中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
神子に助けられた
 ↓
妖怪との戦闘が激しくなってきた(今ココ!)



#64 圧倒的

優「はぁ、はぁ、まだまだぁ!!」ズバババ

 

妖怪達「グゴギャアア?!!」

 

布都「優!目で数えられるほどにまで減ったぞ!後もう少しじゃ!」

 

優「(30分戦い続けてやっとか…力の消費が激しいや…でも妖怪が前よりも弱いから良かった)」

 

俺達はずっと妖怪を倒し続けた。倒した数は合計で…おそらく1万ぐらいだろうか。倒しても倒しても次々にやってくるからキリがなかった。でも芳香が半分ぐらい食べてくれていたからこれでも楽な方かな?

 

神子「これで最後ですね」ピュン

 

妖怪「グゴオオ!?」ズガン

 

屠自古「やっと終わったか。妖怪いすぎだろ…」

 

優「(今回はあの巨大な妖怪が出てこなくて良かった…)じゃあ俺はそろそろ帰りますね」

 

俺が人里へ行こうと背を向けた時、声を掛けられ足を止められた。

 

???「困りますよ、勝手に帰ってしまっては」

 

全員『?!?!!』

 

声を掛けてきたのはフードを被った人だった。声からして女性だろう。でも、誰も気付かない内にこんな直ぐ傍まで来たのか?!

 

神子「(この人からも欲が感じられない…)君も先程の妖怪の類ですか?」

 

???「あんな人形と一緒にするなんて酷いですねぇ」

 

優「おい、お前今『人形』って言ったか?お前が妖怪を生き返らせ無理矢理操っていたのか!!」

 

???「…否定はしませんよ。ふふふふ…」

 

優「貴様ぁ!!」バッ

 

俺は気付けば木刀を手に持ち、振りかかっていた。

 

???「くっ?!」サッ

 

相手も避けたが、間に合わずフードが破けてしまった。

 

優「?!お前は…」

 

青娥「冥界の亡霊姫?!」

 

神子「何故ここに…」

 

優「違う…あれは肉体に憑依しているだけだ!中身は別人、そうだろ?『創造者』」

 

創造者「おや、私を覚えていてくれるとは有り難い」

 

優「破壊者はどこだ」

 

創造者「破壊者さんは待機ですよ。そして今回の目的は貴方を殺す事ですよ!!」ヒュッ

 

優「ぐあっ?!」ガキン

 

俺は創造者の奇襲を何とか木刀で受け止めたが、かなりの威力だったため10m程吹き飛ばされる。

 

布都「優!」

 

創造者「終わりです!!」バッ

 

優「そう何度もくらう訳がないだろ!!」サッ

 

創造者が飛び上がり、俺に飛び膝蹴りをしてきたので今度は受け止めず、大きくステップをとり避ける。

 

 

『ズゴォォン!!』

 

 

俺が先程までいた所に創造者が落ちる。すると、5mほどのクレーターができる。

 

優「これはくらったら普通に死ぬな」

 

屠自古「アイツ何者だ?!」

 

創造者「今回は遊びじゃありません。最初から本気で行きます!!」ブワァ

 

いきなり創造者から大量の霊力が流れ出る。

 

優「?!(勝手に木刀が霊力を吸収している?!)」ズズズ

 

創造者「今、私から気をそらしましたね?」

 

優「えっ――がはっ?!」ガシッ

 

創造者は一瞬の隙を見逃さず、一瞬で移動し俺の首を掴む。

 

創造者「このまま握りしめてあげますよ!!」ギュゥゥ

 

優「かっ?!(このっ!!)」ズドン

 

創造者「くっ?!」

 

俺は至近距離で弾幕を放ち、創造者を吹き飛ばした。

 

優「はぁはぁ…力が強すぎる…」

 

神子「眼光『十七条のレーザー』」

 

創造者「ぐっ」サッ

 

創造者に神子が追撃をし、さらに後退させる。

 

優「すいません、有難うございます」

 

屠自古「やってやんよ!!」ゴロゴロ

 

創造者「うぐぅ?!(雷か!!)」ビリビリ

 

青娥「邪符『ヤンシャオグイ』」バラララ

 

創造者「うがぁ?!」ズドォン

 

布都「少し熱いぞ?『大火の改新』」

 

布都が宣言した瞬間、俺以外の全員が飛び立った。何で―――

 

 

『ボオオオオッ!!!』

 

 

創造者・優「熱つつつつ?!!」

 

青娥「ああ、そうでした。優さんは知らないんでしたね。早く飛んでくださいねー」

 

優「ちょ、それは早く言って欲しかった!」バッ

 

俺が飛んだ瞬間、一瞬で地面が凍った。

 

