神様から授かった能力 ~スタンド使いが幻想入り~ 不定期更新   作:薬売り

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籠の中の雛

浄夜「ハァ……ハァ……か、勝ったか…ン?なんだ、これ…」

 

浄夜の足元に何かがある。

 

浄夜「これは…『左腕』?まさか…聖なる遺体のッ!!」

雛「返…して…」

浄夜「…?」

雛「貴方なんかに…渡したくない…」

浄夜「……」

 

雛は、涙を流していた。

悲しみ…それだけ。それだけだが、とても大きい悲しみだった。

 

雛「うう……うっうっ…私に…人に近付いて、話していい…権利を貰ったの…厄が無くなったから…もう…人に移らないから…

浄夜「……」

雛「お願いよォォォォッ!!一人じゃ嫌なのォォォォッ!!」

浄夜「ほれよ」

雛「え…」

 

浄夜は雛に『左腕』を返した。

その行動に、さっきまで返してと悲しんでいた雛も動揺する。

 

雛「か…返すの!?私に…!?いらないの?つ、つまり…貴方が戦った理由は『この死体』を奪うことじゃあないの!?」

浄夜「興味はない………………いや…ちょっとはあるかなあ~~~~~~いや、やっぱりねェ~~~~~~」

雛「え、どういう…」

浄夜「最初に言ったじゃあねぇか。遺体なんか持ってねえってよ」

雛「そうだったの…?わ、私…勘違いを…ごめんなさい」

浄夜「うん、そうだ。笑え。泣き顔なんかより笑顔の方が可愛い」

雛「え!?いや…////」

 

さてと…『遺体』を持っているってことはきっと…

 

浄夜「なぁ、雛。『タスク』から、なにか言われなかったか?」

雛「い、言われたけど…覚えてないわ。日本語じゃあなかったし…あ、でも。私の左腕に文字を書かれたわ」

浄夜「どれどれ…見してみ」

 

そこには…

『bonne forte』

     と、書かれていた。

 

浄夜「ラテン語か…意味は『幸運を祈る』だな」

雛「幸運を…祈る?」

浄夜「あれ…?この文字どこかで……まぁ…言いか。ところで、雛」

雛「何かしら?」

浄夜「さっき、戦う前に『ジョニィ・ジョースター』の名を言っていたが、どこで知った?」

雛「神様から教えてもらったわ。()()()()()()()()らしいわ」

浄夜「…は?」

 

『この遺体がその人らしい』…だと!?

 

浄夜「おい!!それは本当かッ!?嘘じゃあねぇよな!?この遺体は『ジョニィ・ジョースター』なんだよな!?」

雛「え…そ、そうよ」

 

どういうことだ…!?

この世界に何故『ジョニィ・ジョースター』の遺体が?

俺は、ジョジョの奇妙な冒険を漫画として見ていた…わからない…

 

浄夜「ッ!?おい、雛!!首の後ろを見せろ!!」

雛「え!?なによ!?」

 

なにか見えたぞ!?まさか…!!

 

浄夜「おいおい…マジかよ…『星形のアザ』があるぞォォッ!?」

雛「そ、そうは言ってるけど…貴方にも…()()()()…『星形のアザ』が…!!」

浄夜「な、なにィィィィィッ!?」

 

自分からは見れない…鏡でやっと見えるこのアザ。今まで気が付かなかったのである。

 

浄夜「…なにかの運命か…?遺体も…関係している?」

雛「浄夜…?」

浄夜「なあ、雛。遺体探し……俺も手伝ってやるよ」

雛「え?」

浄夜「どうやら…もう回避の出来ない運命(さだめ)らしい」

雛「いいの…?」

浄夜「あぁ、いいさ。俺を信用しろ」

雛「う、うん」

 

神様は…この事を分かっていたのか?

まず、雛に遺体を渡したのは、俺にスタンド能力を渡した神様なのか?それとも違う神様なのか?

まだ…わかんねぇな。

俺は考えながら首の後ろのアザを擦っていた。




はい、と言うわけで、ドラクエ風に言うと「ヒナがなかまになった」って感じですね。
そういうわけなんで、タイトルの画像を変えました!!
みんな見てくんろー

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