ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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前回木綿季に拒絶され 試行錯誤の末夏祭りに誘うことは出来た哲也。

2人はちゃんと仲直りできるのだろうか?

一応少し長めのお話ですがどうぞお楽しみください!!!


Part133 東京一大夏祭り~木綿季との絆~

木綿季が俺を拒絶してからの数日間はそれはそれは地獄だった。

 

挨拶しようと無視され いつもは応援してくれてるのに応援のおの字も感じないくらいに俺に無関心だった。一応マネージャー業務はしっかりしていたけど、何故か俺にだけ汲んでくれる飲み物が少なかったりと俺への当たりは健在だった。

 

琴音「こ、これは相当だね・・・」

 

哲也「あぁ・・・でもこれも今週末の夏祭りまでの苦労・・・そこで何としてでも木綿季の機嫌を治さなければ・・・!!!」

 

翔「ったく、どうせお前が変なこと木綿季にしたんじゃねぇのか?」

 

新井「嫌がってるのに無理やり甘えたとかな。」

 

哲也「うぐっ・・・」

 

東山「図星か・・・」

 

翔「どうでもいいけど来週までにはどうにかしてくれよ?」

 

哲也「どうでもよかねぇんだよ!!!まぁ頑張って何とかするから見とけよ!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・・・痛い・・・・・・木綿季の凍てつくような目線がどうしようもなく背中に突き刺さって痛い・・・・・・俺はこんな状態の木綿季をどうにかできるのだろうか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あっという間に週末を迎えた。夏祭り前日から実家に帰っていた俺は姉ちゃんと色々な作戦を考えていた。

 

当日の朝 俺は姉ちゃんより早く起きてリビングに向かうと 既に母さんと親父が起きていた。

 

美咲「おはよ哲也 よく寝れた?」

 

哲也「うん おはよう母さん。」

 

一輝「おっす哲也!見ろよ今日のニュース!お前が行くって祭りでいっぱいだぞ!」

 

哲也「ふーん どれどれ。」

 

俺は椅子に座ってテレビに注視した。そこには夏祭りの規模 出店の内容 夜にやる花火の量などが紹介されていて並大抵の祭りでないことがテレビ越しに伝わってきた。

 

『尚、夏祭りの影響により一部路線は大幅な運行状況変更が・・・・・・』

 

哲也「まぁこの辺は見ないでいっか 母さん 悪いんだけどご飯お願い。」

 

美咲「うん♪それじゃあついでに渚も呼んできて 部活ない日だと結構寝坊助さんでねあの子も。」

 

哲也「へーい。」

 

俺は未だ寝てる姉ちゃんを起こしに行き、まだ寝ぼけていた姉ちゃんを無理矢理気味に起こしてリビングに連れてきた。

 

渚「もぉ~まだ朝7時じゃない・・・後1時間は寝れたのにぃ・・・」

 

美咲「弟が部活で朝早起きしてるんだから お姉ちゃんも頑張りなさい。」

 

渚「哲也~牛乳~・・・」

 

哲也「はいはい。」

 

久しぶりに実家の朝の感覚を味わい、8時頃には家を出て部活の為学校に向かう。

 

渚「いってらっしゃーい・・・」

 

哲也「いつまで寝ぼけてんだよ・・・行ってきます 姉ちゃん。」

 

寝ぼけなまこを擦る姉ちゃんに別れを告げ 駅へと向かいそこで翔と琴音と合流し学校へ。

 

部室に着くと既にマネージャー服に着替え 最近では1番穏やかな顔をした木綿季がベンチに座ってボールを磨いていた。

 

琴音「おはよう木綿季♪」

 

木綿季「お、おはよ 琴音。」

 

翔「おはよう木綿季。」

 

木綿季「おはよう 翔。」

 

哲也「よ、よぉ木綿季 相変わらず早いな。」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

これはここ数日のお決まり 木綿季は琴音と翔には返事を返すが俺には一切言葉を返さないのだ。

 

哲也「今日もか・・・」

 

翔「ま、まぁまぁ ほら 着替えんぞ。」

 

俺は翔と着替えて準備運動やらをして時間を潰していよいよ部活始動。

 

凛「さて、今日は皆楽しみにしてる夏祭りだけど、お昼頃まではきっちり身体動かしてもらうからね!」

 

新庄「よーし 今日も張り切ってくぞー」

 

いつものように少し締まらない先生のその声を合図に練習を始め ランニング バッティング ノック等を着々とこなしていく。

 

哲也「ゆ、木綿季?飲み物は・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季は何も言わずに俺にコップを差し出した 俺はそれを受け取ったがなんとちゃんと中身があるではないか 木綿季の機嫌も少しは良くなったようだ。

 

哲也「あ、ありがとね。」

 

安心感と共にコップの中身を飲み干すと 俺は再び練習に戻った。

 

木綿季「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

そうこうしてるうちに練習も無事終了。

 

新庄「お疲れさん 疲れは残さないようにしろよ。」

 

凛「後、夏祭りがあるからってあんまりはしゃぎ過ぎないようにね!飲酒なんてもってのほかだからね!」

 

哲也「さて、着替えて帰るとするか。」

 

木綿季「・・・・・・ね・・・・・・ねえ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

唐突だった あれだけ俺に口を聞かなかった木綿季がいきなり後ろから話しかけてきた。

 

哲也「っ!?ど、どうしたんだ!?」

 

木綿季「その・・・・・・・・・・・・やっぱりなんでもない・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと荷物を持って女子トイレへと向かった。どうやら着替えに行くらしい。

 

哲也「な・・・・・・なんだったんだ・・・・・・?」

 

翔「でも良いじゃねぇか 一歩前進だ。」

 

琴音「そうだよ!でも今下手に哲也から行動を起こすのは危ないからまた木綿季からのアプローチ待ちだね。」

 

哲也「そっか・・・・・・夏祭りでどうにかなればいいけどなぁ・・・・・・」

 

若干の進展に心躍らせながら着替え等を終わらせ帰路に向かう。ちなみに木綿季は先に帰ってしまったようだ。

 

最寄り駅に着いた俺達はそれぞれの家への道で別れることに。

 

琴音「それじゃあ哲也 また後で!」

 

哲也「あぁ また後でね。」

 

翔「また後でな きっとどうにかなるかさ 哲也。」

 

哲也「そうなることを祈るさ。んじゃな翔。」

 

こうして2人と別れ、俺は実家へと帰った。

 

帰ってからまずはシャワーを浴び汗や汚れをしっかりと落とし、母さんが作ってくれた昼飯を食べた。

 

食べ終えた後は姉ちゃんの部屋で祭りの待ち合わせ時間までゆっくり過ごすことに。

 

渚「あら、やっと木綿季ちゃんから話しかけて貰えたのね。」

 

哲也「俺に要件があったみたいなんだけど 何も言ってくれなかったんだよね・・・」

 

渚「でも、一歩前進ね 後はお祭り会場でアンタがどう出るかよ。」

 

哲也「果たしてどうなる事やら・・・」

 

渚「大丈夫よ きっと上手くいくって♪」

 

哲也「だといいけどね・・・」

 

そのまま姉ちゃんと一緒に軽くトレーニングしたりゲームしたりして時間を潰した。そして出かける30分前に姉ちゃんの浴衣の着付けを母さんがすることに。

 

美咲「よーし完成よ!あんまり派手に動いちゃダメよ?」

 

渚「うん!ありがとねお母さん!」

 

姉ちゃんの浴衣は紺色に桜の花びらがイラストされた少し大人びたタイプ 黒髪ショートに良く似合っている。

 

渚「どう哲也?似合う?」

 

哲也「うん 似合ってるよ姉ちゃん。」

 

渚「なら良かった♪」

 

哲也「浴衣だと貧乳が隠れて尚・・・」

 

渚「死ね!!!」

 

姉ちゃんは俺がまだ喋ってる最中なのにハイキックで俺の顔を蹴ろうとしてきた。だけど思ったより動けなかったのかその場で体制を崩して尻もちを着いた。

 

渚「いったぁい・・・!」

 

美咲「言ったそばから派手に動いて・・・」

 

哲也「だ、大丈夫か?」

 

俺は姉ちゃんに手を伸ばした 姉ちゃんはその手を取り立ち上がった。

 

