ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

141 / 154
長い間投稿を滞らせて申し訳ありませんでした!
モチベーションが低下してしまい上手く筆が進みませんでした・・・

ひとまず本編をどうぞ!



Part124 決着の時~舞い降りる死神~

遂に始まったデスガン事件を終わらせる為のデスガンとの戦いは、開幕から俺が押される劣勢状態になっていた。

 

シノンの援護のおかげでなんとか体勢を立て直せたが、それでもやはり巨体のデスガン相手に小さなこの身で戦うとなるとかなり繊細な動きと確実な回避と攻撃が必要になる。

 

一体男になれるのはいつなんだよ・・・・・・今は何とかなってるがこんな状態ふとした事で一瞬で殺されちまうぞ・・・・・・!

 

テツヤ「せりゃぁ!!!!!!」

 

死銃「甘い・・・・・・!」

 

俺のしかける攻撃は相手の隙を付かない限り体格差の暴力により弾き飛ばされてしまう その癖にデスガンの攻撃はかなり素早いからほぼ防戦一方となってしまっていた。

 

テツヤ「だったらコイツで!!!」

 

俺は距離を取りながらスラッシュエッジをデスガンに向け投擲し、火薬部分を狙いコルトパイソンで撃ち抜いた。

 

撃ち抜いたスラッシュエッジはあの時のように小さな爆発を起こし、爆風を上げた。

 

以前はゼロ距離で爆発したが今回は少し距離がある これが決定打になるとは到底思えないが一旦間合いをとる分には申し分無い。

 

テツヤ「なんなんだあの野郎の動きは・・・・・・男版アスナとやり合ってる感覚だ・・・・・・!」

 

デスガンのエストックによる攻撃は早く鋭くまるでソードスキルを使ってくるアスナと戦っている感覚だ。それも図体がかなりデカいから破壊力はこちらの方がある。目を離してみろ・・・・・・一瞬のうちにやられちまうぞ・・・・・・!

 

俺は爆風の影響で発生した砂嵐が収まるのを待ちながら身構えた。いざ砂嵐が止むと俺の目の前にはデスガンがいなくなっていた。

 

テツヤ「移動されたか・・・・・・どこ行ったんだあの野郎・・・・・・!」

 

恐らく砂嵐が起きてる間にミラーステルスマントを使ったんだろう。ちょっとばかしめんどくさいことになったな・・・・・・

 

周囲に気を配りながら辺りを見渡すと、背後から砂を踏む足音が。

 

テツヤ「後ろか!!!」

 

俺は振り向きながら光剣を振り抜くとその剣はステルスで隠れていたデスガンを捉えおり、デスガンがその姿を表した。

 

死銃「くっ・・・・・・流石にこの程度で殺れる貴様ではないか・・・・・・!」

 

テツヤ「こんな砂漠地帯で身を潜められるもんかよ!足音でバレバレなんだよ!!!」

 

死銃「ならば・・・・・・!」

 

デスガンのマスクの赤い目がギロりと光を放つと、俺のことを蹴り飛ばしてきた。

 

咄嗟の蹴りで防げずにいた俺は受け身を取れずに倒れてしまった。

 

テツヤ「ぐっ・・・!!」

 

急いで立ち上がろうとするがデスガンはそれを阻止するために俺の身体に跨り、俺の首を締めてきた。

 

テツヤ「うっ・・・・・・!?」

 

死銃「お前が自由に動かれると厄介だ・・・・・・このまま窒息させて強制ログアウトさせてやろう・・・・・・!!!」

 

俺の首を絞めるデスガンの力は凄まじく、気を緩めれば一瞬で意識が飛ばされてしまいそうだ。

 

テツヤ「がっ・・・・・・・・・・・・はな・・・・・・せ・・・・・・!」

 

意識が朦朧としてきた中で俺は両手でスラッシュエッジを持ち、それをデスガンの両腕に突き刺した。

 

両腕にスラッシュエッジが刺さった影響で首を絞めるデスガンの力が大分弱まり なんとか呼吸できるようになった俺は続け様にコルトパイソンをデスガンに押し付けるとデスガンはそれを避ける為に俺の身体から離れた。

 

テツヤ「げほっ!!!ごほっ!!!」

 

息を整えるために呼吸をするが噎せてしまう。もしあのままだったら1分もせずに強制ログアウトしてたかもしれないな・・・・・・

 

深呼吸して息を整えると通信機からシノンの声が聞こえてきた。

 

シノン『テツヤ!テツヤ!大丈夫なの!?』

 

テツヤ「あ、あぁ。危ういとこだったけどな。」

 

シノン『負けないで!!!私は信じてるから!!!貴方のことを!!!』

 

テツヤ「任せとけ・・・・・・逆境を跳ね返すのもまた一興ってね・・・・・・じゃあシノン 通信一旦切るな。」

 

俺は通信を切り、デスガンのことを睨みつけた。

 

死銃「ちっ・・・・・・小癪な真似を・・・・・・!」

 

テツヤ「危うくガチで強制ログアウトさせられちまうとこだったぜ・・・・・・油断も隙もありゃしねぇ野郎だ・・・・・・!」

 

俺は地面に落としていた光剣を拾いながら、再度身構えた。

 

デスガンも腕に突き刺さったスラッシュエッジを引き抜き エストックを構えた。

 

テツヤ「聞かせろ!!!お前は何故シノンを付け狙う!!!何が目的だ!!!」

 

死銃「理由?・・・・・・それはただ俺の殺しの白羽の矢がたったのが女神というだけだ・・・・・・」

 

テツヤ「んだと!?ならお前に殺されたペイルライダーやゼクシードもそれで死んだって言うのか!?」

 

死銃「力のある者はこの俺の邪魔となりうる存在だ・・・・・・早い内に殺しておく方が何かと便利でな?」

 

テツヤ「それでお前は味方に協力を願い相手が何も抵抗できない内に殺したって言うのか!?テメェらラフィン・コフィンはどこまで性格がネジ切れてんだ!!!」

 

死銃「相手に反抗されるのは面倒でな それはお前もSAO時代に味わったはずだ。あの戦いでな。」

 

テツヤ「だったらテメェこそ知ってんだろうが!!!血の惨劇によってテメェらは壊滅に追い込まれた!!!そしてゲームが終わる最後までの長い時間を牢獄で過ごした癖にまだ反省してねぇのか!!!それとも何か!!!ゲームとリアルの区別が付いてない哀れな人間を演じてんのか!?」

 

死銃「牢獄か・・・・・あそこは地獄のようだった・・・・・・許されるのは食事 睡眠 自由時間は1時間のみ 人を殺すなんて当然出来ず 俺達は貴様らがゲームを終わらせるその時まで苦痛を味合わされた・・・・・・俺の存在は言わばその復讐と言うべきか。」

 

テツヤ「復讐だと!?逆恨みにも程がある!!!お前らが受けた罰はそれ程の物だと何故理解出来ないんだ!!!!!!」

 

