「んん………」
「全く、夢から醒めても手を焼かされる。ほら起きろマスター。もうそろそろ準備をして朝食を摂りに行かなければ遅刻するぞ?」
「はっ!ごめんなさいお母さん!」
んん?あ、あれ?
「誰がお母さんだ。いいから早く起きて着替えたまえ。同室の生徒が君の制服を持ってきてくれたぞ」
「な、なんで!?なんでなの!?」
「なんで?なんの話だ?」
こいつわかっててすっとぼけてるな………!
「なんでペンダントが!喋ってるの!?しかも聞き覚えのある声で!」
「聞き覚えがなかったらそれはそれで怖いだろう。まあそんなことはどうでもいいか」
そうだ!どうでもいい!早く理由を言え!
「このISのことはわかっているだろう?だから別に不思議なことじゃないじゃないか。君も稀に感じた事があっただろう?『なにか声が聞こえるような気がする』と。それが私だ」
もしかして、アクセスしようとするとロックに阻まれてアクセスできなかった『あれ』のこと!?
「じ、じゃあもしかして……格好つけてた時の言動って全部筒抜け!?」
「うん?ああ、まあそうなってしまうな」
oh……mygod………
それじゃあ今までの恥ずかしい格好つけた台詞や、セシリアとの決闘の後の話とか全部聞かれてたの………!?
「…………さよならみんな………………」
「待て待て待て待て!!早まるな!落ち着くんだマスター!大丈夫だ!誰にも言ったりはしないから!大体飛び降りてもここは一階だぞ!?」
「…………本当に?」
「ああ、約束するとも」
それにしても………
「なんて言えばいいのかな?」
「なにがだ?」
「だってさ、『急に待機形態のISが喋りましたー』なんて言っても大丈夫なものかね?」
それってかなりおかしな話だよね。今までにそんな前例あったのかな?
「それなら問題はない。私の声は念話と同じで君にしか聞こえてはいない」
「ふーん………って!ヤバい!遅刻!急がなきゃ!」
「だから言ったのに………ほら急ぐぞ!」
「う、うん!」
なんとか授業前に間に合った………
根性ありすぎる系は伊達じゃないぞ!
「はあはあ………!ふう………間に合った!間に合ったぞう!」
そんな感じで、愛のムチという名目の理不尽な暴力を回避した喜びを噛みしめる。
するといつものメンツに声をかけられる。
「おはよう、白野。大丈夫だったか?」
「ごきげんよう、白野さん。あれほどボロボロになってそこまで元気とは恐れ入りますわ」
「おはよう、一夏にセシリア。箒さんもおはよう」
そして、セシリアよ。先ほども言ったが、
根性ありすぎる系を舐めて貰っては困る。
「ああ、おはよう。昨日の傷も問題はないようだな。それと、『さん』付けも別にいらん。なんというか……むず痒い」
「あ、うん。わかったよ。箒」
なんだか親近感を覚えてる私の裏から殺気を感じる…………!
「ッ!死んで堪るかぁ!!」
よし!間一髪で避けられた!
「甘い。さっさと席につけ馬鹿者が」
「痛っ!ええ!?」
あ、ありのまま今起こったことを話すぜッ!
私は彼女の出席簿を避けたと思ったら、いつの間にか裏に回り込まれていたッ!なにを言ってるのかはハッキリわかると思うが、私はなにをされたのかわからなかった!まあ多分、超スピードとかだと思う。
「お前たちもだ!早く席につけ!」
「「「「は、はい!」」」」
うわお。見事なまでの統率ぶり。やはり彼女のカリスマ性のなせる技か。ランクならばC近くありそうだ。
「今日からは本格的な実戦訓練を開始する。訓練機ではあるがISを使用しての授業になるので各人気を引き締めるように。忘れた者は代わりに学校指定の水着で訓練を受けてもらう。それもないものは、まあ下着で構わんだろう」
いやいや、マズイでしょ。なんたって花も恥じらう乙女だよ?私たち。学校指定っていうとあれでしょ?スクール水着。機能美に溢れる学校指定の水着。懐かしいなぁ。あれを着て、サクラ迷宮を駆け回っていた頃が。
「では、山田先生、ホームルームを」
「は、はいっ」
いつも通り、朝のホームルームは開始される。しかし、その内容はいきなり日常とは違ったものだった。
「ええとですね、今日はなんと転校生を紹介します!しかも二名です!」
あっ、今目の前にノイズ走った。(ような気がしなくもない)
「え………」
「「「えええええっ!?」」」
「デュフフww恋のフラグビンビンですぞぉwww」
はっ!なにか気色の悪い、生理的な嫌悪感を覚えるものに乗り移られた気がする!
しかしまたかぁ、2人も同じクラスに入れるものかな?まあいいか。
そんな風なことを考えている間に教室のドアが開き、2人の人物が入ってきた。
「失礼します」
「……………」
片方は男で、もう片方は白髪眼帯か。
んん?待てよ?
あれ?男?
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いかと思いますが、みなさんよろしくお願いします」
にっこりとしたなんだか爽やかに笑いかけるようにしてから、一礼する。
その様子を目を丸くして、みんなが転校生を凝視する。
「「「お、お、男ぉ!!!!??」」」
はえ〜〜お月見終わったらまたバレンタインか〜林檎足りねえよぉ〜なんて嘆いてます。ちなみにえっちゃんは当たりました。
あと、すみません。fgoのデータがまた変わりました。ていうかしばらく前から変わってました。フレンドになりたいという方がいらっしゃれば「784,987,680」にどうかお願いします。あと、申し込みの時にプレイヤー名に#をつけていただけるととてもわかりやすくなるのでお願いします。