渚「あ、ありがとね。」

 

哲也「後、ほんとに祭りの会場でそんなことすんなよ。」

 

渚「哲也・・・・・・私の事心配してくれて・・・」

 

哲也「いや、それもあるけどおもっきしパンツ見えてたから。紺の下にオレンジってバレバレじゃねぇの?」

 

渚「っ!?こ、このスケベ!!!どさくさに紛れて何見てんのよ変態!!!!!!」

 

哲也「んだと!?」

 

一輝「ほんとに夫婦みてぇだなお前ら。」

 

哲也・渚「誰が夫婦だ!!!!!!」

 

美咲「相変わらず 仲がよろしいようで♪」

 

そんなこんなでいよいよ出かける時間 俺と姉ちゃんは翔と琴音と駅で合流することになっている。

 

渚「うーん・・・草履ってやっぱり歩きづらいなぁ・・・」

 

哲也「転びそうになったら俺の肩に捕まれよ?」

 

渚「そのつもりではあったけど・・・やっぱりスニーカーとかの方が良かったかなぁ・・・でもせっかくの浴衣なんだし・・・」

 

哲也「あんまし無茶すんなよ?」

 

姉ちゃんに合わせて少しゆっくり歩いて駅に到着 既に翔と琴音は到着していた。

 

哲也「よっ。悪いな 待たせたか?」

 

翔「いや、俺達もちょうど着いたところ。」

 

渚「ごめんね2人共 少し歩きづらく時間かかっちゃって・・・」

 

琴音「あ、それすっごい分かります・・・私も違和感が凄くて・・・」

 

ちなみに琴音も浴衣 琴音は青基調の朝顔がイメージされてる浴衣。オレンジ髪の琴音によく似合っていて可愛らしい。

 

哲也「よし!んじゃ行きますか!」

 

翔「だな。」

 

渚・琴音「おー♪」

 

いざ電車に乗ってみると車内は浴衣を着た人達が大勢いた。浴衣を着てない俺と翔が少し浮いてるレベル。

 

哲也「こ、こんなことなら俺も浴衣にしてくれば良かったかな・・・」

 

翔「お前が浴衣じゃなくて平気だって言ったんだろうが・・・!」

 

琴音「でも、こう人混みが酷いとスリとか痴漢にはきをつけなくちゃね。」

 

渚「でも流石に混みすぎて手とか動かせないから・・・」

 

哲也「前も確かそんな感じで琴音と酷いことになったな・・・」

 

琴音「お、思い出さないでよエッチ!」

 

駅に停車する度に車内に人が増え、遂には翔と姉ちゃんとはぐれてしまった。

 

哲也「まぁ目的地で降りれば見つかるだろう 琴音 俺に近づいときな 俺が琴音のこと庇うから。」

 

琴音「う・・・うん・・・/////」

 

琴音は俺の腰に手を回し離れないようにしてきた。とりあえずこれで一安心だな。

 

琴音「えへへ・・・こんなことなら毎日が満員電車がいいな・・・/////」

 

哲也「へ?なんて?」

 

琴音「なんでもないよ♪」

 

哲也「そ、そうか?」

 

ギュウギュウ詰めの車内の中 なんとか琴音と離れることなく目的駅に着いた為俺と琴音は手を繋いで降り、降りたその場で姉ちゃんと翔と合流。

 

改札を出ると既に大勢の人達が沢山集まっていた。

 

哲也「す、すげぇ人の集まりだな。」

 

琴音「まるでSAOのデスゲーム開幕宣言前みたいだね・・・嫌なこと思い出しちゃった・・・」

 

翔「テーマパークの中とかもっと例え方あったのに・・・」

 

哲也「さて、他の皆ももうついてるはずなんだが・・・」

 

俺はそう言いながら辺りを見渡すと 明日奈に和人 直葉ちゃんが一緒に歩いてるのを見つけた。

 

渚「あ、おーい!明日奈ちゃん!こっちこっち!」

 

明日奈「あっ!やっと見つけた!この人だかりだから探すのも一苦労だよ~・・・」

 

和人「まるでSAOのデスゲーム開幕前みたいだな・・・」

 

哲也「琴音と全く同じこと言ってるな・・・」

 

翔「悲しきサバイバーの記憶・・・」

 

直葉「お久しぶりです渚さん♪」

 

渚「久しぶり直葉ちゃん♪元気にしてた?」

 

直葉「勿論です♪」

 

和人は浴衣を着てないが、明日奈と直葉ちゃんは浴衣着用。明日奈が深みのある紺色に花がイラストされてるもの 直葉ちゃんは淡い緑色に綺麗な花がイラストされてる。

 

和人「こうも人が多いとはぐれたら大変なことになりそうだな・・・」

 

哲也「携帯は必需品だな。」

 

琴音「あ、あっちに里香達がいるよ!」

 

琴音の指さした方角には里香と珪子がいた。2人も浴衣を着ており里香が赤に桜の花弁をイラストしたもの 珪子は淡いピンク色に様々な花をイラストした物。

 

里香「もぉ~なんなのよこの人混みは!!!人気アイドルのライブか!」

 

珪子「小さな私だと歩くのも一苦労です・・・」

 

哲也「だろうな・・・お疲れ様 珪子。」

 

珪子「皆さんと会えるのならこんな苦労へっちゃらです♪」

 

里香「んな事より哲也明日奈!!!あんたらあの後大変だったんだからね!!!たこ焼きやらお好み焼きやら処分するの!!!」

 

哲也「い、いやぁ流石は里香!俺達がやりにくいことでもやってくれるその姉御肌!!!」

 

明日奈「私も助かっちゃったよ~♪ありがとね♪」

 

里香「そ、そう?それなら・・・・・・って騙されるか!!!!!!」

 

里香とわぁわぁやってる内に今度は箸休めと言わんばかりにエギルとクラインが現れた。

 

クライン「おっす!!!こっちで会うのは久しぶりだな哲也!!!」

 

哲也「よぉ 相変わらず元気そうで何よりだよクライン。」

 

俺とクラインは軽く拳を合わせた。

 

エギル「久しぶりだな翔 元気にしてたか?」

 

翔「哲也と一緒にいれば嫌でも元気になれるさ。」

 

哲也「どういうことだおい。」

 

渚「後は詩乃ちゃん鈴奈ちゃんに木綿季ちゃんね。」

 

直葉「あ、噂をすれば詩乃さんと鈴奈さんですよ!」

 

次に現れたのは詩乃と鈴奈のクールコンビ。

 

詩乃「ふぅ 予想はしていたけど半端じゃないわねこの人混みは。」

 

鈴奈「全くだよ でも やはりお祭りといえばこうでなくちゃね。」

 

女性陣といえばやはり浴衣。詩乃の浴衣は黒に大きな花弁がイラストされた浴衣 鈴奈は白に赤い花弁がイラストされたもの。

 

クライン「となると ラストは木綿季ちゃんだな。」

 

哲也「てっきりはしゃいで一番乗りしてると思ったんだがなぁ・・・」

 

里香「実はバックれたりして。」

 

明日奈「まさか!木綿季に限ってそんなことは・・・」

 

俺は里香の一言で少し胸が締め付けられたが 愛する彼女を信頼しないで何が彼氏と言えようか。俺は木綿季のことを信じて木綿季が現れるまで待つことにした。

 

その決心をした10秒後 何者かが俺の服の裾を掴んで引っ張ってきた。誰か確認しようとしたらそこには顔を俯けた木綿季が。

 

哲也「ゆ、木綿季!?」

 

明日奈「ほら!木綿季がバックれるなんて言いがかりが酷いよ里香!!!」

 

里香「ご、ごめんなさい・・・」

 

木綿季「その・・・・・・待った・・・・・・?」

 

その時 木綿季は俺の顔を見ながら目を潤ませていた。あまりにも可愛すぎて直視が出来ない。

 

ちなみにそんな木綿季の浴衣は薄いピンク寄りの紫色で、金魚がイラストされた木綿季に似合った可愛らしいもの。ほんとに何着ても可愛いなぁ・・・

 

哲也「ま、待ってないよ!!!全然!!!」

 

渚「よし!それじゃあ全員集合したわね!」

 

