている 人が持つとは思えない目をしていた

 

「くくく・・・・・・ようやく来たか・・・・・・」

 

哲也「っ!誰なんだお前は!!名を名乗れ!」

 

「俺か・・・・・・?俺はなぁ・・・・・・」

 

「《荒波哲也》だ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・は?」

 

《荒波哲也》 これを聞いてさらに驚愕した 何しろこの名は俺の本名だからだ この事を知っているのはこの世界じゃショウしかいない なのにコイツは俺の本名を名乗った 同姓同名と言う訳でも無さそうだし・・・一体どうゆう事だ?夢でも見ているのか?

 

哲也「ふざけんな!!!荒波哲也は俺の本名だ!!何故お前がこの名を!!!」

 

テツヤ「何故かって?それはなぁ・・・」

 

テツヤ「俺はお前であり・・・・・・そして・・・・・・」

 

テツヤ「《斬月》でもあるんだぜ!!」

 

哲也「斬・・・月・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・斬月だ・・・お前の背中にあるそいつだよ・・・」

 

哲也「なんでお前が斬月を知ってんだよ!!てかお前は一体誰なんだよ!!俺って言ったり斬月って言ったり!!」

 

テツヤ「くくく・・・・・・」

 

どうゆう事なんだ 目の前には俺にそっくりの男 そして荒波哲也と言う名を名乗っていて斬月すら知っている

急展開過ぎて頭がパンクしそうだ

 

テツヤ「馬鹿なお前にも分かるように教えてやるよ・・・」

 

テツヤ「俺はなぁ お前の裏の人格だ 表と裏 黒と白と言ったところだ まぁこの服見たらわかるか?」

 

哲也「俺の・・・裏の・・・?」

 

テツヤ「お前があのアインクラッドだとか言う場所に行ってからずっと裏から見してもらったぜ そしたら何だ?あの不甲斐ない戦い方は お前が俺の王かと思うと情けねぇぜ・・・」

 

哲也「っ!さっきから知った口を!!俺の裏って言うなら今まで起こったこと言ってみやがれ!!」

 

テツヤ「あん?お望み通りにしてやるよ

お前の名前は荒波哲也 2年前母親にプレゼントとしてSAOとナーヴギアを貰いSAOにログイン そこであの女に出会う

その数カ月後 お前は爺さんから斬月を貰う それがお前の武器だ そしてその後 お前は卍解を習得してあの女と付き合い始め終いには結婚する そして最近だとお前には餓鬼ができたがその餓鬼が実はプログラムだった その餓鬼も今は姿は無いがお前のナーヴギアにデータとして残っている そして今 お前は俺の目の前にいる ざっくりしてるがこんな所か?」

 

哲也「っ!」

 

何故だ こいつの回答はほぼ正当だ 何でこんなにも詳しいんだよ・・・

 

テツヤ「どうした?そんな驚いた様な顔しやがって」

 

哲也「たりめぇだろうが!!例え合ってたとしても俺の裏なんて信じられる訳ねぇだろうが!!」

 

テツヤ「物覚えが悪い野郎だ・・・・・・人間には表と裏 それぞれの人格が必ず兼ね備えてあんだよ」

 

テツヤ「前にお前は見たはずだ 裏の人格が出た奴をな」

 

哲也「前に・・・?一体いつの話だよ!!」

 

テツヤ「最近だよ お前がクラディールだとか言う野郎に殺されかけた時 あの女 どうなった?」

 

哲也「っ!」

 

ユウキ『テツヤァァァァァ!!!!!』

 

テツヤ『落ち着けユウキ!!!!!』

 

そうだ・・・・・・あの時ユウキは・・・・・・自分を見失っていた・・・・・・まさかあれが裏の人格だって言うのかよ・・・・・・

 

テツヤ「あれがあの女の裏の人格だ お前も身を持って体感したはずだぜ? お前 あの女に攻撃されたよな?」

 

確かにあの時普通のユウキとは思えない行動に出ていた・・・表と裏・・・現実離れし過ぎだけどこいつの言ってることはあってるみたいだな・・・

 

哲也「・・・裏の人格っつうのがあるってのはどうやら本当の事らしいな・・・」

 

