紅魔館から旅立った
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白玉楼へ行くと何故か妖夢に…(今ココ!)
優「…」ズーン
妖夢「あの…本当にすいませんでした!」
優「あっ…もう大丈夫ですから、ね?妖夢さん…」
妖夢(うぅ…全然大丈夫じゃないですよ…目に色がありませんよ…どうしよう)
幽々子「(体の傷は治っても心の傷は治らないのよね…。…!そうだ、優も男の子何だし妖夢に…)妖夢、こっち来なさい」
幽々子は妖夢に手招きをする。妖夢は何ですか?と悩んだ表情でこっちにくる。
幽々子「その顔は彼をどうやったら元気になってくれるかって悩んでいる顔ね」
妖夢「うっ…はい、その通りです…」
幽々子「やっぱり彼を元気づかせたい?」
妖夢「そうですけど一体どうすれば…」
幽々子「ふふっ、妖夢。1つ方法があるのだけれども試してみない?」
妖夢「方法…ですか?」
幽々子「ええ、彼に…をするのよ」
幽々子は妖夢に耳打ちをすると、妖夢の顔がリンゴの様に真っ赤になる。
妖夢「えええっ?!!彼は男性ですよ?!」カァァ
幽々子「だからこそよ。でもこれをやるかは妖夢が決める事だから私はこの先何も言わないわ」
妖夢「う、うぅ…(私がそうさせてしまったのだからやはりここはやるべきなのでしょうか…ええいっ、これでは庭師の名が廃る!魂魄妖夢…行きます!!)」グッ
妖夢は何かを決心して、優の方へ向かう。
妖夢「優さん!お風呂に入りませんか?!」
優「…お風呂か。確かに一度サッパリした方が良いかもな…うん。妖夢さんの言葉に甘えて入らさせてもらうよ」
俺は風呂場へと向かう。久しぶりの白玉楼の風呂。懐かしい感じがする。
優「さてと、ザバッと入って気持ちを切り替えるか。このままじゃ妖夢さんに申し訳ないからな…」
俺はゆっくりと風呂の中へと入り、心身を癒す。そして数分経つと、余程疲れていたのか寝てしまった。そしてそんな中、来客が訪れる。
妖夢(くうぅ…やっぱり恥ずかしいです幽々子様…)ヒョコ
その来客は妖夢であった。そう、先程幽々子に耳打ちされた内容はこれだったのだ。
妖夢「(ここで縮こまってはダメだ!いざ行かん…!!)ま、優さんお隣失礼します!」チャプ
妖夢は優の直ぐ隣に入る。そしてそーっと優の方を見た時、妖夢は気付く。
優「すー…」
妖夢「ね、寝てる…?(良かった、のかな…?でも、何でしょうこの何とも言えない気持ち…胸が締め付けられる感じがする…風邪かなぁ?)」
妖夢は自分でもよくわからない感覚に見舞われていた。妖夢が気を緩めた瞬間、何かが奥から飛び出す。
『バッ!!』
妖夢「なっ?!(くっ、気を緩めてしまって反応が遅れた?!)」ザバッ
妖夢は反応が遅れるも、風呂から一瞬で上がり、その『何か』を確認する。
妖夢「くっ、体を衣服で隠しているから誰かが分からない!!」
優「…ん?何か騒がしいな…って俺何時の間に寝ていたんだ?」
そして優がこの騒動で目覚める。それと共に、衣服で身を包んだ者が優へ殴りかかる。
優「っ?!(起きたらいきなり殴られそうになるのか?!ダメだ、避けれない!!)」
優はまだ風呂に浸かっており、避けるなど到底無理な事だった。奴の拳が優に当たりそうになった瞬間――――
人魂「!」ドゴッ
???「うぐぅ?!」ズガーン
1つの人魂が突進し、奴をブッ飛ばす。そして優はその人魂に懐かしさを感じた。
優「この感じ…覇奈さんですか?!」
覇奈「♪」ヒューン
どうやらその通りらしい。俺の周りを飛び回る。
妖夢「よく覇奈さんだってわかりましたね。実は、貴方が行方不明になった時から冥界に戻していたんですよ」
優「久しぶりの再会は嬉しいんだけど、この姿ではちょっと恥ずかしかったかな…?」
俺は覇奈さんとの再会の喜ぶも、途中である事に気付く。
優「あれ?そういえば何で妖夢さんが此処に…」
妖夢「ひゃうっ?!あのですね、これはその…えっと…」