直葉「数年に1度のお祭り 楽しんじゃいましょー!!!」

 

一同「おぉー!!!」

 

皆で祭りの会場まで行こうとした時、木綿季が俺に抱きついてきた。

 

哲也「っ!ゆ、木綿季?」

 

木綿季「・・・・・・」

 

木綿季は何も言わなかったけど、抱きしめる力をかなり強めてきた。

 

里香「おーおー早速飛ばしてますねぇ。」

 

明日奈「お熱いうちに私達は避難しちゃお♪」

 

詩乃「また後でね 哲也。」

 

皆は空気を察したのか俺と木綿季を置いて先に行ってしまった。

 

哲也「・・・・・・どうしたんだ・・・・・・?」

 

俺は木綿季のことを撫でながら質問をした。

 

木綿季「その・・・・・・ごめんね・・・・・・ここ数日間ちょっと自分でもイライラが制御出来なくて・・・・・・哲也に強く当たっちゃった・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「あれだけ怒っておいて都合良すぎるって思われるかもしれないけど・・・・・・もし哲也が許してくれるなら・・・・・・今日のお祭り 一緒に楽しも?」

 

木綿季はそう言いながら俺に涙目で訴えてきた。こんな可愛らしい目をみて断れる普通の男子高校生が世の中にいるのだろうか。いいやいない 断言出来る。

 

哲也「許すも何も 俺は今日のお祭りお前や皆と楽しむ為に提案したんだぜ?ほら、早く皆と合流しに行こうぜ。」

 

木綿季「っ!!!うん!!!!!!」

 

木綿季はそう言うと再度元気いっぱいに抱きついてきた。あぁ・・・俺が味わいたかったのはこれだよこれ・・・・・・

 

哲也「それじゃあ行こっか♪」

 

木綿季「うん♡」

 

木綿季は俺の腕に抱きつき 仲直りをしたことで改めて夏祭りへと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

琴音「結局 なんだかんだ2人の終着点はここになるんだよね・・・」

 

哲也「木綿季~♪」

 

木綿季「哲也~♪」

 

現在俺と木綿季は出店で買ったたこ焼きを一緒に食べていた。

 

哲也「あーん♪」

 

木綿季「あーん・・・・・・んんぅ~美味しい~!!!」

 

里香「今後あいつの恋路悩み聴くのやめようかしら・・・」

 

明日奈「ま、まぁまぁ 良いじゃない無事に仲直り出来たんだし♪」

 

クライン「喧嘩してるよりああしてる方がよっぽど2人らしいさ。」

 

翔「だな。」

 

鈴奈「それにしてもこの人数で移動すると少し窮屈だね・・・」

 

詩乃「他の人達も沢山いるからね・・・」

 

今現在は皆で移動してる最中 鈴奈も言ったように14人で歩くのは他の人達にも若干迷惑がかかる。

 

哲也「皆で移動したいとこだけどこうなると少し別れた方が良さそうだな。」

 

明日奈「それじゃあ花火が始まる時間までは各自で一旦別れて行動しよっか 花火の場所はRAINで送るから、これからは各自自由行動で!」

 

哲也「了解 そいじゃあ数年ぶりの祭りを楽しむか木綿季!!!」

 

木綿季「うん!!!じゃあ次はりんご飴~♪」

 

エギル「な、なんかさっきから食ってばかりだな・・・」

 

珪子「木綿季さんらしいです・・・」

 

翔「一体今日だけで幾ら使うんだろうか・・・」

 

こうして、俺達は夏祭りを存分に楽しむことにした。

 

エギルやクラインは2人で酒と共に祭りを楽しむらしい 和人は明日奈 直葉ちゃん 里香 珪子達と 俺は木綿季 翔 姉ちゃん 琴音 鈴奈 詩乃と行動を共にすることになった。

 

琴音「哲也 イカ焼きのカップル割りがあるから一緒に食べて貰えない?」

 

哲也「イカ焼きか うん 良いよ。」

 

琴音「やった♪すいません イカ焼き2つ♪」

 

琴音はそう言うと俺の腕に抱きついてきた。

 

「はいよ!カップル割りだから2つで200円ね!お熱いうちに食べなよ!」

 

琴音「はーい♪はい、哲也♪」

 

哲也「ん、サンキュー。」

 

琴音「あーん♪」

 

哲也「え?い、いや、それは・・・」

 

琴音「まぁまぁ♪あーん♪」

 

俺にイカ焼きを食べさせようとする琴音の可愛らしい笑顔に負け、俺は琴音の差し出すイカ焼きを食べた。

 

琴音「どう?美味しい?」

 

哲也「おぉ、中々いけるぞ 琴音も あーん。」

 

琴音にイカ焼きを渡すと笑みを浮かべ口を開け、イカ焼きを食べた。

 

琴音「ほんとだ!美味しい!」

 

哲也「出店の数もすごいけど味も中々だな!」

 

琴音「そうだね!もう一口!」

 

哲也「はいはい あーん。」

 

琴音「あーん♪」

 

俺が琴音にイカ焼きを食べさせようとしたら 木綿季が凄い妬みの表情で俺を見ていた。

 

木綿季「むぅ~!!!!!!」

 

哲也「ん?木綿季もイカ焼き食う?」

 

木綿季「食べる♪」

 

琴音「て、てっきりまた怒ったのかと・・・」

 

哲也「こいつの場合空腹だと第1優先は飯だ。」

 

渚「実に木綿季ちゃんらしいわね・・・」

 

木綿季「えへへ~♪あ、そうだボクやって欲しいことあったんだ!哲也少し付き合って♪皆も来て来て!」

 

木綿季はそう言うと俺の手を引っ張ってどこかへと連れていった。

 

哲也「そんな急がなくても俺はどこにも行かないよ。」

 

木綿季「あ、あった!哲也これこれ!」

 

そう言って木綿季が指さしたのは割と本格的なストラックアウトの屋台だった。

 

哲也「ストラックアウト?」

 

木綿季「うん!哲也なら余裕でしょ?」

 

哲也「うーんそうかもしれないけど結構こういうの難しいんだぜ?」

 

渚「でも1等は結構豪華な景品らしいわよ。」

 

詩乃「前調べだと このお祭りの1等賞はどれも数千円以上の品物らしいわ 本当にどうかは分からないけど以前だと最高値で2万円相当の買い物券だとかゲーム機なんかが当たったらしいわ。」

 

琴音「豪華なんだね~!3×3の的で8ビンゴのパーフェクトで1等賞だってさ!」

 

鈴奈「やってみたらどうだい哲也 いつものスケベな君とは違う姿を楽しみにしてるよ。」

 

詩乃「私も見たことないから見てみたいわ 哲也が投げてるところ。」

 

「なんだいなんだい兄ちゃん!可愛い嬢ちゃんの前でかっこいいとこ見せたいかい?それなら1回500円だけどやってけやってけ!」

 

翔「ご指名入ったぞ哲也 それにしても500円って高いな。まぁいつもの距離より短いからお前なら余裕だろ。」

 

哲也「しゃぁねぇ ここはいっちょ俺の本気2人に見せつけてリアルじゃ唯のド変態じゃないってとこ見せつけてやりますか。おじさん!ワンプレイ!」

 

俺はおじさんに500円を手渡した。

 

「毎度!球は12球あるから書いてあるとおりパーフェクトで豪華景品だ!ちなみに今現在の最高記録は3ビンゴだよ!」

 

哲也「3か それくらい余裕だな。」

 

木綿季「頑張れ頑張れてーつーやー♡」

 

琴音「いつもの調子でファイトだよ~♡」

 

翔「いつもの調子でやれよ 変に気張るなよ。」

 

哲也「わぁってるよ んじゃ早速!!!」

 

俺が投じた1球は早速ひとマス目を貫いた。

 

渚「あら、前より大分球速上がったわね。」

 

哲也「上がったのは球速だけじゃないぜ!!!」

 

俺はそう言って引き続き投球した 5球を投げて1球外したが4マスを抜き1ビンゴ。

 

鈴奈「凄いじゃないか プロでも外す人は多いのに。」

 

詩乃「口だけって訳じゃないのね 流石ね♪」

 

哲也「よーしこのまま!!!」

 

