「あ~~つ~~い~~」
「まさにプール掃除日和だな。」
イッセーが嘆きヴァーリが汗を拭い呟く。現在、生徒会、料理部、オカルト研究部によるプール掃除の真っ最中である。ソーナ嬢から話を持ち掛けられた時は正直だるいから断るつもりだったのだが、終わった後泳げるってんなら別だ。ついでにヴァーリ、フリード、イル、ネルも呼んでおいた。ちなみにヴァーリは科学部、フリードは放送部に所属している。フリードは同じ放送部の桐生藍華と意気投合したらしい。
「水はもう抜いてあるから準備できたやつから始めてけー」
『はーーーーい!!!』
~~~~ここからは台本形式でお楽しみください~~~~
フリード「ひゅ~~夏のうなじが眩しいぜ♪」
匙「どこ見てんだ……」
イッセー「日差しじゃないのな」
フリードの呟きにイッセーと匙が突っ込む。ちなみに今の一同の服装は体操着だ。
フリード「夏日の健康美についね、GJ☆」
ヴァーリ「それはわからんでもないがうなじはわからんな」
フリード「ヴァーリ君の視線は白にゃんにロックオンだからね♪」
ヴァーリ「ブッ!!!ちょっ!お前!?」
イッセー「気づいてないとでも思ったか?」
フリード「いつから?ねぇいつから?」
ヴァーリ「…………お菓子食べてる姿が小動物みたいで可愛いなーと……ぜっ絶対に言うなよ今の!!!/////」
フリード「おーい白にゃーん(^_^)/」
ヴァーリ「ブッ殺すぞフリードぉ!!!」
フリード「言わない言わない、白にゃんこれ持ってちょ」
白音「……何故に両端ブラシ?あと白にゃん言わないでください。」
フリード「まぁまぁそう言わないで、これをぎゅんぎゅん回して汚れを一網打尽だよ!」
白音「……こうですか?」ドギュン!!
白音は両端ブラシを高速回転させ汚れを落とす。
匙「チクショー!!どいつもこいつも青春しやがって!独り身は辛いよなフリード!?」
フリード「あ!俺っち今度桐生さんとデートの約束シちった☆」
ガーン∑匙「うわーん!!お前らなんか嫌いだ!!!」
匙は走り去った。
イッセー「………いい性格してるよお前」
フリード「いやぁそれほどでもぉ_(^^;)ゞ」
イッセー「別に褒めてねぇよ」
フリード「んで、さっきの続きだけどみんなは女子のどこに目が行く?」
イッセー「俺は夕麻ちゃんやイリナの濡れた髪にぐっとくるね。」
ヴァーリ「またイッセーののろけか……俺は足だな、ニーソがあればなおよし!」
竜也「お前ら何アホな会話してんだ、とっとと掃除しろ。」
フリード「あ、ダンナ。ダンナは女子のどこに目が行く?」
竜也「うん?…………笑顔かな?」
ズガーン「「「!!!!!??」」」
自分は汚れていると思いしらされた一同だった。
その頃匙は
匙「うわーーーん!!!」
ギュンギュンギュンギュンスポッ「………あ」
匙「うわーー《ヒュンヒュンヒュンヒュンズパァァン!!!》パレオ!!!?」
「「「「匙!!!?」」」」
すっぽぬけた白音のブラシが顔面に直撃し、もんどり打っていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
木場「ヤゴやカエルがちらほらいるね」
黒歌「流すのも何だしどうするかにゃ?」
真羅「確か用務室に水槽がありましたね。」
ミッテルト「じゃあヤゴは水槽で軍曹はーー」
黒歌「軍曹言うにゃ」
ミッテルト「塩かけるっすか?」
アーシア「何でですか?」
ミッテルト「溶か……す?」
アーシア「かわいそうですーっ!」
木場「それナメクジだよね!?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
イル「とりゃー☆」
ネル「りゃー」
イルとネルがブラシでタワシを打ち合う。
イッセー「お、タワシでホッケーでもするか!」
ソーナ「こらあなたたち、まだ掃除の途中ですよ!」
竜也「だいぶ終わってきたし、いいんじゃね?」
フリード「ではこのタワシに『匙君』と名付けます。」
匙「何で!?」
フリード「ボールは友達のアレだよ」
木場「その友達、友人に頭と足を使ったためらいのない打撃入れられてるよね?」
仁村「元ちゃんをブラシで打つよー!」
匙「いぢめか!?」
イッセー「タワシの方だろ」
匙「セリフだけだと俺の危機だよな?ってか、仮にも友の名がついてるんだからためらってくれよ……」
『・・・・・・・・・・』
フリード「でもそんなの関係ねぇ、っらぁ!!!」ドゴン!!
