錬鉄の魔術使いと魔法使い達   作:シエロティエラ

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クィディッチゲーム、スタートです。

そしてただいまのアンケート統計
ランサー兄貴のようなポニーテールを付加: 2票
アーチャーズオールバック: 1票
です。
このアンケートは、賢者の石が終わるまで、活動記録にて受け付けています。

それではごゆるりと





9. Games begin!!

Side マリー

 

 

私は今、他の選手と一緒にクィディッチフィールドに向かってる。控え室でキャプテン・ウッド先輩の激励を受けたのちに先輩を先頭にして歩いている。ちなみに控え室でもフレッドさんとジョージさんはふざけていてウッド先輩に怒られていた。

ユニフォームを着る前に比べると、幾分か気持ちが楽になっているけどやっぱり緊張してる。それと練習中はブラッジャーに当たることは無かったけど、本番でそうならないとは限らない。当たるとどれだけ痛いんだろう?

私は隣にいるアンジェリーナ先輩に聞くことにした。

 

「アンジェリーナ先輩、一つ聞いて良いですか?」

「なに? どうしたの、マリー?」

 

アンジェリーナ・ジョンソン先輩、フレッドさんとジョージさんと同学年で、チェイサーのポジションの一人。ちなみにフレッドさんとジョージさんは二人ともビーターだよ? なんでもウッド先輩曰く、双子のウィーズリー兄弟は人間版ブラッジャーと言っても過言ではないらしい。敵からしたら恐怖だよね。実質ブラッジャーが玉の二個と合わせて四個襲ってくるようなものだし。

 

「ブラッジャーって当たるとどうなるんですか?」

「そんな丁寧じゃなくて、もっと砕けた態度で良いわよ? ブラッジャーに当たるとか、そうねぇ。うーん、私はいつも当り所が良かったから、痛いだけで済んだわ。けど…………」

「けど?」

「…………試合前に言うのもどうかと思ったけど、いった方が気を付けるようになるわね。ウッドが初めてブラッジャーを食らったとき、それが頭らしくてね? 骨を折った挙げ句、一週間後に目が覚めたらしいわよ」

 

…………うん、聞かなければ良かった。

何だろう。クィディッチってプロレスとかアメフトに比べたら、比較的安全な競技と思ってた。でもその実、ものすごいバイオレンスな競技みたい。私大丈夫だろうか?

そんなこんなしているうちに、フィールドの入口に着いた。もう腹をくくるしかないね。いつまでも泣き言いってられないし。

シロウがこの場にいたら、

 

『そのような泣き言、聞く耳持たん』

 

って言われそう。

フィールドから聞こえてきたリー・ジョーダン先輩の実況を合図に、私達選手は箒に跨がって空へ昇った。

 

 

 

 

 

 

 

 

『さあ今年もやって参りましたクィディッチ・ホグワーツ杯、今年の第一試合はスリザリン vs グリフィンドール!! 両チーム選手の入場です!!』

 

ジョーダン先輩の実況がフィールド全体に響き渡る。

 

『今年の注目はなんと言っても、ホグワーツ史上最年少選手であるマリー・ポッター!! ホグワーツでは知らない人はいないでしょう、東洋からの新入生と並んで話題の生徒の一人です!! なんでもキャプテンのウッドが直々にスカウトしたとか。今後の活躍が楽しみですね!!

ちなみにマリー選手は普段の様子から、妹・弟にしてみたい新入生ベスト10、将来良妻賢母になりそうなホグワーツ女子生徒、にて共にベスト3にランクインしています!! おっと怖い旦那さんが観客席からこちらを睨んでいますので、ここら辺にしときます』

 

何そのランキング!? 私知らないよそんなの!? それに旦那って誰のこと? いずれは誰かのお嫁になる予定だけど、今はまだそうなりたいと思う人はいないかなぁ。

あ、でもシロウの奥さんになる人、けっこう苦労しそう。なんかシロウ、女難の相が出てそうだし。

 

『ちなみにもう一人話題の東洋からの新入生、シロウ・エミヤ君ですが、ホグワーツの城を掃除している姿や早朝に鍛練している姿がみられるようですね。彼の見た目も合わさって、今やシロウはホグワーツのブラウニーやら白髪(ホワイトヘアー)の家政f

 

執事(バトラー)と呼べ!! …………ハッ、シマッタ!?」

 

…………何か聞こえましたが気のせいでしょう。さて、そろそろ準備ができたみたいですね』

 

フーチ先生がフィールドの中央に出てきて、クワッフル以外のボールを競技場に放った。ブラッジャーは勢いよく飛び出し、スニッチは私とスリザリンのシーカーの周りを飛び回ったあと、何処かに消えてしまった。そしてフーチ先生がクワッフルを構える。

