神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
あれから沢山のUFOを手に入れた。気付いたんだけど、同じ色のUFOを集めるとでっかくなるんだね。知らなかったー。UFOって不思議だな~。
小傘「ねぇ、お兄さん」
浄夜「樹条浄夜」
小傘「え?」
浄夜「俺の名前」
あぁ、と納得したように頷き、名前にお兄さんを付けて呼んだ。別に妹属性がある訳じゃあないんだが…
取り合えず、返事をしておいた。
小傘「UFOってこんなに溢れるほど有るものなの?」
浄夜「きっとギーグの逆襲だな」
小傘「え、誰?」
おや?雨が止んだか?
俺は傘を閉じ、小傘にお礼をいっておいた。
浄夜「ありがとう」
小傘「え……う、うん…」
浄夜「別に使い捨てをする訳じゃねぇし、悲しい顔するなよ。また使うよ」
小傘「ホント!?」
浄夜「YES」
再び笑顔になる。う~む、可愛いな。癒される……ハッ!?イカンイカン、ついうっかり撫でそうになった。世間じゃあこれをセクハラと……いやでも、中学生位の見た目だし…セクハラになら無いのか?いや、実年齢は俺より上だろうだとしたらセクハラになるのか?
小傘「浄夜お兄さん?」
浄夜「………」
小傘「……うわッ!!」
浄夜「………」
小傘「え~嘘やん」
呆れた小傘は前を見た。すると、大きな船が空を飛んでいた。
小傘「なにあれ……お兄さん!!お兄さん!!!!」
浄夜「んあ?どした?」
小傘「あれ!!」
浄夜「あれ?あぁ、あれね。やっと見付けた」
小傘が船を指差し、浄夜は薄い反応を見せる。
うむ、じゃあ乗り込もうか。あーしかし、小傘が心配だな……
浄夜「あの~小傘。これ今から…」
小傘「あの船に乗ろう!!」
浄夜「え?あ、うん」
心配だらけです。僕……
浄夜「よいしょ」
小傘「よいてーこしょ!!」
何故諏訪?
船に乗った。意外と広く、下手したら此処で一生を過ごせれる。飽きなさそう。
浄夜「んじゃあ行こうか」
小傘「うん!!」
??「うん!!じゃないわよ」
なんか、知らん少女が視界に入っただけで話しかけてきた。ポ○モンかよ。
??「なんなのよ。さっきから人間共が寄ってたかって……宝物庫狙いなの?」
浄夜「宝物庫?何処がだよ」
??「皆同じ反応ね」
浄夜「君、名前は?俺は樹条浄夜、こいつは多々良小傘」
一輪「『雲居一輪』よ。そして……」
なにか……雲が一輪の頭上に集まってきた。
やがてそれは入道の形となる。
一輪「この入道が『雲山』よ」
浄夜「ごっついな。オッサン」
あ、睨んできた。ごついのがコンプレックスなのか?←違う、そうじゃない
一輪「なんか、もういいや。やっちゃえ雲山!!」
浄夜「不条理ッ!?」
雲山が大きく拳を振るった。
浄夜「『クレイジーダイアモンド』ッ!!」
浄夜は床を殴り、破片を持った。
そして小傘を抱え、船から飛び降りたッ!!
一輪「えッ!?」
小傘「きゃあああああああああぁぁぁぁぁぁ
驚きを隠せなかった。飛び降りたことに?それもそうだ。小傘を道連れにしたから?それもそうだ。
だが……一番驚いたのは……先程浄夜が殴った床が修復してきていることだ。
一輪「こんなの……誰かが術をかけたの?」
一輪は恐る恐る寄った。そしてッ!!
浄夜「ドラァッ!!」
一輪「なッ!?うッ!!」
飛び降りたはずの浄夜が、目の前にいたのだッ!!
小傘「ハァ……ハァ……死ぬかと思った」
浄夜「この『クレイジーダイアモンド』は、あらゆるものを直す(治す)ことができる」
一輪「………」
なにものだこいつ。そう、一輪は思った。
浄夜「俺は飛び降りたことによって、雲山の拳から逃れ、そして戻ってきたのだ」
一輪「どうやって?」
浄夜「俺が床を殴ったのは壊すため。破片を持って飛び降りた。そして、空中の時に直す能力を使うと、どうなると思う?」
一輪「破片が壊れた部分に集まって来るのを利用して、船まで戻ってきた?」
浄夜「ベネッ!!正解だ」
そして、一輪と小傘は理解した。こいつは有名なスタンド使いだと。
浄夜はニヤリと笑い、一輪を見た。