中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
悪を何とか追い払う事に成功!
 ↓
俺の傍に近寄るなぁぁぁ?!!!!(今ココ!)



#117 攻撃力1700、防御力1200、速さ200、HP4700000

~博麗神社~

 

藍「紫様、調査が終わりました」

 

紫「そう、結果は?」

 

藍「彼岸は完全に占拠され、地底は鬼の活躍により占拠を免れるも、星熊勇義が瀕死状態。白玉楼にも襲撃したらしいですが、優、霊夢、妖夢の3人の活躍により占拠を免れました」

 

紫「…地底と白玉楼が占拠されていなくて助かったわね。さて、閻魔様、貴方が負けるとは、相手は一体どのような能力、攻撃方法を?」

 

小町に背負われてやって来た女性が口を開く。

 

女性「…見えなかった。そして一瞬だった、としか言いようがありませんね…」

 

紫「それ程とはね…」

 

霊夢「どうするのよ、今確認できる敵は3人、そしてどう対抗するか、ね…」

 

紫「うーん…月の兵器をパクっちゃう?」

 

魔理沙「お、いいなそれ!バーンとやってボカーンと終わらそうぜ!」

 

レミリア「たしかに今日は満月だし、水面に映る月の境界を弄って本物の月へ行けるわよね」

 

紫「じゃあパクっちゃおうか!」

 

霊夢「ふーん、優を連れて行った方がいいんじゃない?一番最近に月に行ったんだから」

 

紫「霊夢…それはできないの、永琳が私を脅して…うぅ!藍、私を慰めて!」ガバッ

 

藍「何をやっているんですか…茶番なんかやっていないで早く行動に移ってくださいよ」ヒョイ

 

紫「ぶっ?!」ガンッ

 

魔理沙「うわぁ…(机の)角やった…」

 

紫が藍へ飛びかかると、藍はひょいっと躱し、紫はそのまま机にぶつかる。

 

紫「ら、藍…助けて…」

 

紫が藍へ手を伸ばした時、扉から橙の声が聞こえた。

 

橙「ふえ~~…藍しゃま、疲れました…」

 

藍「じゃあ私の膝に乗りさない。調査に手伝ってくれて有難うね♪」

 

橙「はい~~…」ポムッ

 

紫「ヒグッ、ヒグッ!!どうせ私何て橙以下ですよーだ!!」グスッ

 

霊夢「マジ泣きするな、気持ち悪い…」

 

小町「スカー…スカー…」スピー

 

女性「小町!!」クワッ

 

小町「ひゃんっ?!」ビクッ

 

女性「貴女はこんな事態になっている時に何呑気に寝ているんですか!!」ガーッ

 

小町「い、いや、これは休憩ですって!もしもの時の為に備えて蓄えているんですよ!(うっし、我ながらにいい理由だ!これなら仕事中に寝ちゃっても説教は軽くなる筈…!ムフフ…!)」

 

女性「そのもしもが今なんですよ!!早く彼岸を取り戻さないと、輪廻が崩壊しかねないのですよ!!そしてさらに言わせてもらいますけど、仕事を放棄して寝るとはどういう事ですか!一回だけ、貴女が寝すぎて輪廻が崩壊しかけたのではありませんか!!他にもまだ言いたい事があるので今、はっきりと言わせてもらいましょう!貴方はですね…」ガミガミガミガミ

 

小町「す、すいませんでしたぁぁぁ!!!?(あぁ…この感じ、いつもの3倍だ…)」

 

霊夢「…誰か私に静寂を返して…」

 

今日も博麗神社は賑やかです。

 

 

 

 

 

 

 

~永遠亭~

 

優「ア…ガ…」ピクピクッ

 

永琳「…やりすぎちゃったかしら?」

 

鈴仙「そう…みたいですね。何か白くなっちゃってますね…」

 

優は永琳と鈴仙にある事をされ、ほぼ気絶状態へとなっていた。

 

 

『御免下さい』

 

 

すると玄関の方から女性の声が聞こえる。永琳は玄関の方へと向かう。

 

永琳「急患かしらって…珍しいわね、貴女が来るなんて。動物用の薬かしら?」

 

女性「いや、今日はこちらにお伺している方に…」

 

優「ゔ…永琳さん、月から文書が…」ガクガク

 

永琳「今、接客しているから机の上に置いといて頂戴!御免なさい、話を戻しましょうか」

 

女性「いや、その必要はありません」

 

優「?!ぐっ…!!」バッ

 

鈴仙「?!ちょ、いきなり跳んでどうしたの?!」

 

女性「ッ…!!」

 

優「どういう事ですか…いきなり貴女の手が無くなったと思えば、俺を掴もうとするなんて…!!」ググッ

 

永琳「?!」

 

女性「成程、視野は広いですね。私の右手を掴んだのには驚きましたよ…!」

 

