シリアルに生きたい   作:ゴーイングマイペース

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 ヒャッホー! 日間10位だぜー!! でも感想が1つもこなーい!!!


 なんて嬉しさ悲しさ混ぜこぜになりつつ書き上げた29話です。少々短いですが、まあ前回の轍を踏まないように気を付けた、ということでご容赦願います。



2月23日午後8時45分
 後書きのココネの項が投稿直前に書いたものと違うことに気づき修正しました。

2月24日午前0時31分
 冒頭部分の描写が足りなかったかと思い加筆修正。たいしたものではありませんのでお気になさらずお読みください。


29時間目 : 中学生×小学生は許されるか否か

「何を見た!? どこまで見たんだ言え貴様―ッ!」

「べ、別に何も……」

「嘘をつけーッ! き、貴様らは親子そろって…殺す! やっぱり今殺すーッ!」

「うひぃーッ!」

 

「ただいま茶々丸……アイツ等なにしてんの?」

 

「おかえりなさい世界さん、お薬ありがとうございます。……お2人が何をなされていたかはわかりませんが、どうやらマスターが元気になられたようで。…よかったです」

 

「殺すとか言ってるのはスルーなのか……」

 

 ネギが姉ちゃんに果たし状を渡して数日。来る決戦の日に備え、ネギは装備の確認やダンジョンでの修行・調整に余念が無く、コタも仮契約(パクティオー)について悩みつつも、ネギと共に修行を続けている。

 そんな日々をしばらく過ごしていたわけだが、週明けの月曜である今日、茶々丸から姉ちゃんが風邪と花粉症によりダブルノックアウトされ寝込んでしまったと連絡を受けた俺は、スグに学校に遅刻すると連絡を入れ、姉ちゃんの家へ向かうことにした。

 そうして姉ちゃんの家に行こうという時になって、ネギが何を考えたか「僕も後で伺ってもいいでしょうか?」と聞いてきた。

 なぜわざわざ決闘しようと決まっている相手の住処に行きたがるのか気になったので理由を聞いてみたところ、「虎穴にいらずんば虎児を得ず、っていうじゃないですか」とのことだった。たくましくなり過ぎじゃなかろうか。

 

「しかしわざわざ虎の尾を踏んづける真似をしなくてもいいだろうに……おーっす姉ちゃん、薬もらってきたぞー」

 

 ちなみに今、俺は茶々丸に頼まれツテのあるという大学の病院から薬を貰ってきてくれと頼まれ、その薬を貰って再びこのログハウスに戻ってきたところである。

 

「世界キサマァ! 人が寝ている間に夢を覗き見てくるとか、いったいこのガキにどういう教育をしているんだコラァ!」

 

 ごめん姉ちゃん、たぶん俺が何かしなくてもやってた。

 とりあえず興奮しきりでマトモに話もできなさそうな姉ちゃんはスルーすることに決め、茶々丸に薬をパスし、戻ってきたばかりだというのにネギの首根っこをひっつかんで逃走である。外に出てもまだ背後のログハウスから怒鳴り声が響いてきたが、まあ茶々丸が受け止めてくれるだろう。主に余計なことを口走りゼンマイを巻きまくられるという形で。

 

「で、夢を覗き見られたとか言ってたけどなんでそんなことしたんだ」

 

「あの、寝言でサウザンドマスターと言っていたのが気になって、つい……」

 

「お前よく吸血鬼の真祖(ハイ・デイライトウォーカー)だってわかってる相手にそんな事する気になったなオイ」

 

 あの姉ちゃんの夢、それもサウザンドマスタ―のことについて踏み込むなんて、虎の尾を踏むどころか、ついでにとケツをゲシゲシ蹴りまくってるレベルである。

 

「はい、流石に反省してます。

 ――あ、でもですね世界さん! おかげで父さんのことだけじゃなくて、エヴァンジェリンさんの弱点までわかったんですよ!」

 

 流石に悪いことをしたと感じているのか、反省の様子を見せた。とおもったら何やらスゴいことを言いだしたネギ坊主。「勝手に夢を覗き見たのは悪いことをしてしまいましたけど、それでもせっかく判明した弱点をそのままにしておく方がバカですからね!」じゃねーよ。

 転んでもただでは起きなくなったっていうか、ホントにたくましく育ち過ぎじゃないかなコイツ……。

 

