ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~   作:畜生ペンギン

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part8 命の重み~守りたい者の為に~

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

俺は今ユウキと別行動していて家の特訓スペースで卍解の練習中 今ではようやく長く使っても疲れない程度にはなった

 

テツヤ「おらぁぁ!!」

 

全力の月牙天衝も今は3連発までは耐えられる それ以上は体が持たなくなり勝手に卍解が解けるようになっている

 

テツヤ「ふぅ・・・そろそろ実戦でも充分に使えるかな?」

 

一息つこうとした所に1通のメッセージが届く

 

テツヤ「誰だ?」送り主はキリトだった

 

キリト『今から迷宮区に入るんだが一緒に行かないか?』

 

テツヤ「迷宮区か 丁度いいな」今最前線は74層 まだボス攻略会議も開いてはいない

 

テツヤ「あぁ いかしてもらう 74層集合で良いか?っと」

 

キリト『あぁ 俺も今から行くから待っててくれ』

 

テツヤ「了解っと さて行くか〜!」

 

 

 

 

 

 

〜74層迷宮区〜

 

テツヤ「キリト!スイッチ頼む!」

 

キリト「了解だ!」

 

キリトはリザードマンロードに対しソードスキルを放とうとするが 敵の不可解な行動により止められてしまう

 

キリト「何!?」

 

テツヤ「キリト!だったらこいつで!」月牙天衝でリザードマンロードを攻撃しリザードマンロードは光の結晶となり消えていった

 

キリト「すまなかった・・・まさかあんな行動をとるなんて・・・」

 

テツヤ「あぁ、ここ最近はどうやら敵さんも成長してるのか知らんがイレギュラーが増えたな」

 

キリト「そのようだな これからはもっと気をつけなくちゃな」

 

テツヤ「さて、そろそろ戻らねぇか?だいぶ進んだしな」

 

キリト「そうだな じゃあ戻ろうか」

 

テツヤ「んじゃ・・・っ!」俺は唐突なめまいに襲われた その時卍解状態が解けてしまった

 

キリト「テツヤ?どうしたんだ?卍解が解けてるけど・・・」

 

テツヤ「いや、何でもない 速く行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「ったくこのゲームはせこいよな 俺達の行動を読むなんてな」

 

キリト「まぁこの世界ならありそうな事だ 俺達ももっと成長していかなきゃな」

 

テツヤ「そうだな 頑張らなきゃな」

 

ガサ!

 

テツヤ「敵か?」

 

キリト「あぁ、でも草に隠れてわからないな・・・」

 

テツヤ「なら・・・」

 

キリト「それは?」

 

テツヤ「野球ボールさ!ショウに大量生産してもらったからな これで木にぶつけて敵をおびき出す キリトはその隙に何かで攻撃してくれ」

 

キリト「了解だ 頼んだぞ」

 

テツヤ「こんくらいの距離わけないぜ!」俺は木にボールをぶつけた すると出てきたのは

 

テツヤ「うさぎ?」

 

キリト「せりゃ!」キリトは投擲スキルで敵を倒した

 

テツヤ「ナイスキリト アイテムドロップがあるな えぇっと・・・」

 

キリト「どれどれ?」

 

テツヤ・キリト「「こ、これは!!!」」

 

 

 

 

50層 エギルの店

 

エギル「ラグーラビットの肉!?S級のレアアイテムじゃねぇか!」

 

ショウ「凄いな 実物を見るのは初めてだ」

 

キリト「そうなんだよ 運良くドロップしてさ」

 

テツヤ「くそ・・・ジャンケンで勝っていれば・・・」

 

エギル「でも何で売るんだよ?料理すれば?」

 

キリト「俺が作ったところで炭になるだけだ そこでだお前に作ってもらえないかなって思って・・・もちろんタダとは言わない 少しやるよ」

 

カランカラン! 扉の音が鳴った

 

アスナ「あら、キリト君じゃない!」

 

キリト「・・・シェフ発見!!」キリトはアスナの肩に手を置いた ちなみにアスナはユウキに料理を教えるほどの腕を持っている

 

アスナ「シェフ?」

 

キリト「あぁ、これ料理できる人を探してたんだ」

 

アスナ「どれどれ?・・・ら、ラグーラビットの!?」

 

キリト「そう、ところで料理スキル今どのくらい?」

 

アスナ「フッフッフッ・・・先週コンプリートしたわよ!」

 

テツヤ「何!?すげぇ・・・!」料理スキルカンスト そこまでいくのにどれほどの料理を作ったのか とにかく凄いことだ

 

キリト「本当か?それならどうだ?」

 

アスナ「うぅ〜ん・・・」

 

キリト「どうだ?料理してくれたら1口食わしてやる」

 

アスナ「半分・・・」

 

キリト「へ?」

 

アスナ「・・・は ん ぶ ん!!!」

 

キリト「わ・・・わかったよ・・・」

 

アスナ「やったぁ!」

 

キリト「・・・てゆうわけで エギル 交渉決裂だ」

 

エギル「お、おいキリト・・・俺達・・・ダチだよな?」

 

キリト「感想文書何枚か書いてきてやるから待ってな」

 

エギル「ちょ・・・そりゃねぇだろ・・・」

 

テツヤ「あーらら 可哀想に」

 

ショウ「まぁ料理スキルカンストって言われたらそっちを取るだろうな」

 

エギル「でも俺達は結局食えなかったんだ 俺達は仲良くやろうな・・・」

 

テツヤ「別に俺は食いたかったわけでは・・・」

 

ショウ「俺は食いたかったけどな~」

 

カランカラン!また店の扉の音が鳴った

 

ユウキ「あ!テツヤみーっけ!」

 

テツヤ「お、ユウキか どうしたんだ?」

 

ユウキ「いやぁさっき欲しい素材があって1人でクエストに行ってたら帰りに思わぬ物に出会わしてね?」

 

テツヤ「思わぬ物?なんだよそれ」

 

ユウキ「フッフッフッ・・・じゃーん!」ユウキが見せてきたのは先程まで3人で見ていたものだった

 

テツヤ「ら、ラグーラビット!?」

 

ショウ「何!?」

 

エギル「嘘だろ・・・」

 

ユウキ「すっごいレアなんだってね!テツヤ!今日はこれで料理作ってあげるね!」

 