テツヤ「やっと理解したかよ」

 

哲也「急展開過ぎて訳が分からねぇがな・・・・・・」

 

テツヤ「くくく・・・俺がお前をここに呼んだ理由 分かるよな?」

 

哲也「・・・俺を殺す為か・・・」

 

テツヤ「ビンゴだ さっきも言ったがずっと裏から見ていたが何なんだお前の戦い方はよぉ・・・だからあのヒースクリフとか言う野郎にも勝てねぇんだよ・・・」

 

哲也「・・・まるでお前なら勝てるみたいな言い方だな・・・」

 

テツヤ「当たり前だ・・・あんな雑魚俺の敵じゃあねぇ・・・」

 

団長を雑魚呼ばわり・・・自信あり気な言い方だ・・・

裏の俺はこんな性格してんのか・・・・・・

 

テツヤ「だからよぉ・・・決めたんだよ・・・」

 

哲也「何をだ」

 

テツヤ「お前を殺して・・・俺が表に出てやるぜ」

 

哲也「お前が表・・・?」

 

テツヤ「あんな砂糖が大量に入ったような生活してっからお前は弱いんだ・・・だから俺がお前を乗っ取り手始めにあの女を殺すんだよ」

 

哲也「っ!?てめぇどうゆう事だ!!舐めた口利いてるとぶち殺すぞ!!」

 

テツヤ「まただ・・・あの女の事となるとお前は突然強い口調になる・・・それもてめぇの弱さだ・・・」

 

哲也「っ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「斬月もろくに使えねぇお前が強い扱いされてるあの世界・・・温すぎるぜ・・・」

 

哲也「さっきから聞いてりゃ自分が強いみたいな言い方だな・・・余程の自信だな・・・」

 

テツヤ「当たり前だ・・・俺はお前みたいに甘い奴じゃねぇ・・・冷えきった世界の中たった1人で生きてきたんだからなぁ・・・」

 

哲也「斬月をろくに使えないって言うがお前は使えんのかよ そもそも斬月は俺だけの武器のはずだ」

 

テツヤ「やっぱり馬鹿だなお前は・・・俺はお前でもあり・・・斬月でもあると言った筈だぜ・・・」そうゆうとあいつは背中の武器を取り出した 『斬月でもある』 この事から大方予想は付いていたが奴が取り出した斬月は俺のとは少し違った

 

哲也「白い・・・斬月・・・?」

 

そう、俺の斬月とは違い 奴の斬月は白くなっている 俺のは黒く あいつのは白い さしずめあいつが持っているのは裏の斬月と言ったところだろうな

 

テツヤ「そうだ・・・お前の武器でもあるこいつでてめぇをあの世に送ってやるぜぇ・・・」

 

哲也「・・・全損デュエルでもすんのかよ・・・」

 

テツヤ「・・・そういやお前の世界じゃデュエルとか言ってたな・・・ここではそんな甘いルールじゃねぇ・・・HPとかではなくどれだけ相手を切り刻み傷を付けるか・・・それこそがここのルールであり本当の殺し合いだ・・・」

 

哲也「血が・・・?デュエルが無いってここはSAOの世界じゃねぇのかよ!」

 

テツヤ「そうだ・・・あんな温い殺し合いじゃねぇ本当の殺し合いが楽しめるぜ?血生臭ぇ殺し合いだ・・・」

 

本当の殺し合い・・・血がどうこうとか言ってたがここは一体どこなんだ?でも斬月はあるし・・・

 

哲也「おい!ここは一体どこなんだよ!!!説明しろ!!!」

 

テツヤ「そう焦るな・・・ここに兎がいる・・・お前の世界のラグーなんたらとは違うぜ・・・?本物だ・・・」奴は兎の両耳を持ちその兎はちゅうぶらりんになっている

 

哲也「何をしようってゆうんだ・・・」

 

テツヤ「まぁ見てな!!」

 

奴が兎を空高く放りあげると斬月で兎を斬った SAOならば兎は光の結晶となり消える けどここでは違った

 

斬られたと思うと兎の胴体が真っ二つになり辺りには血が飛び散り奴の顔にも血が付いた

 

