優と融合していた妖怪を倒した
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巨大妖怪が出現し、山半分が火の海にされた
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優が狂気と分裂して、皆と一緒に妖怪を倒した(今ココ!)
妖怪が消滅し、青空が見えている中、全員安心した顔をしているが一人だけ慌てた顔をした者がいた。
霊夢「ま、優!!」
それは霊夢だった。いきなり狂気の優が消えてしまったから心配になったのだ。
そんな中、空から落ちてくる1つの点が見えた。目を凝らして見てみると、おそらく爆発に巻き込まれた優が体中から血を流しながら落ちていっているのだ。
霊夢「優!(お願い、間に合って!)」ダッ
霊夢は優へ全速力で走り出した。そして何とか優が地面に着く前にギリギリで受け止めれた。
霊夢「ねぇ優?!死なないわよね、ねぇ?!」
優に大声で声を掛けているが返事が無く、どんどん青白くなっていった。そしてその声を聞きつけたのか皆が駆けつけてきた。
魔理沙「どーした霊夢、そんな大声をだして…優?!お前さっきこっちにいただろ?!」
神奈子「その出血量…マズいな、早く対処しないと永遠亭に運ぶ前に命が尽きるぞ」
優「ぐ、うぅ!!」ムクッ
話をしていたら優がいきなり起きた。
優「ゴホッ、ガハッ!!ハァ…ハァ…」ガクッ
優が大量の血を吐き、その場に膝を落とす。
霊夢「優、大丈夫なの?!」
神奈子「おい、じっとしていろ!死ぬぞ!」
優「ま、まだいける…『俺から半径50kmは俺の空間だ』」ブゥン
魔理沙「お、おいそんな体で能力を使ったら…」
優「最後にまだいける…移動したら後は迷惑をかけるが頼んだぞ。『空間移動』」パッ
優は全員を永遠亭前に移動させた。そしてそのままゆっくりと倒れていった。
諏訪子「ここは…永遠亭前かい、なるほどねぇ。最後の力を振り絞って永遠亭前まで移動するとはねぇ」
霊夢「そんな事よりまず先に優を永遠亭に!」
魔理沙「確かにそうだな、霊夢手伝うぜ!」
優は魔理沙と霊夢に運ばれて永遠亭へと入って行った。
霊夢「お願い、優を助けて!」
鈴仙「はいはい今回はどんな感じかしらって酷っ?!怪我のレベルが高すぎない?!」
魔理沙「なんで怪我をしているって事がわかっていたんだ?」
鈴仙「永遠亭が赤い空間になったからよ、優が大けがをした時は大体こうしてやってくるわ。それよりも治療が先よ!師匠、準備はできていますか?」
永琳「丁度できたわよ。今回は怪我の具合が酷いわねぇ、もうちょっと気を付けて行動してくれないものからしねぇ…鈴仙、手術室へ運ぶわよ」
鈴仙「はい」
霊夢「優…死なないでね…」
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優「…」パチッ
俺は目が覚めると、全身に包帯が巻かれてベットに寝ていた。そして何かが乗っかっている感覚を感じ、見てみると霊夢がスースーと静かに寝息を立てて寝ていた」
優(そうか、俺は助かったんだな…霊夢に看病をしてもらっちゃったのかな?有り難う、霊夢)ナデナデ
俺は優しく霊夢の頭を撫でた。すると起こしてしまったらしく霊夢が話しかけてきた。
霊夢「う、ううん…ま、優?!よ、良かった゛~ヒックこのまま目が覚めなくてウグッ死んじゃったらどうしようかと…ヒック」
霊夢は目からポロポロと涙を流して言った。俺は霊夢を慰めようと言葉を発そうと思ったら違和感を感じた。
優「ご…れ…が…?!(ごめん、霊夢。って声が?!)」
霊夢「ま、優?!」
なんと声が出なかったのだ。そこに丁度永琳がやって来た。
永琳「そろそろ起きるころかしら?やっぱり起きていたわね。どう、体に不具合はない?」
優「え゛…ん…ご…が(永琳さん、声が…)」
