我が道を行く自由人   作:オカタヌキ

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チーム分けとつかの間の休息

「なるほど、シトリー家か」

 

リアス宅に戻った俺たちは、一足先に来ていたアザゼルに事を知らせていた。

 

「人間界の時間で言うと……今から計算して二十日後か」

 

「やっぱり修行ですよね」

 

イッセーの質問にアザゼルは頷く

 

「それじゃあ、チーム分けの発表といこうか。あ、その前に……夕麻、カーラマイン、お前たちはリアスのチームに行って貰う。カーラマインが『騎士』、夕麻が『兵士』だ。」

 

「「はい!」」

 

「よろしくね、カーラマインさん」

「はい!頑張りましょう、裕斗様!」

 

「頑張ろうな、夕麻ちゃん!」

 

「うん!イッセー君♡」

 

「いーなー!いーなー!私もイッセー君と同じチームがいいー!」

 

イリナが駄々をこねる

 

「文句言うな、チームバランスのためだ」

 

「ぶぅ~!」

 

「やれやれ……まずAチーム、『王』にヴァーリ」

 

「おう」

 

『・・・・・・・・・・・・・・』

 

「い、いや違うからね!?だじゃれじゃないからね!?」

 

「次」

 

「聞いてぇ!!?」

 

「『騎士』にイリナとドーナシーク」

 

「はっ!」

 

「オッケー」

 

「『僧侶』にアーシア」

 

「はっはい!」

「『戦車』にイザベラとフリード」

「はっ!」

 

「ケハハハ!りょ~かい☆」

 

「『兵士』にミッテルト、イル、ネル」

 

「了解っす!」

 

「「はーい」」

「続けてBチーム、『王』は俺」

 

「……………何でBの方なんすか?」

 

「何となくだ、続いて『騎士』にゼノヴィア」

 

「はっ!光栄至極にあります!」

「『戦車』にベル」

 

「わん!」

 

「『兵士』にカラワーナ」

 

「はっ!」

 

「………と、まあ、今のところはこんな感じだな」

 

「ありゃ?アニキのチームはえらく少数精鋭だな?」

 

イッセーがふと疑問を口にする

 

「確かにちょっと数が心もとないわね」

 

「大丈夫か兄さん?」

 

リアスとヴァーリも俺に心配そうに尋ねる

 

「お前ら……俺だよ?」

 

『『『『『ああ、納得』』』』』

 

一発で全員納得しやがった。いやいや、突っ込めやお前ら

 

「……ま、まあ…と、言うのもだが、実は『騎士』と『僧侶』には当てがあるんだ」

 

「それは新入りということですか?」

 

ゼノヴィアが尋ねる

 

「ああ、以前から旅をしていた時に知り合った仲でな、所用で別行動をしていたんだが、しばらくして合流することになったんだ。二人とも実力は申し分ないし、ま、会ってのお楽しみってことで」

 

「わかった」

 

「よし、早速明日から修行を開始するぞ。既に各自のトレーニングメニューは竜也と考えてある。」

 

「ああ、その事何だか、俺はソーナ嬢のトレーニングをつけることになったから、その間お前らは俺なしでトレーニングをつけろ」

 

俺の言葉に全員が驚愕する

 

「どっどういうことだよアニキ!?」

 

イッセーが慌てた様子で尋ねる

 

「理由としてはセラたんに頼まれたのと、なるべく勝負になるようにするためだ。ぶっちゃけ、今のソーナ嬢たちじゃ、お前らに勝つ見込みはほとんどないだろう。

……あとは、お前らが俺の助力なしでもやってのける様になるため、だな」

 

「…………どういうことかしら?」

リアスが尋ねる

 

「いいか?今までの事を考えると、お前らは肝心なところで俺に頼ってしまう。『俺がいるから大丈夫』、『例え自分がダメでも俺が何とかしてくれる』ってな?」

 

思い当たる節があるのか、みんなは顔を伏せて黙ってしまう。

 

「頼ってくれるのはかまわないが、それだとお前たちはいつまでたっても成長出来ない。これから先、俺が手を貸してやれない時もいつか来るだろう。そんな時が来ても大丈夫なように、俺に証明してみせな?」

みんなはしばらく黙っていたが、意を決した様に俺の顔を見る。

 

「………わかったわ、私たちがどれだけ成長したか、このゲームで見せてあげる!」

 

「アニキの手を煩わせるまでもないぜ!」

 

「ウチらも竜也様がいなくても大丈夫ってところ、証明して見せるっす!」

「よっしゃ!期待してるぜ、お前ら!」

 

『『『『『『了解!!!』』』』』』

「話は以上だ。明日は朝食後に庭に集合しろ。そこで改めて修行の内容について発表する。気合い入れろよ。」

 

『はい!』『おう!』『ええ!』

 

各々気合いの入った返事をする一同

 

「皆様、お話がまとまったところで温泉の準備が出来ましたので、よければご利用ください」

そこへ狙い済ました様にグレイフィアさんが現れた。

 

ヒソヒソ(なあ、温泉って個人の家にあるものなのか?)

 

ヒソヒソ(突っ込むな、庶民の我々からは次元の違う話だ)

 

俺に耳打ちするイッセー

 

「お、いいねぇ!やっぱり冥界と言えば温泉に限る!」

 

ヒソヒソ(そうなのか?)

 

ヒソヒソ(俺に聞くなよ)

 

イッセーは今度はヴァーリに耳打ちしている

 

「冥界で屈指の名家であるグレモリーの私有温泉とくれば名湯も名湯だろう。今から楽しみだぜ♪」

 

「し、私有温泉……」

 

「突っ込むな、突っ込むんじゃない。我々の理解の範疇を越えている」

 

ウキウキ顔のアザゼルに反し、唖然とするイッセーとイッセーの肩に手を置く俺。

 

「そうね、会合で疲れちゃったし、早速入ろうかしら」

リアスが肩に手をやり言う。やはりリアスにも精神的疲れがあったのだろう。

 

「にゃふふ、白音~、いっしょに洗いっこするにゃ♪」

 

「いいですけど……変なとこ触らないでくださいね?」

 

手をワキワキさせる黒歌と半目で黒歌を見る白音。まさか前科が?

 

「イッセーきゅん、わかってるよね?」

 

「ふっ、言われずとも……」

 

なにやらヒソヒソやっているイッセーとフリード。こ、こいつら………

 

「そ、そんなぁ……ヴァーリ兄様と裸のお付き合いなんて……僕には難易度高過ぎですぅ……」

 

「おい、何でそこで俺の名前出した?それだとなんか俺がアブナイやつみたいじゃねぇか。」

 

顔を赤くしてモジモジしながら言うギャスパーに突っ込むヴァーリ。

「は、裸のお付き合い……竜也さんが……ぷっはぁ!」

 

「アーシア、鼻血鼻血」

 

顔を赤くして鼻血を吹くアーシアとハンカチでアーシアの鼻血を拭くイリナ………なんだろう、もう既にカオスだよ……

 

そんなこんなで、俺たちは一旦部屋に戻りそれぞれ着替えを持って温泉に向かったのだった。

 




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