俺の目の前には凄まじい光景が広がっている・・・

 

哲也「なっ!!?」

 

テツヤ「ここはなぁ・・・現実でも仮想現実でもない・・・その間にある世界と言って良い・・・ここではリアルが物を言う・・・」

 

哲也「本当の殺し合いってのはこう言うことなのかよ・・・!!!」

 

テツヤ「そうだ・・・俺がここでお前を殺して・・・体を乗っ取り・・・王となる!!!!」

 

哲也「この野郎・・・!」

 

テツヤ「弱いお前に変わって俺があの世界を終わらしてやるぜ!!感謝しなぁ!!あの世から俺の事を指しゃぶって見てろ!!お前にはそれがお似合いだぜ!」

 

哲也「てめぇ・・・さっきから言いたい放題言いやがって・・・いくら分かっててもお前に弱い呼ばわりされる筋合いはねぇ!!!!」

 

テツヤ「弱い野郎を弱いって言って何が悪い 事実だろうがよぉ」

 

哲也「てめぇ・・・言ってくれるじゃねぇかよ・・・!」俺は背中の斬月に手を伸ばした

 

テツヤ「殺し合いといこうぜ・・・こいつをてめぇの帰り血で真っ赤に染め上げやるぜ!!」

 

哲也「そう簡単にやれるかよ!!!」俺は奴に斬月を振り下ろす 奴は斬月でそれを防いだ

 

テツヤ「そうかっかすんなよ・・・楽しくやろうぜ!!」

 

哲也「くっ!このっ!!」

 

テツヤ「そらぁっ!!」

 

哲也「っ!」奴は斬月を横に振り払い俺は吹き飛ばされた

 

ビルにぶつかり俺は止まった、けどそこで俺は味わった

 

――痛い―― 久しい感情だ それに腕からは少し血が出ている どうやら本当にここでは痛みがあり血が出るようだな・・・

 

テツヤ「おいおい・・・もっと楽しませてくれよ・・・」

 

哲也「ちっ・・・舐めやがって・・・・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・1つ教えてやる・・・斬月の能力を・・・」

 

哲也「斬月の・・・?」

 

テツヤ「お前の餓鬼が言ってたろ?斬月は本来あの世界には無い武器だ」

 

ユキ『お父さんの斬月なんだけどね・・・本来この武器はこの世界には無いはずなの・・・お父さんはどこでどうやって手に入れたの?』

 

ユキの言っていた事を思い出した 本来ない武器・・・どうゆうことだったんだ・・・

 

テツヤ「教えてやる 斬月は俺がわざわざお前に渡してやった武器だ・・・この意味分かるか?」

 

哲也「・・・まさかあの爺さんの正体は・・・!」

 

テツヤ「そう・・・俺だよ・・・!」

 

俺に斬月を渡してくれた爺さん 斬月に幾度となく救われた俺は爺さんに感謝していた・・・・・・なのに・・・・・・コイツが爺さんだったなんて・・・・・・

 

テツヤ「あの世界に本来存在しない斬月を送り込んでさっさとゲームをクリアしてもおうと思ったんだがな・・・お前に死なれちゃ俺も困るかるからなぁ・・・だが変に武器の能力だとか言うもん付けられて本来の能力を使えなくなっちまった・・・・・」

 

哲也「本来の能力だと?今で充分強いのにまだあったのかよ・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・あんな硬直がどうこうなんて普通無ぇ 月牙天衝で固まるなんてなんてザマだ まぁそれ程斬月が強いのかもしんねぇがな・・・・・・」

 

月牙天衝で硬直が起こらないなんて・・・・・・

もし斬月の能力なんて無かったら団長の神聖剣すら破れたんじゃ・・・・・・そう考えると俺は斬月に少し恐怖を感じた

 

テツヤ「それとだ、少しジャンプしてみろ」

 

哲也「ジャンプ?」

 

テツヤ「やってみろ」

 

哲也「分かったよ・・・」

 

俺は言われた通りその場でジャンプした すると俺の体は地上に降りずそのまま空中に留まっていた

 

哲也「んなっ!?なんで・・・俺は・・・空中に・・・!?」

 

