霊力、魔力の解放を始めて、成功した
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藍達との戦いが始まった(今ココ!)
俺の木刀と藍の拳がぶつかり、轟音が響いた。
藍「人間の力にしてはやるな…だが、」
優「っ?!(何だこの力は?!)」
藍「妖怪の力には勝てんだろう!!」ベキッ
藍はなんと、力ずくで木刀ごと優を殴り飛ばしたのだ。
優「ぐあっ?!(危ねぇ、腕が折れかけた…!)」
俺が吹っ飛んだ先には既に妖夢が待ち構えていた。
妖夢「後ろが空いていますよ」ブンッ
優「まずいっ?!の、能力発動!『空間移動(テレポート)』」パッ
妖夢「消えた?!」
俺は空間を操る程度の能力を使い、何とか攻撃を回避した。
優「おいおい…攻撃するスキすらねぇな…」
何か方法がないかと考えていたら、橙に目が止まった。
優「(そうだ、橙とは寺子屋で会ったじゃないか!)橙、俺の事を覚えているか?!この前、寺子屋に来た外来人の先生だぞ!」
橙「えっ?うーんと…」
藍「橙、戦闘に集中しなさい。相手の流れに流されるな」
橙「ふぇっ?!はっ、はい藍しゃま!」
望みは絶たれた…もうどうしたらいいの?
妖夢「はああ!」ブンッ
優「うおっ?!」ガキン
俺は妖夢の不意打ちにギリギリで気付き、何とか木刀で受け止めた。
妖夢「チッ…」ガキキ
優「いけるか?!霊力を吸収しろ!!」ズズズ
妖夢「?!(凄い勢いで霊力をとられている?!)くっ…!」ザッ
優「退いたか、でも結構な量を貰ったぞ!(疲れも軽くなったし、まだ余裕があるからいけるな!)俺には『分裂する程度の能力』と言うのがある。いった通り分裂し本来ならば小さくなる。だが、感情で分裂したらどうだ?能力発動!『喜怒哀楽(きどあいらく)』」
優はそう言うと大きさはそのままで4人に分裂した。
優【喜】「喜怒哀楽とは!」ポヤポヤ
優【怒】「その名の通り…」ムスッ
優【哀】「喜びと怒りと哀しみと楽しさに…」グスン
優【楽】「分裂する事なんです!」ウキウキ
幽々子「プッ、ふふふ…何か面白いわぁ…プフッ」
幽々子は俺たちを見て笑いを堪えている。
妖夢「幽々子様、しっかりしてくださいよ?」
橙「藍しゃま、あれは何ですか?」
藍「橙、あんまり見るんじゃないよ?」
橙「?わかりました!」
優【怒】「おい、何かダメな人の見本見たいになってんぞおい」
優【哀】「やっぱり俺はダメなんだ…」ブツブツ…
優【楽】「もうちょっと明るくなりなって!暗くなったってなんの意味もないよ?」
優【喜】「でも取り合えず前にいる敵をどうにかしようよ?」
優【怒】「チッ…面倒くせぇからさっさと終わらせるぞ、能力発動『空間移動』」パッ
優【怒】は四人の前に空間移動して奇襲を仕掛けた。
優【楽】「あっ、おい!一人で行くと危ないぞ!」
『ボゴォォン!!』
優【怒】「ぐああ?!」
優【楽】「言わんこっちゃない、って痛っ?!おい、感覚が共通しているんだからな!」
優【怒】「あ¨あ¨?!テメーらが俺を援護しないからいけないんだろ?!」
優【嬉】「でも四人の中に一人で行くとどうなるか想像できないの~?」ニヤニヤ
優【怒】「テメェ、ずっとニヤニヤしやがってうざいんだよ!!」ボコッ
優【楽】「ちょっ、自分を殴るなよ?!」ガシッ
優【喜】「怒りにも痛みが伝わってくるんだよ?!」
優【怒】「離せ!!別にいいだろうが!!」
優【楽】「ちょっ、強すぎ…あ、哀!押さえるのを手伝って!!」
優【哀】「どうせこの世は弱肉強食、弱い奴は強い奴に食われる運命なんだ…」ブツブツ…
優【楽】「ちょっと哀ぃぃ?!」
幽々子「プクク…も、もう限界…あはははは!!」
妖夢「ゆ、幽々子様…プクク、しっかりしてください…プフッ!」
橙「同じ人同士で喧嘩してる?」
藍「橙、見てはいけないよ(あんなのが本当に幻想郷の脅威になるのか?)」
こんな感じに優たちがギャーギャー騒いでいるのを見て、藍達は呆れたり笑ったりした。
1分後…
優【怒】「ああもう!協力すればいいんだろう?わかったよ!」
何とか怒りを説得?させやっと戦うことになった。
優【楽】「さて、行くよ!」
優【怒】・【哀】・【喜】「ああ(うん…){了解~!}」ダッ
優達が藍達へ攻撃をしにいった瞬間、
『シュウウウ…』
優は元に戻ってしまった。
優「…あれ?!まさか力が切れたの?!」プシュウウ…
どうやら力を使いきってしまったらしく、強制的に元に戻されてしまった。
優「…」
幽々子「…」
妖夢「…」
橙「…」
藍「…」
辺りは静寂に包まれた。うわぁ、めっちゃっ恥ずかしい…
この静寂を破ったのは橙だった。
橙「…あっ!思い出した、佐藤先生ですよね?」
優「おっ!橙、思い出してくれたか~!!ありがとう、じゃあ俺に危険性がないのを皆にも伝えてほしいんだけどいい?」
橙「わかりました!藍しゃま、あの方は危険ではありません!この前話したいい先生です!」
藍「確かに前話していたが、演技かもしれないぞ?」
橙「証拠だってありますよ!佐藤先生はその時チルノちゃんを理解させたんですよ!」
藍「何だと?!あのバカをか?!」
妖夢「あ、あの氷精を…?!」
幽々子「あらあら、それは凄いわねぇ…」
え?何?チルノを理解させただけでこんなに認めてくれるの?チルノ、お前は何者なんだ?!
藍「…今から質問をする。その答えから決めようか。まず、お前はどんな能力を持っている?」
優「俺の能力は『分裂する程度の能力』と『空間を操る程度の能力』です」
藍「幻想郷をどう思っている?」
優「新たな人生を送る為の大切な場所、そして人と人が助け合える素晴らしい場所とも思っています」
藍「この前、お前はあんなことをやったんだ?」
優「それは狂気の暴走でもあり、妖怪の群れに襲われた為の防衛でもあります」
藍「その狂気が有る限り脅威としてみられるぞ!」
優「狂気ならもう既に93%の制御に成功しています。それに俺が意識を保っていたら基本は狂気は出てこないし、出しません」
藍「…そうか、今日の所は引き上げてやる。今度は紫様と話し合って直接判断しなければならない。お前の運命はそこで決まる」
優「!!有り難うございます…!!」
こうして何とか戦闘を回避?し、藍たちを見送った後、急いで紅魔館の住民をベッドへと運んだ。そして看病をし続けている内に夜が明けた。
この作品を読んでくれて有り難うございます。銀の鰹節です。
今回は戦闘回と遠くかけ離れてしまいましたね…戦闘回を楽しみにしてくれていた方、申し訳御座いませんでした!!
今回はここで終わりにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!