死銃「理解等出来ぬさ・・・・・・俺達とお前達では住んでる世界、意識がそもそも違うのでな・・・・・・だから貴様は分からないだろう・・・・・・俺の怒りと憎悪の深さがな・・・・・・!!!」

 

テツヤ「そうかい・・・・・・要するにテメェに更生の余地はねぇって事だな・・・・・・」

 

死銃「死神・・・・・・貴様を倒し女神を殺すことで我らラフィン・コフィンの復讐は始まるのだ・・・・・・」

 

テツヤ「復讐なんて始めさせねぇよ・・・・・・お前は今ここで俺に倒されるからな!!!!!!」

 

俺はそう言ってデスガンに斬りかかった。俺の一撃は避けられただ砂を斬っただけになったが避けた先を先読みしていた俺は再度斬りかかり、しかけた攻撃は今度こそヒットした。

 

死銃「ちぃ・・・・・・!」

 

テツヤ「まだまだァ!!!!!!」

 

俺はそのままデスガンを何度も斬りつけた。デスガンの身体には俺が付けた切り傷の跡が次々と出来ていた。

 

テツヤ「これで!!!!!!」

 

俺は仕上げにコルトパイソンの引き金を引き弾丸をデスガンに向け放とうとした。

 

死銃「それを待っていたぞ!!!」

 

テツヤ「なっ!?」

 

デスガンは俺がコルトパイソンを構えるコンマ数秒の隙をついて攻撃を仕掛けてきた。今まで食らった俺の攻撃がまるで無意味だったかのような身のこなしだ。

 

素早いエストックの連撃は慣れようにも慣れずに避けようとしても攻撃を10回に仮定したとしてその内3回避けられれば良い方で、それが何度も何度も繰り返されるからかなりタチが悪い。

 

テツヤ「なら!!!」

 

俺はデスガンがエストックで攻撃してくる瞬間に合わせ光剣でマスクを狙った。エストックと光剣で鍔迫り合いは起こせない デスガンが退かなければマスクに攻撃が絶対に入ることになる。幾らマスクをしてると言えどマスクを斬られれば顔に攻撃が入るはずだ。

 

死銃「甘いな。」

 

俺の斬撃がデスガンのマスクに当たり、そのまま顔にダメージが入ると思ったが光剣はまるで硬い石を斬ったかのように跳ね返されてしまった。

 

テツヤ「なっ!?硬い!?」

 

死銃「俺のこのマスクも自作でな。」

 

テツヤ「また宇宙船の素材って訳かよ・・・・・・!!!」

 

死銃「そうだ。俺のこの身体は最早宇宙船に包まれてると言っても良い。俺のこの身を斬り裂くのはそう簡単ではない。お前のHPが尽きるその時までに俺を倒すことが出来るか?」

 

デスガンのHPを見てみると先程の攻撃によるダメージは毛ほども無かった。こんなに硬い相手初めてかもしれない。

 

テツヤ「なろぉ・・・・・・そう簡単に俺が諦めると思うなよ!!!」

 

俺はシノンに言ったんだ・・・・・・絶対に諦めるなって だから俺が諦めるなんてことあっちゃならねぇ!!!

 

絶対に・・・・・・絶対に勝つんだ!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

SAO時代最悪の闘いと呼ばれる血の惨劇。その闘いは攻略組とラフィン・コフィンの有力なプレイヤーが戦ったことにより多くのプレイヤーの命が失われてしまった。

 

血の惨劇はそもそもラフィン・コフィンを退治するための闘いであった為 それはかなりの作戦会議を得ての作戦決行だったのだ。

 

ある日の作戦会議は、ラフィン・コフィンに所属する有力なプレイヤーについてを作戦に参加してるプレイヤーに享受する日だったのだ。

 

『良いか皆 ここには死神 絶剣 黒の剣士 閃光の4人を始め腕に自信のあるプレイヤーが数多くいるがそれは向こうも同じ。今回はラフィン・コフィンの有力なプレイヤーを皆の頭に入れといて欲しい。今回用意出来たのは3名と少ないがこの写真を見てくれ。』

 

作戦のリーダーがそう言うとボードに3枚の写真が映し出されていた。

1人は素顔のままだが、残り2人はマスクでその素顔を隠していた。

 

ユウキ『なんだか全員不気味だね・・・・・・特にあの"赤目"のプレイヤーなんかが1番かも・・・・・・』

 

ユウキが指さしたプレイヤーはドクロの面を付け、その目からは赤き瞳がくっきりと映し出されていた。

 

テツヤ『あぁ・・・・・・3人中2人が顔を隠してる犯罪組織とはな まぁ人殺すのに顔が知れ渡ってたらめんどくせぇからそれは奴らの考えなのかな・・・・・・』

 

クライン『でも汚ぇ野郎共だ!顔を隠して人を殺すなんてよ!!!』

 

『その通りだ 我々はこのプレイヤー達を絶対に許してはいけないんだ。ではこの3人についてを情報共有しよう。』

 

リーダーは3名のプレイヤーについて知ってることをある限り話参加してるプレイヤーに出来る限りの情報を提供した。

 

『それでは最後にこの赤目のプレイヤーだなこのプレイヤーの名は────』

 

テツヤ「はぁ!!!!!!」

 

死銃「そんな攻撃・・・・・・!」

 

テツヤの繰り出す斬撃は当たりはするがその殆どが装備によってダメージを吸収されてしまう。戦闘が始まりそろそろ30分になるがデスガンのHPバーは依然として減っていないが、テツヤのHPバーは既に4割程削れてしまっていた。

 

テツヤ「この野郎!!!男なら男らしくそんな防具外して戦いやがれ!!!!!!」

 

死銃「武具を最大限に使うのが闘いだ。そんな発言をしたところを見ると俺を倒すのは厳しいと踏んだところだな?」

 

テツヤ「うるせぇ!!!そんな装備お前ごと斬り裂いてやらぁ!!!!!!」

 

テツヤはそう言うが正直光剣でデスガンを斬るならば大きな隙を付かなければダメージを与えるのがかなり難しい。だがデスガン生じる隙は早々多くはなくテツヤはこれまでにない苦戦を強いられていた。

 

死銃「やれる物ならやってみるがいい!!!」

 

デスガンはそう言いながらエストックでテツヤの胴体部分を攻撃した。だがテツヤも歴戦の手練。30分経過したことによりようやく攻撃の大半を避けれるようになっていた。

 

テツヤ「避けられればお前の攻撃なんか痒いもんだぜ!!!」

 

テツヤはデスガンが突き刺そうとしてきたエストックを持った腕を掴み、光剣で首元を斬り裂こうとした。

 

だがデスガンもテツヤの光剣を持つ腕を掴み、テツヤとデスガンは膠着状態になってしまった。

 

死銃「女の身で良くやれる物だ・・・・・・褒めてやろう・・・・・・」

 

テツヤ「テメェの言葉なんか誰が受け取るかよ!!!」

 

膠着してしまった場合テツヤが押されることは確実。テツヤも耐えはするがデスガンのその巨体に徐々に押され始めていった。

 