4球を投げてまた1マス外したが3マスを抜き、残すは真ん中中段と下段の2マス。

 

哲也「ラスト!!!!!!」

 

最後に投じたボールで2枚抜きを達成して無事にパーフェクト達成。

 

哲也「やりぃ♪」

 

俺はその場で拳を握った。木綿季と琴音は黄色い歓声を上げてくれていた。

 

木綿季「流石哲也~♡」

 

琴音「かっこいい~♡」

 

渚「うんうん ちゃんと頑張ってるみたいね。」

 

哲也「どうだ鈴奈 詩乃。俺が唯の変態じゃないってわかったろ。」

 

鈴奈「あぁ これは僕も謝罪が必要みたいだね いつもいつも君をゴミを見るような目で蔑んで悪かったよ。」

 

哲也「いつもそんなこと思ってたのかお前は!?」

 

詩乃「私は信じてたよ 貴方が唯の変態じゃなくて やる時はやってくれるかっこいい変態だって♪」

 

哲也「変態であることに変わりはねぇんだな・・・・・・」

 

「ま、まさか開始1時間でパーフェクト達成とは・・・・・・!!!ええい俺も男だ!持ってけドロボー!!!」

 

おじさんはそう言って1等の景品を俺に渡してくれた 何やら白い少し長細い箱だった。

 

哲也「なんだこれ?」

 

翔「さぁ。とりあえず開けてみたらどうだ?」

 

哲也「そうするか よっと。」

 

その箱を開封すると 中には綺麗なネックレスが入っていた。

 

琴音「綺麗なネックレスだね~」

 

木綿季「高そう・・・・・・」

 

鈴奈「あれ、これって確か最近発売されたブランド物の限定品じゃないかい?」

 

渚「そうなの?幾ら位するの?」

 

鈴奈「確か店頭販売で4万円弱 転売だと人によるけど10万円は・・・・・・」

 

詩乃「じゅ、10万円・・・・・・!?それを500円でだなんて凄いわね・・・・・・」

 

哲也「お、俺も自分で驚きだよ・・・・・・こりゃ俺の手にも余るな まっ ここはやっぱし・・・・・・」

 

俺は箱のネックレスを手に取り、木綿季の首元に付けてあげた。

 

木綿季「ふぇぇ!?こ、こんなのボクに似合うかなぁ・・・・・・」

 

琴音「大丈夫大丈夫♪木綿季に似合ってるよ♪」

 

渚「良かったね木綿季ちゃん♪」

 

鈴奈「まさか君がここまでやれるとはね 改めて君の凄さを認識させてもらったよ。」

 

哲也「へへっ まぁね♪」

 

木綿季「とにかくありがと哲也♪ボク絶対絶対大切にするからね♪」

 

哲也「おう♪大切に使ってくれ♪」

 

俺はそう言って木綿季を撫でた はぁ・・・・・・やっぱ木綿季の髪は綺麗だし潤ってるし触ってるだけで癒される・・・・・・♪

 

詩乃「ねぇ哲也 次は私と1勝負しましょう。」

 

哲也「詩乃と?内容は?」

 

詩乃「当然・・・・・・射的よ!!!!!!」

 

哲也「射的か!面白い!!!受けて立つ!!!GGOの借りはここで返すぜ!!!」

 

詩乃「貴方とは暫定一勝一敗一分け・・・ここで勝ち越させてもらうわよ!」

 

哲也「んなの俺だって!!!後で泣いたって知らねぇぞ!!!」

 

詩乃「泣きを見るのはどっちかしらね!!!」

 

俺と詩乃はその場で見合った。俺から見ても詩乃の目が闘志で燃えているのが分かる。

 

鈴奈「射的は確かあっちにあったよ。」

 

翔「それじゃあ案内頼むよ 鈴奈。」

 

詩乃「楽しみね・・・!」

 

哲也「こっちのセリフさ・・・!」

 

琴音「す、凄い火花が散ってる・・・」

 

翔「一体どっちが勝つのやら・・・」

 

俺は詩乃と見合ったまま、鈴奈に案内してもらい射的の場所に。

 

「らっしゃい!どうだい射的!」

 

哲也・詩乃「1回!!!」

 

俺と詩乃は射的の代金である200円をおじさんの前に置いた。

 

「あ、あいよ!ありがとね兄ちゃんにお嬢ちゃん!好きなレーン選んでいいからね!」

 

詩乃「鈴奈 ちょっと眼鏡頼める?」

 

鈴奈「わ、分かった 預からせてもらうね。」

 

詩乃はリアルでは必ずつけていた眼鏡を外して鈴奈に渡した。詩乃は相当ガチで来るつもりだな。

 

哲也「よーし・・・・・・負けねぇぞ・・・・・・!」

 

詩乃「私だって・・・・・・!」

 

持ち玉であるコルクはそれぞれ7発 得点が多い方の勝ちだ。

 

渚「よし!それじゃあ初め!!!」

 

詩乃「狙い撃つ!!!」

 

哲也「乱れ撃つ!!!」

 

木綿季「いや、乱れ撃っちゃ駄目でしょ・・・」

 

俺と詩乃の射的対決は双方譲らずに互角の勝負となった。

 

哲也「互いに残り1発 得点は同点。」

 

詩乃「流石ね哲也 持ち前のセンスは相変わらずね。」

 

哲也「最後の1発は大きく出させてもらうぜ!!!」

 

詩乃「そうはさせないわよ!!!」

 

俺と詩乃は最高得点の小さなロボットを狙った。しかし、互いにそのロボットを撃ち抜くことはなく互いの撃ったコルクがロボットの前でぶつかってしまい、まさかの最後の1発は無得点となってしまった。

 

哲也・詩乃「なっ!?」

 

「ありゃりゃ、惜しかったね2人共 でも銀賞だ!はい、花火セット。」

 

俺と詩乃はおじさんから小さい花火セットを受け取った。

 

哲也「残念だけど また引き分けだな。」

 

詩乃「そうね・・・次は負けないからね!!!」

 

鈴奈「でも流石だね 哲也も伊達にGGOをプレイしたわけでは無いようだね。」

 

渚「かっこよかったわよ詩乃ちゃん♪」

 

詩乃「ありがとうございます。でも、やっぱり悔しいなぁ・・・」

 

哲也「次の挑戦も待ってるぜ 可愛い女神様♪」

 

詩乃「次は負けないんだからね!!!」

 

木綿季「はりゃ?もう終わっちゃったの?見たかったのに残念・・・」

 

そう言う木綿季の手には複数のビニール袋に加え手にはチョコバナナ等を持っていた。

 

翔「っ!?い、いつの間にそんな量・・・!?」

 

木綿季「いやぁ~お腹すいちゃってさ♪それに買い物すると可愛いからってサービスして貰えちゃうんだぁ♪」

 

鈴奈「木綿季 少し分けて貰えないかな 僕もお腹が減っちゃって・・・」

 

哲也「それなら遊びも程々にちゃんと飯食うことにするか。美少女割りだったらここにいる全員適用するだろうしな。」

 

こうして俺達はそれぞれ食べたいものを買ってみんなでシェアすることにした。大体数買ってからはベンチで座って食べることに。

 

木綿季「ぱくっ・・・・・・ひゃう!?あ、頭痛い~!!!」

 

木綿季はかき氷を食べてあのきーんとなる感じに襲われてるようだ 何しても何されても可愛いなぁ~♪

 

哲也「いやぁこれだけでかい祭りだと出店のレベルも高いなぁ。」

 

俺はそう言いながらお好み焼きを食べた。普通にお店で食べられるような美味しさのものが300円。なんてお値打ちなのだろう。

 

翔「それに、俺と哲也が買う以外だと皆おまけで何かしら付けてくれたり値段落としてくれてお得だな。」

 

渚「美人ってだけで得よね~♪」

 

鈴奈「この時ばかりは女性というものに感謝できるね♪」

 

哲也「皆が認める美女に囲まれて俺と翔も鼻高だよ♪」

 

詩乃「まさか私までおまけを貰えるとは・・・」

 

木綿季「詩乃だって可愛いよ~♪」

 

渚「そうそう♪そんなに自分を過小評価しなくていいわよ♪」

 

詩乃「ねぇ 哲也は私の事どう思う?」

 