テツヤ「それも斬月を使う者が手にする能力だ なのにあの世界じゃこの能力は全く使えない・・・こいつが最大限に引き出せないなんてな・・・俺は悲しかったぜ・・・斬月が腐ってくのを見てなぁ・・・」

 

哲也「何なんだよ・・・斬月って・・・」

 

テツヤ「言ってんだろ?俺がお前に渡してやったあの世界には無い武器だってな 随分と弱くなったがな」

 

テツヤ「ま、それでも充分通用すると思ってたんだがなぁ・・・使う奴がザルだとやっぱ駄目だな・・・あんな下手くそな戦い方で良く生き延びたもんだぜ・・・」

 

哲也「くっ・・・」

 

テツヤ「ヒースクリフだってそうだ あの時の死神だって普通ならなんの問題もなく対応出来ていた なのにお前はことごとく負けた・・・・・・勝てる筈の闘いになぁ・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だからお前は゛あの女゛も助けられず終わったんだよ!!」

 

哲也「っ!!!その話はするなぁぁぁぁぁ!!!」俺は会話を止めるように奴に斬りかかった

 

テツヤ「事実だろうが!!お前の弱さがあいつを殺したんだよ!!」

 

哲也「るせぇ!!!!」

 

テツヤ「何が死神だ!!!お前は弱い!!!持ち上げられ過ぎなんだよてめぇは!!!!」

 

哲也「っ!!!!黙れ!!!!」

 

何度も鍔迫り合いが起こる その度に金属の音が高く鳴り響く あの世界じゃありえない事が今俺の前で何度も起こっている

 

テツヤ「おらぁ!!」

 

哲也「っ!!!」少しの隙を突かれ俺の顔は斬られた

避けたから致命傷は逃れたが横にすっぱり切れてるから顔からは血が流れ出てくる

 

テツヤ「くくく・・・久しぶりの血の感触はどうだぁ・・・?」

 

哲也「ちっ・・・くそったれが・・・」

 

テツヤ「やっぱりお前に俺は殺せねぇ・・・諦めて死ぬこったなぁ・・・安心しろ・・・あの女もすぐあの世に送ってやるからよ・・・仲良くあの世で暮らしてな・・・・・・」

 

ここで勝たなきゃ俺は死ぬ・・・そしたらユウキまで・・・そんな事させねぇ!!絶対勝ってユウキの所に戻る!!

 

哲也「1つ聞くぞ・・・勝ったら俺は戻れんだろうな・・・」

 

テツヤ「勿論だ・・・まぁお前には無理な話だろうがな」

 

哲也「そうか・・・・・・そいつは良かったぜ・・・・・・でもな・・・・・・無理かどうかは・・・・・・こいつ見てから言いやがれ!!!!」

 

テツヤ「解んねぇ奴だな・・・・・・無駄だって言ってんだよ!!!」

 

哲也「っ!」

 

俺と奴はほぼ同じタイミングであのモーションに入った

俺らの周りには黒と白のオーラが出ている

 

そして俺らは同時に叫んだ

 

哲也・テツヤ「「卍解!!!!」」

 

俺達が卍解すると周りのビルは卍解の時巻き起こる黒い風によって破壊された

 

俺は黒い天鎖斬月と死覇装 奴は白い天鎖斬月と死覇装になっていた

表と裏 それぞれの切り札が今相見える

 

互いにそれぞれを見合わせ、俺と奴は同時に斬りかかった

 

哲也「何でてめぇまで卍解を!!!」

 

テツヤ「たりめぇだろうが・・・卍解を教えたのは・・・俺なんだぜ・・・哲也!!!」

 

哲也「ぐっ!」

 

一旦離れ再度攻撃を入れる けどこれも守られる

 

あいつに斬りかかっても攻撃は入らない

逆に言えば俺も奴の攻撃を通さない

俺達の間で一進一退のハイスピードな空中での攻防が繰り広げられていた

 

哲也「このっ!!俺は・・・負けない!!勝ってユウキの元に戻るんだ!!!」

 

テツヤ「無理だなぁ!!お前はここで死ぬ運命なんだよ!!!」

 

哲也「そんなざけた運命なんざこいつで切り開いてやる!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみろ!!」

 

哲也「言われなくても・・・・・・やってやらぁ!!!!」

鍔迫り合いを起こしていたから奴の斬月諸共吹き飛ばしビルに叩きつけた

 

哲也「月牙天衝!!!!!」

本来硬直はない だったら躊躇いもない 俺は全力で撃った これで決まった筈だ・・・・・・!!!

