煩悩が退散させられる前に書いておきます。
目覚ましのアラームが鳴る直前に、目を覚ます。
いつもの、代わり映えすることのない朝。顔を出し始めた太陽の光が、まるで急な坂を登る老人のように、ゆっくりと自分の部屋を照らしていく。
室内の空気が緩やかに暖まるのを感じながら、徐々に意識が覚醒し始める。何故か身体が重い。
身をよじり、完全に眠気を払拭せんと伸びをしようとするが片腕以外、何かがオレの身体を押さえ付けていて動けない。
眠る時には裸であるオレに、パジャマや下着が寝崩れして絡まるなんてことはありえない。よって、誰かがオレの身体の自由を奪っている訳なのだが。
視線を天井から下げると、タオルケットがこんもりと盛り上がっていた。ため息をつきながら、自分の身体を覆っていたタオルケットを引き剥がす。
「やっぱりか、まったく・・・白音、白音、起きなさい」
そこには、我が義妹である可愛い塔城白音の姿があった。オレの腹に跨がり、うつ伏せになりながら、ガッチリとホールドしつつスヤスヤと眠っている。どうも最近、オレや黒歌の真似をして裸で寝るようになったのだが、何かしらの温もりを求めているようで、何時の間にかオレや黒歌のベッドに入ってくる。今日はオレのベッドのようだ。
真っ白な髪に、同じ色の猫耳を生やすロリ体型。まるで、赤ん坊のように、あまいミルクの匂いが鼻腔を擽る。
オレは、母親が我が子にしてやるように、空いている手で優しく白音の頭を撫でる。寝惚けた白音に噛みつかれないようにするためだ。
胸に抱き寄せ、頭を撫でる。これをしないと白音は赤ん坊化して、オレの乳を吸おうとするのだ。昔、白音とこんな態勢で眠っていたら、朝になって突然、にゃーにゃーと鳴きながら枕にしていた乳房に吸い付き始めたのだ。その時は、寝惚けてんのか、可愛い奴め、なんて考えて放置したのだがそれがいけなかった。いつ迄もミルクが出てこないと、赤ん坊は噛み付くのである。
その時の激痛は、よく覚えている。・・・いやホント、くせに・・・ゴホン、食い千切られるかと思った。
「ふみぃ、んにゅぅ、おはようございます、リアス姉様」
「ああ、おはよう。よく眠れたかな?」
白音は頭を撫でられて、少し恥ずかしそうにしている。やがて、コクンと頷きそのまま胸元に顔を沈めてしまった。
「さ、私としては、このまま二人でだらだらしていたい処だけれど、今日も学校だろう?」
「・・・まだです、まだ終わりません」
そう言うと白音は、オレを抱き締める四肢に更に力を入れる。
「ふむ、ならもう少し」
オレは、そこで言葉を区切り、絹糸のような髪を撫でる手を止める。そして、白音の小さな肢体に指を這わせる。
まずは、うなじから背中にかけて
「にゃ!?なっなに、ひっ、ふにぃあ、ひにゃ!」
続いて、薄い尻肉や尻尾の根元から太ももや内股に手を伸ばし
「ああっ、まっ、ダメです。にひぃぃ、ふうぅふうっ、ぴゃっ!?」
このままでは不味いとホールドを解き、腰を浮かせ起き上がろうとする白音。しかし同じように起き上がったオレにそのまま押し倒されてしまう。抵抗らしい抵抗はない。僅かな時間の愛撫ではあったが、白音の中に小さな火を点けたようだ。少しだけ潤んだ瞳でオレを見詰めるている。
可愛い牝がオレの前(上?)で鳴いていたのだ、自身の胸と下腹部が熱くなるのは当然だろう。
「少し、身体を動かしてから、学校に行こうか。お互い、熱っぼいみたいだしね」
「にゃあ、にゃっああぁん、だ、だめっ、からっだ、あつぅ」
指じゃ足りない。撫でるだけでは、火は消えない。だから次は唇を。
まだ足りない。啄むだけ、口付けが追加されても、火は燃え盛るだけだ。ならば次は歯を。
あと少しだけ足りない。甘噛みによる刺すような傷みが、火を炎へと成長させる。ならば次は舌を。