優(さて、ここからどうする?永琳さんと鈴仙さんにやられてまだ体は完全に回復しきっていない…)

 

てゐ「ん…?何だい、この紙切れは?どれどれ…」ガササッ

 

たまたま通りかかったてゐが、落ちていた月からの文書を手に取り、内容を見る。するとだんだんてゐの顔が青くなっていった。

 

てゐ「な、なななななんじゃこりゃ?!優、大丈夫?!」

 

優「い、いや大丈夫かと聞かれると体に力が入らないんで…」

 

てゐ「そうじゃなくて!体は火照っていない?!右目は大丈夫?!」

 

鈴仙「そんなに慌ててどうしたの…」

 

てゐ「だ、だってこれを読んでよ!!」

 

鈴仙「えっ?何々…『は~い♪久しぶりのお手紙よ♪私達は元気なのだけれども優は大丈夫かしら?できれば直ぐに月へ連れて行きたいのだけど、いいかしら?理由は右目の安全ストッパーをかけたままで、使用頻度がある一定の値を超えると爆発するの…。威力は地球を簡単に消滅させるほどの威力を持っているわよ♪早く対策お願いね!』って…ハァァ?!!」

 

永琳「………優がまだそれ程目を使っていなくて助かったわ…」

 

優「いや、目よりまず先に俺が消滅しそうでした」

 

女性「…」

 

永琳「一時間後に月へ行かせるわ。準備しておきなさい」

 

優「わかりました」ダッ

 

女性「待ってください!」

 

俺がその場から去ろうとした時、女性が呼び止める。

 

華仙「私は『茨木 華仙(イバラキ カセン)』という者です!先程は貴方の実力がどれくらいあるのか知りたくてやりました、ごめんなさい。…そしてさらにお願いがあります、私の弟子になってくれませんか?」

 

鈴仙「…へ?」

 

永琳「ちょっとどうしたの…何かあったのかしら?」

 

優「…」

 

華仙「私は…2ヶ月前にある力を身に着けました。その力は…優さん、貴方も取得していないといけないのです!!」

 

優「…何で俺の名前を知っているんですか?まだ名乗っていないのに…」

 

華仙「それは調べさせてもらったからです。それにあと少し経ったら幻想郷は消め―――」

 

優「?!ちょっ…!!」バッ

 

華仙「ムグッ?!」ガッ

 

優は華仙がある事を言いかけた瞬間、目にも留まらぬスピードで華仙の口を押さえつけ、永遠亭の外へ一気に駆け抜けた。

 

華仙「ムッ?!ムムムッ?!!ぷはぁっ!?な、何をするんですか!」

 

優「すいません、その内容を永琳さん達はまだ知らないんです。知る時は紫さんが話すはずなので、もし今知ったらパニックに陥る可能性があります。そして…(空間移動!)文さん、出てきてくださいよ。ずっと居るのはわかっていますから」

 

文「あやっ?!…ばれていましたか」ガササッ

 

そう言って文が木の上から下りてくる。

 

優「どうしてここに居るんですか?」

 

文「いや、飛行中に珍しくそこの仙人さんを見かけたので追跡してみたんですよ!でも彼女は警戒心が強いので気付かれない所に待機していましたが…優さんに気付かれてここまで移動させられてしまいました…。貴方は人間ですか、優さん…」

 

優「いや、俺の中に居る奴が教えてくれたから分かっただけです」

 

華仙(…追跡されていたなんて全く気付けなかった…優さん、貴方はもう既に超人の域を超えている…)

 

優「それで文さん、この人と2人きりで話をしたいのでどっかいってもらえませんか?」

 

文「あや?あやややや~?もしかしてこれですか、コレ!」クイッ

 

文はそういって小指を突き立てる。本当になんでこんな事をしてくるのだろう…。

 

優「はぁ…貴女をこの月の眼を使って、八卦六十四掌を叩き込んで、少しの間妖力を使えなくしますよ?」ギロ

 

文「あやっ?!すすすいませんでしたーー?!」バヒュンッ

 

文は一瞬で空の彼方へ飛び、既に米粒ほどの大きさになっていた。

 

優「さて、話を戻しましょう」

 

華仙「は、はい…。私の弟子と先程言いましたけど、ちょっと語弊がありました。私の師の弟子になってくれませんか?」

 

優「…どうして俺にそこまで力をつけさせようとするんです?確かに嬉しいのですが…」

 

華仙「私の師の…命令ですので」

 

優「…力とはどのような物ですか?」

 

華仙「食に対する礼儀作法…『万物への感謝と敬意を片時も忘れずに常に心の中心に据えておくこと』、【食義(ショクギ)】。あともう1つ、基礎は力の受け流し…60兆を超える細胞の意志を統率する、【猿武(エンブ)】の2つです」

 

優「…(食義っていう奴は礼儀、猿武ってやつは受け流し…防御に使えるか?)わかりました、その師匠様に是非お願いを申し込んでおいてください。俺は一回月へ行かなくちゃならないので、失礼します!あ、場所って何処でしょうか?」