 

テツヤ「無駄だってんだよぉ!!!」

 

奴は片手1本で俺の全力の月牙天衝をかき消した

 

哲也「なっ・・・」

 

驚く間も無く 俺は一瞬で間合いを詰められた

 

哲也「っ!!」

 

テツヤ「・・・月牙天衝・・・」

 

小さな声でそうゆうと奴の白い天鎖斬月から馬鹿でかい白い月牙天衝が出てきて俺はその月牙天衝をゼロ距離で食らった

 

月牙天衝・・・何て威力なんだ・・・痛い・・・今までに味わったことの無い痛みだ・・・それに無性に左腕が痛い・・・いや、痛いなんてもんじゃねぇ・・・一体何が・・・

 

左腕に視線をずらすと俺の腕は肘も肩も残さず綺麗さっぱり消え去り血がドバドバと流れ出ていた

 

それに俺の身体もぱっくりと傷口が開いていてそこからも無数の血が流れ出ている

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・」腕からも身体からも血が滝のように溢れ出てくる 出血多量にならないのが不思議なくらいだ

 

テツヤ「あんな弱っちぃ月牙天衝が俺に効くかよ・・・言ったろ・・・お前には斬月は使いこなせぇってなぁ・・・」

 

哲也「この・・・」

 

テツヤ「諦めな・・・・・・」

 

奴は間合いを詰めると俺の天鎖斬月を掴んだ

 

テツヤ「てめぇにこいつは使えねぇ・・・」

 

奴がそう言うと俺の天鎖斬月は白くなりそのまま消え去っていった

 

まるで奴の白いオーラが俺の黒い斬月を消したような感じがした

 

哲也「な・・・・・・俺の・・・・・・斬月が・・・・・・」

 

テツヤ「俺の・・・?なら勘違いだな・・・斬月は元々俺のもんだ・・・」

 

哲也「てめぇ・・・」

 

斬月が・・・俺の頼れる相棒が・・・消えた・・・

 

テツヤ「馬鹿かってんだよお前は!!」

 

奴がそうゆうと俺は顔を握られそのままビルに投げつけられた

 

哲也「っ!!!」

 

テツヤ「呆れるくらい脳ミソの緩い野郎だ・・・武器無くして何をボーッとしてやがる・・・」

 

確かに間抜けかも知れない・・・でも痛い 今はそれ以外脳が信号を送らない とにかく痛い 死んだ方がマシかもしれないくらいだ

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・がはっ・・・」喉から何かがこみ上げてくる 吐き出すとそれは血混じりの唾 いわゆる血反吐だった まさか本当に吐くことになるなんて・・・

 

テツヤ「哲也・・・言っとくが俺とお前・・・実力は同じなんだぜ・・・・・・?」

 

哲也「俺と・・・お前が・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・何が勝負を分けたと思うか?」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「姿も能力も!そして力も!!全く同じ2つの存在があったとして!!そのどちらが王となり戦いを支配して残りのどっちかが指加えてその勝者を裏から見る!!その戦いに勝つべくして必要なもんは何だって聞いてんだよ!!!」

 

テツヤ「教えてやる・・・・・・答えは1つ・・・・・・それはなぁ・・・・・・《殺意》ってやつだ!!!」

 

哲也「!」

 

テツヤ「同じ力がより大きな力を発する為に必要なもの 王となる者に必要なのはなぁ!!」

 

テツヤ「ただひたすらに戦いを求め!力を求め!敵を容赦なく叩き潰し!引きちぎり!斬り刻む!!それに必要なのは何ものでもねぇ!!目の前の敵をぶち殺す本能的な殺意だ!!!」

 

テツヤ「俺達の皮を剥ぎ!肉を抉り!骨を砕いた神経のその奥!!原初の階層に刻まれた 研ぎ澄まされた殺戮反応だ!!!!」

 

