我が道を行く自由人   作:オカタヌキ

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自己紹介と部活

「失礼します、兵藤一誠君と雷門竜也君はいますか?」

 

放課後、部活はやっていないイッセーと今日は料理部は休みなので持ち物をまとめて帰ろうとしていた時、金髪の優男に名を呼ばれた。

 

「イッセーあいつ誰か知ってるか?」

 

「学園の王子様こと木場祐斗だよアニキ。」

 

「ふーん、で?その王子殿が俺たちに何のようだい?」

 

「リアス・グレモリー様の使いで来ました。二人ともついてきてくれるかな?」

 

ふーん使いねぇ……自分ではこないのかい

 

「わざわざご苦労なことで……どのみちこちらから伺おうと思っていたところだ。行くぞイッセー。」

 

「あ、うん、わかった!」

 

こうして俺たちは木場に連れられてリアス・グレモリーの拠点としている旧校舎へと向かった。途中女子がなんかかけ算を乱立させていたが知らん。この世には触れない方がいいこともある。そして俺たちは『オカルト研究部』という掛札のかかったドアの前に立っている。

 

「部長、二人を連れて来ました。」

 

『入ってちょうだい。』

 

そして俺たちは部屋に入る。中は至るところに魔法陣が書かれていた。

 

「うわー、なんと言うかそのぅ……」

 

「悪趣味だなぁ、いくらオカルト研究部つったってこれはいかがだろうか?どういうセンスしてるんだか……」

 

「ちょっ!?アニキそれはいくら何でも……」

 

「あらあら、それくらいにしといて上げて下さいな。」

 

見ると、朱乃ちゃんがティーポットを持って立っていた。

 

「おや朱乃ちゃん、何でここに?」

 

「ええ、以前リアスに眷属に誘われまして、でもリアスの実力不足で眷属には出来なかったので、知られてしまった以上部員としてここに所属してるんですよ。」

 

「まぁなんて勝手な言い分。」

 

「それがリアスですから。」

 

「あなたたち聞こえてるのよ?」

 

すると白いカーテンが開き、中からタオルを巻いたリアス・グレモリーが出てきた。

 

「ごめんなさい、昨日調べものをしてお風呂に入れなかったから。」

 

「だからって客を呼んだ時に入るかね普通?」

 

「確かに人を呼んでおいてそれはちょっと……眼福だけど……」

 

「あらあら、リアスフルボッコ♪」

 

「あなたたちさっきから酷くない!!!?」

 

リアス・グレモリーは叫ぶ。若干涙目だな。少し遊び過ぎたか。

 

「それで、俺たちを呼び出した要件は?まぁ昨日のことだろうけど。」

 

「ええ、そうね。さて、ではもう一度聞くわよ、あなたは何者?」

 

きを取り直してグレモリーは俺に尋ねる。他の二人もこちらをじっと見ている。……あれ?

 

「白音じゃないの。お前も悪魔関係者か?」

 

ちみっこもとい白音は俺と顔馴染みだ。以前行き付けのカフェで同じジャンボパフェを食べいるところを会い、俺が料理部の部長ということもあり俺の料理を振る舞ったり、一緒に飯を食いに行くこともある。ちなみに以前ちみっことうっかり呼んで殴られた。

 

「…はい、リアス部長の眷属です。……て言うか先輩今悪魔って…」

 

「まあな、裏の事情はだいたい把握している。イッセーと朱乃ちゃんもな?」

 

その言葉にオカルト研究会の三人は驚き目を開く。

 

「ではまずは自己紹介、駒王学園二年、雷門竜也。『魔源の禁龍(ディアボリズム・サウザンド・ドラゴン)』アジ・ダハーカの宿りし神器、『魔源の三つ首甲(ディアボリズムトライヘッドギア)』を持つ少し規格外な一応人間だよ。以後ごひいきに。」

 

そう言って俺は神器を展開する。

「アニキは少しじゃ済まないだろうに……同じく二年、兵藤一誠。『赤き龍(ウェルシュドラゴン)』ドライグの宿りし神器を俺専用に調整した『赤龍帝の太陽手(ブーステッド・コロナギア)』の所持者にして今代の赤龍帝だよ。」

 

そしてイッセーもまた『赤龍帝の太陽手』を出す。

 

「あらあら、では私も…駒王学園三年、姫島朱乃、二人の幼なじみにして堕天使のハーフですわ。」

 

そう言って朱乃ちゃんは堕天使の翼を出す。…って!

 

「朱乃ちゃん…それはちょっとないんじゃないの?やっこさんら完全に固まっちゃったよ?」

 

「あらあら、それは二人も一緒じゃありませんか。」

「ちょちょちょっと待って!?朱乃あなた堕天使のハーフなの!!!?それに魔源の禁龍を宿した神器に赤龍帝にそれを自分専用に調整したって……」

 

「まあ待て待て、順を追って説明するから。」

 

こうして俺は俺たちの関係とこれまでのことを説明した。俺の能力の後半、黒歌、ヴァーリ、オーフィス、べーやんのことは適当にぼかした。知られると色々面倒だし、黒歌たちのことは当人たちの問題だろう。

 

「……あなたたち、私の眷属にならない?」

 

俺たちの経歴を知ったグレモリーは突然そんなことを言ってきた。

 

「……無理だな。俺たちの意識以前にあなたの実力が足りない。俺たちは昔から修行して切磋琢磨しあった仲だ。朱乃ちゃんが無理だったのに俺たちを眷属にできる訳がない。」

 

「ぐぬぬ……それならせめて部には入ってもらうわよ!あなたたちのような存在を野放しにしておく訳には行かないもの!」

「悪いが俺はこれでも料理部の部長なものでね。それもお断りさせていただく。」

 

「じゃあとりあえず俺だけってことで」

 

イッセーが割り込んで言う。

 

「……はぁ、わかったわ。二人のことはイッセーとタツヤと呼ばせてもらうわ。とりあえずイッセーは私のことは部長と呼びなさい。」

 

「じゃあ俺は……そうさな、お嬢とでも呼ばせてもらおうかな?」

 

「ええわかったわ。よろしくね、二人とも。」

 

「わかりました、これからよろしくお願いします部長。」

 

「よろしく頼むよお嬢?」

 

「よろしくね、タツヤ君、イッセー君。」

 

「…よろしくお願いします、タツヤ先輩、イッセー先輩。」

 

「あらあら、では私も、改めてよろしくお願いいたします皆さん♪」

 

こうして俺たちの自己紹介は一応無事に終わったのだった。


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