エギル「・・・ユ、ユウキ 料理スキル今どのくらいだ?」

 

ユウキ「料理?確か昨日MAXになったはずだよ?」

 

ショウ「え!?あのユウキが!?」

 

テツヤ「あのは余計だあのは てゆうか本当か!?ユウキ!」

 

ユウキ「う、うん」

 

テツヤ「・・・ユウキが彼女で俺は幸せだぁ!!」俺は思わずユウキを抱きしめてしまった

 

ユウキ「ふぇ!?テツヤ!?嬉しいけど は、恥ずかしいよ・・・」

 

テツヤ「あ、悪かったなユウキ」

 

ユウキ「とにかく今日の晩御飯はラグーラビットのお肉だよ! 速く行こ?」

 

テツヤ「そうだな 行こう!」

 

エギル「お、おい!テツヤ!お前仲良くやるってのは!?」

 

ショウ「そうだ!戻ってこい!」

 

テツヤ「・・・・・俺は感想文書けないから口で伝えてやるよ じゃあ俺は幸せと味を堪能してくるよ」

 

エギル「テツヤァァァァ!!!」

 

ショウ「貴様ぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

すまない二人共・・・

 

 

 

 

 

〜宿屋〜

 

ユウキ「さてテツヤ!何が食べたい?」

 

テツヤ「ユウキのおまかせコースで頼む!」

 

ユウキ「はーい♪ じゃあ楽しみに待っててね!」

 

テツヤ「おう!」

 

ユウキ「~♪~♪」

 

鼻歌を歌いながら料理をするユウキ あの頃ではこんな事になるとは思わなかったな~

 

ユウキ「この世界の料理って単純されすぎてつまらないんだよね~」

 

テツヤ「つまらない?」

 

ユウキ「もっと火がばぁぁっと出たり茹でたりしたいなぁって最近思ってね?」

 

テツヤ「まぁしょうがないさ その為にも早くこのゲームを終わらせなきゃな」

 

ユウキ「だね!でもボクとしてはもっとテツヤとここにいたいな~」

 

テツヤ「どうして?」

ユウキ「ボク達はこの世界があったからこそ出会えたでしょ? だからその世界をもっと楽しみたいな~って」

 

テツヤ「確かに、ある意味このゲームには感謝だな」

 

ユウキ「そうだね!さぁテツヤ!できたよ!」

 

テツヤ「もう?相変わらず出来上がるの早いな~」

 

ユウキ「早くできるのは良いかもしれないけど早く出来すぎると作ってる側としてはつまらないからね~」

 

テツヤ「まぁ早くできた事にこしたことはないさ それで今日のメニューは?」

 

ユウキ「今日のメニューはロールキャベツだよ!トマトスープと一緒に煮込んでみたよ!」ユウキが作ったロールキャベツはとても綺麗な形でいてそしてトマトスープを吸い込んでキャベツは赤くなっている 中の肉がS級食材とゆうのもあるがユウキの手料理とゆうのがよりいっそう俺の食欲を引き立てた

 

テツヤ「うはぁ~!うまそぉ~!」

 

ユウキ「さ!召し上がれ!テツヤ!」

 

テツヤ「いただきまーす!・・・・・・うん!美味しい!」

 

ユウキ「本当!?どれどれ・・・うん!我ながら上出来!」

 

テツヤ「流石だなユウキ!もうあの頃とは比べ物にならないな!」

 

ユウキ「あれからすっごい頑張ったんだもん!もうテツヤに不味い料理は食べさせないよ!」

 

テツヤ「ユウキの努力の結晶だな じゃあ改めまして・・・」

 

テツヤ・ユウキ「「いただきまーす!」」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ふぅ・・・ご馳走様でした!」

 

ユウキ「お粗末さまでした!すっごい美味しかったね!」

 

テツヤ「あぁ、S級ってだけであんなになるなんてな」

 

ユウキ「うん!今度は別の料理で食べてみたいね!」

 

テツヤ「そうだな」話をしているとメッセージが飛んできた

 

ユウキ「ボクみたいだね えぇっと・・・アスナが明日74層の迷宮区に行かない?だって!キリトもいるよ!」

 

テツヤ「そうか?なら行こうかな」

 

ユウキ「OK!アスナに伝えとくね!集合場所は74層転移門前だって!」

 

テツヤ「了解だ」

 

ユウキ「楽しみだな~久しぶりだもんね~!迷宮区に挑むのも!」

 

テツヤ「そうだな じゃあ明日の為に早く寝るか」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

74層 カームデット・転移門前

 

 

テツヤ「ふわぁ~・・・」

 

キリト「どうして2人ともいないんだ?」

 

テツヤ「さぁ・・・起きたらユウキがいないからもう行ったのかと思ってここに来たんだが・・・」そう言ったら転移門が光り1人の女の子が飛び出してきた

 

アスナ「ひやぁ!避けてぇ!」

 

キリト「のわぁ!?」

 

どすんとゆう音を立てて2人は倒れた

 

アスナ「いやぁぁ!!」

 

キリト「ごべぇ!?」キリトは何故か吹っ飛ばされていた 破壊不能オブジェクトにキリトはぶつかり止まった アスナの顔が赤いけど何かあったのかな?

 

テツヤ「・・・にしてもユウキ遅いな・・・」そうこうしてるうちにまた転移門が光だした

 

ユウキ「ほわぁ!?テツヤ避けてぇ!」

 

テツヤ「何!?ちょ、おわぁ!?」

 

俺はいきなり飛び出してきたユウキに押し倒されてしまった ユウキが上にいる状態でどうなってるのか良くわからない

 

テツヤ「いてて・・・ん?なんだこれ?」手にはなにやら柔らかい物がある 試しに揉んでみた

 

ユウキ「ふぇ!?」

 

テツヤ「なんだろこれ・・・水風船みたいな感じだけど触ってると癒されるってゆうか・・・」もう1回揉んでみた

 

ユウキ「ひゃ・・・もう・・・テツヤのエッチ・・・ 」エッチ?・・・柔らかいもの・・・エッチ・・・って事はまさかこれってユウキのおっ・・・

 

テツヤ「す、すいませんでしたぁぁぁ!」俺はすぐさまユウキに土下座をした

 

ユウキ「・・・テツヤのバカ・・・どさくさ紛れに・・・」

 