テツヤ「てめぇにはそれがねぇ!!!お前が殺意が湧くのはいつだ!?あの女がピンチの時だけか!?んな生温い事で生きていけると思ってるのかよ!!!」

 

テツヤ「おめぇはただあの女を守る為戦ってるんだよ!!!殺意もなんにもねぇ理性で戦ってやがるんだよ!!!お前とあの女が生きてりゃ良いっつう甘ったれた考えしてんだよ!!!目の前の敵を殺す気で殺らねぇで何が出来るってんだ!?今のお前は鞘付けたまんま戦ってる間抜けそのもんだ!!戦うなら殺す気でやりやがれ!!!」

 

テツヤ「焦って殺意出したところで遅ぇんだよ!!だったら始めっから殺意剥き出しで戦いやがれってんだよ!!!だからお前はあの時あの女を殺されかけたんだろうがよ!!!」

 

哲也「っ!」

 

テツヤ「何もかも含めてもお前は俺より弱い!そんな事でこの世界から出られると思ってんのかよ!!!哲也!!!」奴がそう言うと俺の腹部に斬月を突き刺してきた

 

哲也「がはっ・・・!」

 

テツヤ「俺はそんな生温い戦いを裏から観戦するなんて御免だぜ・・・・・・」

 

テツヤ「お前をここで殺し・・・俺が王となる!!!」

体からゆっくり剣を抜かれそこから血が少量であるが出てくる 痛みが絶え間なく襲ってくる俺の体はもうズタボロだ

 

多分もう俺の血は体からほとんど出ていってる・・・・・・生きていられんのが不思議だ・・・・・・いや・・・・・・もうすぐ死ぬのかな・・・・・・

 

どんどん目の前が薄くなっていく・・・・・・俺は・・・・・・このまま死ぬのか・・・・・・でもあんな世界で死ぬよかずっといいのかもしれないな・・・・・・

 

・・・・・殺意・・・・・・か・・・・・・それがあれば・・・・・・俺もアイツに勝てたのかな・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・ごめんな・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・俺が・・・・・・情けないばかりに・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おい 起きろ 哲也

 

誰だよ・・・・・・今は体が痛いんだ・・・・・・ほっといてくれ・・・・・・

 

・・・・・・・・・起きろってんだよ!!

 

哲也『のわぁっ!?』俺の顔の横に剣が突き刺さっている

 

『やっと起きたか アホが』

 

哲也『ってお前はショウじゃねぇかよ!!なんでお前が!!』

 

ショウ『あん?今俺とお前でデュエル中だろうが』

 

哲也『デュエル・・・?』

 

何を言ってんだコイツは 多分死ぬ間際の幻想でも見てんだろうな 通りで腕もあるし傷もねぇわけだ

 

ショウ『そうだ・・・しかも・・・』

 

ショウ『ユウキの生死をかけただ』

 

哲也『んなっ!?どうゆう事だよ!!』

 

ショウ『俺が勝ったらユウキは殺す そうゆう話だろ?』

 

哲也『はぁ!?何言ってやがんだお前は!!』

 

どんな幻想見てんだよ・・・ユウキを殺すなんてショウが言うわけねぇのに・・・

 

ショウ『さっさと立て やんぞ』

 

哲也『ふざけんな!!!例えユウキがかかっても俺はお前なんか斬れねぇ!!』

 

ショウ『ふぅん・・・ユウキが死ぬかもしれないってのにお前は何もしねぇのか・・・』

 

哲也『!!』

 

ショウ『所詮それまでか・・・お前がユウキに対する想いは・・・』

 

ショウ『まぁそれもそうか いつまでも人に甘えてるやつが女守るなんて到底無理な話だ』

 

哲也『てめぇ・・・それ以上言ってみやがれ!!』

 

ショウ『事実だろう お前は甘えてる 時にはどんな奴でも斬らなきゃなんねぇ時がある それなのに何が俺には斬れないだ 甘ったれんのも大概にしろ 馬鹿野郎が』

 

哲也『この・・・』

 

ショウ『悔しかったらかかって来いよ 俺を殺す気でな お前がやらねぇってならユウキが死ぬぞ?勿論お前もな』

 

哲也『っ!!!!!』

 

 

 

―テツヤー!―

 

 

 

――テツヤの馬鹿!!エッチ!!!――

 

 

 

―――大好きだよ♪―――

 

 

 

俺が死ぬ・・・?ユウキを失う・・・?ふざけんな・・・俺は・・・ユウキを守るんだ・・・ユウキがピンチであろうがどうであろうが関係ない・・・

 

誓いってのはそれを突き通す為に決めもんなんだ・・・!!

