銀魂 真選組の新隊員   作:残月

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刹那、柳生家へ

 

 

 

刹那が屯所に帰って最初に見たのはボコボコにされた真選組の面々だった。

 

 

「………やっぱり、お妙にボコボコにされた?」

「うん、まあ……確かに姐さんにボコボコにされたんだけどね……」

 

 

ボコボコにされた隊士達を代表して山崎が答える。

 

 

「土方も?」

「俺は違ぇーよ。乱入者が居たんでな」

 

 

一緒に行った筈の土方は無事だったのを刹那は不思議に思うが、どうやら土方も何かあったらしい。

 

 

「乱入者?」

「俺達が姐さんに局長の事を頼みに行ったら背の低いガキが現れてね……」

 

 

山崎の話を纏めるとこうである。

お妙に近藤の見合いを止める様にお願いしに行った隊士達だが、当然了承される筈も無くボコボコにされた。

そのボコボコにされた最中に一人の少年が現れ、お妙を庇ったのだと言う。

本来なら、お妙を庇うので無く、お妙を止めるべきなのだがそこは割愛。

これ以上は無駄と悟った土方は隊士達に帰ることを伝え、少年が未成年である事に土方は警察としての仕事で少年を連れ出そうとしたが少年は反抗し、土方や隊士達に襲い掛かった。なんとか刀を受け止めた土方だが自身の刀はヒビが入ってしまった。

更にその少年は、お妙の知り合いらしい。

 

 

「土方も負けた?」

「負けてねーよ。喧嘩は刀は折られても心が折れなきゃ負けじゃねぇ」

 

 

刹那の発言に土方はギロリと睨むと行ってしまう。 

 

 

「…………波乱?」

「まぁ、波乱だね。局長も下手すれば猿の惑星行きだし」

 

 

刹那の言葉に何処か納得の山崎。

 

 

「そう言えば近藤は?」

「局長なら松平のとっつぁんが連れて行っちゃたよ。明日、見合いなんだから打ち合わせするんだって」

 

 

近藤の不在を不振に思った刹那だが近藤は見合いの為に松平に連れて行かれたらしい。

 

そして刹那の言葉通り、波乱の幕開けとなったのだった。

お見合い行った近藤はバブルス王女となんと上手く行ってしまう。

しかし、バイトで料亭に来ていた万事屋一同がバブルス王女を怒らせて見合いはめちゃくちゃに。

更に近藤のお見合い場所にお妙と例の少年が居たらしく、しかも少年はお妙に無理矢理キスをしていた。

そしてお妙は、その場に居た近藤や銀時、新八、神楽に「さよなら」と告げて去ってしまった。その目に涙を溜めて。

 

その数日後、お妙はその少年と結婚する事になったらしい。

少年は名家の柳生の跡取りで名を『柳生九兵衛』。

お妙はそのまま柳生家へ行ったらしく家には帰っていないのだとか。   

 

 

「………………」

 

 

その話を聞いた刹那は安兵衛から貰った新しい武具を持つと屯所から出る。

 

 

「せ、刹那!?何処に行く気だ!?」

「お妙の所、少し聞きたい事がある」

 

 

武具を持って出掛けようとする刹那を止めようとする山崎だが刹那はこれから柳生家に行くと宣言した。


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