テツヤ「わ、悪かったよ 謝る!この通り!」多分キリトもアスナの胸を揉んだんだな 揉んじゃったのがユウキで良かった・・・ でも小さくても柔らかいもんなんだな・・・って何言ってんだろ俺

 

ユウキ「・・・テツヤだから許してあげる・・・ってそんな事してる場合じゃなかったんだ!」

 

ユウキは俺の後ろに隠れた アスナもキリトの後ろに隠れている

 

テツヤ「え?どうしたの?」

 

また転移門が光った すると1人の男が出てきた 装備を見るからに血盟騎士団っぽいが・・・

 

男「アスナ様勝手な事されては困ります」

 

アスナ「なんであんたは朝から家の前いるのよ!」

 

テツヤ「え?それってストーカーじゃ?」

 

ユウキ「でしょ?気持ち悪い・・・」

 

男「聞き捨てなりませんね 私はアスナ様の護衛任務についているのですよ」

 

アスナ「護衛?団長の命令じゃないでしょ!?」

 

男「私の任務なのです そして護衛、監視とゆうので家の前に張り込んでも」

 

アスナ「いいわけないでしょ!」

 

男「とにかく速く本部に戻りましょう」男はアスナの手を掴み移動しようとした

 

キリト「ちょっと待てよ」

 

テツヤ「今日副団長は俺らの貸切だ あんたは帰ってもらえねぇか」

 

男「何だと!?貴様らのようなカスにアスナ様の護衛が務まると思うのか!」

 

テツヤ「少なくともあんたよりはな」

 

ユウキ「とにかくあなたはアスナに迷惑をかけてるの!やめてあげて!」

 

男「くっそ・・・よってたかって言いやがって・・・そこまで言うならそれを証明する覚悟はあるんだろうな?」男はキリトにデュエル申請を送った 男の名前はクラディールと言うそうだ

 

キリト「・・・良いのか?アスナ」

 

アスナ「団長には私が伝えておくから 大丈夫」

 

テツヤ「キリト 負けんなよ?」

 

キリト「当たり前だ まぁ見てなって」

 

数秒のインターバルに入り2人は戦闘のモーションに入った

 

ユウキ「キリト!あんなやつこてんぱんにやっつけちゃえ!」

 

インターバルが終わりデュエルが始まった

 

キリト「っ!」

 

クラディール「そらぁ!」

 

2人の剣が交わると思ったその時 クラディールの剣は真っ二つに折れてしまった キリトが得意とする武器破壊(アームブラスト)だ 武器の耐久値を一瞬で減らしその武器を破壊する キリトが前にリズの店でやったやつを狙ってやった物だ

 

クラディール「・・・何だと・・・」

 

キリト「武器変えるってゆうならやってやっても良いけど もう勝負はあったようだな 」

 

クラディール「ちっ・・・!」クラディールはストレージから短剣を出しキリトに切りかかろうとした

 

テツヤ「往生際がわりぃな全く・・・!」俺はキリトへの攻撃を斬月で防いだ

 

クラディール「何をするんだ!」

 

テツヤ「あんた もう決着着いただろ?これ以上やっても無駄無駄」

 

クラディール「くそ・・・!死神め・・・!」

 

テツヤ「わかったらさっさと・・・っ!」俺はまためまいに襲われた 今度は前よりも倍のめまいだ

 

テツヤ「くっ・・・目が・・・!」目を手で覆い止まるのを待った

 

クラディール「なんだか良くわからねぇがだったらてめぇを!」

 

ユウキ「そうはさせない!」ユウキはクラディールの短剣を弾いて吹き飛ばした

 

クラディール「何!?」

 

アスナ「クラディール 血盟騎士団副団長として命じます 今日で護衛任務は解任 あなたは本部で指示を待ちなさい」

 

アスナがそう言うとクラディールは転移門前に行き グランザムへと去った

 

テツヤ「くっ・・・くそ・・・何なんだよ・・・」

 

ユウキ「テツヤ!大丈夫!?」

 

テツヤ「めまいが・・・止まらねぇ・・・顔見ようとするとピントがあわなくなる・・・」

 

キリト「何か最近無理した事は無いか?」

 

テツヤ「・・・あるにはある・・・卍解の練習でずっと卍解の状態でいたからそのツケが回ってきたのかもしれねぇ・・・」

 

アスナ「無理しちゃいけないよ? 今日は私たちで行くからテツヤ君は休みな?」

 

テツヤ「なぁに・・・そのうち治るさ・・・だから気にしないでくれ・・・」

 

ユウキ「ダメ!テツヤは今日絶対安静! 守れないなら引きずってでも休ませるよ!」

 

テツヤ「・・・・・・わかったよ ユウキに従おう」

 

キリト「ユウキは俺達がちゃんと守るから安心してくれ」

 

テツヤ「任したぜ ・・・危なくなったら ゛アレ ゛は遠慮なく使えよ」

 

キリト「・・・あぁ」

 

テツヤ「じゃあ俺は戻るよ 3人で頑張ってくれ」

 

ユウキ「あ!ちょっと待って!」ユウキはアイテムストレージから何かを取り出した

 

ユウキ「テツヤ これは今日のお昼ご飯にするつもりだったんだ お腹空いたら食べてね?」

 

テツヤ「わかった ありがとなユウキ」

 

ユウキ「絶対休んでるんだよ?約束だよ?」

 

テツヤ「大丈夫だよ じゃあ俺はそろそろ行くよ」

 

キリト「じゃあなテツヤ さっきはありがとな」

 

テツヤ「おう ちゃんとマッピングしとけよ? 転移!アルゲート!」

 

 

俺はアルゲートで休む事にした あそこならエギルの店もあってタダで休めるしな

 

でも俺の中には何か妙な感じがあった その引っかかる感じを残して74層を後にした

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

side ユウキ

 

テツヤと別れた後 ボク達は迷宮区に入った

 

キリトがアスナもたまには楽しな と言う事なのでボクもその言葉に甘えさせてもらい キリトが前衛 ボクとアスナが後衛の陣形でいる

 

キリト「ユウキ!スイッチ頼む!」

 

ユウキ「了解!」ボクはホリゾンタル・スクエアで敵を倒した この技はテツヤも良く使うけどやっぱり威力はテツヤの方が断然上

ボクも見習わなくっちゃね

 

