神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新   作:薬売り

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真実はディナーのあとで

村紗「いやぁ、満足満足!!」

浄夜「お粗末様でした」

小傘「お粗末だなんてとんでもないよ!!」

 

それほど、満足してくれたらしい。

さて、本題に入ろう。俺は舵をとっている村紗に声を掛けた。村紗は「なに?」と笑顔いっぱいな顔をこちらに向けた。前見て舵とれよ。にしても、たまに思うんだが、なんで幻想郷の人々は美女が多いんだ?

 

浄夜「あー、何て言うか…この船ってどこに向かっているんだ?」

村紗「え?どこに向かっているか分からずに乗ったの!?」

 

どうして、そんなに慌てているんだ?

 

村紗「だ、だとしたら直ぐにこの船に降りた方がいいよ!!」

浄夜「待て待て。何故、直ぐにでも降りなくちゃあならないんだ?」

村紗「危険なんだよ。てっきり自殺希望者なのかとばかり……」

浄夜「そこまで精神は参ってないさ」

 

いや、しかしコイツ、この慌て様、行く先は危険な場所なのだろう。

村紗が不穏な事を言ったお陰で小傘がガクガクブルブル震えているのが面白い。永久的に眺められるかも。

 

浄夜「その目的地はなんなんだ?」

村紗「それは……」

??「なにを、お話してなさっているのですか?村紗さん」

 

その、明るいようで冷たい声を放たれた方向に振り向いた。同時に村紗は真っ青な顔をし、錆びたボルトの様に徐々に首を回した。

 

??「そこの人、名前は?」

浄夜「人に名前を聞く前は、どうするんだっけ?」

星「失礼。私は毘沙門天の代理の『虎丸星』という者です」

浄夜「……樹条浄夜だ」

 

やっぱり、幻想郷ってのはすごいな。殺気を容易く感じ取れるようになった。

しかも大きな殺気で、それでもって鋭い。

赤子を包むような優しい表情の中に潜む、冷たく鋭利な眼差し。

そんな星の後ろにいる人は……

 

浄夜「ナズーリン……かな?」

ナズ「やあ、方向音痴くん」

浄夜「妖精に騙されたんだよ」

ナズ「どうかな……?」

 

ナズーリンの視線は俺を向いている。しかし、チラッと小傘の方を見たりする。

嫌な予感。

 

浄夜「小傘、俺の後ろでじっとしてろ」

小傘「え?………あッ!!もしかして……戦うの?なら私も……」

浄夜「良いから。お前は安心して見ていろ」

小傘「私だって………ッ!!」

 

殺気ッ!!それを今感じ取ったッ!!

瞬間、浄夜は『星条旗』を取り出し、小傘にそれを被せた。

それは小傘の形を型どらず、そのまま床にヒラリと落ちたのだ。

 

星「これは……もしや奇術師ですか?」

ナズ「いや、星。もしや彼は……」

星「いいえ、分かっていますよ。スタンド使いなのでしょう?ジョルガ・ジョースターの息子」

 

俺のことは調査済みってか?まぁ、あっちにもスタンド使いがいるんだ。知ってて当然だよな。

ならば……

 

浄夜「そっちのスタンド使いってどんなやつだ?」

星「な……!?」

ナズ「どこでそれを……!?」

村紗「え?スタンドって浄夜だけが使うんでしょ?そっちのってどういうこと?」

浄夜「まぁまぁ」

 

やれやれと頭を抱えた星。反応を見るに、居るんだな。

浄夜は確信を認め、ニヤリとにやけた。しかし、正体を知っているのもからすれば彼もまた笑われ者なのだ。


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