永遠亭へ移動し手術を受けた
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目が覚めると声が出なくなっていた
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文が来て宴会に誘われ、行く事に(今ココ!)
文「ふー、やっぱりベットを担いで飛ぶなんてしたことないから疲れますねぇ…」ヒュォォ
霊夢「ちょっと、文!速すぎよ、もう少し遅くしなさいよ!」
文「霊夢さんが遅すぎるんですよ」
文は霊夢が全力で飛行しても追いつけないほどに速く飛んでいた。
霊夢「というか優は怪我人なんだからもうちょっと丁重に扱いなさいよ!」
文「大丈夫ですってほら」クイッ
文は霊夢に俺が見えるようにベッドを傾けた。
優「…」ブクブク
文「あやややや?!泡をふいている?!まさか敵襲?!」
霊夢「この馬鹿烏が。どこが大丈夫なの?思いっきり泡をふいているじゃない」
文「わかりましたよ~ゆっくり飛べばいいのでしょう?」
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優「…うう゛」
俺が起きるともう既に妖怪の山についていた。
優(何時から俺は寝てしまったのだろう…?)
霊夢「あら、起きたの優。大丈夫?」
優「…」コクン
文「お、丁度いい時に起きましたね。もう宴会場に着きますよ」
耳を澄ましてみると微かに、声が聞こえた。そして坂を上り終わると天狗だけでなく、守矢、他の妖怪達もいた。
そして奥にいる大きな天狗が俺に気付き近寄って来た。
大天狗「其方が『佐藤優』殿だろうか?」
優「…」コクン
大天狗「そうか、こんなに包帯巻きになりおって…この度は妖怪の山を助けてくれて有り難う!!この御恩、一生忘れはせん!」
大天狗はそう言って俺に土下座して来た。それを見ていた周りは騒めきだした。
優「ぞ…な、が…を゛…げ…ぐ…(そんな、顔を上げてください)」
俺は一生懸命に顔を上げる事を伝えた。だがそれは逆効果だった。
大天狗「!ま、優殿、声が…!!」
霊夢「あ~今優は能力の代償として『声』を失っているのよ」
大天狗「何と?!そこまで戦ってくれるとは…もう頭が上がらぬ!!」
余計、頭が上がらなくなってしまった。
文「大天狗様、ずっと謝っていては優さんも困ってしまいますよ?ですのでもう始まっちゃっていますが、宴会をやりませんか?」
大天狗「うむ、確かにそれもそうだな。優殿、今回はどうぞ楽しんでいってくれ!皆の者ぉ、仕切り直しじゃあ!!
妖怪達「おおー!!」
何かとても盛り上がっている。そして一気に周りが酒臭くなる。うわぁ酒臭ぇ…俺の所に次は神奈子さんが近づいてくる。
神奈子「優、何とか一命を取り留めたか。良かった」
優「あ゛…り゛が…どう゛(酒臭ぇ…)」
神奈子「別に無理して話さなくてもいい、ただ本当に生きててくれて良かった。じゃあまたな」
神奈子はそう言って去って行った。すると今度は椛が近づいて来た。
椛「あ、あの!…えっと」
優「?(酒臭ぇ…)」
椛「あの妖怪の咆哮の時助けてくれて有り難うございました!」
俺はあの妖怪の鳴き終わった時、椛が千鳥足になっている事に気付いて即座に椛を空間移動で山の反対側へ移動させていたのである。
優「気゛に…じな゛いで…(酒臭ぇ…)」
椛「じゃ、じゃあそれだけですので!!」ダッ
椛はそう言って走り去ってしまった。よくわからないなぁ…
『へぇ、お前さんはしっかりとした体を持っているじゃないか』
優「?!(何だ?もっと酒臭ぇ…)」
なんだ、急に人の声が近くからしたぞ?!
だが、近くに人は見当たらない。すると目の前に霧が密集して来た。そして、頭に二本の立派な角を持った少女が現れた。
???「すまないね、驚かしてしまったみたいだねぇ」
優「あ゛…な゛だは…?(すごい酒臭ぇ…)」
萃香「おや、しっかりとした礼儀じゃないか。私はそういうの好きだよ。さて、私は鬼の『伊吹 萃香(イブキ スイカ)』さ!勇儀の言う通り戦い甲斐がありそうじゃないか、私といつか戦ってくれよ?
