中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
湖に悪達が現れる
 ↓
破壊者が死体を投下する。



#132 『塵』

~人里~

 

死体達「ぐ、うぅ…!!(だれか俺(私)を止めてくれ…!!)」ザッ

 

椛「あの硬い奴が終わったと思えば、今度は人や妖怪ですか…」

 

神子「私、仙界であのような者達と戦った事があります」

 

慧音「ど、どうすれば助けられるんだ?!」

 

青娥「んん~…残念だけど、助ける方法はないわね」

 

屠自古「だが、アイツ等は元々死んでおり、操られる為に生き返されたんだ。殺してくれ、と言う者が多い」

 

優「俺はよくこの場面に遭遇するけど、気が狂いそうになるんだよな…」

 

神奈子「…全く、酷い連中だな…」

 

早苗「別に今から始まった訳じゃないですけどね…」

 

優「(再び…命を奪わせていただきます…!!)『食義』―――火符『マーズフレア』!うおおおっ!!(少しずつ横にずらす…!!)」ズゴゴゴゴゴ

 

優は火のレーザーを発射し、焼き払う。一気に半数ほどの死体を倒した。

だが、今までとは違う光景が広がるのであった。

 

 

『チリチリチリチリ…!』

 

 

優「何だ…死体の方へ塵が集まっている…?」

 

神子「…どうやら前とはかなり違うようですよ…!!」

 

天子「何か、アイツ等の体が元通りに戻ってきていない?」

 

死体達「ぐ、うぅ…」チリチリチリ...

 

 

 

~???~

 

破壊者「…さて、もうそろそろ攻撃を始めるとしましょうか!(行け、死人共!!)」

 

 

 

 

~人里~

 

死人達「ぐっ!?構えろ、攻撃態勢に入った!!」ダッ

 

優「もうやってる!!火遁『豪火滅却』」ボオオッ

 

 

『ゴオッ!!』

 

 

慧音「な、何て威力…そして広範囲!!」

 

優(普通に攻撃するだけじゃダメ…じゃあ元通りになる筈の場所に異物を置けば塵の集まりを妨害出来る筈!)

 

天子「…なんとなくだけど、私の剣ならどうにかなる筈!!」ダッ

 

天子は優の火を避けて、死体達の元へと走る。それにつられて、霊夢達も死体達の方へ向かう。

 

優「…!!【俺から半径20mは俺の空間だ】連続…『断空斬』!!」ズバババンッ

 

優は斬撃の軌道上に誰もいない事を確認して、放つ。そして空間内にある岩や木が真っ二つになる。

その岩などを、塵が集まっている所に置く。すると、塵はその物体の周りを浮遊するが、まとまりはしなかった。

 

優「やっぱり!!」

 

天子「ハアッ!!」ザンッ

 

布都「こやつらには皿が効くんだな!」ヒュヒュヒュヒュ

 

早苗・霊夢「はああっ!」パラララッ

 

死体達「あぁ…」ピピピピピチューン

 

優「…(本当に巫女二人は強いな。頼りになる。…!天子の攻撃した死体だけ、塵が集まってきていない…?霊夢達が攻撃した死体達は再生してきてる…!!)」

 

優は気付いた瞬間に作戦を思いつく。そして天子や前に向かった全員を空間移動でこっちに戻す。

 

 

『パッ!』

 

 

藍「これは優の空間移動か…!」

 

優「全員、俺の空間から出てってください!!一網打尽にする作戦を思いつきました!その為にも天子さん、貴女と剣の力を貸してください!!」

 

天子「!い、いいわよ…協力してあげるのだから感謝しなさい!」

 

優「皆さんも協力お願いします!まず死体達を自分達で囲ってください。俺が空間移動で死体達の中心へ移動したら能力で一気にまとめさせます」

 

慧音「き、危険すぎる!!すこしずつでもいいから、ならべくリスクを避けた方が…」

 

優「大丈夫ですよ、俺は分身なんで。それよりも、俺が移動したら一斉攻撃で俺の方向へ弾幕を放って、死体達を俺に近寄らせてください。俺の空間内に入ったらもうOKです」

 

天子「ん、じゃあ私は、まとまった時に切りに行けばいいのね!」

 

優「俺の空間が消えたらですよ?じゃあ時間も無いですし、実行!!(空間の範囲を広げるか…)『空間移動』!」

 

 

『パッ!』

 

 

優は空間移動を使い、均等の幅で死体達を囲む。(1人1人の間隔が10m位。)そして自分が死体達の中心へ移動する。

 

優「フンッ!(霊力を鎧に!!)」パキキキッ

 

そして攻撃に耐えられるよう、霊力を具現化させた鎧を作る。

 

優「(皆が俺の空間内に入らない程度の広さまで縮める…!!)皆さん、攻撃お願いします!!」

 

俺がそう叫ぶと、一斉に弾幕が中心に向けて発射される。死体達は吹っ飛んで俺の空間内に収まる。

 

優「(このぐらいか…?)重力操作…!」ググッ

 

そして空間内の重力を操り、重力を自分を中心とした向きにする。すると妖怪達は俺の体にどんどん押しつけられてゆく。

 

優「どんどん強く…!!」ググッ

 

 

『ピシッ!』

 

 

かなりの重力で霊力の鎧にヒビが入る。そしてどんどん死体達は圧縮され、俺を中心とした玉となってゆく。

 

優「ぐ、ううぅ…?!!(もうそろそろ限界か…!!)天子さん、構えて!!」メキメキッ

 

天子「いつでもいいわよ…!!」チャキッ

 

優「空間解除!!(異空間移動!)」ズズ...