 

 

 ○ △ □ ☆

 

 

 

「ハァアアア!? 明日の夜にあのなまはげとネギ君が決闘!? ちょ、ネギ君なに考えてるんスか、実は自殺志願者だったとかスか!?」

 

「ミソラ、うるさイ……」

 

 姉ちゃんのところから逃走しきり、学生の本分を済ませて放課後。教会に赴いた俺は、この場所に来たときいつもそうするように、美空とココネの掃除を手伝いながら雑談をしていた。

 そしてその流れで姉ちゃんとネギの決闘について話したところ、美空の教会の外にまで響き渡りそうな絶叫が轟いたのである。その美空の反応に、うるせーなコイツ、とココネと2人揃って耳を塞いでしまった。

 

「そうだよ。だから美空、お前魔法生徒として警備の名目で明日の夜外を出歩けるからって、あんまり調子にのってイタズラしようとなんてするなよ。巻き込まれても知らねーからな」

 

「そんな話聞いてわざわざ何かしようとするほど(わたし)ゃー命知らずじゃないよ。あーもう、魔法生徒としての特権を活かして思う存分イタズラし放題だと思ってたのになー……」

 

「どっちにしてモ、シスターシャークティが見張ってただろうカラ、無理だったと思うヨ……?」

 

「あーそうだった! チクショーほんとこのお仕事潤いが()ー!」

 

「おい美空、お前ホントに何もするなよ? フリじゃないからな? わざわざ釘刺しといたのに助けに行かなきゃいけないとかマジで御免だからな俺」

 

「あっ、そうじゃん。世界がボディーガードしてくれれば大停電中も遊び放題じゃないスか!」

 

「お前人の話聞いてた?」

 

 姉ちゃんとネギの決闘の最中にブン投げてやろうかこのバカ。

 

「いいじゃないスか~。せっかくこんな美少女シスター中学生が真夜中のデートに誘うって言ってんスから、男なら素直に頷いちゃいなよ~。ねえ、ココネ? ココネも行きたいよね~?」

 

「…それなラ……私も行ク……」

 

「よりによってココネを買収にかかったよコイツ」

 

 当然ながら美空の提案は却下し、その後もバカ話を継続しつつ掃除を続ける。次はまたいつかのようにココネを肩車して窓ふきをさせる時間である。基本無口ながら力を込めて一生懸命掃除を頑張る様はいつもとても愛らしい。朝に怒鳴り散らしていた我が姉など比べ物にならない癒しを感じ、掃除にも俄然やる気が湧いてくるというものである。

 ちなみにこうしていると、大概美空が最初はゴミを見るような目で俺を見てくるのだが、俺のこの様子の理由を知っているだけに強く言えないらしく、恐らく俺とココネを引き離すかどうかで葛藤を始める。せいぜいずっと葛藤していてほしい。その方が俺もいつまでもココネから癒しを受けられるし。

 

「…ネエ、セカイ……」

 

「ん? どうしたココネ」

 

「モシ、ワタシが危ない目にあったラ……さっき、ミソラに言ってたみたいニ、助けにきてくれル……?」

 

「そりゃもちろん言われなくても行くよ。むしろ美空とか放りだしてココネのトコに駆けつけるから安心しろ」

 

「ちょっとー!? このロリコン! チカン!! 性犯罪者ー!!!」

 

「…あんまリ、ミソラにイジワルしちゃ、ダメ……」

 

 こうして美空とバカを言いあいつつココネと戯れながら、決闘前日の放課後は過ぎていった。

 




・ネギ君、こんなになっちゃって……
 誰ですか、原作主人公をこんな風にしたのは!


・謎のシスターとの真夜中イタズラデート
 こう書いてみると何かそそるものがある気がしない?


・ココネマジ天使
 主人公が教会に来るたびに肩車をねだるという意味があるかないかわからない裏設定があったりなかったり。
 この先ももっとたくさんこの子をたくさん可愛く描写してあげたい作者です。
 でも作者は特別ロリコンじゃないよ! よ!!



 少々短かったかもしれませんが、あとはもうこの章はネギVSエヴァとその後のエピローグぐらいしか書くことが無く、それまで入れるとやたら長くなりそうだったのでぶった切りここまでに。

 それでは本日はここまで。
 あ、感想も遠慮なんてしないでドンドン送ってくれていいんですからね! 

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