アスナ「ナイス連携!」

 

キリト「やっぱり手練がいるとなると大分楽になるな」

 

ユウキ「でも気を抜かずに行こうね!」

 

アスナ「そうだね さ、先に進もうか!テツヤ君から頼まれたものね」

 

キリト「そうだな マッピングの為にも速く行こうか」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト「ふぅ・・・この先がボス部屋かな?」

 

ユウキ「随分大きな扉だね・・・」

 

アスナ「一回確認してみましょ 転移結晶の準備はいい?」

 

キリト「あぁ」

 

ユウキ「うん!」

 

アスナ「じゃあ・・・開けるわよ・・・」

 

ぎぃ・・・ 扉が開いた

 

ユウキ「真っ暗だね・・・」

 

キリト「もう少し進んでみるか」

 

アスナ「危ないからやめときなよ!」

 

しばらくするとボスの部屋にいきなり明かりが着いた そこには青い羊と悪魔の混合種の様なボスが存在した

 

悪魔の咆哮はボク達を驚かせた

 

3人「「「うわぁぁぁ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・びっくりした・・・」

 

アスナ「随分手強そうな敵ね・・・」

 

キリト「あぁ・・・一見武装は大型の剣だけに見えるけど特殊攻撃もあるだろうな・・・」

 

ユウキ「うん・・・前衛に盾持ちも10人は欲しいね・・・」

 

アスナ「盾・・・ねぇキリト君・・・ちょっと気になる事があるんだけど・・・」

 

キリト「ん?どうしたんだ?」

 

アスナ「前から思ってたんだけど何でキリト君って片手剣なのに盾を装備してないの?片手剣の長所って言ったら盾を装備できる事でしょ?私の場合は素早さが落ちるからだけど・・・」

 

キリト「それは・・・・・・」

 

アスナ「キリト君ってテツヤ君と組んでる時以外は大概ソロよね?リズの作った武器も使ってないみたいだし・・・後テツヤ君の言ってたアレって何?」

 

キリト「ええっとそれはだな・・・」

 

アスナ「怪しい・・・」

 

キリトはアスナに問い詰められてちょっと焦ってる ボク自身 テツヤの言ってたアレの正体は気になる

 

アスナ「・・・まぁ良いわ スキル詮索はマナー違反ですものね 」

 

キリト「ふぅ・・・助かった・・・」

 

ユウキ「ねぇアスナ そろそろお昼にしない?ボクお腹ペコペコだよ~」

 

アスナ「そうね 少し遅れたけどそうしましょ」

 

ユウキ「わーい!」

 

アスナ「キリト君 はいどうぞ 」アスナがキリトに渡したのはサンドウィッチだった ボクも今日はサンドウィッチだ

 

キリト「ありがとうアスナ いただきます!・・・うん!美味しい!」

 

アスナ「良かった ちゃんとリアルの味を再現できてるか心配だったけど一安心ね」

 

キリト「アスナのこの味はどうやって引き出してるのか・・・気になるな・・・」

 

ユウキ「さて、ボクも・・・ってしまった~!」

 

アスナ「どうしたの?」

 

ユウキ「・・・テツヤに渡したお昼ご飯ボクの分抜くの忘れてた・・・」

 

キリト「あらら・・・」

 

アスナ「それなら私の半分あげようか?お腹空いてると支障が出るかもしれないしね」

 

ユウキ「本当に?ありがとうアスナ!」

 

アスナ「ふふっどういたしまして あ、2人とも これパンに使ってみて!」アスナはキリトに小さな容器を渡した

 

キリト「これを?」容器の蓋を開けてボクとキリトはパンにかけてみた

 

ユウキ「・・・これはマヨネーズだね!」

 

キリト「本当だ・・・すごいな!」

 

アスナ「ふふっこの世界の物で現実の調味料を作ったわよ!」

 

ユウキ「ボクも作れるよ~!」

 

キリト「すごいな・・・売ったら儲かるんじゃ?」

 

アスナ「大量生産にはすごい時間がかかるからそれは難しいわね・・・」

 

ユウキ「ボクはテツヤだけに味わって欲しいな~」

 

アスナ「あらあら テツヤ君も喜ぶわよ」

 

ユウキ「えへへ~」そんな事を話していたら向こうから数人の男の人達が歩いてきた

 

「あぁ疲れた・・・ってキリト!しばらくだな!」

 

キリト「クライン!生きてたのか!」

 

クライン「相変わらず愛想のねぇ野郎だな・・・ってお前がテツヤ以外といるなんて意外だな・・・って!」

 

ユウキ「キリト この人テツヤの知り合い?」

 

クライン「なんだよ・・・アスナさんにユウキちゃんじゃねぇか・・・」

 

キリト「クライン?」

 

クライン「お前も隅におけねぇなキリト アスナさんはともかくユウキちゃんにも手を出すなんて・・・」

 

キリト「言っとくがユウキはテツヤの彼女だ アスナも別にそう言うわけじゃない」

 

クライン「ええええ!!!テツヤの奴結局付き合っちまったのかよ!」

 

ユウキ「アスナ この人怖い」

 

キリト「まぁまぁ・・・悪い奴じゃないんだ 単にバカなんだ 」

 

クライン「ひっでぇ言い草だな・・・」

 

アスナ「とにかくこの人は悪い人じゃなさそうね こんにちは 血盟騎士団副団長のアスナです ほら ユウキもちゃんと挨拶しな?」

 

ユウキ「ボクの名前はユウキ!あ、テツヤと付き合ってるからナンパならお断りだよ!」

 

クライン「おいおい・・・ナンパなんてする気ねぇよ・・・友人の彼女取るほど落ちぶれてねぇよ・・・」

 

キリト「ユウキにしょっぱなから悪い印象持たれたな」

 

そんな他愛の無い話をしていたら今度は大勢の人数がこっちに歩いて来た

 

「・・・よし!一旦休憩だ!休め!」

 

隊長のような男の人がそう言うと皆は座りこんだ 皆ヘロヘロに見える 隊長がこっちまでやって来た

 

「私はアイクラッド解放軍 コーバッツ中佐だ」

 

アイクラッド解放軍・・・序盤のボス攻略では積極的にボス攻略に参加してたけど25層の時たくさんの犠牲者がでてそれ以来ボス攻略には参加して無かったギルド でもどうしてこんなタイミングで・・・?

