覇奈との再会!
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妖夢と三途の川へ…(今ココ!)
妖夢「やっぱり…」ハァ
妖夢は見えた人影が誰なのかがわかると、ため息を吐き、こう言い放つ。
妖夢「起きてください、小町さん!」
優「小町さん…?」
妖夢が呼んだ名に、目の前の人影がピクッと反応する。そしてそのままこっちに向かって来て姿がはっきりと確認できるようになる。
小町?「ふわぁ…誰だい、人が気持ちよく寝ているって言うのに…」スタスタ
その人影の正体は女性であり、髪は赤のツインテールで服が白と青のロングスカートのような着物を着用し、鎌を持っているのが特徴の女性だった。
妖夢「また寝ていたんでしょう…」
小町?「いやいや、あたいは仕事合間の休みをとっていたんだ。さもサボっていたみたいな言い方をされちゃあ困るねぇ。ん?今倒れているこの男の子は妖夢のコレなの?」クイッ
小町?は妖夢に小指を突き立てて問う。
妖夢「なっ、違っ、いやその、あばっ?!」
妖夢はその事に答えようとするも慌ててしまい、しっかりと答えられなかった。
小町「ありゃ、満更でもなかったみたいだね。あたいは『小野塚 小町(オノヅカ コマチ)』って言うんだ。よろしくな!」
小町はそう言って優に手を貸す。優は小町に甘え、手を握って起き上がる。
優「有難うございます。俺は佐藤優と言う者です」
小町「優、ね…。それにしても何でこんな所に来たんだい?」
妖夢「実はですね、白玉楼で…」
妖夢は白玉楼で起きた出来事を小町に話し、そして幽々子からの命令の内容も伝えられた。
小町「へぇ、そんな事が起こっていたのか…そういえば最近こっちに来る魂の数が減っているな…あたいがサボっているにしてもなぁ…」
妖夢「今、サボっているって言いました?」ギロ
妖夢が鋭い目つきで小町を睨む。
小町「いっいや、休んでる間にだ!サボってなんかいないぞ!」
小町は慌てて言い直すが、嘘がバレバレだ。仕事はしっかりとしましょうね。
優「それにしても、魂が減っているって事がまずヤバいんじゃないですか?」
小町「そーなんだよなぁ…ほっといちゃうと怨霊になっちまうからなぁ…」
妖夢「早く原因を突き止めないと大変な事になりますね…!!」
優「魂っていうのはどのような経由でここまで来るんですか?」
小町「そうだねぇ、まず死んでから魂が抜けて、中道の道と言う所を通ってから三途の川に来てアッチへ運ばれるって感じだ」
優「じゃあその『中道の道』っていうのが怪しいですね」
妖夢「じゃあまずそこへ調査しに行きましょう!」
優「そうですね、妖夢さん案内お願いします!」
優と妖夢はすぐさま飛び立とうとする。すると優が何かに気付く。
優「…?!妖夢さん、危ない!!」
妖夢「え…?」
妖夢の後ろから殴ろうとしている者が見えた。優はそれを逃さず、妖夢を通して逆刃刀で受け止める相手の拳を受け止める。そして現状の光景に驚く小町がいた。
『ガキンッ!!』
優「なっ?!(金属音だと?!アイツは素手で殴って来たんだぞ?!まさかアイツの拳は鋼鉄並みに硬いとでもいうのか?!)」ズザザッ
妖夢「あ、危なかった…有難うございます助かりました…」
優「大丈夫です…それよりも、白玉楼で襲ってきた奴がまた襲ってきましたよ…!!」
小町「…?!何だいコイツは?!寿命がないぞ?!」
妖夢「えっ…?!つまりこいつは…」
小町「ああ、不老だ…!」
優「っ?!(どう言う事だ、不老?!一生死なないっていうのか?!いや、不死ではないから肉体が大破すれば奴は死ぬ筈だ…!!)」
D「ゔオ゙オ゙オ゙!!!我が、名は…『
優「俺?!」
小町「これは…良くわからないけどアイツは倒しておいた方がいいね!!くらいなぁ、魂を刈り取る!!」ズバッ
優「なっ、小町さんが急にアイツの目の前に移動して切っている?!」
妖夢「あれが…小町さんの能力、『距離を操る程度の能力』です…!!」
優「成程、距離を操ってアイツを斬れる所まで一瞬で移動したのか!!」