布都「え?」

 

創造者「私は創造者。『火』など『氷』を創造して消火すればいい事」

 

屠自古「これだけの範囲を一瞬で…」

 

創造者「はじめからこうすれば良かった…そうすれば無駄に霊力を消費しなくてもいいんですからね」パンッ

 

創造者はそう言って手を合わせる。

 

創造者「自然の力を感じてみろ…『大噴火(だいふんか)』」

 

 

『カァアアア…』

 

 

優「(…この熱気、赤さ…まさか溶岩か?!)今すぐ全員ここから離れろ!決して上には逃げるな!!」

 

俺がそういった途端、全員は理解したようで、一瞬にしてその場から離れた。離れた瞬間――

 

 

『ズドォォォォン!!!!!』

 

 

地面から直径10mほどの溶岩の柱が出来ていた。

 

神子「何なんだあの力…強すぎる!奴は一体何者なんだ?!」

 

創造者「逃げても無駄だ。仙界全域で起こしたらどうなる?」

 

 

『カァアアアアア…』

 

 

屠自古「ま、まずいぞ!仙界全体が光っている」

 

優「よし、力は溜まった(さっき勝手に木刀が霊力を吸ってくれていて良かった…)」

 

創造者「死ね!佐藤優!『大噴火』!!」

 

優「うおお、結界!!」ピキーン

 

俺は仙界全体に結界を張った。

 

優「(後の事は考えない、とりあえずこの状況を打破する事に集中だ!!)まだまだぁ!結界10層!!」ピキキキーン

 

俺はどんどん結界を作っていく。そして――

 

 

『ズドォォォン!!!!』

 

 

溶岩が吹き出し、結界とぶつかる。

 

創造者「ほう…さて、耐えきれるかな?」

 

『バリンッ!』

 

あと9層…

 

『バリンッ!』

 

あと8層…

 

『バリンッ!』

 

あと7層…

 

創造者「さて、もうちょっと強くしてあげますよ!」ズズズ

 

創造者はそう言い、溶岩の勢いを強める。

 

『バリンッ!バリンッ!』

 

あと5層…

 

『バリンッ!バリンッ!』

 

あと3層…

 

優「耐えろ!!」

 

『バリンッ!バリンッ!』

 

あと1層…

 

『ピシッ、ピシッ!』

 

どんどん最後の結界にヒビが入っていく。そして――

 

『バリンッ!』

 

最後の結界が割れた。だが、結界と共に溶岩も止まった。

 

創造者「?!(溶岩が消えた?!何故?!)」

 

優「はぁ、はぁ…うっ」ヒュー

 

俺は結界で力を使い果たし、重力に従って落ちて行った。

 

神子「今、助けに行きます!!」バッ

 

神子は優を助けようとして、一気に加速する。だがそれは創造者が許さなかった。

 

創造者「動くな…!!」ギンッ

 

 

『ビキッ!!』

 

 

全員『?!(動けない…)』

 

創造者が睨みつけた瞬間、全員が動けなくなった。そして優はそのまま落ちてゆき、溶岩でえぐられた高温の地面に落ちる。

 

優「ぐああ?!」ジュゥゥ

 

創造者「無駄な悪あがきを…でもこれで最後です」

 

そう言い、創造者は俺の胸に手をかざす。そしてその手に光が密集してくる。

 

優「ぐぅ…」ググッ

 

俺は木刀を握りしめ、全力で起き上がろうとする。

 

創造者「だから無駄な悪あがきはよしなさい!!」ガッ

 

優「ぐあっ?!」ベキッ

 

だが創造者は俺の顔に蹴りをいれ、阻んだ。

 

創造者「動けないようにしてあげますよ」トン

 

そう言って創造者は俺の右肩に足を置く。そしてそのまま―――

 

『ベキャ!ボキャ!』

 

踏み潰す。

 

優「かっ?!」

 

創造者「反対側もやっておきましょうか」ゴキゴキ

 

優「ぐあああ?!?!」

 

創造者は左肩も踏み潰した。俺は激痛と力切れのせいで意識が朦朧とし始めた。そんな中、確認できたのは――

 

創造者「…さようなら。佐藤優」ズガンッ

 

創造者が放った弾幕が俺の心臓を貫いたという事だけだった。

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
皆さん大変お待たせしました!何とか諸事情が済んだので早速投稿しました!
けど…ちょっとこれどうするの?!何か優が死んだような終わり方になっちゃったんだけど?!この後の展開をどうすればいいの?!
まぁ…アドリブで書いたら何とかなるか!(優ー!頼むー、死なずにそのままでいてくれー!!)
はい、優がピンチと言う事で今回はここで終わりにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!

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