神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新   作:薬売り

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音楽が奏でられる

……?

なんだこれは……夢なのか?

中学生頃の俺が見える。

 

ねえ、浄夜くん

 

そして、金髪の女の子。この人は誰だ?知っている。知っているはずなのに、知らない。

そんな知らない女の子に、中学生の俺はなんですかと反応している。

 

私ね、貴方のことが好きなの

 

誰なんだ。大事なものが欠けている気がする。

中学生の俺が、自分もですと答えている。君は一体……誰なんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わかさぎ「う~ん、起きないね。どうしよう、影狼」

影狼「どうしようじゃないわよ~。いきなり湖に引っ張っていったなんて、こうなるに決まっているわ」

赤蛮奇「浄夜………」

影狼「……フフ、白雪姫の逆verでも?」

赤蛮奇「や、やらないわよ!?」

 

照れて、赤蛮奇は体育座りをして膝で顔を隠す。

 

浄夜「ん……」

わかさぎ「あ、目が覚めた」

浄夜「ここは……どこだ」

わかさぎ「湖よ。さっき私と会った場所の逆側」

浄夜「ふーん…あ、蛮奇っきじゃん!!少し久しいね」

赤蛮奇「う、うん。久しぶり」

 

彼女はどこか戸惑った様子だった。少しモジモジしている。

 

わかさぎ「いやーにしてもすごい偶然だよね。有名なすたんど使いが蛮奇っきの知り合いで、しかも!!あの蛮奇っきの初こ……」

赤蛮奇「ワーワーワー!!ちょっとやめてよ!!」

わかさぎ「ごめんねぇ。ちょっとからかいたくなっちゃって」

 

と、女子っぽい会話をする。そのまま視線は俺の方へと向き、さっそく本題に入る。

 

影狼「それでね。貴方を読んだ理由だけど……貴方、音楽って出来る?」

浄夜「任せろ」

わかさぎ「男わしいわね。即答で任せろなんて」

影狼「そのね、今度音楽祭っていうお祭りがあって……それに出る予定なのよ」

浄夜「へぇ」

 

聞いたこともない。だが、楽しそうだ。

久しぶりにギターでも弾こうか。

 

影狼「貴方、楽器は何が出来るの?」

浄夜「あぁ、ちょっと待って……すぅ……」

 

皆がハテナになった。そして……

 

浄夜「紫ィィィィィィッ!!」

紫「ハイハイ」

三人「ヒェェェェェ!?」

 

一瞬にして固まる三人。神出鬼没の妖怪の賢者が目の前に、浄夜の一声で来たのだから驚いて当然である。

 

浄夜「神社からギターを取ってきてくれ」

紫「全く、妖怪使いが荒いんだから」

 

そう言って、スキマの中に入っていった。

 

影狼「や、やっぱ貴方ってすごい人なのね……」

浄夜「あ、そうだ。自己紹介をしていなかったな。俺の名前は『樹条浄夜』だ」

影狼「へぇ、『樹条浄夜』か。樹ジョージョー夜……ねぇ、ジョジョって呼んでいい?」

浄夜「勿論」

赤蛮奇「私はいつも通り『浄夜』って呼ばさせて貰うわ」

わかさぎ「私はジョジョって呼ぶ!」

 

なんてことを話していたらギターが落っこちてきた。

 

浄夜「落とすなよ……」

 

見事にキャッチをして、そのままチューニングをした。

音が合っていることを確認して、弾くことにした。

 

浄夜「Yesterday all troubles seemed so far away.Now it looks at though they're here to stay♪」

三人「おお!!スゴい!!」

浄夜「Oh,I believe in yesterday♪……こんな感じ?」

 

我ながら上出来だ。

 

影狼「カッコいい!!ジョジョがいれば優勝できるよ!!今の歌って何て言う歌なの!?」

浄夜「『ザ・ビートルズ』の『yesterday』さ」

わかさぎ「これなら、あの三姉妹にも勝てる!!」

浄夜「三姉妹?」

赤蛮奇「プリズムリバー三姉妹よ。騒霊(ポルターガイスト)よ。これまた良い音を奏でるのよ」

 

ふむ、騒霊が立場を利用して音楽家か……素晴らしいね。

 

浄夜「その人達が一番上手いんだ」

影狼「そうなの。う~ん、もっと練習、かなぁ」

浄夜「じゃあ、俺がコーチになるぜ。元より、助けて!!って言われたし」

影狼「お願いできる?」

浄夜「勿論」

影狼「フフ、ありがとう」

 

にっこりと笑う顔。その顔き少しドキッとした。

 

浄夜「よ、宜しくな」

 

面白いことになってきたぜ。


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