 

『クワッフルが投げられ、試合開始です!! 最初にボールを取ったのはアンジェリーナ選手!! スリザリンの妨害を華麗に避け、ブラッジャーの襲撃を難なくかわします!! いやはや綺麗に飛びますね、何度か誘いましたがまだ一度も彼女は僕とデートしてくれません』

『ジョーダン!!』

『ただの余興ですよ、先生。さて、アンジェリーナ選手、スリザリンのゴールポストに向かいます、キーパーが構える。そして…………ゴール!!!! グリフィンドール、十点先制です!!』

 

アンジェリーナ先輩が得点した。ついつい嬉しくてその場で回ったけど直ぐに私は意識を切り替える。速くスニッチを見つけないといけないから。

 

『変わって攻撃はスリザリンです。キャプテンのマーカス・フリントがクワッフルを持って真っ直ぐウッドに向かいます。そこでフレッドがブラッジャーを打ち込む!! しかしかわした!! そしてそのままシュート!! だがウッドがセーブしました!! 流石ホグワーツでも他に見ない名キーパーです!!

そしてクワッフルはグリフィンドールのアリシア・スピネットへ。アリシア選手、スリザリンのゴールポストに右へ左へ動きながら向かいます。いけっ!! アリシア、シュートだ!! ゴール!!!! グリフィンドールさらに十点追加です!!』

 

アリシア先輩がさらに十点得点した。けど喜びもつかの間、ついにスリザリンチームが動き始めた。

まず最初に向こうのキャプテンのマーカスさんが、ビーターでもないのに棍棒を使ってブラッジャーを打ち込み、ウッド先輩にぶち当てた。当り所が悪かったらしく、ウッド先輩はそのまま落下、地面で気絶してしまった。

 

そこからスリザリンは得点を重ねる。無論こちらも得点を重ねたし、マーカスさんの反則で得たペナルティも決めたけど、今は六十 対 六十の同点になってる。

さらにはこちらのチェイサーに執拗にマークして、観客席のヴェールに誘導して落下させたりした。しかもそれを悪いと思っていないようでたちが悪い。

あれ? 今スリザリンのポールの足元に光る物があったような……。

もう一度目を凝らすと、いた! スニッチが飛んでる。私は直ぐに最高速度に達するように身を屈めて一気に加速した。向こうのシーカーはまだ気付いていない。今がチャンス!

 

と思ったら急に衝撃が横から来た。危うく箒から落ちそうになったけど、なんとか耐えた。そして横を見ると驚いた。ブラッジャーかと思ったらなんとマーカスが私にタックルを食らわせてきたのだ。

 

「わりぃわりぃ、豆つぶみたいにちっこくて見えなかったわ。アハハハハハッ」

 

何て言って離れていった。冗談じゃない。こちらは箒から落ちそうになったのだ。一歩間違えると死ぬ高さに今私はいる。死ぬかもしれなかったんだよ? 貴方人を殺しそうになったんですよ?

 

その後、グリフィンドールにペナルティスローが与えられたけど、アンジェリーナ先輩の手元が狂ってシュートは外れてしまった。そしてそのままスリザリンの攻撃になった。

 

『ええー、誰が見てもはっきりと分かるインチキのあと……』

『ジョーダン!!』

『ええー、大っぴらで不快なファールのあと……』

『ジョーダン!! いい加減にしないと……』

『ハイハイわかりました。ええースリザリンのチェイサーは危うくグリフィンドールのシーカーを殺しそうになりました。誰にもある間違いですよね。きっと…………』

 

 

ええ、ええ。誰にでもあるような間違いでしょうね、スリザリンでしたら。それに私を小さいって……小さいって………………

 

 

 

ウフフフフ…………クスクスクスクス…………

 

 

 

さてマーカスさん、そしてスリザリンの選手の皆さん。覚悟は宜しいですか? 御手洗いは済ませましたか? 神仏様へのお祈りは? フィールドの隅でみんな揃ってガタガタ震えて命乞いする心の準備は宜しくて?

 

『…………なんかグリフィンドールのシーカーから何やら黒いオーラが漂ってますが、気にしないでおきましよう』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






はい、下書きの段階で長くなったので今回はここまでです。

予定ではスネイプ先生に疑いがかかる、箒暴走から試合終わったあとまでいきたかったのですが。申し訳ありません。今週中に試合は終わります故、もう少々お待ちください。

さて、アンケートの件ですが、現状維持を推す方々も一応お答えいただきたく申し上げます。

ではこの辺で



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