哲也「へ?そりゃ可愛い子だと思うよ 琴音もそうだったけどこんな可愛い子を学校で虐めてるなんて許せねぇよな。」

 

詩乃「そ・・・そっか・・・ありがとね・・・/////」

 

鈴奈「こうして彼の巧みな話術によって浮気が成立していくんだね。」

 

鈴奈は毎回俺の事を貶してくるような気がする ちょっと普段の礼も兼ねて仕返しをしてやろう。

 

哲也「鈴奈・・・・・・」

 

俺は鈴奈の肩を優しく掴み、鈴奈の顔をじっと見つめた。

 

鈴奈「な、なんだい?」

 

哲也「お前も可愛いよ その瞳で俺を見つめてくれ 鈴奈。」

 

鈴奈「なっ!?何を言い出すんだ君は!!!/////」

 

そういった鈴奈の顔は真っ赤になっていた。わかりやすいなコイツ。

 

哲也「お前だって照れてんじゃねぇか 良く人の事貶せたな。」

 

木綿季「こらぁ!!!浮気はだめぇ!!!」

 

鈴奈「そ、そうだ!!!僕はそんな君の罠にはハマらないぞ!!!」

 

琴音「私は哲也に可愛いって言われたら嬉しいけどなぁ~♪かっこいい人に褒めて貰えたら嬉しくない?」

 

詩乃「分からなくはないわね。見ず知らずの人だと少し恐怖感を感じちゃうけど。」

 

翔「昔の哲也とは比べ物にならないな 複数の女の子を手玉に取るような屑に成り下がるとはな。」

 

哲也「んな事してねぇよ!!!嫉妬か!?」

 

翔「残念ながら俺はモテないのでね。」

 

渚「でも翔君もかなり人気あると思うけどなぁ?」

 

琴音「あ、この前翔目当ての女の子が何人か練習見てたよ?」

 

木綿季「見てた見てた!結構可愛かったよね!!!」

 

2人の会話を見た翔は焼きそばを食べる手を止め、少しピクっとした。

 

哲也「ほぉう モテない男目当てに可愛い子が練習見るかねぇ?」

 

詩乃「翔も充分かっこいい物ね。」

 

鈴奈「浮気しない分翔の方がいいかも知れないね。哲也を選ぶと浮気と戦うことになるし。」

 

翔「ま、まぁ俺なら浮気なんてしないな。」

 

そういった翔の口は他から見たらそう見えないだろうけど長年一緒にいた俺からしたらかなりにやけていた。

 

哲也「にやにやしやがって お前だって本音はモテたいんだろ?」

 

木綿季「練習見てた子の中にボクの友達いたから紹介しようか♪」

 

翔「い、いや 良いよ そんな事しないでも。」

 

琴音「翔が照れてるなんて珍しいこともあるんだね。」

 

渚「昔からクールだったからね~ なかなか見られる姿じゃないよ。」

 

哲也「明日は下手したら雪だな。」

 

翔「うるせぇぞ哲也!!!俺が照れて悪いのか!?」

 

哲也「んな事言ってねぇだろ!?大体お前だってモテるくせにクール気取ってっから彼女が出来ねぇんだよ!!!」

 

木綿季「翔も彼女作ってみたら~?ボクは哲也と一緒にいるだけですっごい幸せだよ♡」

 

木綿季はそう言うと俺に抱きついてきた。

 

哲也「俺も木綿季と一緒にいるだけで幸せだよ♡」

 

琴音「羨ましい・・・」

 

詩乃「そうね・・・」

 

鈴奈「2人らしいと言うかなんというか・・・」

 

渚「人気者の弟でお姉ちゃんも鼻が高いわ♪」

 

飯を食べながらこのメンバーで色々なことを談笑して夏祭りの雰囲気を楽しんだ。

 

木綿季「もぐもぐ~♪」

 

木綿季はデザートにチョコバナナを食べていた 割と大きめなチョコバナナを頑張って頬張る木綿季・・・・・・何故だろう 凄いエロい気がする・・・・・・

 

渚「コラ なに木綿季ちゃん見て鼻の下伸ばしてんのよ。」

 

哲也「な、なんだよ 彼女見て興奮することも許されねぇのかよ。」

 

鈴奈「2人きりなら構わないけど皆のいる前で興奮するなんて君は猿か。」

 

琴音「まぁまぁ カップルなんだから♪」

 

詩乃「それにキングオブドスケベヒーローに性欲を制御しろだなんて無理難題押し付けるのは可哀想よ。ねぇ哲也。」

 

翔「だってよ性欲モンスター君。」

 

哲也「ひ、否定が出来ないのが悲しい・・・・・・でも俺は年がら年中欲情してる訳じゃねぇ!!!なんだキングオブドスケベヒーローっのは!?」

 

詩乃「貴方への敬愛よ♪」

 

詩乃はそう言うと俺にウインクしてきた 可愛らしいそのウインクで俺は怒る気をなくした。

 

木綿季「あー美味しかった♪うーんやっぱりお祭りで食べるご飯は格別だね~♪」

 

哲也「皆で食べるから余計に美味しいよな♪」

 

琴音「そうだね♪」

 

鈴奈「あ、そろそろ花火の時間だね 待ち合わせの場所に行こうか。」

 

哲也「もうそんな時間か んじゃあ移動すっか。」

 

木綿季「おー♪」

 

俺達は明日奈が指定した待ち合わせの場所に向かった どうやら花火が1番綺麗に見れる場所らしい。明日奈が良い場所を前調べで探してくれていたらしい。

 

木綿季「花火なんて見るの久しぶりだよ~♪」

 

哲也「SAOから帰ってから初めてだから2年ぶり位だな。姉ちゃんに鈴奈と詩乃は直近で見た覚えは?」

 

詩乃「私は無いかな?」

 

鈴奈「僕もだね こうして夏祭りに行くのも久しぶりだよ。」

 

渚「私の高校時代はソフトボール漬けだったから余裕は無かったわね SAOだと花火イベントとかは無かったの?」

 

琴音「SAO時代のイベントってあんまり良かった記憶が・・・・・・」

 

翔「強いていえばエギルの店のサービスデイだとかだな。」

 

哲也「安く飯食えたりして助かったな~♪」

 

木綿季「後バーゲンの日とか♪」

 

琴音「その辺は結婚した2人だからこそだね。」

 

詩乃「となると大きなイベントらしいイベントはそこまで無かったのね。」

 

鈴奈「そうなると気が休める日がないのが大変だねSAOは・・・」

 

哲也「まぁ今となっては良き思い出だな そろそろ明日奈の言ってた場所だな。」

 

明日奈が指定したのは祭り会場近くの河原。既に俺達以外にも多くの人が花火が始まるのを待ちわびていた。

 

明日奈「あっ!哲也君!こっちこっち!!!」

 

哲也「おっ すぐ見つけられてよかったな 悪いな 待たせたか?」

 

明日奈「ううん、そんなに待ってないから大丈夫だよ♪」

 

琴音「確かにここだと花火も見やすそうだね!楽しみだなぁ~!」

 

里香「ネットでも評判の花火だからね~」

 

珪子「楽しみです~♪」

 

木綿季「どれだけ綺麗なのが上がるんだろうね♪楽しみだね哲也♪」

 

哲也「だな♪」

 

俺は木綿季の腰に手を回し、木綿季は俺の右腕に抱きつき 花火の打ち上がるその時を待った。

 

数分程度待ってると いよいよ大一発目が盛大に打ち上がった。

 

一同「おぉ~!!」

 

木綿季「赤くて綺麗だね~!!!」

 

クライン「どうやら打ち上げ数3万発は軽く越すらしいぜ!」

 

クラインの言う通り1発目を皮切りに次々と花火が上がっていった。こんなに綺麗で華やかなものを愛する彼女と そして大切な仲間と共にこうして一緒に見れるのは本当に幸せの一言に尽きる。

 

木綿季「ボクこんなに綺麗なの初めて・・・・・・感動だよ・・・・・・!」

 

哲也「そうだな・・・・・・」

 

次々と打ち上がる花火は俺達を魅了した。それほどまでに美しくて綺麗な花火だった。

 

渚「来年も こうやって皆といれるといいね・・・・・・♪」

 