妖夢「そしてさらにあの鎌、例え相手がどんなに硬かろうと直接魂を斬られるから無意味!!そして斬られた者の魂は刈り取られる…!!」
優「じゃあアイツは…!」
D「ゔぉお…」ドサッ
小町「ふぅ…意外とあっさりだったね」
小町がD・ランチャーを後ろにこちらへ戻ってくる。だが、信じられない光景が優と妖夢の目の前に広がる。
優・妖夢「なっ?!」
D「…」ムクッ
何と魂を刈られた筈なのに、D・RTが起き上がったのだ。
優「くっ…!(間に合うか?!)【俺から半径20mの空間は俺の空間だ】」ブゥン
妖夢「小町さん、後ろっ!!」
小町「え…?ちょ、えええぇぇ?!!」
D「邪魔、者は…排除する!!」ヒュッ
小町「くっ?!(ダメだ、避けれない!!能力でも間に合わない!!)」
D・RTの拳が当たりそうになった直前―――
優「空間移動!!」パッ
『ズガァァン!!!』
優の技が何とか間に合い、小町は優の横に移動した。そして先程、小町がいた場所には大きな地割れが起こっていた。
妖夢「何て力…!!」
小町「た、助かった…礼を言うよ、優」
優「大丈夫です…!!(死神の鎌でもダメ…つまり)」
D「フフフ…私、には…効かん!!不老、でもあり…不死身でもある…!!」ググッ
D・ランチャーはそう答えるが、さっき殴った時に地面に拳がめり込んだ所為で動けずにいた。
優「やっぱりな…」
小町「そんな者が居てもらっちゃあこっちは困るんだよね…」
妖夢「どうしますか?取りあえず一旦退きますか?」
優「…いや、1つだけ今思いついた方法があります」
妖夢「方法、ですか…?」
優「はい、そしてお2人にも協力して欲しいんです。お願いです、協力してくれませんか?」
小町「全然あたい達は大丈夫だよ!!どんな事をすればいい?」
優「そうですね、俺が合図を出すまでアイツを引き留めておいてほしいんです」
妖夢「わかりました。行きましょう、小町さん」バッ
小町「あいよ!時間稼ぎなら私に任せな!!」バッ
妖夢と小町はD・RTの方へ向かっていった。優の頭の中にはこんな言葉が思い出されていた。
『物には必ず核が存在する。そして核を破壊できれば物は朽ちる…そう決まっているのよ』
そう、その言葉とは永琳の言葉だった。
優(永琳さん…俺、頑張ってみます!!)スッ
優は目を閉じ、D・RTの『核』を探す。すると、動き回っている3つの塊が見えた。
――右は妖夢…真ん中は小町…左だ!!左の奴に集中…
俺は左の奴に集中する。だが、ここである問題が生じる。
――クソッ、動き回っているから集中できない!!
そう、対象が動くと言う事だ。優は今まで物の核を見つけてきた為、動くものの核は見つけようとした事がなかったのだ。
妖夢「くっ!!(まだですか優さん、この調子じゃあ持ちませんよ!!)か、硬い!!」ガキンッ
小町「能力で距離を置いたとしても圧倒的な速さで再び戻ってくる…!!こんな奴に優は勝てる方法があるのか?!」
D「ぐははは!!強靭ッ、不老不死ッ!我に敵う者など、いない!!」ゴウッ
妖夢「っ?!ぐっ…!!」ベキッ
D・RTの拳が妖夢に掠る。すると、妖夢の腕から不快な音がする。
小町「今の音…まずい!!っ、妖夢後ろだ!!」
小町が声を荒げると、妖夢は振り返る。そこには拳を大きく振り上げた、D・RTがいた。
妖夢「あ、ああ…」
D「まず1人目ダ…!!」ヒュッ
小町「くそっ!(あの距離じゃ能力で妖夢をこっちに移動させれない!!)妖夢ぅぅ!!!」ダッ
D・RTの拳が振り下ろされる。
『ベッキャァ!!』
そして辺りに何かが折れる音が響いた。
この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は戦闘だぁ!と言う事で戦闘回です。いきなり現れ、そして優達に襲い掛かる『D・RT』。彼は一体何者で、何の為に優を狙うのだろうか。そして一瞬の隙が勝敗を決する。妖夢の運命は――?!
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!