霊夢「ちょっと永琳!優が声でないんだけどどうしたの!」
永琳「声?おかしいわね、喉や声帯には異常がなかったのに…ここに来る前までには喋っていたの?」
霊夢「ええ、後は頼むってはっきりと言っていたわよ」
永琳「…優、貴方まさかまた力がなくなったのに能力を使わなかった?」
優「…」コクン
優は永琳の問いに小さく顔を縦に振る。それを見て永琳は「はぁ…」と頭を抱えていた。
永琳「霊夢、前にね優が力もないのに能力を発動させてその代償として小さくなってしまった事があるのよ。今回は推測だけど『声』を代償にしたんじゃないかしら?」
霊夢「そんな事があったの?!」
優「…」コクン
永琳「本当に何を代償にするかはランダムだから命を代償にするというのもおかしくはないのよ?だからもうちょっと貴方は自分の体を大事にして頂戴」
優「…」コクン
永琳「本当にわかったのかしら?まぁいいわ。霊夢、貴女は出来るだけ優の近くに居てやってくれないかしら?この状態だと霊力とかも扱えないし、怪我の所為で動けないのよ。こっちもずっと看病する事は難しいから居てくれると嬉しいのだけど…」
霊夢「別にいいわよ、どうせ神社に居ても掃除するだけだし」
永琳「有り難う、全て任せる訳ではないから安心して。じゃあお願いね」ガララッ
永琳は部屋から出ていき、俺と霊夢だけになった。
霊夢「…ねぇ優、貴方はどのくらい寝ていたと思う?」
優「い゛…ぢ…に゛…ぢ…?!」
俺は声が掠れているいるがゆっくりと言った。
霊夢「3日もよ。3日もずっと生死の境目を漂っていたのよ」
優「?!」
そんなに寝ていたのか…。考えてみるとそれもそうだ、後から永琳に聞いたのだが血液を3分の2ほど失っていたらしい。よく生きていたな俺…
?「こんにちはー!!」
いきなり聞いた事のある声が永遠亭の中庭から聞こえた。
文「あややや、優さん起きたと聞いてやってまいりましたよ!」
優「…(うるさい人が来たなぁ…)」
霊夢「何しに来たのよ、優はまだ取材できないわよ」
文「あややや、私だってこんな怪我をしている時に取材何てしませんよ」
霊夢「じゃあ何をしに来たのよ」
文「なんとですねー、優さんの活躍が大天狗様にも評価されたんですよ。それで宴会に誘いたいとの事なので来てくれませんか?」
霊夢「あ、あの大天狗自らのお誘い?!」
霊夢が何か凄い驚いている。
文「あやや~?優さん、この事がどれだけ凄いかをわかっていませんね~?天狗は今まで独立していて1つの組織として活動していたんですよ。ですから天狗の長からのお誘いなら前代未聞と言う事なのです」
優「…!!」
俺は驚きすぎて声が出なかった。あ、今は声が出ないか。
霊夢「でも、声は出せないし体も動かないし…どうしたらいいのかしら」
文「でしたら、来てくれるだけでもいいですから」
霊夢「そう…優は大丈夫?」
優「…」コクン
文「でしたら今すぐ行きましょう!もう準備は出来ています」
霊夢「文、貴女が優のベッドを持って飛びなさい。妖怪だから力あるわよね?」
文「あややや…仕方ありませんね…よいしょっと」ギシギシ
うおお?!何か浮いている感じがして気持ち悪い?!
文「高速で行きますよ!落ちないでくださいね!」ギュン
優「?!」ビリビリ
霊夢「ちょっ、文!優は怪我人なんだからね?!」
こうして俺達は妖怪の山の宴会に参加する事になった。
この作品を読んでくれて有り難うございます。銀の鰹節です。
投稿が遅れて申し訳ございません、インターネットが一時期使えなくなっておりました。
さて今回は優がまたやらかしていましたね…その内、命を代償にしちまうんじゃないかアイツ?!まぁ心配ですね…
次回は宴会編です!幻想郷では宴会が当たり前。
今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!