 

キリト「キリト ソロだ」

 

コーバッツ「君たちはもうボス部屋までマッピングは終わらしているのか」

 

キリト「一応」

 

コーバッツ「ふむ、ならそのマッピングデータを提供してもらいたい」

 

クライン「はぁ!?お前、マッピングデータをってマッピングの苦労知ってんのかよ!」

 

ユウキ「キリト どうするの?」

 

キリト「・・・俺は別に構わないが・・・」

 

キリトはコーバッツさんにマップデータを渡した

 

コーバッツ「協力 感謝する」

 

ユウキ「ねぇ、まさかボス部屋に行くの?」

 

コーバッツ「そうだが」

 

アスナ「そうだがってあなた達でどうこうできるボスじゃないのよ!?それに皆疲れ果ててるみたいだし・・・」

 

コーバッツ「我々はアインクラッドから全プレイヤーを救うために戦っているのだ!そんな事でボス攻略をやめることはできない!」

 

そうゆうと軍の人達はコーバッツさんの号令一つで立ち上がりボス部屋まで向かっていった

 

キリト「・・・様子だけでも見に行くか・・・」

 

ユウキ「そうだね 危なっかしいもん・・・」

 

クライン「あぁ~ええっとアスナさん?」

 

アスナ「はい?」

 

クライン「こいつ 口下手でバカな戦闘マニアですが・・・どうぞ宜しく頼んます!」クラインさんはそう言ってアスナに頭を下ろした

 

キリト「何言ってんだよクライン!」

 

クライン「なぁに 気にしなさんな」

 

アスナ「あはは・・・とにかく行こうか!」

 

一同「「「おう!」」」

 

ユウキ sideout

~~~~~~~~~~

 

テツヤside

 

俺は今エギルの店で休ませてもらってる ユウキにあんだけ念押しされたら俺も休まないわけにはいかないしな

 

テツヤ「あ~・・・何でこんな世界でめまいすんだよ・・・もう良いや・・・腹減った・・・メシ食お・・・」俺はアイテムストレージからユウキの作ってくれた昼飯を取り出した 出来る事ならユウキと一緒に食べたかったな・・・

 

ユウキ『テツヤ!あ~ん♪』

 

テツヤ「あーん・・・って俺は何やってんだ!!」俺は首を横にぶんぶん振った

 

テツヤ「今日はサンドイッチか~でもこんなでかいのに2つも?あいつ自分の分抜くの忘れたな・・・」

 

テツヤ「はむ!・・・ん~!ユウキの作ったサンドイッチ美味しい~!!」

 

テツヤ「でも・・・何なんだ・・・この妙な胸騒ぎ・・・」

 

テツヤ「気にしてても仕方ねぇ・・・・・・水でも飲むか・・・」アイテムストレージから水を取り出し飲もうとした時 俺は水をこぼしてしまった その時グラスを落としてしまいグラスが壊れてしまった

 

テツヤ「・・・・・・やっぱり妙だ・・・いきなり耐久値がきれるなんて・・・」

 

俺がそう思った時何かが頭をよぎった

 

―――さよなら テツヤ―――

 

テツヤ「っ!!!ユウキ!?」

 

その声はユウキの声だった なんだよ・・・さよならって・・・冗談言ってんじゃねぇぞ・・・

 

テツヤ「嫌な予感はこれだったのか・・・こんな事してる場合じゃ・・・くっ!」立ち上がろうとした時 まためまいが俺を襲う

 

テツヤ「くそ・・・待ってろよ・・・ユウキ・・・!」

 

テツヤ sideout

~~~~~~~~~~~~~~

ユウキ side

 

キリト「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

ユウキ「扉の前についたよ!」

 

アスナ「速く中に!」

 

中に入るとそこにはアイクラッド解放軍の人達が青い悪魔・・・もとい《ザ グリーム・アイズ》と戦っていた

 

キリト「速く転移結晶を使え!」

 

解放軍「くっ・・・ダメだ!使えない!」

 

アスナ「結晶無効エリア!?今までボス部屋にそんな事無かったのに・・・!」

 

「ひぃぃ!!」「な、なんてやつだ!!」「助けてくれぇぇ!!」

 

コーバッツ「怯むな!立ち向かうのだ!我々に敗北の文字は無い!」

 

コーバッツ「全員突撃!!!!」

 

「「「おおおお!!!」」」

 

キリト「バカ!無闇に突っ込むな!!」

 

コーバッツさんの合図と共に解放軍の人達は敵に向かっていった けどボスの咆哮にひるみボスが攻撃をするとその攻撃はコーバッツさんに直撃した

 

ユウキ「コーバッツさん!」

 

コーバッツ「わ・・・私は・・・」コーバッツさんの付けていたサングラスの様なものが壊れ 目があらわになった その目には涙がありコーバッツさんはHPが0になり結晶となり消えていった

 

キリト「くそ!なんてやつだ!」

 

コーバッツさんが死んでしまった事により軍の人達はどうすれば良いのか解らず混乱している そこをボスは狙おうとしていた

 

アスナ「・・・・・・だめぇぇぇぇ!!!!」アスナはボスに不意打ちを食らわした でもその不意打ちも全く攻撃は入らず無傷当然だった

 

キリト「アスナ!くそ!どうにでもなれ!」

 

ユウキ「二人とも!クラインさん!行くよ!」

 

クライン「おうよ!」

 

ボク達はボスとの戦闘に入った ボスの一撃はとても重く防いでもHPはじわりと減っていく そして防御力もすごい固くて一撃が決まっても本当に減っているかわからないくらい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト(ダメだ・・・このままじゃ・・・やっぱり゛アレ゛を使うしか・・・!)