匙「ぅおい!!!?」
フリードの容赦のない一撃に皆も続く
イリナ「匙君覚悟!」ゴガッ
イッセー「クタバレ匙!」ズガッ
真羅「匙君、私本気で打つわ!」パカン!!
リアス「消し飛びなさい匙!」スカン!!
匙「何故にいちいち名前を呼ぶ!?」
竜也「こらこら、皆匙をいぢめすぎだぞ。」
さすがに見てられなかったのか、竜也が止めに入る。
イッセー「いやぁごめんごめん」
リアス「ついのっちゃったわ」
匙「お前なら止めてくれると信じていたぞ」
竜也の好意にホロリと涙する匙
竜也「ああ、よかったな『タワシ』」
匙「俺『匙』ぃ!!!?」
そんな匙を、木場は仲間ができたような目で見ていた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
アーシア「竜也さんバケツ持って来まし《ツルッ》きゃっ!?」
竜也「アーシ《ガボッ》っ!?」
黒歌「アーシア《ツルッ》っ!?」
ズガッ『ぬ"うっ!!!?』バタッ!!ビクンビクン
足を滑らせたアーシアを支えるために駆け寄った竜也の頭に水の入ったバケツが被さり、これまた足を滑らせた黒歌のヘッドバットが竜也の背中に直撃して、竜也は倒れ伏し痙攣する。
アーシア「ふえええええええ竜也さーーん!?」
リアス「竜也ぁーーーーーっ!!!?」
イッセー「アニキぃーーー!!!?しっかりしろーーー!!!?」
竜也「な、なんか頭部を水と衝撃と暗闇が襲った後背後から重い一撃が………」
イッセー「それはアーシアと黒姉さんの友情ツープラトン攻撃だアニキ。」
竜也「二人は怪我はないか?」
アーシア「はひ、竜也さんのおかげで」
黒歌「ごめんにゃだぁりん」
ヴァーリ「でもよかったな兄さん、もしバケツが逆さまだったら………」
白音「……いつもの木場先輩と匙先輩みたいになってましたね」
木場&匙「「!!!!?」」ズガーン!!
今ここに木場と匙の不遇キャラが確立した瞬間であった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
そんなこんなでプール掃除も無事?終わり、水もちょうどいい高さまではった。
竜也「よーし皆お疲れ、アイス用意してあるから並べ!」
『はーーーーい!!!』
竜也「あっ白音、そっちの端にスイカ2つ冷やしてあるから持って来てくれ。」
白音「わかりました」トテテテテテ
竜也「あんまり急ぐと転ぶぞー」
白音「大丈夫です、姉様のようなヘマは《ツルッ》………あ」
ヒューーーーン、ゴシャ!!!
木場&匙「「オギャア!!!?」」
イッセー「匙ぃーーー!!!?」
カーラマイン「裕斗様ぁーーーーー!!!?」
朱乃「割れましたね」
ミッテルト「頭っすか?スイカっすか?」
竜也「どっちもだろ」
案の定白音は転び、2つのスイカは木場と匙の頭に直撃し、プールサイドに二輪の赤い花が咲いた。ちなみにスイカは反対方向にもう2つ冷やしており、木場と匙は割れたスイカを食べる羽目になった。
次回、ついに水着!!!
感想等お待ちしております。