テツヤ「このっ・・・・・・!!!」

 

テツヤもデスガンを押し返そうとするが体重が軽すぎてびくともしない。

 

死銃「諦めたらどうだ?幾ら俺と殺り合おうがお前のその身で勝てるはずが無かろう。安心しろ 女神を殺した後に俺はログアウトする。優勝は譲ってやる。」

 

テツヤ「俺は優勝したくてBOBに参戦したんじゃねぇ!!!俺はテメェの悪事を暴くために!!!!そしてシノンを守るためにここまで戦ってきたんだ!!!!!!誰が・・・・・・誰が諦めるか!!!!!!」

 

テツヤはそう言いながらデスガンを睨みつけた。そしてテツヤはマスクから覗かれるデスガンの赤い目を見たその瞬間に何かを思い出した。

 

テツヤ(赤い目・・・・・・赤の目・・・・・・赤・・・・・・目・・・・・・赤目!?赤目って確か血の惨劇前の作戦会議で・・・・・・)

 

死銃「そうか・・・・・・ならここで貴様を殺して・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・赤目・・・・・・」

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

テツヤ「お前のその赤い目を見て今理解出来た・・・・・・"赤目のザザ"!!!それがテメェのSAO時代のプレイヤーネームだ!!!デスガン!!!!!!」

 

《赤目のザザ》。それはラフィン・コフィンに所属するプレイヤーの中でも1番のエストックの使い手でありその腕は達人級。そして何よりの特徴はドクロのフェスマスクの奥に隠れた赤い目だ。

 

デスガンもエストックの腕は達人の域に達しており、顔をドクロのマスクで隠している そして何よりの決定打は元ラフィン・コフィンと言う点だ。この3点が合致して赤目のザザでは無いと言い訳は出来ない。

 

死銃「な、何故だ・・・・・・何故この俺の名を・・・・・・!?」

 

テツヤ「テメェ程の腕の持ち主が俺達攻略組に知られてないとでも思ったのかよ!!!」

 

死銃「貴様・・・・・・!!!」

 

テツヤ「流石のお前も自分の名前を知られて焦ってるようだな!!!後はお前を倒せば全てが終わる!!!!!!」

 

死銃「くっ・・・・・・せめて女神を・・・・・・あの女を!!!!!!」

 

そう言ってデスガンはテツヤに背を向け、シノンのいる廃ビルへと向かっていった。

 

テツヤ「なっ!?逃げろ!!!シノン!!!!!!」

 

シノン『っ!?』

 

テツヤはデスガンを追いながら通信機でシノンに逃げるように呼びかけたが、デスガンは既にビルに向け手榴弾を投げ込んでおり 手榴弾が爆発するとシノンのいたビルは大きな音を立てて崩れ落ちてしまった。

 

シノン「きゃぁぁ!?」

 

テツヤ「シノン!!!!!!」

 

落下していくシノンを素早く移動したテツヤは抱き抱えて落下ダメージを阻止させたが、デスガンはシノンに近づいてしまった危機的状況が生まれてしまったことに変わりはない。

 

テツヤ「シノン!大丈夫か!?」

 

シノン「え、えぇ。でもデスガンが・・・」

 

死銃「こうなれば俺諸共女神を葬ってやる・・・・・・!!!!!!」

 

デスガンは自分のプレイヤーネームがバレたことにより焦りを覚えていた。後先考えていない人程危ないものだ。

 

テツヤ「クソっ・・・・・・こんなことになるとは・・・・・・!シノン!絶対にデスガンから目を離すなよ!」

 

シノン「りょ、了解!!!」

 

死銃「死神・・・・・・貴様は邪魔な存在だ・・・・・・!!!貴様を殺してからじっくりと女神は料理してやる・・・・・・!!!」

 

テツヤ「油断すんなよシノン!!!奴の目標がお前だってことは忘れんなよ!!!」

 

シノン「分かってる!私も援護するから貴方も頑張って!!!」

 

テツヤ「お前の掩護があれば百人力だ!!!行くぞシノン!!!」

 

シノン「えぇ!!!」

 

シノンの援護がどれだけ頼りになるかは言わずもがな。だが、シノンの身が危険な状態なのもまた確かだ。デスガンからシノンを狙わせないように常にシノンを気遣いながらテツヤは戦い始めた。

 

死銃「死神!!!邪魔をするなぁ!!!」

 

死銃は先程よりも早く鋭い攻撃をテツヤにしかけた。だがいくら早かろうが何度も喰らい続けたその攻撃にテツヤの目は完全に慣れきっていたテツヤはその攻撃を見切っていた。

 

テツヤ「どうしたどうした!!!ワンパターンもここまで行くと芸当だな!!!」

 

死銃「黙れ!!!お前は!!!お前は!!!!!!」

 

テツヤ「シノン!!!デスガンの頭狙えるか!?」

 

シノン「早すぎて無理よ!!!」

 

テツヤ「ならこいつの足を止めなきゃ駄目か・・・・・・!!!」

 

テツヤはデスガンの執拗な攻撃を避け続け、デスガンをどう足止めしようかを考えようとしたが、激しい攻撃を避けながら作戦を考えられる程甘くはなかった。

 

デスガンは休むことなく攻撃をしかけ続け、テツヤもまた避け続けるイタチごっこのような状態が続いていた。

 

テツヤ「いい加減にしやがれ!!!」

 

テツヤは攻撃を避けると同時にデスガンの腹部を蹴り飛ばした。攻撃に神経を集中させていたデスガンはその蹴りで体勢を崩してしまった。

 

デスガン「っ!」

 

テツヤ「こっからは俺の番だ!!!!!!」

 

テツヤは光剣を持ちデスガンに斬りかかった。体勢を崩し隙が生まれてる今ならば攻撃も通るはずだった。

 

テツヤがデスガンの肩目掛け剣を振り下ろしたその瞬間。光の剣がその鞘に収まってしまった。長い時間剣を出しっぱなしにしてた影響でバッテリーが完全に切れてしまったのだ。

 

テツヤ「なっ!?」

 

シノン「バッテリー切れ!?」

 

死銃「ふっ 黒の剣士から託された剣もここまでだ そしてお前の役割もな。」

 

テツヤ「な、なんだと!?」

 

死銃「貴様がいる足場の周りを良く見てみろ。」

 

テツヤ「足場・・・・・・っ!?」

 

テツヤは言われた通りに立っている足場を見ると、テツヤを360度囲むように赤い光が灯っていた。

 

シノン「っ!?地雷・・・・・・!?」

 

テツヤ「んだと!?」

 

死銃「貴様が攻撃を避けることに集中してるあいだに仕掛けさせてもらった。この地雷は最高威力の物でな それが貴様を囲うように仕掛けられている。後は言わないでもわかるだろう。」

 

テツヤ「っ・・・・・・わざとあんな攻撃しかけてたって訳か・・・・・・!」

 

死銃「俺が焦ったように見えたか?馬鹿なヤツめ。全ては俺の計算通りだ。」

 

シノン「テツヤ・・・・・・!」

 

死銃「これで貴様も終いだ 死神よ。」

 

デスガンは地雷用の起爆スイッチを手に持った。

 

死銃「遅かれ早かれ 貴様らの運命は決まっていたんだ 早い内に諦めていたら良かったものを。」

 

デスガンのその言葉を聞き、テツヤは歯を食いしばり、拳を強く握り悔しそうに俯いていた。

 

シノン「テツヤ!!!諦めないで!!!!!!貴方言ったでしょ!?諦めるなって!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・俺だって諦めたくないさ・・・!!!でも1歩でも動けば・・・・・・それに起爆スイッチが今奴の手に・・・!!!!」

 

諦めたくない 諦めたくはないがテツヤにこの状況を打破する方法は見つけ出せなかった。

 

死銃「さらばだ 死神!!!」

 

デスガンが地雷の起爆スイッチを押すと、テツヤの周りを強い光が包み始めた。

 

シノン「テツヤ!!!!!!!!!」

 

テツヤ(ここまでか・・・・・・!!!!!!!!!)

