「お前ら、冥界に行くから準備しな」
夏休みに入ってしばらくしたある日、オペレートルームに集められたメンバーは、竜也に唐突に告げられ唖然とする。
「…………毎度のことながら本当に唐突だよな。んで、今回はどう言った用件なんだ?」
ヴァーリが半ば呆れぎみに竜也に尋ねる。
「ああ、今回の用件は主にリアスの里帰りだ。毎年恒例らしい。で、それに乗じて俺のリアスのご両親への顔見せと、あとなんか若手悪魔の集まりみたいなものがあるらしいくて、セラたんに頼まれてリアスたちオカ研メンバーと俺も出ることになった。ああ、それとセラたんとサーゼクスさんの計らいで、冥界でライブすることになった。チケットはすでに完売らしい。」
「なるほど、なかなか忙しいことになりそうだ」
「そういう訳だから、みんな準備してちょうだい」
竜也の隣にいたリアスが言う。
「俺も冥界に行くぜ、何せお前らの先生だからな」
奥からアザゼルが現れる。
「アザゼル先生は同行するのね?予約はこちらでいいかしら?」
「おう、よろしく頼むぜ。」
こうしてその日は皆冥界行きの準備に取り掛かった。
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竜也side
~~~~そんなこんなで当日
「まさか駅の地下が冥界行きの駅になってるとは……」
「人間界に影響され過ぎっしょ」
「そういやこの町って悪魔が管理してたんだったけな………一応は」
当日、駅に集合した俺たち初冥界行きのメンバーは、地下に隠された冥界行きの駅に驚き唖然としていた。
「びっくりするのも無理はないわね。裕斗たちも最初はそうだったもの」
「ほれ、ボケ~っとしてないでとっとと行くぞ。」
アザゼルに呼ばれて俺たちは三番ホームのグレモリー家の列車に乗った。ちなみに、ティアやベルたち使い魔と、アラン、べーやん、ドーナシークと魔法使いたちは留守番で残ってもらうことにした。必要に応じて呼び出すつもりだが。どう呼び出すかは……あとのお楽しみってことで♪
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『レディース&ジェントルメーン!今日は俺たちの車内特設ライブに来てくれてありがとー!!!』
『『『『『Yeah!!!』』』』』
現在、グレモリー領地への列車の中でライブへの景気付けに、車掌のレイナルドさんに特別に許可を貰ってライブをやることになった。ライブって言うよりカラオケのノリに近いが……
『このライブで俺たちは全員がシンガーでオーディエンス!司会はこの俺竜也が務める!みんなで盛り上げようぜー!!!』
『『『『『Yeah!!!』』』』』
『では早速一曲目いってみよー!俺、雷門竜也と!』
「俺、兵藤一誠と!」
「私、姫島朱乃で!」
「「「神のまにまに!!!」」」
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「へぇ、なかなかやるじゃねぇか」
「はひ!とっても素敵な曲ですぅ!」
「なんだか勇気付けられます!」
一曲目が終わり、車内に響く拍手と俺たちへの声援……良かった、やった甲斐はあったな。
『よーし!この勢いで二曲目いってみよー!!!』
「俺、雷門ヴァーリと!」
「私、塔城白音」
「サブに黒歌と」
「アーシア」
「フリードで!」
「「「「「あっちでこっちで!!!」」」」」
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『どんどん行くぜ!三曲目!』
「歌は私、リアス・グレモリー!」
『伴奏は俺(私)たちオカ研メンバーで!!!』
「ぱんでみっく!!」
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その後、数曲を歌ったところで車内放送がかかる
『えぇ~皆様、本日はご利用誠にありがとうございます。車掌のレイナルドでございます。まもなく、グレモリー領に到着でございます。』
『おっと、そろそろ時間だな。名残惜しいが、ラスト一曲!最後は18番で閉めようか!!!』
『『『『『Yeah!!!』』』』』
『オカ研メンバーに俺、ヴァーリ、アーシアで!!!』
『『『『『晴レルヤ!!!』』』』』
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「周りが明るくなったきたわ……みんな、そろそろよ」
『残念ながらこれにてタイムリミット。みんな!この調子で冥界でもいってみよー!!』
『『『『『Yeah!!!』』』』』
最後の曲を終え、窓を見るとトンネルを表す真っ暗闇から日暮れのような紫色の空が広がった。ここが冥界……さて、忙しくなりそうだ…
伴奏のイメージですが、
竜也はギター、サックス、三味線。
ギャスパー、フリードがギター。
ヴァーリがショルダーキーボード。
オーフィスはピアニカ。
イッセーとゼノヴィア、ティアマットがドラム。
朱乃が琴。
黒歌と白音は三味線。
リアス、夕麻がバイオリン。
アーシア、イリナがピアノ、もしくはオルガン。
木場とミッテルト、カーラマイン、カラワーナ、イザベラ、がトランペットやクラリネットなどの管楽器。
イル、ネルは木琴や鉄琴。
ドーナシークはチェロ。
ベルはハンドベル(洒落ではない)
って感じですかね。
感想等お待ちしております。次回もお楽しみに