哲也「来年だけじゃない これから先ずっと皆と一緒にいたい 歳食って爺ちゃん婆ちゃんになろうとも。」

 

エギル「俺とクラインは少し早く爺さんになっちまうな。」

 

クライン「爺さんになろうがダチはダチだ!!!硬い友情で結ばれた俺達に歳なんざ関係ねいやい!!!」

 

明日奈「そうだね♪歳をとっても皆一緒だよ♪」

 

琴音「おばあちゃんになっても皆と会えたら若返られる気がするよ♪」

 

和人「皆との思い出は俺にとってかけがえのないものだよ。」

 

やはり3万発と言う数は時間も相応にかかるが、俺達は花火に見入ってた為時間など気にする暇は一切無かった。

 

鈴奈「久しぶりに見た花火がここまで綺麗だと今後の花火が少し寂しく感じてしまうかもしれないね。」

 

詩乃「そうね、でもそれはこの花火がって訳じゃなくて 皆と一緒に見たからじゃない?」

 

里香「大切な友達と見る何かって凄く良い思い出になるからね。」

 

珪子「今後も花火を見たりする時は皆さんと一緒が良いですね♪」

 

直葉「毎年集まれると良いですね♪」

 

翔「部活やそういった物が無ければ良いな これからも。」

 

哲也「あ、そろそろクライマックスっぽいな。」

 

花火もいよいよラストに近づいてきた ラストに相応しく多くの花火が乱れ打たれていた。

 

木綿季「うわぁ~!すご~い!!!」

 

哲也「こんだけ綺麗なの早々見れないな。」

 

多くの花火が打ち上がる中 ラストに打ち上がった花火は今までの物より格段に大きく それでいて綺麗な物だった。ラストに相応しい花火となった。

 

琴音「最後のはすっごい大きかったね~!!!」

 

詩乃「あんなに綺麗なの見たことないわ。」

 

鈴奈「最高の一日になったよ 暫くは余韻に浸れそうだ♪」

 

哲也「だな、さーて!名残惜しいがいよいよ祭りも終わりだな。」

 

明日奈「ちょーっと待った!!!まだまだ私達のお祭りは終わらないよ~!!!」

 

木綿季「へ?何かまだあるの?」

 

直葉「実は~・・・じゃじゃーん!!!!!!」

 

そう言って直葉ちゃんは俺達にビニール袋を見せつけた。

 

渚「ビニール袋・・・?」

 

珪子「実は出店のクジで私が二等賞を当てたんです♪その内容は花火詰め合わせ!!!」

 

里香「打ち上げ花火の次は手持ち花火よ♪」

 

和人「一応ここはそう言う花火もやれるし、水なら飲んでたペットボトルで汲めば火の心配も無い。」

 

哲也「花火だったら実は俺も・・・・・・詩乃。」

 

詩乃「うん。皆 私と哲也も花火を景品で貰えたの これも使いましょ。」

 

クライン「実は俺も・・・まぁ俺は皆とやるようにと買ってきたんだがそんな心配もなかったみたいだな。」

 

木綿季「なら花火やろうよやろうよ!!!」

 

木綿季は俺の側でぴょこぴょこと跳ねていた 可愛いなぁ。

 

翔「そうだな 打ち上げ花火の次の小さな花火もまた良いもんだ。」

 

エギル「・・・・・・なんか忘れてる気がするんだが・・・・・・気のせいか・・・・・」

 

哲也「どうしたんだエギル お前はやんないのか?」

 

エギル「い、いや 当然やるさ お前達の監視役でもあるんだしな。」

 

明日奈「それじゃあ皆で楽しもっか♪」

 

こうして珪子、俺と詩乃 クラインの花火を使って俺達だけの花火大会が開かれることとなった。

 

木綿季「見て見て哲也!綺麗でしょ~♪」

 

木綿季は花火を2本持ちながら俺に近づいてきた。

 

哲也「そうだけど2本持ちなんてして火傷すんなよ?」

 

和人「使った花火はポイ捨てしないでちゃんと入れ物があるからそこに入れてくれよ。」

 

クライン「それにしても手持ち花火もやるの数年ぶりだなぁ なんかこんな小さなことでも感動するなんてやっぱ歳食っちまったなぁ。」

 

翔「身近なことを久しぶりにやると誰だって感動するもんだろ?」

 

哲也「そうそう それではしゃぎまくってる奴もいるしな。」

 

木綿季は久しぶりの花火に心躍らせすぎて皆に絡んでいた。でも 皆楽しそうで俺も見ていて和む。ほんの少し前までは命を賭けた戦いをしていた皆が 今こうして皆で微笑ましい光景を見せてくれている。これだけで俺が英雄と呼ばれている価値もあると思う。

 

俺は少し休もうと土手に座ると 隣に姉ちゃんが座ってきた。

 

渚「どう哲也 久しぶりの手持ち花火は。」

 

哲也「昔は家の前でやったりもしたけど 久しぶりだとこんなに綺麗に映るんだな。多分可愛い皆がやってるからって言うのもあるだろうけどさ。」

 

渚「今は家の前でやるのも難しい時代だからね こうやって土手で出来るのだって珍しいんだから感謝しなきゃね。」

 

哲也「それにしても本当に今が幸せだな 皆と一緒にいれて 木綿季もいて 隣には姉ちゃんがいる。俺にとってこれが何より幸せだよ。」

 

渚「なんだかんだ言ってお姉ちゃん大好きだもんね哲也は♪」

 

そう言って姉ちゃんは俺の頬をつついてきた。

 

哲也「・・・・・・うん やっぱり姉ちゃんのこと好きだよ 俺。」

 

渚「なっ・・・・・・/////」

 

哲也「姉ちゃんとこうして一緒にいるだけで 木綿季と一緒にいる時の安心感が感じられるのは 俺が姉ちゃんのことを好きだからだと思う 俺も姉ちゃんに負けず劣らずのシスコンなのかもしれねぇな。」

 

俺はそう言って姉ちゃんの前で笑ってみせた 姉ちゃんは俺を見ると微笑み返し、土手に付いていた手に姉ちゃんの手を重ねてきた。

 

渚「私達 VRMMOやってて良かったね やってなかったら今頃こんなとこにいないし 哲也のことこんなに好きになること無かったと思うし。」

 

哲也「それもこれも 結局木綿季のおかげなんだよな 俺達姉弟の仲を戻してくれたのは。」

 

渚「そうだね・・・・・・木綿季ちゃんには感謝しなくちゃね・・・・・・」

 

木綿季「哲也?渚さんと何してるの?」

 

哲也「仲良く姉弟でお話中だったんだよ ほら 姉ちゃんも皆に混ざって花火やろうぜ。」

 

俺はそう言って姉ちゃんの手を繋ぎ、立ち上げさせた。

 

渚「うん♪」

 

木綿季「でも残ってるの後線香花火しかないよ?哲也じっとできる?」

 

哲也「お前よりよっぽど自信あるわ。木綿季 俺と姉ちゃんに1本ずつ頂戴。」

 

木綿季から花火を手渡された俺と姉ちゃんはその場で火をつけた。

 

小さく炸裂する刹那の灯火。皆も線香花火をつけていたからその輝きはより一層 そして先程の打ち上げ花火よりも綺麗に映っていた。

 

木綿季「・・・・・・綺麗だね・・・・・・♪」

 

哲也「そうだな でも お前の方が綺麗だよ♪」

 

ベッタベタなセリフだが俺はそう言って木綿季を見て笑うと 木綿季は顔を真っ赤にして照れると花火がポトリと落ちてしまった。

 

木綿季「むぅ~・・・急だと照れるよ馬鹿~・・・/////」

 

哲也「大好きだよ木綿季♪」

 

俺が木綿季にそう言うと木綿季は俺の頬にキスしてきた。

 

木綿季「お返し!!!えへへ♪」

 

明日奈「和むな~2人を見てると♪」

 

直葉「相変わらずラブラブで何よりですね♪」

 

琴音「羨ましい・・・・・・」

 

詩乃「・・・・・・・・・」

 

線香花火も使い終わり、残りの手持ち花火の数も尽きた為 これにて俺達の夏祭りも終了。

 

