銀魂 真選組の新隊員   作:残月

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柳生流の試合形式

 

 

 

 

柳生流の試合形式が説明された。

 

1.各陣営に分かれて、身体に皿を付ける。

2.皿を割られたら失格。

3.大将を倒したら、その時点で勝敗が決まる。

4.試合が行われるのは柳生の敷地内全て

5.獲物は木刀

6.1対1でも1対多数でも勝ちは勝ち

 

 

との事である。

しかも柳生流はルール説明の後に刹那達を挑発し、去って行った。

 

 

「ちくしょー!ムカつくぜアイツ等!こっちも対抗して大将丸出しで行こうぜ。いつ襲ってきてもOK的な感じで!」

「OKな訳ないでしょ!一発K.O.されるわ!ってか僕が大将なの!?」

 

 

柳生流の態度に怒り狂う近藤は新八の股間に皿を設置した。当然、新八からはツッコミが入る。

 

 

「仕方ねーだろ。俺達は不本意だが恒道館道場の門下って事になってるんだ」

「ま、そー言うこったな。気張れよ新八」

 

 

土方がタバコを吸いながら新八の疑問に答え、銀時が新八の背を叩く。

 

 

その後も銀時は土方に皿で眼帯を作らせたり、沖田がそれを煽ったりと収拾が付かなくなり始めていた。

そんな中、刹那は話に参加せず、ずっと悩んだままだった。

先程、柳生流の者達が離れた際に十夜も一緒に別れたのだが「九兵衛を頼みます」と耳打ちされたのだ。

十夜は柳生側なのに相手チームを応援するとは何事なんだろうか?

等と考えていたら新八と近藤を残して他は居なくなっていた。

近藤から話を聞くと神楽が自分の皿を割ってしまったらしい。更に銀時と沖田が勝手に行動し、土方と神楽は代わりの皿を貰いに行ったらしい。

 

 

「みんな、バラバラ」

「アイツ等に団体行動をさせようと思った段階で間違いだったかもな」

「と、兎に角捜しましょう。バラバラのままじゃ個別に撃破されかねないですし」

 

 

溜息を吐く刹那と近藤を励ますように新八が声を出す。

 

 

「わかった、私は土方と神楽を捜すから、そっちは銀時と沖田を探して」

「あ、おい!刹那!?」

 

 

刹那は一方的に話を打ち切ると土方達が皿を借りるために向かった方へと走り出す。近藤も止めようとしたが刹那の足は速く、あっという間に居なくなってしまった。

 

 

「どうしましょう、近藤さん?」

「ここで俺達が別行動するのも不味いからな。刹那を捜しつつ、万事屋と総悟と合流しよう」

 

 

置き去りになった新八と近藤は今後の流れも踏まえて行動にもする事となった。

 

一方、近藤達から離れた刹那だが神楽と沖田を発見したのだが、二人は柳生四天王の西野と南戸と戦っていた。戦っていたのだが沖田が南戸と戦って圧勝していた最中、神楽は西野に劣勢だった。

神楽は西野の不意打ちに腕を折られたらしく、苦戦をしていたのだ。それを治療と称して沖田が折れた腕を更にねじり上げる。

痛みに叫ぶ神楽は沖田の右脚をへし折った。汚い仲間同士の揉め事兼同士討ちで劣勢になってしまう神楽と沖田。

トドメを刺そうと西野が二人を追い詰め、神楽と沖田は屋敷の中へと這って逃げて行った。

 

 

「なんて言うか……自業自得だけど哀れ」

「くくっ……まったくだな」

 

 

二人の手助けに行こうと思った刹那だが背後の笑い声に振り返る。其処には先程、沖田と戦っていた南戸が木刀を肩に担ぎ笑っていた。

 

 

「相手が居なくなったんで東城さんや若の元へ戻るつもりだったが相手が出来て嬉しいぜ」

「……さっさと終わらせる」

 

 

南戸の言葉を聞き流しながら刹那は木刀を地面に突き刺した。

 

 

「ほぅ……言ってくれるじゃねーか。だが俺は柳生四天王の一人、簡単に……」

「フッ!」

 

 

南戸の口上を遮る様に刹那は走り出す。そして素早く跳躍すると刹那は南戸の顔を自身のフトモモで挟む。

 

 

「っ!?」

「追加」

 

 

突然の事態と挟まれたフトモモの柔らかさに南戸の動きは止まる。そしてそれを見逃さない刹那は南戸の腕を摑んで逆方向に捻り上げると体勢を勢い良く下に向けた。

慣性の法則と関節技で南戸の身体は前のめりになるが、それにとどまらなかった。

南戸の頭はそのまま地面へと激突。凄まじい破壊力に南戸の意識は飛びかける。

ヘッドシザースからのフランケンシュタイナーを見事に決めた刹那は技のクラッチを解くと南戸との距離を取る。

 

 

「こ、このガキ……」

 

 

油断してたのもあるが技を完璧に食らった南戸はフラフラと立ち上がりながら刹那を睨んだ。

刹那は掌を仰向けにしながら南戸に手を差し出し、手招きをして挑発する。

 

 

「打撃系など花拳繍腿、サブミッションこそ王者の………」

「待て待て!それは剣術をやる者が1番言っちゃいけない言葉だろ!?」

 

 

 

危険な発言をしそうになった刹那に南戸のツッコミが入る。

刹那は不満そうに構えを解くと先程、地面に刺した木刀を引き抜く。

 

 

「じゃあ、次はコッチで」

「………最初からそうしてくれや」

 

 

木刀を構えた刹那に南戸は先程の刹那の技で流した血を拭うとそう呟いた。


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