にとり達と協力し、椛を助けた
↓
大量失血により意識が途絶えた(今ココ!)
優「…うっ、うぅ…」ピクッ
俺は意識が覚醒し、起きる。そして周りを確認するとある事に気が付いた。
優「…あれ?ここ何処?」キョロキョロ
そう、いつも見ている永遠亭の壁ではないのだ。今までなら起きた時に襖とか目に入るが、今回は白しかない部屋だった。
優「何だ?新しい部屋か?」
俺は取りあえず部屋を出ようと、部屋を出ようとした時、ドアが開いた。するとフリルのついた赤系の羽衣を纏い、帽子から赤のリボンが2本飛び出ている、紫色の髪の女性が入ってきた。俺はその人を見た事がないから永遠亭ではないと確信する。
?「おや、お目覚めになりましたか」
優「あ、は、はい。あの、ここは何処ですか?」
衣玖「此処は天界です。そして私は『永江 衣玖(ナガエ イク)』です」
優「あっはい、俺は佐藤優です。あの天界って…」
衣玖「はい、貴方の思っている通り空の上の世界です」
優「なるほど、ここがどこかはわかりましたけど…俺はどうして此処にいるんですか?」
衣玖「それは幻想郷の最高クラスの神、龍神様が貴方にお伝えしたい事があると仰ったので、天界に連れてこさせてもらいました」
優「いや、でも俺…(確か雛さん達に助けてもらったんじゃ…)」
衣玖「ああ、その事ですが無理矢理連れてこさせてもらいました。ですので永遠亭には行っていませんよ?」
優「えっ?!じゃあ俺は大量の血を流しながら衣玖さんに運ばれていたんですか?!」
衣玖「はい、そうです」
優「な、ななな何してくれちゃっているんですか!?もしかしたら俺が空中で息絶えていたかもしれないんですよ?!」
この人いきなり凄い事を言い出した。しかも俺が質問し終わるよりも早く答えていなかったか?
衣玖「はい、そうですよ」
優「いや、『そうですよ』じゃなくて!はぁ…まぁ生きていたからいいか。ん?じゃあ傷は…」
衣玖「傷の方は龍神様の力と天界の桃のお蔭で何とかなりましたが、龍神様が本気を出してもあの白狼天狗から受けた傷は痕が残ってしまいました」
優「痕?あ…」
俺は椛の剣を握った手を見てみると、切れた痕があった。そして剣で刺された胸の痕は生々しく残っていた。
衣玖「それではもう質問等はありませんか?」
優「あ、はい、ありません」
衣玖「それでは今から龍神様の元へ案内するので着いて来てください」
優「わかりました」
俺は衣玖さんについていくと、何もない所に案内された。
衣玖「龍神様、連れて参りました」
龍神「承知した。衣玖よ、下がっておれ。この人間と二人だけで対話する」
衣玖「わかりました」サッ
優「…龍神様が俺を呼んだんですか?」
龍神「その通り。儂は『予知』をする事が可能なのだ。そしてこれからの未来、お主が重要となる事がわかった」
優「俺が未来に重要ですか…話が重すぎて想像ができません」
龍神「想像しなくて良い。お主は前の戦いにおいて『黒いモヤ』を倒しただろう」
優「はい。も、もしかして倒したらいけませんでしたか…?」
龍神「いや、むしろその逆だ。その黒いモヤがいずれ、世界を滅ぼす存在となる。そしてもう既にこれは攻撃されておるのだ」
優「あの黒いモヤがとてもヤバいって事はわかりました。でも何処に俺が関係しているんですか?」
龍神「…それは言えぬ。ただ、言うとしたら『運命』とでも言っておこう」
優「運命、ですか…(また厄介な事に巻き込まれちゃったよ…)ん?世界が滅ぶって言いました?」
龍神「ああ、言ったぞ」
優「ちょっと待ってください。さっきからスケールがでかすぎて、もう頭がパンクしそうなんですが」
龍神「安心しろ。だから今儂が助言をしようとしているのだ」
優「え?」
龍神「儂が見えたのは3人の黒幕が世界を滅ぼし、全てがなくなる結末だ。そして黒いモヤはそ奴らの攻撃でもあり、準備でもある」