優「ま゛…ざる゛でず…(酒臭ぇ…)」
萃香「声が出ないんだったね。お、じゃあこれを飲みなよ」スッ
そう言って萃香が差し出してきたのは、小さな瓢箪だった。
萃香「さあ、酒さ!そんな物は酒を飲んで直しちまいな!」
優「…(酒臭ぇな…)」ブンブン ブンブン
俺は顔を横に振るが、萃香はスイッチが入ったのかのように熱くなった。
萃香「何だと?!この私の酒が飲めないってのか!漢なら素直に飲んどけ!!」グイッ
そう言って萃香は強引に俺の口を開け、酒を無理矢理流し込む。
優「ゴホッ、ゲホッ、ウェッホッ?!!ちょっ、萃香さん何をするって…声が治った?!(口の中が凄い酒臭ぇ…)」
萃香「おお…本当に治った…!」
優「いやいや、確かに治ったのは嬉しいのですけど酒を強引に飲ますのはやめてください!(酒臭ぇ…)」
萃香「まぁいいじゃないか。結果オーライって事で」
優「それで済まされない…ふにゃ~…」
萃香「あら?ちょっと大丈夫かい?ちょっと?(酒くしぇ…)」
霊夢「あら萃香じゃないって優?!萃香、もしかして貴女お酒を優に飲ませたでしょう?!」
萃香「ちょ、ちょっとだけだって…」
霊夢「鬼が飲む酒を人間に飲ませたらとんでもない事になるでしょ?!」
優「うぅ…体が火照ってる…(酒臭ぇ…)」
???「じゃあ私が力を貸しましょうか?」
霊夢「貴女は…あの時の雪女ね。お願いするわ、優を軽く冷やしてもらえないかしら?」
優達に話しかけて来たのは、白いマフラーをしており、薄紫色のショートボブが特徴の女性がいた。
女性「じゃあいきますよ」フッ
女性が俺に向けて軽く息を吹きかけるとヒンヤリとした冷たい風が吹いて来た。
優「おお、気持ちいい…!(癒される~♪)助けてくれて有り難うございます、貴女は?」
レティ「私は『レティ・ホワイトロック』よ。さっき巫女が言っていた雪女に結構近いわね」
優「そうですか、レティさんに俺は何を返せばいいのでしょうか…」
レティ「別にいいのよ、山を助けてもらったのだからこれぐらいしてあげたかったのよ。じゃあ私は他の所にも行ってくるわね、じゃあね」
そういって去って行った。
鈴仙「優ぅぅぅ!!」
優「?!れ、鈴仙?!」
いきなり鈴仙が凄い剣幕で向かって来た。
鈴仙「貴方ねぇ、怪我人なのよ?!普通、病室でじっとしているのが普通なの!今から永遠亭にもどりましょうね!」
優「ちょっ、ちょっと待って!まだ宴会を楽しんで…」
鈴仙「問答無用よ、霊夢も着いて来てくれないかしら?」
霊夢「えー…分かったわよ。優、諦めて行きましょう?」
優「うぅ…今回の宴会は楽しめると思ったんだけどなぁ」
優は永遠亭に連れ戻された後に、もう逃げ出さないようにと監禁させられたのは別の話。
優「もう絶対に怪我をしないようにしよう…」チーン
輝夜「優ー♪ゲームしましょ?」
優「またですか?!もう6時間ぶっ通しでやり続けているから俺はもう疲れましたよ?!」
優はこれから輝夜といっぱいゲームをする事となるのであった。
この作品をご覧になってくれて有り難うございます。銀の鰹節です。
今回で『妖怪の山・守矢編』が終了です。長々と付き合って頂き誠に有り難うございます!
次はどこに行く事にしようかな…向日葵畑にしようかな…天界にしようかな…月にしようかな…いろんな候補があって迷いますね!
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!