我が道を行く自由人   作:オカタヌキ

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総力戦とフルファイヤ

コカビエルの召喚した大量のケルベロスが牙をむき出しこちらに向かって来る。

 

「ふん、あんな犬ッコロ私の炎で消し炭にしてくれる。」

 

ティアが前に出ようとするが、俺はそれを手で制する。

 

「竜也?」

「………ここは俺に任せて欲しい。」

 

俺は数歩前に出て、俺の中のグルメ細胞の力を解放し、ケルベロスたちを“威嚇”する。

 

『!!!!!!??』

 

その瞬間、ケルベロスたちは俺の中のグルメ細胞の怪物に畏縮しガタガタと震え出す。その姿は一見アジ・ダハーカのようだがアジ・ダハーカよりも刺々しく禍々しい姿をしており、目は赤黒くランランと光り、ずらりと並んだケルベロス以上に鋭い牙をむき出しにしている。

 

「失せろ犬ッコロ」

 

『!!!?キャンキャンキャン!!!』

 

俺が言い放つとケルベロスたちは我先にと召喚された魔方陣に飛び込んで行く。

 

「待て」

 

「ギャン!!!?」

 

俺はケルベロスの一匹の尻尾掴み引き留める。引き留められたケルベロスはガタガタと震え今にも泣き出しそうだ。……一瞬動物虐待の文字が頭に浮かんだ。

 

「お前なかなか見所があるな、俺の元に来い。お前を更なる高みに連れて行ってやる。」

 

俺はケルベロスに手を差し出す。ケルベロスは一瞬ビクッとするがやがて俺の手をペロペロと舐める。

 

「契約成立、リアスーーこいつうちで飼っていいー?」

 

俺はリアスの方を向き尋ねる。リアスたちは一瞬ビクッとなるがなんとか平静を保つ。

 

「え、ええ、好きにしてちょうだい……」

 

リアスは若干ひきつった笑みを浮かべる。

 

「……すげぇ、地獄の番犬ケルベロスを畏縮させてあまつさえ手なずけちまった。」

 

イッセーが尊敬の眼差しで俺を見る。

 

「なんて威圧だ……私ですら圧倒されたぞ。」

 

「ええ、以前の私たちなら威嚇に当てられた瞬間に気絶していたでしょうね……」

 

ティアは戦慄し、リアスは嘲笑を浮かべる。

 

「……でも、不思議と恐怖は湧きませんでした。」

 

白音の呟きに皆は無言で頷く。

 

「フ、フハハ、フハハハハハハハハ!!!!素晴らしい!素晴らしいぞ『魔源の創者』よ!お前なら…お前なら俺を楽しませることができる!!!」

 

コカビエルは高らかに笑い声をあげる。

 

「悪いがこちらにもプランがあるのでね……ソーナ嬢!」

 

「は、はい!!!」

 

「今から派手に暴れる、学校に結界を張ってくれ。」

 

「………わかりました、皆!行きますよ!」

 

『はっはい!』

 

ソーナ嬢の号令と共に生徒会の面々は校外に走る。

 

「主よ!遅れて申し訳ない!」

 

「加勢に来たぞ!」

 

見ると、ドーナシークたちとゼノヴィアが駆けつけて来た。

 

「……うぅ……ここは……」

 

タイミングよく、イリナたちが目を覚ましたようだ。

 

「うぅ……ごめんねアーシアちゃん……」

 

「いえ、わたしは当然のことをしたまでですから。」

「イリナ!よかったぁ」

 

「イッセー君……ごめんねみんな、今から私も戦う!」

 

「駄目だ、イリナとゼノヴィアの聖剣は奴らに奪われてしまった。」

「そんな!?」

 

イリナは崩れ落ち、それをイッセーが抱き止めた。夕麻はそれを致し方なしという表情で見ている。

 

「イリナ、悪いがここは任せてくれ。ドーナシーク!カラワーナ!ミッテルト!夕麻!お前たちは生徒会と共に結界を張れ!」

 

「「「「了解(っす)!!!」」」」

 

「イザベラ!イル!ネル!ついでにケルベロス!お前たちはアーシアを守れ!」

 

「了解した!」「「うん!」」「ガウッ!」

 

「木場!パルパーはお前がやれ!カーラマイン!黒歌!白音!お前たちは木場を全力でサポートしろ!」

 

「竜也君……ああ、任せてくれ!」

 

「「「了解(にゃん)!!!」」」

 

「残りは全員でコカビエルだ!!!」

 

『『『了解(よ)(ですわ)(しました)!!!』』』

 

「よっしゃあ!いくぜヴァーリ!!!」

 

「おう!イッセー!!!」

 

「「禁手化(バランスブレイク)!」」

 

二人は禁手化し、鎧に身を包む。イッセーは紅をベースに所々オレンジの色合いの武骨な鎧で、後頭部からは深紅の鬣が生え、背に生えた翼の中央には灼熱の火の玉……いや、むしろ小さな太陽を背負っている。

ヴァーリは対象的に白をベースに青の入ったスマートな出で立ちの鎧で、肩からそれぞれ3本のケーブルが伸び、頭に生えた2本の角はどこかウサギを思わせる。

 

「『赤龍帝の太陽神鎧(ブーステッド・ギア・アポロンメイル)』!!!」

 

「『|白龍皇の月光神鎧《ディバイン・ディバイディング・ディアナメイル》』!!!」

 

「「ここからは俺たちのステージだ!!!」」

 

「フハハハハハハハ!!!素晴らしい!!!『魔源の創者』に加えて赤龍帝と白龍皇の亜種禁手だと!?こんなに心踊るのは久しぶりだ!!!」

 

コカビエルは高らかに笑い大量の光の槍を放つ。

 

「《アロー・オブ・ウェルシュ》!!!」

「《アロー・オブ・バニシング》!!!」

 

イッセーは籠手の宝玉から炎の矢、ヴァーリは肩のケーブルから冷気の矢を放ち光の槍をすべて相殺する。

 

「二人に続け!いくぞ!!!」

 

『『『『おう!!!』』』』

 




『赤龍帝の太陽神鎧』赤龍帝の鎧×デジモンのアポロモン

『白龍皇の月光神鎧』白龍皇の鎧×デジモンのディアナモン

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