 

優が異空間へ消えると同時に、優の空間も消える。その瞬間に天子は動きだす。

 

天子「やあっ!!」ヒュカカカッ

 

そして死体達が圧縮された玉に天子が高速で斬撃を繰り出し、見事死体全てが斬れたのだった。

 

優「ぐっ…!!」ズズ...

 

優も異空間から帰って来た。よしっ!と、安心したい所だが、どうやらそれ所ではないらしい。

 

 

『フッ…』

 

 

橙「んにゃ?空が急に暗く…」

 

優「おいおい…コイツもかよ?!」

 

早苗「あああ、あの時の…?!」

 

青娥「…限度っていう言葉をどうやら敵さんは知らないようですね…」

 

星「すごく…大きいです…」

 

天狗B・C「あああ…?!コイツは妖怪の山の半分を一瞬で焼け野原にした―――巨大妖怪じゃねぇかーーー?!!」

 

椛「それも1体じゃあない!?3体もいる…?!」

 

巨大妖怪達『グオオオオオッ!!!!』ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 

空を暗くした張本人はかなり巨大な妖怪だった。あの時と同じ、ドーム程の大きさで四足歩行、腹に顔がある奴だった。

 

巨大妖怪「ゴオォ…」キュィィ...!!

 

そして、転々と赤く光らせる物が見える。遠すぎてよく見えないが、超凝縮させた妖力の玉と見て間違いはなさそうだった。

 

優「くっ…(霊力が完全に回復しきっていない…!!それに前は1体だったから倒せたけど、今回は3体!どうにかして止めれないのか…!!)」

 

 

 

 

 

~霧の湖~

 

優「なっ?!あの時の巨大妖怪だと?!(しかも3体!!)」

 

悪「今、余所見しただろ?」ヒュッ

 

優「くっ…しまっ―――」

 

アーレス「オラァッ!!」ヒュッ

 

 

『ガキンッ!!』

 

 

アーレス「ぐっ…!!(こいつ、猿武を駆使したパンチを蹴りで受け止めやがった…!!)」ギギ...

 

悪「ぐ…」バッ

 

アーレス「クソッ…優!!こっちに集中しろ!!あっちはあっちで何とかする筈だ!!」

 

 

 

 

 

~人里~

 

優「一体だけなら止めれる!!―――ハアアッ!!」バッ

 

優が巨大妖怪に向かって飛びだして来た時、同時に飛び出した者がいた。

 

???「グワッハッハッハ…!!殴りがいがあるわい!!ぬぅわっ!!」ドゴッ

 

巨大妖怪「グオオッ?!!」フワッ

 

その者が巨大妖怪を殴ると、巨大妖怪は少し浮いた。

 

???「霊圧解放――破道の九十『黒棺・五十重層(ごじゅうじゅうそう)』!!!」ズドドドドド...

 

そして、妖怪の体が黒い巨大な空間に包まれる。ズンッ!!!と大きな音がして、黒い空間が消えると、その包まれていた部分の体が消滅していた。

さらに、この事をこなすまでに10秒程しかかからなかった。

優はその者が誰かわかると、負けじともう1体の方へ向かう。

 

優「右目―――!!」ギンッ

 

 

『ブチンッ!!』

 

 

右目の異空間移動を使い、巨大妖怪の3分の1の量を抉り取る。そして残りの3分の2は――

 

優「…!!(核はここだ!!)超大玉螺旋丸!!」キュィィン

 

 

『ドガッ!!』

 

 

核を探しだし、その一点に強烈な一撃を叩き込んだ。するとそこからヒビが入っていき、そのまま砕け散った。

 

優(永琳さん…貴女の言うとおり、最小限の消費量かつ短時間で出来ましたよ…!!)

