銀魂 真選組の新隊員 作:残月
輿矩を倒した刹那は銀時達と合流する為に移動していたがその途中で柳生家の門下生達を見かける。
刹那は咄嗟に茂みに身を隠した。
「若様を助けに行くぞ!」
「しかし輿矩様の指示も無しにか!?」
「そうだぞ!四天王でさえ負けてるのに!」
「つべこべ言うな!若様を守る為だ!」
柳生家の門下生は刹那に気づかずにそのまま対決が行われている場へと行ってしまう。
それを確認した刹那は溜め息を吐きながら身を乗り出す。
「真選組も柳生家も……過保護は変わらない」
刹那はフゥと一息つくと何処から取り出したのかスコップを肩に担ぐと歩き始めた。
その頃、一方で対決の方も動きがあった。
土方は九兵衛が女であると気づくと剣に迷いが出てしまい、敗北してしまう。
そしてそこに鉢合わせてしまう新八とお妙。
九兵衛の口から語られたのは九兵衛とお妙の過去。
それは幼少期に泣いていた九兵衛を助けたお妙。
そのお妙に女の子でありながら男として育てられた九兵衛は惹かれてしまう。
それから少ししてお妙の道場の借金取りがお妙と新八を連れ去ろうとしているのを見た九兵衛は借金取り数人に戦いを挑み、その最中で片目を失ってしまう。
そして九兵衛とお妙はある約束をする。それはお妙が九兵衛の左目の代わりをするという事だった。
そして時は流れて今に至るとの事だった。
その話を聞いた新八と銀時はぶちギレる。
新八は九兵衛に銀時は敏木斎に斬りかかった。
「勝手な事を!」
「ゴチャゴチャ語ってんじゃねェェェェェェッ!」
新八と銀時がシンクロしたかの様に台詞を叫ぶ。
「惚れた相手を泣かせる奴は!」
「男だろうが女だろうが」
「「カス野郎じゃボケェェェェェェッ!!」」
いきなり力が増した新八と銀時に驚愕する九兵衛と敏木斎。先程まで優勢に立っていた九兵衛と敏木斎は銀時達に押されぎみとなってしまう。
銀時達と九兵衛達が決着を着けようと対峙すると柳生家の門下生達が一斉に姿を表した。
「若を守れェェェェェェッ!」
「道場破りどもを殲滅しろォォォォォォッ!」
「ひっ捕らえろォォォォォォッ!」
それぞれが口々に叫びながら銀時達に襲いかかろうとする。
しかし突如現れた近藤や土方、沖田に阻まれてしまう。
「邪魔すんじゃねェェッ!男と男…いや、男と女……違うな侍の決闘を邪魔する奴はこの俺が許さん!」
「旦那方、早いとこ決着つけてくだせぇ!片足じゃ五分が限界でさぁ!」
「なんで俺に乗ってんだテメーは!」
「姉御、男共が情けないから私が助けに来たヨ!」
近藤、土方、沖田、神楽は次々に柳生家の門下生を倒していく。それを見たお妙は感極まって泣いてしまう。
その時だった。柳生家の門下生がさらに増えたのだ。流石にこれは多勢に無勢かと思われたが突如、門下生達は落とし穴に落ちてしまう。
「ええェェェェェェッ!?なんで落とし穴が!?」
柳生家の敷地内に何故か巨大な落とし穴があるのか驚いているとスコップを肩に担いだ刹那が姿を表した。
「………平安京エイリアンの術」
「止めろ!上から土を掛けるな!」
刹那は落とし穴に落ちた門下生達に担いでいたスコップで土を被せて埋めようとする。
「つーか、いつの間に掘ったこんな穴!?」
「バレない様に私自ら掘った。落ちた事を誇りに思うと良い」
「ロンドンハーツのスタッフかテメーは!」
門下生の疑問を刹那はドヤ顔で答え、門下生は更にツッコミを重ねた。
『平安京エイリアン』
碁盤目状の迷路で穴を掘り、落ちたエイリアンを埋めることによって退治していくゲーム。
GS美神でも横島が同様の罠を仕掛けた。