 

キリト「3人とも!30秒時間を稼いでくれないか!」

 

アスナ「了解!ユウキ!クラインさん!ソードスキルお願い!」

 

ユウキ「はぁぁぁ!」

 

クライン「これでも喰らいなぁ!」ボクはバーチカル・スクエアを クラインさんは幻月をボスに対して撃って少しだけど怯ませる事ができた

 

キリト「よし!スイッチ!」

 

アスナ「了解!」

 

キリト「うぉぉぉぉ!!」キリトは敵の攻撃を受け流しながら背中からもう1本の片手剣を取り出した 良くはわからないけどテツヤの言ってたアレの正体かな

 

キリト「はぁぁぁぁ!!!!!」キリトは目にも止まらぬ速さで連撃を繰り出していく 敵のHPがレッドゾーンに入りボク達は勝利を確信した でもその確信はすぐに打ち消されることになった

 

ボスはキリトの連撃を途中で止めるかのようにブレスを吐いた

 

キリト「何!?」キリトは攻撃を少し受けたけどすぐに後退したおかげで致命傷にはならなかった

 

クライン「キリト!速く回復を!」

 

キリト「くそ・・・」

 

キリトは回復薬を飲みHPをすぐさま回復した でもその直後にはボスの攻撃がボク達に容赦なく襲いかかった

 

ユウキ「くぅ・・・!強い・・・!」攻撃を受け流したボクのHPバーはイエローゾーンに入っていた

 

アスナ「ユウキ!速く回復を!」

 

ユウキ「く・・・でも・・・うわぁ!!!」ボクはボスの攻撃によって吹き飛ばれた

 

アスナ「ユウキ!!!」

 

ボクのHPは今の一撃でレッドゾーンにまで陥った でも回復しようにも上手く立てない 恐らくさっきの一撃でノックバックが発生して一時的に行動が出来ない状態になってるんだと思う

 

ボスはボクに狙いを定めていた ボスは剣を振り下ろそうとしていた

 

キリト「くそ・・・!さっきのブレスで思うように動けない・・・!」

 

クライン「ユウキちゃん!!」

 

アスナ「ユウキ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ボクはここで死んじゃうのかな 前テツヤに助けてもらったのにボクは死んじゃうのか・・・

 

――――テツヤ・・・・・・ごめんね?ボク・・・・・・先にゲームからログアウトしちゃうね・・・・・・多分もう2度と会えないと思う・・・

 

―――――こんな事になるんだったらテツヤもいてくれたら良かったな・・・そうすれば最後に大好きって言えたのに・・・

 

――――――テツヤ・・・ボク・・・テツヤの事死んでも忘れない・・・・・・大好きだよ・・・・・・テツヤ・・・・・・最後まで生き残ってね・・

 

 

 

 

 

 

―――さよなら テツヤ ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ボクは死んじゃったのかな・・・でも不思議と痛みは感じなかった 死ぬってこうゆうことなのかな? でもボクのその考えはボクの聞きなれた・・・ボクの大好きな声によってかき消された

 

 

「大丈夫か!?ユウキ!!!」

 

ユウキ「・・・テ・・・ツ・・・ヤ・・・?」

 

ボクの目の前には敵の攻撃受け止めてるテツヤがいた テツヤの身体はこちらを向いてる でも何で?テツヤは休んでるはずなのに・・・

 

ユウキ「どうして・・・ここに・・・?」

 

テツヤ「どうもこうもねぇ!ずっと変な胸騒ぎがしてたんだ!したら俺の頭にお前の声がよぎったんだ!さよならだぁ!?んなもん勝手に決めんじゃねぇ!!俺がいる限りお前は死なねぇ!!俺が死んででも守ってやる!!」

 

ユウキ「でも・・50層からここまでかなりかかるんじゃ・・・」

 

テツヤ「何だか知らねぇがお前の事を考えてたらどんどん素早くなっていったんだ! だからここまでこれた!」

 

ユウキ「テツヤ・・・疲れてるんじゃ・・・」

 

テツヤ「俺の事気にするより自分の事気にしろ!速くこれを!」ボクはテツヤからポーションを受け取った

 

ユウキ「あ、ありがと・・・!」ボクはポーションを飲みHPを回復した

 

テツヤ「すまねぇな・・・俺が不甲斐ないばかりに・・・ちゃんと休んどけばこんなめに・・・でもこっからはもう大丈夫だ・・・俺がやる・・・!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・ここまで来てくれたのは凄く嬉しいけど・・・ボクとの約束破ったら・・・ダメじゃないか・・・」

 

テツヤ「説教なら後だ!アスナ!ユウキ連れて後退してくれ!クラインはキリトの状態異常を!そこのあんたらも下がれ!」

 

アスナ「了解!」

 

クライン「わかった!」

 

軍「皆!後退しろ!!」

 

テツヤ「さて・・・グリームアイズだかブルーアイズだか何だか知らねぇが・・・」

 

テツヤ「゛俺のユウキ゛を傷つけた奴は・・・ぶち殺す・・・!!」

 

《俺のユウキ》ボクはその言葉を聞いてポロポロと涙をこぼしてしまった

 

ユウキ「テツヤ・・・!テツヤ・・・!!」

 

テツヤ「心配すんな まぁそこで見てな!!」テツヤは受け止めてた攻撃を流して距離を置いた

 

テツヤ「さて・・・いこうか・・・敵さんよぉ・・・」テツヤは青白い光に包まれた そして右手の斬月を敵に向けて左手を右腕に添えた

 

キリト「お、おい!もう使って平気なのかよ!」

 

テツヤ「四の五の言ってる場合じゃねぇだろうが!!ここで皆犬死するよりずっとましだ!!!」

 

アスナ「テツヤ君・・・」

 

テツヤ「卍・・・解!!!!」

 

 

テツヤ・・・勝ってね・・・勝って・・・ボクは言わなくちゃいけないんだから・・・約束破っちゃダメって・・・ボクのお説教は厳しいよ・・・?頑張ってね・・・テツヤ・・・!!!

