銀魂 真選組の新隊員 作:残月
上手く纏まらない……
一通り新八弄りが終わった頃、真選組内での会議が始まる。
「総悟、また無茶なカブト狩りをしたのか。よせと言ったろ」
「マヨネーズでカブトムシ採ろうとするのは無茶じゃねーんですかい?」
「トシ、お前まだマヨネーズで採ろうとしてたのか。無理だと言っただろうハニー大作戦で行こう」
土方が沖田を注意し、沖田が土方にツッコミを入れて、近藤が作戦の再度提案をする。
「いや、『マヨネーズ決死行』でいこう」
「いや、『なりきりエピソードⅢ』でいきやしょーや」
「刹那を混ぜた『ハニートラップ、ポロリもあるよ』でいこう」
土方、沖田、近藤の順に作戦の提案をする。
余談だが近藤の意見の際に隊士の数名が反応を示した。
そんな中、一人の隊士が叫びを上げる。
「局長、あそこに!」
その隊士の指さした先には木に張り付いているカブトムシが。
「「「カブト狩りじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」」
真選組、万事屋の全員がカブトムシの居る木に向かって走り出す。
「おい、此処のカブトムシには手を出すな!」
「カブトムシは皆の物でーす。いや、むしろ俺の物でーす!」
土方が銀時を止めようとするが銀時は止まらずに木に向かっていく。
「ちぃ、奴等に先を越されるな。なんとしてもっ!?」
「カブト狩りじゃぁぁぁぁっ!」
土方が隊士達に指示を出そうとする最中、神楽が土方の頭を踏み台に木に跳躍した。
「カブト割りじゃぁぁぁぁっ!」
「カブト蹴りじゃぁぁぁぁっ!」
そんな神楽の足を掴み木に叩きつけた沖田だが直後に銀時の蹴りで撃沈させられる。
邪魔者が居なくなった木に銀時が上ろうとしたが木にはヌルヌルとした何かが。
それに視線を上げると既に近藤が高い位置まで登っていた。
「アーハッハッハッ!カーブト……割れたぁぁぁぁぁぁっ!?」
ドヤ顔をしていた近藤だが蜂蜜で滑り、木から落ちて頭から地面に叩きつけられた。
「カーブト!」
「言わせるかカーブト!」
近藤が木から落ちた後も銀時と土方が殴り合い、木に登っていくがお互い妨害している為に進まなかった。
「………カブト狩り」
その隙に刹那が回り込んで、先にカブトムシを捕獲していた。
「よし、良くやった刹那!」
「あ、テメ、俺が先に目を付けて……目を……」
カブト狩りのフレーズに顔を上げた土方と銀時だが、此処でお忘れだから言っておこう。
刹那は真選組の制服を着ている。女性版の制服はミニスカートになっており、刹那は銀時達より高い位置に居て、銀時達は刹那を見上げる形になっている。
それ即ち。
「カブト踏み」
「ぶがぶっ!?」
かなりの落下速度で落下した刹那は不可抗力とは言えどスカートの中を見ようとした銀時を両足で踏み付けるとそのまま地面に着地した。
「ふ、天罰だな」
「カー」
「ブトー」
刹那の下着を見る形になった銀時に哀れむ視線を向けた土方だが下から聞こえた声にイヤな予感が走る。
見てみれば、沖田と神楽が気合いと共に刀と拳を構えていた。
「お、おい、ちょっと待……」
「「折りじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」」
土方の制止を聞かずに大木を斬り倒す沖田と神楽。
それに巻き込まれ、土方も地面に叩きつけられた。
「捕まえた」
「いや、カブトムシ一匹に対して被害デカすぎない?」
「半分くらいは自業自得だけどね」
捕まえたカブトムシを新八と山崎に見せに来る刹那に新八が苦笑いでツッコミを入れた。
確かにカブトムシ一匹に対して近藤は木から落ちて頭を打ち、銀時は刹那によって顔面を踏み付けられた挙げ句地面に叩きつけられ、神楽は木にあたまをぶつけられ、沖田は後頭部に蹴りを食らい額を木に叩きつけられ、土方はとばっちりで木を折られ地に落ちた。
カブトムシ一匹の代償にしては被害が大きすぎだである。
山崎は自業自得と言いながら刹那が捕まえたカブトムシを虫かごに入れていた。
「最低ですよ、銀さん。神楽ちゃんくらいの歳の子のパンツ見るなんて」
「バカヤローギリギリ見えなかったよ。見えたのは靴の底と21.5と靴のサイズが解っただけだ」
「割とハッキリ見えたんじゃないですか」
冷たい視線を送る新八だが銀時の言い分ではギリギリ刹那の下着は見えなかったらしい。
しかし靴のサイズが解る程度にはしっかり見ていたらしい。