神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新 作:薬売り
ブロウはスタンドを引っ込め、上昇する。そして、新たに『白い』スタンドを出す。
来る……そう感じ取り、警戒をする。予想は的中し、レーザーを放ってきた。
雛「爪弾ッ!!」
雛は指を中心に回転させ、爪弾を撃った。レーザーと衝突して危機を免れた……ように思えたが、ブロウは何故かニヤリと笑っている。
その時ッ!!レーザーからは視界を遮断される程の光が放たれたッ!!
雛「なッ!?」
鈴仙「ひ、光!?これじゃ視界が!!」
浄夜「目が!!目がアアァァァァァ!!」
俺って目が弱いんだよね。テレビを少し長く観ただけで涙が出る。おかげで変な誤解をされて……嫌になるね。ゲームだったら絶対に弱点は光属性だね。
おや?やっと光が……ッ!?
上空には赤、青、水色、黄、茶の五色のスタンドを出していた。そして、一斉に放たれたと思われるレーザーの数々。
雛「フッ!!」
鈴仙「ッ!!」
浄夜「おわわッ!!」
雛は、水色のレーザーが右腕を掠るが回避。うどんげは、赤と茶色のレーザーをなんなく回避。俺は青と黄色のレーザーをギリギリで回避。見方によってはジョジョ立ちだな。
雛「!?し、しまった!!氷が!!」
雛に右腕には氷が纏わる。
鈴仙「チィッ!!」
うどんげは炎に囲まれた上に、土柱が迫る。しかし、ジャンプで素早く回避。
浄夜「アビャアアアァァァァァアダダダ!!」
青のレーザーで、水が噴射。それが掛かって黄色のレーザーの電気に感電。と思いきや、『レッド・ホット・チリ・ペッパー』になって、受け流していた。ムーディー勝山状態だ。
ん?じゃあ何故叫んでいるか?間抜けに思われた方が後に楽になる。相手に余裕を持たせる、みたいな。通用するかは分からんが、やらんよりマシだ。
などという、どうでもいい説明をしている内に、白いスタンドを出しやがった。
雛「また!!」
回転で氷を削ったか、元々かは分からないが、手の部分は氷から出ていた。
雛「『act4』!!」
初めて見た。彼女の切り札であろう『
爪が発射される。同時に出てくる『タスク』。
ブロウ「ナッ!?」
タスク「チュミミーン!!」
爪弾はレーザーを貫通。そのままブロウにラッシュを食らわせる。
勿論、レーザーの光が発生するが、最早気にする必要はない。俺は気にするが。
浄夜「目が!!目がアアァァァァァ!!」
鈴仙「五月蝿いわよ浄夜!!」
仕方ねぇだろォォォォォッ!!光が弱点なんだからァァァッ!!
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」
『タスク』のラッシュは続く。
ブロウ「ガガガガガギギググガアァァ!!」
その勢いにブロウは吹っ飛び、紅魔館の窓をそのまま破っていった。
浄夜「逃がすか!!雛、氷破壊してくれ!!」
雛「浄夜!?もう大丈夫なの!?」
浄夜「『レッド・ホット・チリ・ペッパー』になって動いたから電気が消費されたから平気。目はアウトだけど」
鈴仙「駄目じゃない」
ごもっともです。
浄夜「この先って大図書館だったよな?」
雛「えぇ、確か」
浄夜「……ふぅ…」
この嫌な気配、殺気、その他諸々が、ブロウを倒した後に濃くなった。汗の量が半端じゃあない。ブロウを倒した後に…か……つまりは、仲間を大切にする奴である可能性が高い。
やれやれ、悪なのか善なのか………検討もつかねぇな。
雛「ねぇ、浄夜。あれ……」
浄夜「ん?ありゃ人か?殺気……敵だな」
堂々と構えてやがる。自信の表れがスゴい。
浄夜「おい、アンタ。『あのお方』って言う奴の手下?」
?「いかにも」
全く……男らしいね。清々しい程に堂々だ。
そのローブの男の近くにスタンドが現れた。あの男のスタンドだろうか。
いや、様子を見るに違うようだ。
?「何用でございますか?『DIO様』」
何ッ!?今、何と言ったッ!?『DIO』だとッ!?
いや、待て。スタンドが違う。『DIO』の名を借りた誰か。『五十嵐 京谷』か?
?「失礼ながら、現在ジョースターの末裔と思わしき人物と、その仲間と対峙している最中でございます」
DIO?『要件のみ伝える。変更で俺は屋上にて待つ。良いな?』
シャ「御意。そして必ずや、この『シャーベット』がDIO様の望む結果にしてみせましょう」
DIO?『期待しているぞ、シャーベット』
おかしい。今の会話には『矛盾』がある。シャーベットと呼ばれた男に『期待』すると言っていた。
しかし、DIOと呼ばれた謎の男は、屋上で『待つ』と言っていた。
『待つ』?何をだ?シャーベットを?俺達を?そもそも何故屋上?外は寒く、屋上だと陸より風が強い。なんなら中で待っといた方がいいだろう。もし、俺達と戦うのだとしたら、屋上は広くて有利だ。
つまり、『彼は俺達と戦う前提で待っているのではないか』?
ただの考えすぎか?それとも……
シャ「さて」
敵の声で我に戻る。
シャ「今話した通りだ。貴様らをここで潰す」
雛「やれるもんなら、やってみなさい!!act4!!」
雛はいきなりact4で爪弾を撃った。ほほう、一瞬で終わらす気か。
その爪弾はローブに当たり、ラッシュッ!!には、ならなかった。
シャーベットは爪弾を掴み、破壊したッ!!
浄夜「オウノー!!ベリーショック!!」
正にッ!!スタンドも月までブッ飛ぶこの衝撃ッ!!
そうだ、ただ言いたかっただけさ。悪いかい?
雛「ま、まさか………act4が………潰された………あ、有り得ない………」
シャ「ふん、他愛ない。こんな爪一つで殺せるならば、苦労はしなかっただろうに」
いや、苦労して殺した男がいるんですけどね?巷じゃ絶対殺すマンって言われてるからね?
シャーベットは持っている爪を投げ返した。その速度ッ!!なんと、時速160kmッ!!
浄夜「危ねッ!!」
シャ「避けるか。中々素早い奴よ」
あ、危ねー!!ギリギリだったー!!
俺、ボクシングでチャンピョンになれるかも。あの速度を避けるってマジで行ける。具志堅を越せる。今は越そうとしてるボクサーがいるが、更に上に行ける気がする。
シャ「だが、このシャーベットに勝てぬ相手ではない」
さて、コングがなったぜ。第二ラウンドと行こう!!
遅れてすまぬ。データが月までブッ飛ぶあの衝撃のせいで遅れちゃったぜ。