 

テツヤは何の抵抗も出来ずに、地雷の爆散によりその姿は見えなくなってしまった。

 

大爆発が起きてるから当たり前のことだが、その後にテツヤがその場にいる確率は0だろう。あんな大爆発で死なない人間もプレイヤーもいる訳がなかった。

 

シノン「あ・・・・・・あ・・・・・・!いや・・・・・・いや・・・・・・!テツヤ・・・・・・テツヤァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

シノンは涙を流しながらその場で崩れ落ちてしまった。シノンのこの涙は自分への悔しさやトラウマによる怖さのものでは無い テツヤがいなくなってしまったことによる悲しさで涙を流していた。シノン自身他人へ涙を流すのはそれこそ小学生以来のことだった。

 

死銃「くくく・・・・・・やっと邪魔な死神が死んだ・・・・・・これで貴様を殺すことを妨げる邪魔者はいないという訳だ・・・・・・!!!」

 

デスガンはそう言ってシノンに向け黒星の銃口を向けた。

 

シノン「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

シノンは強く信頼していたテツヤが倒されてしまったショックでデスガンに対する反抗心を持てずに、ただただその場で絶望していただけだった。

 

死銃「今度こそ終わりだ。女神よ。」

 

シノン「・・・・・・・・・」

 

撃たれれば死んでしまう。それなのにシノンは1歩も動けずにただその場で座り込んでしまっていた。それ程までにテツヤが倒れたことはシノンにとってショックなことだった。

 

デスガンはいつものように十字を切るジェスチャーを行い、改めて黒星でシノンに狙いを定めたその時だった。

 

デスガンの持つ黒星は何かによって銃身が斬られ、使い物にならなくなったのだ。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

シノン「な・・・なん・・・で・・・?」

 

シノンとデスガンは互いに困惑した テツヤが倒れ 反抗する気力が無かったシノンしかいない今デスガンを邪魔する者は誰もいないはず。それなのに何故デスガンの黒星の銃口は斬られたのか?

 

そんな時だった。

 

「悪いな シノンを殺させやしねぇよ。」

 

シノン「っ・・・・・・この声・・・・・・は・・・・・・?」

 

聞き覚えのある声ではあった。だがシノンはこの世界でその声の持ち主に出会ったことは無い。いや、厳密に言えば出会ってはいるが訳あってその声ではなくなっていたのだ。

 

そう、その声の持ち主はシノンにとっての英雄とも言え、恩人である彼だった。

 

地雷の爆発による砂煙が収まると、その姿を表した。

 

それは、先程までの小さな少女等ではなく 現実世界で出会ったように男らしい身体付きになっていたテツヤ本人だった。

 

シノン「っ!?テツ・・・・・・ヤ・・・・・・!?」

 

テツヤ「無事みたいだなシノン。」

 

シノン「ぶ、無事だけどなんで貴方は生き残って・・・・・・!?」

 

テツヤ「シノンに言ったよな バグで女になってたって。」

 

シノン「え、えぇ。」

 

テツヤ「そのバグの対応を頼んでおいてな 男のアバターに戻してくれることになってたんだがその時が丁度あの爆発の瞬間に来たんだ。そのおかげで俺はあの爆発をノーダメージでくぐり抜けることが出来たんだ。良いタイミングで戻してくれたもんだよ。」

 

死銃「貴様ァ・・・・・・小癪な奴め・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「地雷のプレゼントありがとよデスガン。そっちも俺からのプレゼントは受け取ったか?」

 

テツヤはそう言うと手に持っていたスラッシュエッジをデスガンに見せつけた。

 

死銃「っ・・・・・・銃身を斬り裂いたのはスラッシュエッジか・・・・・・時代遅れの古臭い武器を・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「どんなに使われなくて無能と言われてる武器でも使い手によっちゃ強い輝きを放てるんだ。残念だったな。」

 

死銃「くっ・・・・・・どこまでもギザな奴だ・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「さぁデスガン。俺の"あの身"は消え去ったんだ。今度はお前が消える番だ。」

 

死銃「・・・・・・この身が消える時と言うのは女の身のことを言っていたのか・・・・・・」

 

テツヤ「そうさ・・・・・・もうお前がシノンを殺す術はない・・・・・・存分に殺らせてもらうぜ・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「だがお前はどう俺を倒すと言うんだ?頼みの綱の光剣はエネルギー切れ。先程は油断していたが俺をコルトパイソンやスラッシュエッジなんぞで殺れると思うなよ。」

 

テツヤ「安心しな お前の冥土の土産に最高の物があるからな。」

 

死銃「何?」

 

テツヤ「もういい加減終わらせようぜ お前にいつまでも付き合ってられるほど俺も余裕じゃないんでな。」

 

テツヤはそう言うと エネルギー切れを起こし使い物にならなくなってしまった光剣の鞘を右手に持った。

 

死銃「そんな使い物にならない物を持ってどうする気だ?気でも狂ったか?」

 

テツヤ「使い物にならない?寧ろコイツはお前を倒す為に絶対に必要な"鍵"だったんだよ。」

 

シノン「鍵って・・・もう使えない光剣で何を・・・?」

 

テツヤ「シノンは初めて見るもんな。なら、しっかりとその目に焼き付けな。」

 

テツヤはそう言うと手に取った光剣を突き出すように構えると、左手で右腕を支えるように持った。

 

死銃「っ・・・・・・その構え・・・・・・まさか・・・・・・!?」

 

テツヤは息を吐きながら精神を研ぎ澄ましていくと テツヤの身体を蒼白のオーラが包み始めた。

 

シノン「な、なんなの・・・!?テツヤの身体が光って・・・・・・」

 

テツヤ「今呼んでやるさ・・・・・・本物の死神って奴をな・・・・・・!!!」

 

テツヤの身体全身をオーラが包んだことを感じると、テツヤは護るために手に入れた力を呼ぶ為にあの言葉を力強く発した。

 

テツヤ「卍解!!!!!!」

 