 

???「ふぅむ、まあお前さんにとっちゃあ大金星じゃな。どれ、儂があと1体やっておこう…!!」バッ

 

巨大妖怪「グオオオッ!!!」ドスンッ

 

???「フッフッフ…突進してくるか。その判断、残念だが間違いじゃったの!第六・景門――――」ゴオッ

 

そう叫ぶと、一気に霊力が爆発したかのように高まる。

 

???「『朝孔雀』!!」ズドドドドド...ドンッ

 

巨大妖怪「グオアアアッ?!!」ビキビキッ

 

優「…(俺が攻撃した所を見て記憶し、同じ場所に攻撃した…はぁ、技術が凄いですね…お爺さん)」

 

お爺さん「ブワッハッハッハ!!何じゃ、準備運動にもならんのう」

 

そう、巨大妖怪を難なく倒した者は優の師、お爺さんであった。

 

天狗B・C「しゅ、瞬殺…」

 

霊夢「これが…修業の力?!(強い。誰もが見ても納得できる…。優、貴方は…一体?!)」

 

 

 

 

 

~霧の湖~

 

悪「フフフ…もう無駄だと分かっただろう?」

 

優「ぐ…(つ、強い!!アーレスをしばらく動けないようにするなんて…!!)」

 

魔理沙「おいおい、アイツ何でも取り込んじまうぜ…私のマスパも霊力に包まれて吸収されちまった…!」

 

 

創造者「ふぅ…やはり久々の戦闘は疲れる」

 

勇義(何だ、前よりも格段に強くなっている…。隙すら見せないな…無暗に突っ込めばこっちがやられる…!!)

 

萃香「つ、強い…ここまで強い奴と戦った事なんてあんまりないよ…」

 

幽香「あら?鬼が弱音を吐くなんて珍しい。…まぁ弱音を吐きたい理由は良くわかるわ」

 

創造者「…お前らは、何の為に戦うんだ?」

 

萃香「な、何を言いだしているんだい、アンタ?この幻想郷の為に決まっているだろう!」

 

幽香「私はただ花を護り、静かに過ごしたいだけよ。ただそれだけ」

 

創造者「…そうか、質問に対しての答え感謝する」

 

萃香「な、何なんだい?なんか戦いづらいね…」

 

勇義「やっぱり面白い奴だ、お前は!」

 

創造者「…創造『加粒子砲』」キュィィィン...

 

幽香「…エネルギーが高速に回転して纏まってきているわね。おそらくアレを放ったら確実にここらは吹き飛ぶわね」

 

萃香「よし、ここで私の能力の出番さ!」パァァ

 

創造者「…!そうか、お前は密度を操るんだったけな…」シュゥゥ

 

萃香は能力を使い、エネルギーの密度を下げた。そのお蔭で、創造者の攻撃は阻止できた。

 

幽香「へぇ…。じゃあ今度は私の能力でも体験してみる?たしかこんな感じよね…」ビキキキキ

 

いきなり幽香達の前から木がうねりにうねって創造者を巻き込もうと、勢いよく伸びる。

 

創造者「ぐっ…」バッ

 

創造者は上空へ逃げるが、上からの衝撃が創造者を襲い、地へ叩き落される。

 

??「『食義』―――…ハッ!!」ヒュパッ

 

創造者「ぐあっ?!!」ズガンッ

 

 

『ズガガガガガガ!!!!』

 

 

萃香「あれ、久しぶりじゃないか。華仙」

 

華仙「空からの奇襲、卑怯だとは思いますが…攻撃のチャンスだったので一撃入れさせてもらいました」

 

幽香「ナイスアタックよ。お蔭であの中に巻きこめれたわ」

 

 

悪「フハハハ…良い目をして来たじゃないか!」

 

優「そうか…ん゙?!(ちょっアレって木遁・樹海降誕?!)」

 

優は悪の奥の光景、幽香がやった光景をみて驚いた。そして次には蕾ができて、花が咲いたのだった。

 

優(いや、違う!あれは木遁・花樹界降臨だ!!確か花粉を吸えば体が動けなくなるんだっけ…あそこに悪を吹っ飛ばしたら状況が変わるかもしれない!!)

 

悪「お前また余所見をしているなぁ!!」ヒュッ

 

優「余所見か…だがそれが原因で必ず不利な状況に陥るとは限らないぞ?」パシッ

 

優は悪の拳を受け止める。そしてもう片方の手をコートで見えない所で開き、掌からマスパに似た、ビームを放つ。

 

優「(狙いは…あの花!!)吹っ飛びな、ハアアッ!!」

 

悪「っ?!ぐぎゃあああーーー?!!!」ズゴオオッ

 

優「…コートが焦げてしまった…」ボロッ

 

悪は優のビームを腹でくらい、花の方へ一直線に飛んでゆく。そして木などと激突し、その衝撃で花粉をまき散らされる。

 

 

『ズガァァンッ!!』

 

 

萃香「うおっ?!何か降って来た?!」

 

幽香「それよりも貴女達、その花から離れた方がいいわよ?その花粉を吸うと動けなくなるから」

 

勇義「バッ?!それを早く言え!!」サッ

 

勇義達は幽香の一言により、その場から離れる。

誰もがあの2人があの木の中に居ると思っていた。だが、幽香達の後ろの方でそれを否定するかのように、悪が地中から出て来たのであった――。そしてその事に気付く者は…居なかった。

 

 

 

 

悪(これで…終わりだァ!!!)バッ

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は天子が頑張ってくれましたね。彼女的には頼られる事が少ないそうなのでかなり嬉しかったようです。そして、優は分身だろうと無茶をする。この事もわかりましたね。
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!

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