その誓いを邪魔しようとする奴は誰であろうが関係ねぇ・・・!!!

例えショウでもキリトでもアスナでも俺とユウキに襲いかかる奴は・・・

 

 

 

 

俺が殺す!!!!

 

 

 

 

 

テツヤ「さて・・・そろそろ死んだか・・・?」

 

哲也「っ!」

 

俺は誓ったんだ ユウキに悲しみは背負わせないって 俺が死んだらユウキが悲しむに決まってんだろうが ならこんな所で死ぬわけにはいかねぇ・・・

哲也「誰が・・・死ぬかよ・・・!!!」

 

俺は奴が握っている天鎖斬月を逆に握りしめた

 

すると白かった天鎖斬月は握った所から見る見ると黒くなっていく 奴はその黒い部分から逃げるように空高くに間合いを置いた

 

哲也「うらぁぁぁぁ!!!!」

 

痛みなんかもう限界に経ってしている もう気にすることは無い 俺は身体から天鎖斬月を引き抜き握り直した

 

そして奴の方を向き俺は睨みつけた 今からすることはたった一つだ・・・

 

――――殺す――――

 

テツヤ「っ!!」

 

哲也「はぁぁぁぁぁ!!!!」

 

空高くにいる奴に突進して逆に斬月を突き刺してやった

 

突き刺した斬月から黒いオーラが出てきて奴を少しづつ包み込んでいく

 

テツヤ「けっ・・・やっと殺意つうもんを覚えやがったか・・・」

 

哲也「お陰様でな・・・」

 

テツヤ「・・・おめぇの勝ちだ 潔く引き下がってやらぁ・・・」

 

哲也「けっ・・・ふざけやがって・・・殺意覚えたはいいが腕が無くなっちまったじゃねぇかよ・・・ユウキが悲しむだけじゃねぇか・・・」

 

テツヤ「へっ ここで影響がおこるのは死だけだ 腕なら安心しやがれ あっちに行けば元通りだ」

 

哲也「そうか・・・なら良かった・・・」

 

テツヤ「甘く見ていたぜ・・・お前にもまだそんな力あったなんてな・・・」

 

哲也「俺はもう負けない 誰が来ようと俺の目の前には立ちはだかる奴は俺が斬る」

 

テツヤ「けっ・・・その粋だ・・・それとだ・・・1つ言っとくことがある・・・」

 

哲也「あん?まだあんのかよ・・・腕が無いって違和感しか感じねぇんだ・・・さっさと済ませてくれ・・・体中が痛ぇし・・・」

 

テツヤ「その腕と痛みが大きく関係してんだよ」

 

哲也「はぁ?」

 

テツヤ「今からお前をあっちに戻す けど腕を治すためと痛みを無くすため少しの間目覚められないと思え」

 

哲也「・・・・・・・・・はぁぁぁぁ!?何言ってんだよ!!!」

 

テツヤ「感謝して欲しいな 俺が戻さなきゃお前はあっちに戻れねぇし腕も無いまんまだぞ?」

 

哲也「ぐっ・・・・・・んだよそれ・・・・・・」

 

テツヤ「No pain No gain 痛みなくして得るものなしだ 腕1本でこれからの戦い方覚えられただけ良しとしやがれ」

 

哲也「はぁ・・・まぁ仕方ねぇ・・・何日くらい目覚められねぇんだ?」

 

テツヤ「まぁ5日ってとこか?」

 

哲也「5日か・・・その間俺はどうなってんだ?」

 

テツヤ「んな事知るか 5日後にあの女に聞いとけ」

 