優「!成程、俺をアイツから助けに来てくれたんですね!有難うございます(あれ?じゃあ何で妖夢さんはタオル姿なんだ…?……混浴しに来たんじゃないよな?)」
俺は自分の推測を否定し、襲ってきた奴の方に考えを切り替える。
優「さてと…おい、お前は誰だ?何故、俺を狙う?」
???「…三途の川で待つ。話はそこでだ」ブゥン
妖夢「消えた?!」
優「コイツも俺に死ねって言うのか…!!ん?前にもこんな事をどこかで言われたような…ダメだ、思い出せない…」
俺達は取りあえず、服を着てこの事を幽々子に報告しに行った。
幽々子「そう、そんな事が…。(そういえば最近、こっちに来る霊の数が極端に減ったわよね…何か関係があるのかもしれないわね…!!)妖夢、直ぐに三途の川へ行ってくなさい。そして現地調査をするのです」
妖夢「分かりました!」
優「俺も行ってもいいですか?幽々子さん」
幽々子「あら、貴方行きたいの?」
優「はい、俺はそのあやしい奴に呼ばれているので…」
幽々子「わかったわ、妖夢と共に行きなさい。…覇奈さんは此処で待機よ」
覇奈「?!」ガーン
幽々子「さすがに人魂にも行ってはいけない場所があるからね。今回は我慢して頂戴」
覇奈「…」ショボーン
優「覇奈さん、今回は我慢してください。俺は絶対に返ってきますから大丈夫ですって」
幽々子「じゃあ私のご飯を用意して行きなさい」
この幽々子の発言により、俺と妖夢は苦笑いする。そしてご飯を作った後、俺達は冥界を出て行った。
妖夢「ふぅ…行く前に力尽きる所でした…」
優「幽々子さん、何か前会った時よりも食べる量が2倍くらい増えていませんか…?」
妖夢「ああ、そういえば最近食べる量が日に日に増えていっているような…」
優「…ドンマイです」
こんな会話を挟みながら、5分ぐらい飛んでいると肌寒くなってきた。そして景色もだんだん霧がかかって見えずらくなってくる。
妖夢「三途の川はあと少しです。私から絶対に離れないでください…!!」
優「はい、わかりました…」
そのまま飛び続けていると5m先が見えなくなる程にまで霧が深くなった。すると妖夢はそこで降下する。それに俺もつられて降下する。
優「霧が深いですね…妖夢さん」
妖夢「いつもはこんなに深くはないのに…やっぱりいつもと何か変だ!」
優「…!妖夢さん、あそこに人影が見えます!!」ダッ
妖夢「あっ、待ってください!こんな中走っては…!!」
『ガッ!』
優「ぐっ?!(何かに躓いて――)ぐあっ?!」ズザザ
妖夢「や、やっぱり…もう、大丈夫ですか?」
優「…」
妖夢「…優さん?」
妖夢は違和感を感じる。呼びかけても優の返事が来ないのだ。するといきなり黙っていた優が喋りだす。
優「…この鎌、この感じ…」
妖夢「え…?」
優「妖夢さん、これって死神じゃあありませんか?!鬼道とかはしなさそうだけど俺の本能が死神だと言っているんです!でも何か横たわっているみたいですけど大丈夫なんですかね?」
妖夢「死神…横たわっている…まさか!」ダッ
妖夢はその人影に向かって走り出す。そして人影が誰なのかを確認すると「やっぱり…」とため息を吐く。
妖夢達が見た者とは一体?!
~その頃、白玉楼では…~
幽々子「やっぱり、妖夢達が作った料理はおいしいわ~♪」バクバク
覇奈「…!!」ガクガクブルブル
覇奈が幽々子を見て怯えていた。どうやら自分も食べられそうな程、勢いが凄いらしい。
この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は進展がちょ~っとだけありましたね。内容の方は、優と妖夢が風呂入って、三途の川へ行った。本当にただそれだけのちょ~っとだけの進展なんですけどね。これではダメだ…終わりが見えない…もうちょっと1話の中で進めるようにしなくては…!!
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!