 

ユウキ sideout

 

~~~~~~~~~~~~~~~

side テツヤ

 

ユウキを助ける事が出来て一安心といきたいとこだがそうはいかないのが世の中ってもんだ 目の前にいる青い悪魔を倒さねぇと俺は一息つけないらしい でも相手がユウキを殺そうとしたヤツなら別だ ぶち殺す・・・俺のこの手で・・・!!

 

テツヤ「天鎖斬月!!!!」

 

クライン「テツヤ!あいつはブレスを吐いてくる!そのブレスに当たったらキリトみたいになるから気をつけろ!」

 

テツヤ「わかった 奴のHPも4本目のレッドゾーンだ さっさと決めさして貰うぜ・・・!」

 

ボスは俺めがけて剣を振り下ろしてきた こんな鈍い攻撃したところで俺にとっては無駄・・・だけど今回俺が背負ってるハンデはでかい

 

テツヤ「っ!ちっ!」

 

ユウキ「テツヤが攻撃をかわさないで防いだ・・・あの状態のテツヤならかわしてそのまま攻撃に繋げられるのに・・・」

 

キリト「あいつ・・・休憩なんてほぼ取らずに来たんだ・・・!だからまだ疲労とめまいがテツヤを・・・卍解なんか使って良い状態なんかじゃないのに・・・!」

 

クライン「何!?あの野郎無理しやがって!」

 

キリト「テツヤ!俺も加勢する!」

 

テツヤ「へっ!いなもんいるかよ!休んでた分ここで働かしてもらうぜ!」

 

ユウキ「そんな!そんな事言ってる場合じゃ!」

 

テツヤ「見てなって言ったろ? こっからが本番だ!」俺はいつもの高速移動を繰り出した ボスは俺を見失ってるようだ このチャンス活かさしてもらうぜ

 

テツヤ「こっちだ!ウスノロ!」

 

ユウキ「テツヤがボスの真後ろに・・・いつの間に・・・!」

 

テツヤ「全力で飛ばす!」

 

クライン「やれ!!テツヤ!!!」

 

テツヤ「月牙・・・っ!!」でもその時今までとは比にならないめまいと共に頭痛が俺を襲った

 

テツヤ「ぐっ!?ああぁぁぁぁぁっ!!!!!ちくしょぉ・・・!こんな時に・・・!!」頭と目を同時に抑える その時俺は膝から崩れ落ちた

 

ユウキ「テツヤ!!!」

 

ボスは俺の声に反応した様で俺は気づかれた このまま攻撃を食らったら致命傷は確実だろう

 

テツヤ「くそっ・・・めまいがなんだ・・・!頭痛がなんだ・・・!俺は・・・・・・こんな所で死んでたまるか!!!」俺は気合で何とか体制を立て直した

 

ユウキ「テツヤ!!ボクが今!」

 

テツヤ「来んな!ユウキ!!黙ってそこにいろ!!!」

 

ユウキ「そんな・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「見てろって言ったろうが!!!俺の言うことが聞けねぇのか!!!!」

 

アスナ「ユウキ ここはテツヤ君を信じましょう」

 

ユウキ「そんな!アスナまで!!」

 

アスナ「私にはなんとなくわかる・・・テツヤ君ならこの逆境を跳ね返すって」

 

ユウキ「・・・わかった・・・ボクも見守ってみるよ・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・それでいい・・・」

 

今は頭痛は止まったがめまいがまだ続く そんな状況下だ

 

ボスの攻撃は俺を容赦なく襲う

 

テツヤ「ちっ!今度こそは!」その攻撃はなんとか避けられた

 

でもどうする・・・ろくな移動すらままならない今、頼みの月牙天衝もさっきので無駄になっちまった・・・もう1回溜めて撃つとなると相当きつい・・・・・・

 

・・・・・・撃つ?・・・・・・・・・・・・そうか!溜めてわざわざ撃つことはねぇ!そのまま月牙天衝を天鎖斬月に残して置けば・・・

 

テツヤ「・・・よしっ!」俺は月牙天衝を再度撃つ準備をした

 

クライン「またアレをやるつもりか!?」

 

キリト「・・・!いや!違う!」

 

月牙天衝を撃つのではなく 天鎖斬月にそのまま威力を移行する 恐らくこれで一時的にかなりの攻撃力になるはずだ・・・!

 

テツヤ「これでどうだぁぁぁ!!!」俺は敵にホリゾンタル・スクエアを放った 思った通りに一撃が凄い威力になっている

 

テツヤ「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」1撃 2撃 3撃 4撃と確実に当ててボスのHPを完全に減らしきった

 

敵は光の結晶となり消えていった 俺達の目の前にはダンジョン攻略完了のお知らせが現れた

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・どうだ・・・ざまぁみやがれ・・・・」もう肩で息をしている状態だ 正直ここで倒せなかったら俺は死んでただろうな・・・

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・もう・・・良いよな・・・休んで・・・」今までの疲労がどっと湧いて俺はそのままぶっ倒れた ボスも死んだんだ 少し休んだって誰も怒らないよな・・・

 

ユウキ「!!!テツヤ!?テツヤ!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

何だ・・・何だか声がする・・・それに無性に苦しい・・・何が起こったんだ・・・

 

・・・ヤ!・・・ツヤ!

 

俺を呼ぶ声がする・・・聞きなれた声だ・・・誰だろう・・・

 

・・・起きてテツヤ!テツヤ!!

 

そうだ・・・この声はユウキだ・・・ユウキが俺を呼んでる・・・応えなきゃ・・・

 

テツヤ「・・・ユ・・・ウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ!!!」俺は横になっていて涙ぐんでいるユウキに抱きしめられていた 苦しかったのはその影響だろう

 

テツヤ「ぐっ・・・!」起きようとするが起きれない もう疲労がピークに達してるようだ

 

ユウキ「無理しないで!今は横になってて!」

 

テツヤ「わかった・・・他の皆は?」

 

ユウキ「キリト達はそこに クラインさんと軍の人達はもうダンジョンから抜けて行ったよ」

 

キリト「気がついたか 大丈夫か?」

 

テツヤ「まぁな・・・アスナ あん時はありがとな ユウキを止めてくれて」

 

アスナ「あの時のテツヤ君ならやれるって信じてたからね でももうこれ以上は無理しちゃダメだよ?あんなわがままも1回きりだよ?」

 

テツヤ「わかった・・・とにかくありがとな」

 

キリト「テツヤ 二刀流の事はもう皆に言っといたよ」

 

二刀流・・・半年くらい前にキリトのスキル欄にあったユニークスキル 高い敏捷性が必要であってキリトの様に素で早い奴に与えられるスキルの様だ 俺はもう数週間前から知っていた キリトいわくあまり口外にはされたくは無いようだ 目立ちたくないからだそうだ

 

テツヤ「そうか・・・」

 