クライン「後始末もOKだな、よっしゃ!んじゃあ帰るか!終電までまだ余裕あるし浴衣ガールズに合わせてゆっくり歩いていこうぜ♪」

 

哲也「木綿季 手繋ぐか♪」

 

木綿季「うん♡」

 

俺はニッコリと微笑む木綿季の手を握ろうとしたが、その前に携帯に着信が。

 

哲也「なんだよこんな時に・・・って親父か 何かあったのかな もしもし?」

 

一輝『よぉ哲也 お前今駅か?』

 

哲也「え?いや、まだ祭り会場の近くだけども・・・」

 

一輝『はぁ?お前今日帰れなくなったってしらねぇぞ?』

 

哲也「へ?どういう意味だよそれ?」

 

一輝『あ、そういやお前も渚もテレビ見てないのか お前らが帰るのに使う路線なんだが次で終電だぞ?』

 

哲也「はぁ!?しゅ、終電!?終電ってまだ21時半だぞ!?」

 

一輝『ほら、この巨大な規模の祭りの影響でダイヤルに影響が出てたんだよ。その報道はお前も見ただろ?』

 

哲也「そ、そういやそんなこと言ってたな・・・・・・」

 

一輝『ってこんなのんびり電話してる暇じゃねぇ!!!哲也!!!終電まで後10分だ!!!死ぬ気で駅まで走れ!!!!!!分かったな!!!』

 

親父はそう言うと電話を切ってきた。ま、まずい 終電逃したら距離的に帰れなくなる・・・・・・!!!

 

哲也「ど、どうやら今日の祭りの影響で終電が早まってるらしい!!!10分以内に駅に着かなきゃ終電逃すことになるぞ!!!」

 

一同「嘘ぉ!?」

 

哲也「く、クライン!!!駅まで何分かかる!?」

 

クライン「え、ええっと歩くと15分は・・・・・・」

 

哲也「じゃあ歩いてらんねぇじゃねぇか!!!皆走るぞ!!!!!!」

 

俺達は終電に何とか間に合わせるために死ぬ気で駅まで走った。

 

里香「それにしても皆終電のこと知らなかったなんて間抜けなグループね・・・!!」

 

エギル「さっき感じた違和感はこれだったのか・・・!俺としたことが迂闊だった・・・!!!」

 

明日奈「お祭りのこと調べてたけどここまでは調べてなかったよ~!!!」

 

木綿季「走りづらい~!!!」

 

哲也「頑張れ木綿季!!!後もう少しだ!!!」

 

詩乃「ふ、普段から運動しとけば良かった・・・!!!」

 

それぞれ急いで駅まで向かったおかげで何とか8分で駅に着いた 後は電車に乗るだけだ!!!

 

翔「よし!何とか間に合いそうだ!!!」

 

哲也「一時はどうなる事かと・・・・・・」

 

木綿季「あっ!?」

 

皆が走る中、木綿季の履いていた草履の鼻緒がちぎれてしまい、木綿季がすっ転んでしまった。

 

哲也「っ!?木綿季!?」

 

俺は急いで木綿季の転んでいた場所まで戻り、木綿季のことを抱き抱え急いで階段を降りた。

 

哲也「ま、待てぇ!!!!!!いかないでぇ!!!!!!」

 

翔「哲也!!!速く!!!!!!」

 

琴音「頑張って!!!!!!」

 

渚「あと少しだから!!!」

 

皆の鼓舞する声が俺には届いた だがしかし 俺の健闘虚しく俺が階段を降りたその時に電車の扉が閉まってしまった。

 

哲也「なぁぁぁぁぁ!?」

 

木綿季「閉まっちゃった!?」

 

電車の扉の窓から皆が俺達を心配そうで見つめる中 無常にも電車は発車してしまった。

 

『尚、今日の東京一大夏祭りの影響により 只今の列車が最終となります 繰り返します・・・・・・』

 

俺と木綿季は駅構内に響き渡るアナウンスを聴きながら途方に暮れた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ごめん・・・・・・ボクが転んだせいで・・・・・・」

 

哲也「いや、元はと言えば今回の祭りで起こる他のことについてノータッチだった俺が悪いんだ。気にすんな お前と一緒ならどうとでもなるさ。」

 

草履の鼻緒をとりあえず簡単に治して、俺と木綿季は駅から出て駅前のバスロータリーのベンチに座っていた。

ちなみにバスも電車同様に最終はとっくに過ぎている。

 

哲也「さてと、適当に漫画喫茶やらネカフェやらでも探すか木綿季。」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・哲也・・・・・・ここ・・・・・・いかない・・・・・・?」

 

そう言って木綿季は携帯の画面を見せてきた。そこに書いてあったのはネカフェや漫画喫茶でもビジホでもない 正真正銘紛うことなきラブホだった。

 

哲也「っ!?ゆ、木綿季?お前ここがどこなのか分かって・・・」

 

木綿季「分かってるよ・・・・・・分かってるからこそ行きたいんだよ・・・・・・?」

 

・・・・・・いつだってそうだった 俺が木綿季と一線を越えようとする度に里香や姉ちゃんに邪魔をされて結局越えれずに来た。そんな皆も今頃は帰路についてる頃。終電だから皆が邪魔をしに来ることは確実に無い。

 

哲也「・・・・・・まぁそろそろ良い機会なのかもしれないな・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・どうするの・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・よ、よしっ、い、行くか 木綿季。」

 

木綿季「う、うん!!!」

 

こうして、高ぶる胸の鼓動を抑えて俺と木綿季は終電を逃したこの日一日を 近場のラブホテルで過ごすことになった。

 

~ラブホテル~

 

木綿季「こ、これどうすればいいの・・・?」

 

哲也「こ、この部屋のボタン押せば良いんじゃない・・・?ど、どこがいい?」

 

木綿季「えと・・・・・・じゃあこの部屋・・・・・・」

 

木綿季はある部屋のボタンを押した するとパネルに『選択した部屋までお進み下さい 精算はチェックアウト時に行います。』と書いてあった。

 

哲也「よ、よし・・・い、いこっか・・・・・・」

 

木綿季「う・・・・・・うん・・・・・・」

 

ちなみに ここまで来てお互いに緊張のし過ぎでタジタジになってしまっていた。

 

部屋に着き、部屋のドアを開けるとその緊張度は更に増すこととなった。

 

大きなダブルベッドに 誇張しすぎない程度のライトアップ。部屋の作りはそこまで過度なものでは無いけど ここはあくまでラブホテル。

 

これから木綿季とセックスをすると考えただけで 俺の頭は爆発しそうなくらいに緊張してしまっていた。

 

哲也「あ、あの?木綿季さん?」

 

木綿季「な、なななな 何?」

 

哲也「お、お風呂・・・先どうぞ・・・?」

 

木綿季「う、うん・・・・・・そうするね・・・・・・」

 

俺は先に木綿季を風呂に入らせた。

 

さて、冷静になろう 俺は今から木綿季とセックスをする 今まで何度もしようとしてきた木綿季とのセックス いざ誰からも邪魔されずやれると考えても 失敗したらどうしようなどの恐怖感が増してくる。

 

哲也「違う違う!!!恐れを持ってどうする!?俺は愛する木綿季と最高の行為をするんだ!!!!!!寧ろ興奮するべきだ!!!楽しむべきだ!!!!!!頑張れ俺の息子よ!!!!!!」

 

部屋が防音なのを良いことに俺は自分自身を鼓舞した。自分自身の発した言葉で段々と恐怖感より興奮が増してきた。

 

1人で色々と考えてるうちに木綿季がお風呂から上がったようだ。バスローブを羽織っていた木綿季を見た俺は固唾を飲んだ。

 

木綿季「お、お待たせ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「お、おう!!!そ、そんじゃあ俺も風呂入ってくるぜ!!!」

 

木綿季「う、うん・・・・・・ごゆっくり・・・・・・」

 

何も考えずにいつもの感覚で風呂場に入ったが、ラブホテルの風呂って言うのは結構大きなもんなんだな・・・・・・こりゃ木綿季と一緒に入ってものびのび出来そうだ。

 

俺は身体と頭 顔をいつも以上に入念に洗い、湯船に浸かった。

 

哲也「・・・・・・そ、そういや緊張のし過ぎで勃たないとか聞いたことあるけど大丈夫なんかな・・・・・・」

 

いや、余計なことを考えるな・・・・・・今は目の前の木綿季のことだけ考えるんだ・・・・・・俺・・・・・・!!!