テツヤのその言葉を合図に一面の砂が高く舞い上がり、辺り一帯に砂嵐が巻き起こった。

 

シノン「な・・・何これ・・・!?」

 

目を開けようとも激しすぎる砂嵐にうっすらとしか目を開けることしか出来ない。シノンはそんな状況でもテツヤの姿を確認しようとしていた。

 

酷い視界の中でシノンが見つけたのは、GGOにとてもいるとは思えないような装備を身につけたテツヤの姿だった。

 

テツヤが右腕を振るうと 金属の高く鳴り響く音と共に辺りの砂嵐はたちまちの内に消え去っていき、一気に視界が良好になった。

 

シノン「テツヤ・・・・・・なんなの・・・・・・その・・・・・・姿は・・・・・・?」

 

シノンが改めて見たテツヤの姿は黒のロングコートのような防具に身を包み 細身の金属剣を手に持っていたテツヤだった。

 

テツヤ「ふぅ。どうやらコイツも無事に持ち込めたようだな。流石は非公式とは言えサポート陣だな。」

 

テツヤはそう言いながら持っていた剣を見ていた。シノンには急展開過ぎて何が何だか分からなくなっていた。

 

テツヤ「シノン コイツが俺達の切り札だ。名前は天鎖斬月って言うんだ。」

 

テツヤはそう言って天鎖斬月をシノンに見せつけた。

 

シノン「てんさ・・・ざんげつ・・・?」

 

死銃「な・・・何故だ・・・何故天鎖斬月がこの世界にあるんだ!!!」

 

テツヤ「コイツは俺が女になったバグの補償みたいなもんでな。コイツでテメェを冥土に送ってやるぜ。っとその前にだ シノン。」

 

テツヤはそう言うと、シノンの元まで歩み近づいた。

 

シノン「テツヤ・・・?」

 

テツヤ「悪かったなシノン お前にみっともない姿見せちまって。こっからお前は俺が何故死神と呼ばれたかの由縁を知ることになると思うから 楽しみに待っててくれよな。」

 

テツヤはそう言うとシノンの頭に手を置いた。

 

シノン「死神の由縁・・・・・・じゃあその姿が貴方の本気モードってことなのね・・・・・・待ってるよ・・・・・・貴方の勝利を信じて・・・・・・!!!」

 

シノンはテツヤにとびっきりの笑顔を見せた。テツヤはシノンの顔を見て微笑むと頬を優しく撫で、デスガンの方を向くためにシノンに背を向けた。

 

シノンの目に入ったその姿は 女の身だったテツヤの時に比べると 格段に大きくて 優しくて 暖かな温もりを感じることの出来るシノンにとっての英雄の背中だった。

 

テツヤ「覚悟しろデスガン・・・・・・テメェは死神であるこの俺が殺す!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺がGGOサポートの人達に電話した際に言われたことを皆は覚えてるだろうか。

 

そう、ALOからGGOにアイテムを持ち越せるという内容だ。

 

俺はあの時こんなことを頼んでいたんだ。

 

『はいはい!何でも言ってみてください!』

 

哲也『じゃあ、アイテムを何個か持ち越すことって可能ですか?』

 

『アイテムっすか?そんなの余裕も余裕っす!あ、でも申し訳ないっすが個数制限があるっす。アイテム 装備 防具とそれぞれ1つずつになってしまうっす。それ以上の持ち越しはまたコンバートした際にバグってしまう可能性があるんでご了承を願うっす。』

 

哲也『それなら充分です!!!あの、俺の装備欄にアロンダイトがあるはずなんでそれを持ち越すようにお願いします!!!!!!』

 

『はいはい!アロンダイトっすね!かしこまり・・・・・・アロンダイト!?あ、あのレジェンダリーウェポンの!?』

 

哲也『は、はい。そうです。』

 

『あ、あのアロンダイトを持っているとは恐れ入るっす!我々も喜んでGGOに持ち込ませてもらうっす!それ以外は特にないっすか?』

 

哲也『はい。それさえあれば全部事足りるんで・・・・・・ってしまった!?』

 

『どうしたっすか?』

 

哲也『いや、アロンダイトを使うにはあることをしなけりゃならないんですけどそれにはもう1つ武器が必要なんですよ・・・・・・まさかとは思うんですけどその対応とか・・・・・・』

 

『要はアロンダイトを呼び出す儀式のようなものを使うにはそのもう1つの武器が必要ってことっすね!それならばGGO世界ではその武器無しでもアロンダイトを呼び出せるようにしますっす!!!』

 

哲也『嘘ぉ!?そんなこと出来んの!?』

 

『私達を舐めてもらっちゃ困るっす!アロンダイトは男の身に慣れたその時に呼び出せるようにするっす!』

 

哲也『な、なんかすんません・・・それじゃあよろしく頼みますね!!!!!!』

 

『ではすぐ様対応させてもらいますっす!』

 

このように、俺はアロンダイト 要は天鎖斬月を持ってこれるように頼んだんだ。正直斬月無しで卍解できる日が来るなんて思いもしなかったよ。

 

男に慣れたその時には卍解の為にキリトから光剣を借りようとしていた。キリトがシノンに光剣を託したのは正にファインプレーだ。

 

俺が今ここにいられるのはキリトやシノンのおかげだけじゃない サポートの人達のまさに手厚いサポートのおかげだってことを忘れちゃならない。

 

テツヤ「デスガン!!!お前の企みもここで終いだ!!!」

 

死銃「天鎖斬月がなんだと言うんだ・・・・・・!!!そんなもの俺のエストックでへし折ってやる・・・・・・!!!」

 

テツヤ「ならやってみろよ。そんなもんで俺の天鎖斬月を折れたら大したもんだ。」

 

死銃「この俺を舐めるな・・・・・・死神・・・・・・!!!」

 

デスガンはそう言うと俺の懐に素早く潜り込んできて素早い連続攻撃を繰り出してきた。

 

だが、何度も受け続けたその攻撃はもう容易く受け流せるようになっていた。

 

テツヤ「そらそらどうしたどうした!!!!!!お前の実力はそんなもんかよ!!!」

 

死銃「くっ・・・・・・!」

 

さっきまでは体格差もありその攻撃は恐ろしさがあったが卍解した俺の敵かといえばそうでは無い。

 

テツヤ「いい加減に飽きたんだよお前の攻撃にはな!!!」

 

俺はそう言ってデスガンの光剣を天鎖斬月で受け止めた。先程までは光剣だった為に防ぐことが出来なかったが今は俺も金属剣である天鎖斬月を持っている。条件で言えば対等だ。

 

死銃「死神・・・・・・!!!!!!死神の名を持つ貴様が何故この俺の邪魔をする・・・・・・!!!互いに死の名を冠するプレイヤーならば手を組め・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「テメェと手を組むだァ!?戯言言ってんじゃねぇ!!!!!!」

 

俺はそう言って死銃のことを蹴り飛ばし、そのまま腹部を斬りつけた。

 