アスナ「私ね しばらくキリト君と一緒に行動しようと思うんだ だからしばらくギルドは休むから今度またどこかに行きましょ?今度会うときは万全の状態のテツヤ君を期待してるね」

 

テツヤ「あぁ、今度は足を引っ張らないように頑張るよ」

 

キリト「それじゃあ俺達は先に出るよ テツヤはそこで動けるようになるまで休んでおけよ」

 

テツヤ「あぁ わかった じゃあな二人共 また会おう」俺とキリトは拳を合わせ別れた

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「ねぇ・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「ん?どうし・・・」

 

言い終える前に俺はユウキにビンタされていた バチンとゆう鈍い音がその場に響いた

 

テツヤ「いっ!?なにすんだよ!」

 

ユウキ「・・・・・・なにすんだよ!?それはボクのセリフだよ!!!あんな疲労困憊の中何で1人で相手しようとしたの!?1歩間違えればテツヤは死んでたのかもしれないんだよ!?」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「ボクの事助けてくれたのは本当に嬉しかった!!!でもあんな中なのに何が来るなだよ!!!何が黙ってみてろだよ!!!ボクがどれだけ心配してたか知らないで!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「いつもいつも無茶して!!!前だってあんな人数相手に1人で相手して!!!」

 

ユウキ「何で・・・!!何で・・・!!何でテツヤはボクが絡むと無茶ばかりしてボクを安心さしてくれないの!!!黙ってみててテツヤが死んだらボク気が狂ってた!!!それなのに!!!」ユウキは次第に大粒の涙を流し始めてた

 

テツヤ「・・・・・・・・・あの時 俺だって気が狂うほどイライラしてたんだ・・・それでつい強い口調になっちまったんだ・・・すまねぇな・・・」

 

テツヤ「それに あれは無茶なんかじゃない ボスのHPが少なかったから言えたんだ ボスのHPが大半残ってるなら俺だってスイッチとか頼むさ」

 

ユウキ「・・・でも何で・・・」

 

テツヤ「言ったろ 俺のユウキを傷つけたやつはゆるさねぇって だからあのボスは俺が殺したかったんだ・・・俺のこの手で・・・」

 

ユウキ「・・・やっぱりテツヤはバカだよ・・・大が10個くらいついても文句無いくらいの・・・」

 

ユウキ「でも・・・それ以上に・・・テツヤは優しくて・・・テツヤはいつもボクの窮地を救ってくれて・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・悪かったな 心配ばかりかけて・・・ダメなやつだよな俺も・・・彼女1人安心させられないで・・・」

 

ユウキ「・・・テツヤはダメなんかじゃないよ・・・」

 

ユウキ「テツヤはバカで無茶ばかりする危なっかしい男の子 たまにエッチな事をする時もある困った男の子でもあるけど・・・」

 

ユウキ「・・・でもそれ以上にテツヤは優しくてかっこいいボクのこの世界で1番大切な人だもん!!!」そう言ってくれたユウキは涙を捨て去り笑顔になっていた

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「だから・・・これからもボクの事よろしくね!」

 

テツヤ「・・・あぁ こちらこそよろしくな」

 

テツヤ「さ・・・そろそろ行こうか ユウキ」

 

ユウキ「うん!行こ!」

 

テツヤ「あぁ疲れた~にしてもビンタ痛かったな~」

 

ユウキ「ごめんね・・・つい・・・」

 

テツヤ「まぁ俺だって怒鳴り散らしたんだ それでおあいこだ」

 

ユウキ「ねぇ・・・テツヤ」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「あの時の言葉・・・もう1回言って欲しいな・・・」ユウキは頬を赤らめてもじもじしてる

 

テツヤ「あの時?いつの?」

 

ユウキ「ボクを助けてくれた時の・・・」

 

テツヤ「・・・俺のユウキ?」

 

ユウキ「もっとちゃんと気持ちを込めて言って~!!」

 

テツヤ「ん~・・・そう言われてもな~・・・」

 

ユウキ「・・・・・・そう言えばこの前ボク男の人に声かけられてね?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「一緒に食事でもって言われたんだ!その人すっごいかっこよかったよ~!!」

 

ユウキ(このくらい言っとけば言ってくれるかな・・・?)

 

テツヤ「・・・・・・殺す・・・・・・」

 

ユウキ「へ?」

 

テツヤ「・・・俺のユウキに手ぇ出しやがって・・・その上食事だぁ~?・・・その男・・・殺す・・・!!」

 

ユウキ「テツヤ 嘘だよ?」

 

テツヤ「は!?んだよ!!びっくりさせんな!!」

 

ユウキ「でもテツヤ 今度は気持ちを込めて言ってくれたね 俺のユウキって!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」そう考えたらなんだか恥ずかしくなってきた

 

ユウキ「あれ~?テツヤ顔真っ赤~」

 

テツヤ「っ!うっせ!」

 

ユウキ「もしかして~照れてるの~?」

 

テツヤ「俺だって人間だ!恥ずかしいと思う事の1つや2つはある!」

 

ユウキ「も~可愛い所もあるなんて卑怯だなテツヤは~♪」俺はユウキに撫でられていた

 

テツヤ「っ~!速く行くぞ!」

 

ユウキ「手繋いでくれたら行ってあげる!」

 

テツヤ「・・・ほら」俺はユウキの目の前に手を出す

 

ユウキ「スキあり~!!!」ユウキは俺の手ではなく腕に抱きついてきた

 

テツヤ「んなっ!」

 

ユウキ「えへへ~速く行こ?」

 

テツヤ「・・・わかったよ このまま行こう」

 

ユウキ「わーい♪」

 

テツヤ「ったく さっきまでのイライラはどこいったんだか・・・」

 

ユウキ「テツヤと一緒にいればそんなの無いもん♪」

 

テツヤ「全く・・・ 行くぞユウキ」

 

ユウキ「おー♪」

 

 

かくして俺達は74層を攻略した しかし遂に久しぶりの犠牲者が出てしまった 俺達はその犠牲を無駄には出来ない

このゲームはHPが0になると死ぬ このゲームから脱出するには第100層のクリア 俺はその事を再度深く頭に叩き込んで74層を後にした

 




今回新たな発想によりまた戦い方のレパートリーが増えたテツヤ 土壇場で力を発揮する彼の成長は計り知れません

次回 誰でもいつかは死ぬ 遅かれ早かれ必ず その死は誰にどんな影響を与えるか・・・そして大切な人がそんな時あなたならどうすることができますか?

次回もお楽しみに!

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