 

華仙「…帰ってきたら私から迎えますので大丈夫です」

 

優「そうですか…それでは宜しくお願いします」ダッ

 

俺は華仙に一礼し、永遠亭へと戻った。

そして1時間後、いきなり月へワープするのであった。

 

 

豊姫「久しぶりね、元気にしてたかしら?」

 

優「はい、別に怪我とかも無く、元気に過ごしていました!」

 

依姫「すまないな、安全装置を取り外すのを忘れていた…。それ程目は使っていなくて良かった…」

 

レイセン「本当にそうですね…過去に爆発してしまって月の3分の2を蒸発させて、地球から見たら三日月のままにしてしまいましたもんね…」

 

依姫「まぁ何とか元に戻せたから良かったよ」

 

優「まぁ取りあえず、今は結構急いでる時期なので、素早くやっていただけると有難いですね」

 

豊姫「そうね、じゃあ私に着いて来てねぇ」

 

俺は豊姫についていき、とある部屋の前に来た。中に入ると、前に目を手に入れた部屋だった。

 

豊姫「そこにある台に寝て頂戴ねぇ」

 

優「分かりました」スッ

 

俺は抵抗する事無く台の上へあがり、寝る。少し硬いだよなぁ…。

 

豊姫「じゃあ安全装置の取り外しをします。いいですか、これからは目を無暗に使ってはいけません。本来の力が発揮されるからです。もし使用法を間違えたら幻想郷の規模だけでは収まらず、地球にも被害が大きい事でしょう」

 

優「…気を付けます」

 

豊姫「じゃあいきますよ…」ピッ

 

 

『ウィィィン…!』

 

 

天井から下りてきた機械が俺の頭を固定し、起動する。数秒、右目を弄られると、機械は離れた。

 

豊姫「終わりよ、お疲れ様♪」

 

優「お疲れ様と言われましても寝ていただけですけどね…(何だろう、右目がぼや~として熱い…これが本来の力!俺の体と適合しているのが不思議なくらいだ)」

 

豊姫「あと、今日一日は私達の目が届く所で活動して。急に目が変化して貴方に命がかかるような事があったら大変ですから」

 

優「わかりました(子兎達は元気にしているかな…?はやく見てみたいな~!!)」

 

豊姫「あ!あと機能を追加しておいたわ。例えば…相手を見ただけでステータスを計測できたりとか」

 

優「ま、また増えたんですか?!え、えーと、計測!!」ギンッ

 

俺は豊姫を見る。すると横に何かの値が出てきた。

 

優「えーと…攻撃力1700、防御力1200、速さ200、HP4700000…これってめちゃくちゃ多いですけど、常人をどの基準で見ているんですか?」

 

豊姫「常人は攻撃力が5、防御力が2、速さが2、HPが100よ」

 

豊姫の値には突っ込まないでおこう…。ためしに自分を分裂させ、分裂した奴を見てみる。

 

優「えーと…攻撃力200、防御力50、速さ50、HP50000か…HPが何だコレ?!」

 

豊姫「すごいわね…驚く程、HP特化ねぇ…」

 

俺は取りあえず、計測機能を停止する。

 

優「なんか驚いちゃったけどまぁいいや。豊姫さん、子兎が見たいです!見せてくれませんか?!」

 

豊姫「ああ~あの子達ね!以前よりも可愛くなったわよ~!さらに大人しくなったの!」

 

優「元気な姿を見るのもいいけど、おしとやかな姿もいいですね~!でもそれはそれで寂しい感じがしますね…」

 

豊姫「私もなのよねぇ…大人しくなって、怪我する事は無くなったのだけど、それはそれで寂しいのよねぇ…」

 

俺と豊姫は少しの間、子兎の話をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~幻想郷、湖上空~

 

紫「いい?境界をいじったら、パッと行って、パッと盗って戻ってくるのよ!」

 

霊夢「いいからさっさと境界をいじりなさい」ゲジッ

 

紫「痛い?!何も蹴る事ないじゃない…。いくわよ、はっ!」ブゥン

 

 

『ピカッ!』

 

 

紫が能力を発動した瞬間、湖が光る。だが光は直ぐに収まり、目の前にあるのは水面に映った月だった。

 

紫「全員、突撃ぃぃぃ!!!」バッ

 

紫の叫びと共に、幻想郷の強者が次々と水面に映る月へ飛び込み、消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は優がまた月へ行きましたね。あの綿月姉妹…とんでもない物を解除し忘れていましたね。ふー、危ない危ない…。
そして、華仙が登場して来た時に、『師匠っていたんだ!』って思った人、私のオリジナルです。はい、二次創作です。原作には師匠はいませんので、ご注意を。(居なかったよね?!)
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!

〔優の顔を公開するか、しないかを決めるのは6月2日まで!!〕

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