もっとだ。興奮による体温の上昇で、お互いの肌はうっすらと汗ばんでいる。舌を這わせ、塩分と水分を口に含むと、寝起きで少し渇いた口内よりとろり、と唾液が湧きあがる。舌を使い、お互いの肌に自分の唾液を塗りたくる。情欲の炎はマグマのように熱く、ドロリとしたものになる。
肌を擦りあい、獣のように貪りあう。
オレの内股に、汗でも白音の唾液でもない白く濁った蜜が
お互いの噴火まであと少し。
「「んあああああぁぁぁぁぁぁ!!!」」
後片付けも終わり、白音と二人でシャワーを浴びる。軽い脱力感、倦怠感を汗や色んな液体と一緒に洗い流し、湯船に浸かる。脚を開き、白音を後ろから抱き寄せると、小さな身体の白音は、スッポリと両足の間に収まった。
「ふう、生き返るとはこの事か、んくっんく」
「あ、リアス姉様、私にもくださっ、んむぅ、んちゅっじゅる、んくっにやぁ」
冷えたミネラルウォーターの瓶を開け、失われた水分と体力を回復させる。白音にも口移しで少しずつ与えていく。オレの口内の水がなくなっても唇が離れることはなく、より深く舌を絡ませあう。粘着質な水音が浴室に響き、オレの鼓膜を刺激する。やがて、透明な糸を引き、唇を離す。
白音の身体は、まだ満足していないみたいだ。
「にぅ、リアスねえさまぁ、もういっかい、もういっかいです」
「ふふ、今日の学校、お昼まで欠席決定ね、んくっんちゅ」
「ちゅるっず、はい、決定です。んにゅっ決定事項です、っちゅ」
「今日は随分甘えんぼだね、白音?学校サボってこんなことしてるなんて、悪い子になったものだ」
「はい、悪い子です。学校なんかより、リアス姉様といる方が大好きな悪い雌猫です・・・此処で、オシオキしますか?」
「そうだね、そんな嬉しい事をいう娘には、時間をかけてオシオキしないとイケないね。でもその前に、白音、何か忘れてるだろう?」
「・・・あ、今さら、ですよね?」
「まあね、でも、んぷっ!?」
突如、白音がオレの唇を塞ぐ、自分の唇で。
「遅くなりましたが、おはようございます、リアス姉様」
「ん、おはよう、白音」
おはようのキスなんて、今さらだけどね?
リアス・グレモリー、オレの名前だ。前世の記憶を持ち、神様とやらに幾つかのチート?を押し付けられて、転生した。オレ、男だったのに・・・・・・・TSとか誰得だよ。
なんでも、本来なら別の奴が転生するはずだったが、神様に願ったチートが、大変在り来たりなモノばかりだったそうだ。
よくあるチートと、傲慢な態度に、ついイラッときた神は、そいつの魂を地獄に投げ棄てた。
そして、折角用意したんだし、とチートを押し付けられる人間を探したら、オレに白羽の矢が当たったらしい。
チートは、踏み台御用達の尽きる事がない魔力、
しかし、この踏み台御用達、どうせなら原作ヒロインに付けたら面白そうだよね、と神は考えた。
そうして出来上がったのが、TS転生したチート特典イッパイのリアス・グレモリーである。
赤ん坊ん頃、全くなかった原作知識を頭に叩き込まれて、よく夜泣きしたものだ。当時は、性別と環境の変化に混乱していたってのも原因のひとつではある。まあ、幼い頃から淑女として教育されてきたからな、今では女の自分に慣れつつある。しかし、まだ男に惚れるとかないし、女の方が好きだがね。
原作通り、兄貴であるサーゼクスは、魔王ルシファーを襲名していた。
悪魔たちを統べる王、ルシファー、アスタロト、レヴィアタン、ベルゼブブの4名からなる魔王。兄貴の友人だった事あり、皆とも仲良くやっている。
幼なじみのソーナ・シトリーの姉、セラフォルー・レヴィアタンからは、会うたびに3人で魔法少女として、テレビ番組に出ようと誘われる。だったら、オレの出演回にスライムと触手を出す企画書を抹消してくれ!