優「3人?(2人なら考えがつくけどまさかまた仲間を増やしたのか?)」
龍神「そこでお主には黒いモヤの討伐に当たって欲しいのだ」
優「討伐ですか?」
龍神「そう、お主の持っている逆刃刀には能力がついているだろう」
優「ああはい、確か『吐き出す程度の能力』だったはず」
龍神「正確に言うと『全てを弾き、放出する程度の能力』だがな。そして話は戻すが、その能力を使えば黒いモヤが憑依していても弾き出す事が可能だ」
優「なるほど。つまり弾き出して無防備になった所を狙って倒せと」
龍神「その通り。おそらくこれからそう言った被害が増加するだろう。幻想郷を頼むぞ、佐藤優よ」
優「わかりました。あまり気は乗らないけど頑張ります」
龍神「忝い。それではもう戻ってよいぞ。出口は先程入ってきた所からだ」
優「わかりました。失礼しました」
優は龍神に背を向け、扉の奥へと消えていった。
龍神「さて、これは本当にマズイ事態だ。…儂も動いた方が良さそうだな」ゴゴゴゴ
優「…ふぅ~、疲れた~」ドカッ
俺は壁に体重を寄せる。だって龍神様凄い威圧感を放っているから、正直立っているだけでもかなり疲れた。
女性「ねぇ、貴方が衣玖に連れてこられた人?」
優「ん?ああはいそうですけど何か?」
俺が休んでいると桃のついた帽子を被り、青い髪の毛が腰くらいまである女性に話しかけられた。
女性「ふーん貴方が…何かピンっと来ないわね。顔は私のタイプじゃないし髪型は何か変だし」
優「何だとこの野郎、初対面で侮辱ですか?」
女性「まぁでも声は悪くないわ。…この天人に褒められているんだから喜びなさいよ貴方」
優(完全に俺の事を見下してるな…何なんだコイツ?)
衣玖「総領娘様ここにおられましたか。おや、優さんもいらっしゃいましたか。お話は終わりで?」
優「ああはい、何か凄い重い話をしてかなり疲れました」
衣玖「それ程事態は危険と言う事ですよ」
女性「ねぇ貴方の名前は何て言うのかしら?」
優「ん?俺は佐藤優だ。貴女の名前は?」
天子「私は『比那名居 天子(ヒナナイ テンシ)』よ!ところで優、私と戦ってみない?」
優「え?戦う?」
衣玖「いけませんよ、総領娘様」
天子「うっ…優は私と戦いたいよね?」
優「…衣玖さん、俺は怪我してからどれくらい寝ていましたか?」
衣玖「そうですね…大体6日間くらいかと」
優「(6日間か…だとしたら相当筋肉が落ちているだろうな…だったら天子さんがどれくらい強いかわからないけど戦っておくか)天子さん、お願いします」
衣玖「優さん?!」
天子「良く言った!この私が褒めてあげるわ、感謝しなさい!」
衣玖「良かったのですか?」
優「おそらくこれ以上の困難がこの先現れるとしたらこれぐらいは乗り越えないとやっていけません」
天子「優ー!こっちよー、早くー!!」
優「ちょ、速すぎますって待ってくださいよー!!」ダッ
俺は天子の後を走って追いかけた。
~???~
破壊者「さて、全員揃いましたか?」
創造者「3人しかいないでしょう…」
?「計画はどうだ、破壊者よ」
破壊者「順調に進んでいますよ。早ければおそらく今年中に始めれるでしょう。これは貴方様のお蔭です、有難うございます」
?「別にどおって事はない。喜べ、あと少しで俺達の夢が実現するぞ…!!」
創造者「この世界を還れるとは思ってもいませんでしたよ」
?「さあ、しっかりと準備をしよう。後ちょっとで完成なんだ」
創造者・破壊者「ハッ―――――」
『佐藤 優様――』
この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は起きたら天界という、ありえない回でしたね。優がとうとう龍神様と会いましたね。今後の活動に期待です。
それでは今回は短いですけどここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!