哲也「随分と他人任せな野郎だな・・・・・・」

 

テツヤ「ほら 転移さしてやる」

 

そう言うと俺の体は眩い光に包まれた

 

哲也「っ!」

 

テツヤ「お前はさっき来たより面構えが凛々しくなってやがる 人として1つ成長した証だ この事肝に銘じろよ」

 

哲也「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

テツヤ「だがなぁ!お前がまた殺意無しの甘ったれた戦いを演じてたら俺は容赦なくお前の頭蓋を砕き!!乗っ取ってやるからなぁ!!!」

 

テツヤ「せいぜい頑張るこったなぁ!!王よ!!!」

 

哲也「っ!!!おま・・・・・・」

 

まだ質問したい事もあったが俺は言うまもなく転移された

 

テツヤ「・・・・・・けっ・・・・・・餓鬼が・・・・・・ユウキユウキ言ってる前に自分の事をきっちり理解しとけってんだ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・頑張れよ・・・・・・俺・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・ぐっ・・・・・・ここは・・・・・・?」

 

目を覚ますと見覚えのある天井が広がっていた

 

哲也「ここって・・・・・・俺んちの地下・・・・・・?」

 

そう、そこは俺の家の地下 特訓スペースだった

 

哲也「何でこんな場所に・・・・・・って腕!!!」左腕に視線を移すときっちりと腕はあった バックり開いていた俺の体も無傷になっている

 

哲也「ふぅ・・・・・・良かった・・・・・・さてと、肝心な日時だけど・・・・・・」メインメニューを開いて確認すると確かにあの晩から5日後の日時になっていた

 

哲也「こっちもあいつの言ったとおりか 時間は・・・夕方か」

 

哲也「なら料理でも作ってるかな? 5日ぶりのユウキに会いに行こっと」

 

ひとまずユウキに会うため階段を登り上まで上がる

 

哲也「ユウキー?いるかー?」

 

シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

哲也「あり?おーい!!!ユウキー!!!!いたら返事してくれー!!!!」

 

シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

哲也「いないか・・・・・・ならフレンドリストで~」

 

確認するとユウキどころかキリト、アスナ、ショウ、その他含めた全員の名前が消え去っていた

 

哲也「は?何で?あ!そうか!俺は実質1回この世界から消えてんだ!!だからか!」

 

哲也「めんどくせぇことしやがってあの野郎・・・・・・まぁどうせエギルん所にいんだろうな 行ってみっか」

 

そう思い家の扉を開く すると心地よい風が俺を出迎えてくれた 風が先程までの戦いの緊張感を癒してくれた気がした

 

哲也「・・・清々しい気分だ・・・」

 

哲也「・・・戦う時は常に殺意を・・・・・・か・・・・・・確にそうだったかもな・・・ユウキがピンチになってからじゃ遅い・・・ユウキをピンチさせないようにしなくちゃな・・・・・・それに気づかせてくれてありがとな・・・・・・」

 

テツヤ『俺は容赦なくお前の頭蓋を砕き!!乗っ取ってやるからなぁ!!!』

 

・・・・・・礼は言うさ・・・・・・けど悪いな・・・・・・させねぇよ・・・・・・俺は俺でいたいんだ・・・・・・お前は黙って俺の戦いを観戦してな・・・

 

ユウキ 少しばっかし成長した俺 見してやるからな もう絶対にお前を泣かせはしない

 

 

 

・・・・・・お前もそっちで見守ってくれよな・・・・・・

 

このゲーム絶対クリアしてみせるからな・・・・・・皆の夢の為にも・・・・・・゛アスカ゛の為にも・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

この時 俺は知る由も無かった 俺のいない5日間 俺の扱いがあんな事になってるなんて・・・・・・

 




今回はわかりづらいと思い表の人格を哲也 裏の人格をテツヤと表しました

今回出てきた裏の人格のテツヤはもう一度 重要な場面での再登場を予定しています

後斬月の空中浮遊能力も後に使う予定です(違うかもしれませんが伏線回収ってやつかな?)

そしてテツヤが最後につぶやいた名前 アスカとは!?

次回!テツヤの過去編!次回もお楽しみに!

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