 

10分程度入ったところで、俺は身体を拭き、歯を磨き 髪を乾かして俺もバスローブを着てから木綿季の待つベッドに向かった。

 

木綿季「お、お疲れ様 哲也。」

 

哲也「お、おう・・・・・・」

 

俺はダブルベッドに座るいつも以上に大人びて見えた木綿季の隣に座った。

 

・・・・・・・・・だ、ダメだ 間が持たない・・・・・・そ、そうだ、テレビ・・・・・・

 

俺は藁にもすがる思いでテレビの電源を付けた しかし、テレビから流れてきたのは普通の番組とかじゃなくてAVだった。

 

哲也・木綿季「っ!?」

 

テレビの音量が大きく、女優の喘ぎ声が部屋中に響き渡った。俺は急いでテレビの電源を消した。

 

哲也「・・・・・・ご、ごめん・・・・・・緊張をほぐそうとしたんだが・・・・・・」

 

木綿季「や、やっぱり哲也も緊張してたんだ・・・・・・英雄なのにこんな時はへっぴり腰なんだね・・・・・・」

 

木綿季はくすっと笑いながらそう言ってきた。

 

哲也「し、仕方ねぇだろ・・・・・・初めてなんだし・・・・・・」

 

木綿季「ボクだってそうだよ・・・・・・?だから・・・・・・ボクと一緒に一線越えよう・・・・・・?」

 

哲也「そうだね・・・・・・少し不器用かもしれないけど許して欲しい・・・・・・」

 

木綿季「愛があれば不器用なんて関係ないよ・・・・・・大好きだよ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「愛してるよ・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

俺と木綿季は顔を見合うと、その場で久しぶりのキスを交わした。

 

こうして、俺と木綿季はこの日の夜 遅すぎる次の1歩へと足を踏み入れたのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・んんぅ・・・・・・?あれ・・・・・・俺は・・・・・・」

 

木綿季「おはよ♡哲也♡」

 

俺はまだ少し眠気のある目を擦りながら木綿季のことを見た。裸で俺に抱きついている木綿季をみて、俺が昨日何をしたかを瞬時に思い出した。

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・夢でもなんでもなくて ちゃんとした現実なんだな・・・・・・」

 

朝日が差すダブルベッドの上で俺は木綿季のことを抱きしめた。柔らかい胸が俺の胸部に当たるのは夜のことを思い出させる。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よしよし♪」

 

木綿季「ボクこのシチュエーションに憧れてたんだ♪大好きな人とこうやって朝を迎えるの♪」

 

哲也「そっか 悪かったな 木綿季の憧れをこんなに遅くしちゃって。」

 

木綿季「今こうして一緒に裸でいられるんだから良いの♡」

 

木綿季はそう言って俺にキスをするとぎゅーっと抱きついてきた。俺はそんな木綿季を優しく抱きしめた。

 

哲也「・・・・・・幸せだね・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・♡」

 

アホ毛を揺らしながら俺の胸部にほっぺをすりすりしてくる木綿季のその姿はどうしようもなく可愛くて可愛くて仕方が無かった。

 

木綿季「・・・・・・あ、あのさ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「ん?なんだ?」

 

木綿季「その、昨日は哲也には生でしてもらって、それも中出ししてくれたでしょ・・・・・・?」

 

哲也「うん、そうだね 俺もびっくりしたよ 木綿季が生じゃなきゃ嫌だって言うしいきなり足を絡めてきたから抜けないしで・・・・・・まぁ木綿季の事だから安全日だったんだろ?」

 

木綿季「そう思ってたんだけどさ・・・・・・実は・・・・・・ボク生理の周期間違えて・・・・・・今危険日期間かも・・・・・・しれないの」

 

哲也「っ!?そ、それってもしかして・・・・・・に、妊娠するってこと・・・・・・?」

 

木綿季「・・・・・・かも・・・・・・」

 

俺はそれを聞いて冷や汗をかいてしまった。

確かに俺は中出しをした 木綿季に懇願されたからとはいえ、木綿季がそんなことになったからには ケジメを付けなくちゃな・・・・・・

 

哲也「そうか・・・・・・なら、俺学校辞めるよ。」

 

木綿季「っ!?」

 

哲也「お前を妊娠させてしまったならプロだなんだなんて言ってられない しっかり働いてお前のことも赤ちゃんも俺が養わなくちゃ・・・・・・」

 

木綿季「ま、まま待って!?その、ごめんなさい!!!!!!今のは嘘なんです!!!!!!」

 

哲也「へっ!?う、嘘!?」

 

木綿季「ごめんね・・・・・・騙すようで悪かったんだけど、今のはボクが本当の最後に哲也を試したかったの・・・・・・本当にボクの事を想ってくれてるのかって・・・・・・もしこれで哲也が堕ろせとか逃げるようなことしてるようだったら・・・・・・殺してたかも♪」

 

哲也「あのなぁ・・・・・・俺はお前のことが好きだから昨日もこうして過ごしたんだ!!!今更お前のこと捨てるか!!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・なら良かった・・・・・・♪」

 

そう言う木綿季の目には涙が浮かんでいた。俺も駄目だな 愛する木綿季に少しでも不安感を抱かせちゃ・・・・・・

 

木綿季「実はね哲也 ボクがイライラしてたのって生理不順のせいだったんだ。」

 

哲也「せ、生理不順?」

 

木綿季「うん。だから、実家に戻ってから病院に行って ピルを貰って今それを飲んでるの これがどういう意味か分かる?」

 

哲也「いや、生理が上手く来るように・・・・・・とか?」

 

木綿季「じゃあ教えてあげる・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと俺の首元に抱きつき、耳元でこう囁いた。

 

木綿季「今なら1ヶ月間 生ハメ中出しし放題だよ♡」

 

木綿季はそう言って俺の頬にキスをしてきた。

 

哲也「っ!?」

 

木綿季「ねぇね・・・チェックアウトまでまだ時間あるよ・・・哲也はどうしたい・・・・・・?」

 

そう言って木綿季はベッドに仰向けに寝転がった。俺はと言うと 今の木綿季の言葉を聞いて もう我慢の限界に来ていた。

 

哲也「そりゃ当然・・・・・・延長戦だ・・・・・・!!!」

 

木綿季「えへへ・・・・・・♡来て・・・・・・哲也・・・・・・♡」

 

俺は木綿季にキスを交わし、もう1回することにした。

 

木綿季と出会い 付き合ってからの遅すぎる俺達のある意味での初夜は 互いの愛溢れる最高の夜となった。

 

木綿季が怒ってた一時はどうなる事かと思ったけど 今はこうして木綿季と最高の愛を育んでいる。人生いつなんどきどうなるかなんて分かったもんじゃないな。

 

今までもそうだったけど俺の全力の愛情は昨日の夜を通して木綿季にしっかりと伝えられたはずだし、木綿季の全力の愛は俺にしっかりと伝わった。

 

これからも俺は木綿季に全力全開で全ての愛をぶつけるつもりだ だからお前も俺に全身全霊の愛をぶつけて欲しい 木綿季。

 

本当に 誰よりも愛してるよ 俺も君のことを護るから これからも俺の事を支えて欲しい 木綿季。




木綿季に拒絶された哲也だったが、見事仲直りに成功 更には初夜を過ごすとになりより一層深い愛情を育んだ2人。

さて、いきなりの展開でしたが ようやく2人の初めての夜を描くことが出来ました。

今まで付き合う関係 ファーストキス 結婚 同居等はかけましたがなかなか初夜と言うものは描けなかったので良かったです。

一応サブヒロインの皆とのやり取りもありちょっとした豪勢なPartになったんじゃないかなぁと思っています。

次回からはより愛し合った2人の話を進めていくので これからもお付き合いしてくださいませ!

次回もお楽しみに!




























え?2人の初夜シーンを詳しく見たい?

申し訳ありませんがそれはここでお伝えする訳には行きません

そのシーンは この後掲載予定の"R18番" 死神と呼ばれた剣士でお伝えします!!!!!!

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