はぐれ悪魔“黒歌”の事件も発生した。
無理やり眷属悪魔にされた猫又?の姉妹、黒歌と白音にまつわる事件である。
主となった上級悪魔が、下僕悪魔の黒歌によって殺害された、という話だったのだが、オレには、幼少より叩き込まれた原作知識がある。
猫姉妹の妹である白音の前では、優しい主を演じていたが、黒歌や他の下僕悪魔たちには、その下衆な本性を現していた。
更に、黒歌と白音に、仙術という氣と呼ばれる力を操る素質がある事とわかると、無理やり修得させようとしたらしい。この仙術を修得するには、ある程度身体が成長していなければいけないのだが、幼かった白音にも、主の悪魔は修行を強要しようとしていた。
まだ幼い白音では、仙術を修得する前に命を落とす、と考えた黒歌は、自身の力の暴走に見せかけて、主を殺したのだ。
グレモリー家の権力とセラフォルー様、兄であるサーゼクスとの取引により、事件の真相解明に乗り出した。何故か、原作なら逃げ切った筈の黒歌が、白音とともに捕まっていたので焦った。
結果、猫姉妹の主が、ロリコンで、ストーカーで、フィギュアフェチだった上に、婦女誘拐、暴行の常習犯だと判明。しかも、証拠隠滅の為、強制的に下僕契約を結ばさせ、一族総出で、飼育していたらしい。胸糞悪い話だが、ある意味とても悪魔らしい。
苛ついたオレは、黒歌の件がまだ幼い家族を護るためだったと冥界中のメディアに公開してやった。いくら相手が上級悪魔と言っても、世論を味方に付ければこっちのもんだ。他の眷属悪魔を軽視し、虐待などする上級悪魔たちへの牽制になればと思ったのだ。
黒歌に殺された悪魔の一族は、これまで隠蔽してきた事件を悉く明るみにされ、魔王たちの手によって、事実上解体された。特に、某魔王少女の機嫌が、酷かった事を此処に記そう。監禁されていた女や子どもたちは、それほど酷い状態だったのだろう。
保護された子どもたちは、医療施設で心と身体を癒してから、実家に帰したそうだ。
黒歌の“はぐれ”認定を解き、姉妹共々グレモリー家で、というよりオレが面倒をみることになった。
兄貴曰く、助けるなら最後まで責任を持て、との事だ。ただし、眷属にするかどうかは、当人同士で決めること、だそうだ。
代わりに、少しばかりゲス野郎の財産を頂く事になった。屋敷の中に封印されていたホムンクルスである。実はフィギュアフェチの奴が造り上げた最高傑作らしい。どう考えても、面倒を押し付けられた気がしてならない。
巨大な試験の中にいるホムンクルスの封印を解き、名前を付けることにする。
女性型だし、綺麗な銀髪だったので、レナスと名付けた。兄貴の嫁兼
黒歌、白音の二人には、最初かなり警戒されていた。無理もない。黒歌たちの知っている悪魔は、最低な奴ばかりだったのだ。同性の子どもと言っても、信用出来ないし、心を開く事などできないのも無理はない。
まあ、気長に付き合えばいいか、と思っていたのだが、ここで神様から貰ったあのニコポナデポが出張ってきた。
原作ヒロインには効きにくい、というお約束があるものの、相手の警戒心、敵対心を弱める程度の事は出来る。
あとは根気良く付き合っていくだけだ。
今では、黒歌も白音も家族のように、仲良くなった。人間界に住み始めてからは、同じ家に3人で住んでいる。
他の眷属については、一部を除いて、まあ原作通りとだけ言っておこう。
オレも、もうすぐ高校三年生だ、近々原作が始まるのだろう。
文章を書くのは難しいです。
駄文ですね、スミマセン
18禁ではない、はず