テツヤ「俺の死神はただの死の神なんかじゃねぇ!!!俺のこの名は"正義の死神"として呼ばれているんだ!!!!!!悪に加担する気は更々ねぇ!!!ただ無益に殺しを楽しみ そしてテメェの手を汚さずに人殺しをしてるだの語るテメェと組む気なんて微塵もありゃしねぇ!!!!!!」

 

死銃「正義の死神だと・・・・・・!?そんな存在ある訳が無かろう・・・・・・!!!」

 

テツヤ「テメェのデスガンだって全部他人のおかげの紛い物の癖に何言ってやがる!!!!!テメェには死んだ方がマシって地獄を見せてやる!!!!!!」

 

俺はそう言い、この卍解時における最大戦力である超スピードを繰り出した。

 

シノン「は・・・早い・・・・・・!?」

 

死銃「くっ・・・・・・!」

 

テツヤ「こっちだウスノロ!!!」

 

俺を見つけようとウロチョロするデスガンの背後から斬りつけ、再度デスガンの周りを超速度で移動した。

 

攻撃しては翻弄しを繰り返し 今まで無傷同然デスガンの身に次々と傷が付いていく。

 

シノン「消えたり・・・・・・現れたり・・・・・・着々と相手を死に追いやっていく・・・・・・これが・・・・・・貴方が死神と呼ばれる由縁・・・・・・」

 

死銃「貴様!!!姿を表せ死神!!!」

 

テツヤ「おいおい!俺はテメェの目の前を移動してるんだぜ!!姿を表すも何ももっと目を凝らして見てみろよ!!!!!!」

 

死銃「卑怯な男だ・・・・・・!!!」

 

テツヤ「宇宙船の装甲で身を包まれたテメェが良く言うぜ!!!そこまで姿を表して欲しけりゃ止まってやるよ!!!!!!」

 

俺はそう言ってデスガンの目の前で動きを止めた。デスガンの顔がどうなってるかは分からんが恐らくマスク越しでかなり怒りの表情を浮かべてることだろう。

 

シノン「凄い・・・・・・デスガンを相手にあそこまで弄べるなんて・・・・・・」

 

テツヤ「劣勢状況が一気に形勢逆転だ。諦めなければいつだって逆転の道は作り出せるんだ。」

 

死銃「貴様ァ・・・・・・!!!!!!」

 

デスガンのマスクから水蒸気のような物が吹き上がる。奴の頭に血が上ってるのが目に見えなくとも分かる。

 

テツヤ「デスガン。テメェは簡単には殺さねぇ。お前には2人に狙われて死んでいく恐怖を存分に味わって貰うぜ。」

 

シノン「2人?じゃあ私も戦いに参加を・・・・・・?」

 

テツヤ「いや、シノンはそこで見てればいいんだ。"コイツ"がいるからな。」

 

俺はそう言って 懐からある物を取り出した。

 

そのある物とは、虚化時に使うもう1人の俺から渡された仮面だった。

 

死銃「そんな物がなんになる!!!まさか被って俺の真似とでも言う気か!!!」

 

テツヤ「誰がテメェのだせぇファッションの真似するかよ!!!被るって手もあるにはあるが今回は被らねぇ。」

 

死銃「ならなんだそれは!!!」

 

テツヤ「まぁそう焦るなよ。こう使うんだよ!!!」

 

俺はそう言って手に取っていた仮面を粉々に握り潰した。

 

シノン「っ!?」

 

死銃「握り潰すために見せびらかしたのか貴様は・・・・・・!!!どこまで俺を愚弄する気だ・・・・・・!!!」

 

テツヤ「少し待てよ。スペシャルゲストを呼んでやったんだからな。」

 

シノン「スペシャルゲスト・・・・・・?」

 

握り潰した仮面の破片が全て俺の傍に落ちると、その破片が砂漠の砂を身に纏い破片同士が合体していきどんどんと大きくなっていった。

 

そして、10秒足らずで全ての仮面が合体しその身を宿しこの場に現れた。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

シノン「ど・・・・・・どういうこと・・・・・・!?テツヤが・・・・・・"2人"・・・・・・!?」

 

そう。仮面が姿を形成したのはもう1人の俺であるテツヤの姿だった。

 

虚化に使う仮面はテツヤの力を宿した物。それならば仮面を砕き力を注げばテツヤが呼び出せると思い浮かべた俺は この広大な砂漠を力のソースとして使い、無事にテツヤを呼び出すことに成功したというわけだ。

 

テツヤ「ククク・・・・・・おい哲也・・・・・・この俺を呼び出すたァどう言う要件だ・・・・・・?」

 

哲也「お前も見てたろ。あのクズを俺達で叩きのめすんだよ。」

 

テツヤ「あのデスガンだとか言う野郎をか?んなもんテメェ1人の力で充分だろうがよ。」

 

哲也「確かにそうだが、今回はお前の力も借りなきゃ駄目なんだ。アイツには2人に命を狙われる恐ろしさって物を叩き込まなきゃならねぇからな。」

 

テツヤ「へっ。まぁテメェの命令なら仕方ねぇな。殺ってやろうじゃねぇか。おぉ?デスガンよぉ。」

 

死銃「ど・・・・・・どういうことだ・・・・・・!?何故死神が2人も・・・・・・!?」

 

テツヤ「お前がそのことを知る必要はねぇ・・・・・・俺達に殺されるんだからなぁァ!!!」

 

テツヤはそう言って白い天鎖斬月の鎖部分に指を入れその場で振り回し始めた。敵として見るとかなり厄介だが味方として見るとここまで信頼出来る奴も中々いない。

 

テツヤ「俺も気に食わなかったぜ・・・・・・テメェは何もしてねぇ癖に何がデスガンだ・・・・・・俺はお前みたいな無様な野郎が大嫌いでなぁ?」

 

死銃「くっ・・・・・・!俺が無様だと・・・・・・!?」

 

哲也「お前一人では何も出来ず、仲間の力を借りてるくせに人殺しを気取ってるテメェを見て無様と言わずになんて呼べばいいんだ?お前の人殺しの名はもう過去の産物に過ぎねぇんだよ。」

 

テツヤ「出来ることならテメェの協力者も殺してぇところだがここはVR世界なんだろ?ならこの世界にいるテメェをぶち殺して協力者に死っていう恐怖を存分に叩き込んでやろうじゃねぇか。なぁ哲也。」

 

シノン「あ・・・貴方も哲也・・・なの・・・?」

 

テツヤ「あん?どっからどう見てもそうだろうがよ。」

 

哲也「止めろテツヤ この娘は俺の味方だ。 悪いなシノン。色んなことが重なりすぎて訳わかんないかもしれないけど。今は俺達にとって絶好のチャンスって思ってもらえればいい。訳は後で全部話す。」

 

シノン「わ、分かったわ。その、白いテツヤも頑張って!!!」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハッ!!!言われなくてもやってやらァ!!!久々の戦いだァ・・・・・・血祭りにしてやるぜぇ・・・・・・!!!」

 

哲也「そうだな・・・・・・血祭りなんかじゃ収まりが付かねぇかもしれねぇがな・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「っ・・・・・・!!!」

 

デスガンも俺達2人に睨まれると恐怖を感じたのか、その場で1歩後ろに下がった。

 

テツヤ「おっと!!!!!!逃げようたってそうは行かねぇぞ!!!!!!」

 

テツヤは超速度でデスガンの後ろに回り込み、デスガンの逃げ道を塞いだ。

 

死銃「っ!?」

 

テツヤ「諦めろ・・・・・・お前はよりによって俺達を敵に回した・・・・・・それが運の尽きだ・・・・・・良いぜ?今から1分逃げるチャンスをやってもよ。まぁテメェがどこまでも逃げようと俺達2人で地の果てまで追いかけ回して 最後には殺してやるからよぉ・・・・・・ククク・・・・・・」

 

死銃「なんだと・・・・・・!?」

 

哲也「デスガン。俺はテメェみたいにリアルで人殺しをするなんて気は更々ねぇが、このVRMMOの世界ならテメェのようなクズはどんな野郎であろうと殺してやる。それが俺なりの正義の通し方だ。」

 

テツヤ「光栄に思えよ・・・・・・テメェは死の神2人直々に殺されんだからなぁ!!!!!!」

 

哲也「覚悟しろ・・・・・・似非の人殺しが・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「っ・・・・・・!!!」

 

後退りをしようと後ろにはテツヤがいる。目の前には俺がいる。左右どちらに逃げようとも俺達ならすぐ様捕まえられる。いよいよGGO世界を恐怖に陥れていたデスガンに終止符を打つ時が来た。

 

テツヤ「ククク・・・それじゃあお前にも見せて野郎じゃねぇか・・・地獄の入口をなぁ・・・!!!」

 

哲也「行くぞテツヤ!!!!!!」

 

まず俺がデスガンに詰め寄り、怯んでいたデスガンに向け素早く連続で斬りつけた。縦横無尽に何度も斬りつける俺は最後に蹴飛ばしその先にいるテツヤにデスガンをパスした。

 

テツヤも俺と同じようにデスガンを攻撃し続けた。阿吽の呼吸と言うべきか俺とテツヤの動きは全く同じだった。

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!どうしたどうした!?お前の実力はこんなもんかよ!!!!!!」

 

デスガン「ふざけるな貴様ら!!!2対1で卑怯だとは思わないのか!!!」

 

哲也「卑怯だァ!?2人で殺しを演じてたテメェがよく言えたな!!!!!!」

 

俺はテツヤからパスされたデスガンの胸ぐらを掴んだ。

 

哲也「自分は手を汚さねぇで人殺しを謳ってる卑怯の塊みてぇなやつが自分が危なくなったら俺達のやってる事が卑怯だとよく言えたな!!!俺はお前みたいな野郎が大嫌いなんだよ!!!!!!」

 

テツヤ「そいつァ同感だな・・・・・・挙句の果てには狙ってるのが女っつうのが尚更癪に障るぜ・・・・・・」

 

哲也「シノンを泣かせたお前だけはぜってぇ許さねぇ!!!!!!テツヤ!!!付いてこれんだろうな!!!!!!」

 

テツヤ「俺様を誰だと思ってやがんだよ!!!!!!いつでも良いぜ!!!!!!」

 

デスガン「な・・・何をする気だ・・・!!!」

 

哲也「決まってんだろうが!!!!!!テメェの処刑だ!!!!!!」

 

俺は掴んでいたデスガンを離し、デスガンを股下から斬り上げ、空中へと浮かばせた。

 

哲也「行くぞ!!!」

 

俺はデスガンの斜め上へ、テツヤは斜め下へ素早く移動し、浮かんだデスガンを挟み込むように陣取った俺達は互いの代名詞とも言えるあの技の準備をした。

 

哲也「うらぁ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!」

 

互いの天鎖斬月に黒いオーラと白いオーラが宿る。そして俺達はあの技をデスガンに向け放った。

 

哲也・テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!」

 

黒と白の月牙天衝はデスガンの身体で交わると凄まじい衝撃波を放った。その衝撃波はデスガンの全身をつつみこんだ。

 

強い衝撃が収まると既にデスガンの身体は存在していなく、あの不気味な頭部のみが砂漠に転がっていた。

 

俺は最後の仕上げにその頭部を踏みつけ、粉々に砕いてやった。

 

すると、今までデスガンが存在していた場所には《Dead》の文字が現れた。この瞬間 皆を恐怖に陥れていた偽りの殺人者であるデスガンは消え去ったのだ。

 

哲也「これでお前も終いだ赤目のザザ 残念だったな。俺が攻略組であったことを恨むんだな。」

 

シノン「お・・・終わった・・・の・・・?」

 

シノンはへカートを抱えながら俺たちの元へ近寄ってきた。

 

哲也「おう もう安心だぜシノン。あの野郎は完全に消滅した。」

 

テツヤ「あんな強さで良くデスガンと名乗れたもんだぜ。もうちっと手応えがあると思ったのだがな・・・」

 

シノン「あ・・・そ、その・・・白いテツヤは一体・・・?」

 

哲也「もう俺とお前だけだもんな 説明するよ。コイツはもう1人の俺。裏の俺と思ってもらえれば分かりやすいかな。前は敵対していたがふとした事で味方になってな。実際に共闘したのは今回が初めてだ。」

 

シノン「う、裏のテツヤ・・・!?」

 

テツヤ「ククク・・・・・・良かったなぁ?このお人好しの馬鹿のおかげで助かってよォ。」

 

哲也「・・・・・・お前もそんなこと言えんだな・・・・・・」

 

俺はテツヤがシノンを心配していたような口振りを聞き少し驚いた。

 

テツヤ「けっ テメェの悪影響を受けちまったみたいだ。さて、さっきの月牙天衝でもう俺も限界みてぇだ。」

 

そう言ったテツヤの足元を見てみると確かに少しずつその身が砂へと変わっていっていた。

 

哲也「そうか。急に呼び出して悪かったなテツヤ 助かったよ。」

 

テツヤ「出来ればこれっきりが望ましいぜ。もうこんなの懲り懲りだ。」

 

哲也「奇遇だな。同感だ。」

 

テツヤ「そうかよ・・・・・・またな 哲也。」

 

哲也「あぁ またな。」

 

次々と砂に変わっていく身体が脳天まで達するとテツヤの姿は当然だが消え去り、その場にテツヤへと変わっていた仮面が綺麗な形で置かれていた。

 

哲也「素直じゃねぇなお前も・・・・・・お前らしいっちゃらしいがな・・・・・・」

 

俺はテツヤに感謝をしながらその仮面を懐に閉まった。

 

シノン「その・・・・・・もう1人のテツヤはどこに・・・・・・?」

 

テツヤ「戻るべく場所に戻ったさ。俺の心の中にな。」

 

シノン「そ、そうなのね・・・・・・死んじゃった訳では無いのね・・・・・・」

 

テツヤ「そう簡単にくたばるやつじゃねぇさアイツは。安心しろ。」

 

シノン「う、うん・・・それなら良かったわ・・・」

 

テツヤ「さてと!紆余曲折あったがこれにて俺の任務完了だ!デスガンを倒してシノンも守り通した!」

 

シノン「お疲れ様テツヤ それと ほんとにありがとうね ずっと私を守ってくれて。」

 

そう言ってシノンは拳を出してきた為、俺はシノンの拳に自身の拳を合わせ健闘を称えた。

 

テツヤ「悪かったな・・・何度も何度もお前をピンチに合わせて・・・」

 

シノン「気にしないでテツヤ 確かに何度も怖い思いをしたけど 貴方がいてくれたから私は今もこうして貴方と一緒にいられる。それだけで凄く幸せだよ。」

 

そう言ってシノンは俺の手を優しく握って微笑んでくれた。

 

テツヤ「そっか それなら良かったよ。俺も嬉しいよ 無事にシノンを守り通せてね。」

 

シノン「やっぱり、貴方は私にとっての英雄ね♪」

 

テツヤ「そう言って貰えたら俺も鼻高だよ。でも、まだ本当の意味で安心はできない。お前を狙ってた野郎はデスガンが倒れたことで一時的に身を隠してるはずだ だからログアウトしても家を出ないで110番なりして警察を・・・」

 

シノン「警察って、どう呼べばいいの?まさかゲーム内で殺されかけたから助けてくれだなんて言えないし。」

 

テツヤ「うーんそれもそうだな・・・あ、俺の今回の雇い主の人が公務員だからその人に頼んで・・・・・・つってもお前の住所やら名前を知らねぇんじゃなぁ・・・・・・」

 

シノン「それじゃあ貴方に教えればいいんでしょ?」

 

テツヤ「へ?」

 

シノン「テツヤ 私の本名は朝田詩乃って言うの。」

 

シノンは俺の耳元に近づきシノンのリアルネームと住所を俺に伝えてくれた。

 

テツヤ「なるほどな。だからあの時あの公園の近くにいたんだな。」

 

シノン「うん。テツヤはどこからログインを?」

 

テツヤ「俺はそのまた近くの大きな病院さ。よし、それなら俺がお前の家に行こう。それで俺の任務も全部終了だ。」

 

シノン「本当!?テツヤが来てくれたら安心・・・・・・出来るけど、やっぱり大丈夫。近くに信用の置ける友達がいるから。」

 

テツヤ「そうか?まぁそれなら俺はお役御免だな。ログアウトしてから俺の依頼人に連絡して警察を向かわせる。」

 

シノン「了解。それじゃあ・・・って、アンタ 私だけ個人情報晒して少し卑怯じゃないの?」

 

テツヤ「おっと悪い悪い んじゃ少し遅れたが俺の名前は荒波哲也。2度も会っておいて今更だがよろしくな シノン。」

 

シノン「荒波哲也・・・・・・ふふっ 本当に名前そのままなのね 不用心な人。」

 

テツヤ「るせぇ ン付けただけのお前に言われたかないやい。」

 

シノン「お互い様ね♪」

 

テツヤ「だな♪」

 

俺とシノンは互いに微笑み合った。

 

テツヤ「よし!んじゃ諸々の話が終わったところでいっちょやるかシノン!!」

 

シノン「へ?何を?」

 

テツヤ「何って、俺とお前の決着付けるんだろ?俺も男の姿だし本気だすぜぇ!」

 

俺はそう言いながら右腕をぶんぶんと振った。

 

シノン「決着って・・・貴方はさっきの戦いのダメージが残ってるし、条件が貴方にとってアンフェアじゃない。そんなの御免蒙るわ。私は対等な条件下で貴方を撃ち抜きたいのよ。」

 

テツヤ「えぇ~?折角楽しみにしてたのに・・・まぁそれならいいか シノン 優勝はお前に譲る ほれ。」

 

俺は手に持っていた天鎖斬月を地面に置き、両手を広げ無防備になった。

 

シノン「そ、それは?」

 

テツヤ「だから、優勝は譲るから撃っていいよ。」

 

シノン「うーん・・・無抵抗の相手を撃つのはそれもそれで申し訳が・・・」

 

テツヤ「じゃあどうすんだよ!どっちか死ななきゃ終わらねぇんだぞ!!!」

 

シノン「それなら私にいい案があるわ。少し待ちなさい。」

 

シノンはそう言うと腰に装備してた手榴弾を手に取った。

 

テツヤ「それでどうすんだ?」

 

シノン「テツヤ 貴方は知らないかもしれないけど第1回BOBは優勝者が2人いるの。」

 

テツヤ「2人?そりゃどうして。」

 

シノン「最後に残った2人の内1人は普通に撃って倒したんだけど、その倒したプレイヤーは喜びすぎて撃たれたプレイヤーが残したお土産グレネードに気づけなくてそのプレイヤーも倒されちゃったのよ。」

 

テツヤ「ふーん。間抜けなプレイヤーもいるもんだなぁ・・・・・・んで、それとこれがどう?」

 

シノン「だから、こうするのよ♪」

 

シノンはおもむろに手榴弾のスイッチを押すと、俺にそれをパスしてきた。

 

テツヤ「なぁぁぁぁぁぁぁ!?ば、馬鹿野郎!!!!!こんな危ねぇもん渡すな!!!!!!!!!!」

 

俺は咄嗟だったが手榴弾を投げ飛ばすために投球フォームに入り右腕を振ろうとした。だがその時だった。

 

シノン「そうはさせないわよ!」

 

シノンはにっこりと笑いながら俺に抱きついてきた。その影響で手榴弾を投げようにも投げられない体制になってしまった。

 

テツヤ「いぃ!?し、シノン!?お前何を!?」

 

シノン「ふふふ♪死なば諸共よ♪」

 

テツヤ「っ・・・・・・はぁ・・・参ったよ・・・」

 

俺はシノンの可愛らしい笑顔を見て反抗する気力をなくし、そのまま右手を下ろした。

 

シノン「ありがとね♪私のヒーロー♪」

 

シノンの言葉を聴いたのを最後に、手榴弾の爆発に飲み込まれてしまった。当然だが俺に抱きついていたシノンも爆発に飲まれ互いに自爆する形になった。

 

よって、第3回バレット・オブ・バレッツの優勝者は俺とシノンの2人という結果でここに幕を閉じた。




九死に一生を得たテツヤは遂にデスガンを倒し、シノンを無事に守り通すことが出来た。

優勝も自爆する形で2人に決まり残りはシノンの家の近くにいるであろう協力者から逃げ切ることが出来れば全てがめでたしで終わるが、一体どうなるのか?

前書きでも書きましたが今回の話に関してお待ちしてしまった皆様にはお詫び申し上げます。私個人の勝手な理由のせいで本当に申し訳ありません。

一応モチベーションは回復してるので全盛期程では無いにしろこれからもこの作品は進めていくつもりです。

こんな私の作品でよろしかったらこれからもご愛読の程よろしくお願いします。

次回もお楽しみに!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。