中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
時が長い間止まっていた。
 ↓
咲夜と協力して時を動き出させた(今ココ!)



#115 突如襲い掛かる事態

~???~

 

龍神「ぬぅ…!!(こやつ…既に人間の力を軽く凌駕しておる…)」

 

悪「アハハハッ!!!凄い…どんどん力が湧き出てくるぞ!!」

 

龍神「お主は…何が目的なのだ!!」

 

悪「ふぅ…これぐらいでいいか…創造者、破壊者、後はお前達でやっとけ」

 

龍神「さっさと答えんかッ、『神雷』!!!」ピカッ

 

悪「おっと…」バンッ

 

龍神「な…?!(こやつ、儂の本気の一撃を弾きおった…?!)」

 

破壊者「流石に一発じゃあ弱める事が出来ないですよね…秘儀『壊拳乱舞』!」キュインッ

 

 

『ズドドドンッ!!!』

 

 

龍神「がっ…?!(ぐっ?!こやつも何て力だ…!儂の体が持たん!!)」

 

破壊者は、拳に能力の力を集め、その状態で龍神に連発で殴りかかる。その拳の威力は龍神を怯ませる程であった。

 

創造者「創造『恐怖の鳥籠』」ガンッ

 

龍神「ぐ、うぅ…?!(この感じ…儂を封印する気か?!じゃがこの程度の術式では――)」

 

創造者「創造『無限の闇』」ブワァ

 

龍神「な、何じゃ?!(この籠ごと儂を闇へと引きずり込む気か!?まずい、あの闇の空間に入ったら儂でも脱出できん…!!それだけは何としても回避せねば…!!)神そ―――」

 

破壊者「そぉら!!『二重の極み』」ズッドンッ

 

龍神「ぐおおっ?!」ギュンッ

 

 

『ズプンッ!』

 

 

悪「…あ、そういえば質問の答えをしていなかったな。俺の目的は…『破壊』だぁ!!」

 

龍神「き、貴様ァァァアアァァア!!!(くそう…儂はここまでか。届け、儂の力よ!あの外来人へ…!)」ズブブブ

 

龍神は闇の空間へと消えて、その場には3人が残った。

 

破壊者「殺しておいた方が良かったのでは?」

 

悪「いや、アイツを殺したらダメだ。もし殺したら幻想郷が不安定になって、一瞬でパーだ。俺が目指しているのはそうじゃない。この俺、自らの手で幻想郷を、この世界を壊さないと意味が無いんだ…!!」

 

創造者「現在、準備が着々と進行しており、遅くても2ヶ月後には完了します」

 

悪「フフ、そうか…!!」

 

破壊者「ですが、用意する物の中には奴らと交戦するのは確実という物も…」

 

悪「あぁ…そう言えばそんなのあったな…。よし、今のお前らだったら閻魔も楽勝だろう。彼岸へ行ってこい。俺は2ヶ所集めてくるから」

 

破壊者・創造者「わかりました!」

 

悪「そして気をつけろ、2人共…。この世界は簡単には潰せないぞ…」

 

破壊者「この世界は…?」

 

悪「…すまない、聞かなかった事にしてくれ。とにかく、用心しろという事だ」

 

創造者・破壊者「ハッ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~紅魔館~

 

レミリア「っ?!」ガタッ

 

咲夜「お嬢様?!どうかなされましたか?!」

 

レミリア「…運命を視たわ。…避ける事の出来ない運命を…。咲夜、今すぐ博麗神社へ行く準備をしなさい!!」

 

咲夜「畏まりました」パッ

 

レミリア「とんでもない事になったわ…もしかすると、幻想郷中で…!!」

 

レミリアはこの先の運命を視て、顔が青ざめていく。10分後、咲夜と共に高速で博麗神社へ向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

~永遠亭~

 

永琳「…(本来なら2ヶ月安静な筈の傷を、2日間で生活に支障が出ない程度にまで回復させている…)貴方、変な薬を盗んで飲んでいないかしら?」

 

優「んな事はしてません」キッパリ

 

永琳「はぁ…この回復力は何処から来ているのか…」

 

優「(時が止まった間でも回復させていたっていうのは、別に言わなくてもいいよな?)多分、霊力をいっぱい持っているからですよ」

 

永琳「へぇ…それはちょっと検証してみたいわね…」

 

優「止めてください」

 

永琳「ちょっとぐらい良いじゃない…」

 

優「さてと…もう俺は退院しても問題ないですよね?」

 

永琳「ええ。あまり体に負担をかけすぎると危険だけどね」

 

優「さてと…じゃあ久しぶりに幻想郷を回ってみようかな。永琳さん、治療有難うございました」キュイン

 

永琳「…なにも逃げるようにならなくてもいいじゃない…」

 

永琳は目の前から消えた優に向けてそう言った。

 

 

優「何かヤバい…!何か神社に行かないと落ち着かない…!!」ゴオオッ

 

優は超高速で博麗神社へと向かった。そうしないと何故かそわそわして落ち着かないのだ。

神社へ着くと、レミリアと咲夜と霊夢がいた。

 

 

優「あれ…今日中ですけどレミリアさん、大丈夫なんですか?」

 

レミリア「そんな事よりも大変な事が分かったのよ!!丁度、霊夢に話すところだったから優も聞いて頂戴!」

 

優「…!わかりました」

 

霊夢「手短にお願いね、さっさと昼寝したいから」

 

咲夜「霊夢、貴女ねぇ…!!」

 

優「咲夜さん、待ってください。今は取りあえずレミリアさんの話を聞きましょう」バッ

 

咲夜「えっ?ええ、優がそう言うなら…」

 

レミリア「静かになったわね?…私は、避けられる事が出来ない運命を視たわ。内容は…戦争だった」

 

優・霊夢・咲夜「?!」

 

レミリア「起こる時期はそう遠くない…大体1ヶ月~2ヶ月後の間で起こるわ」

 

霊夢「一体誰が敵なの?まぁ予想はついているけど」

 

レミリア「破壊者と創造者、そしてもう1人の優よ」

 

優「やっぱりか…。争いは何処で起きるんですか?」

 

レミリア「幻想郷の全各地…とでも言っておきましょうか」

 

優「はぁ…申し訳ないけど、これは幻想郷の強者全員で迎え撃たないと勝てそうにないかもな…」

 

霊夢「…(面倒臭いわね…どうしてこう平和に過ごせないのかしら?!)」

 

文「たたた、大変ですーー!!?」ギュンッ

 

どう対抗するか考えていると、文が空の彼方から勢いよく飛んでくる。

 

優「どうしたんですか?その様子からして何かあったのは間違いないですね?」

 

文「はいっ!現在、幻想郷各地で墓が掘り起こされ、遺骨などが無くなるという事態が起きているんです!!」

 

霊夢「墓を掘り起こす?何よ、死者でも生き返らせるつもりかしら?」

 

優「死者…生き返る…?!これも、やつら3人の仕業だ!!」

 

レミリア「どういう事?」

 

優「俺と戦った時、死者を蘇らせて無理矢理操り、戦闘のコマとして扱っていたんだ!!文さん、墓の中にはとてつもなく強い者の墓も荒らされていたんですか?!」

 

文「…我々を仕切る大天狗、初代様の墓を…掘り起こされていました…!!」

 

優「っ?!いきなりすぎるだろ…!!」

 

??「おーい、助けてくれー!!」

 

霊夢「もう、何よ今度は!!」

 

また叫び声が神社内に響く。叫び主は意外な者だった。

 

??「おっ!優もいるじゃん!」

 

優「こ、小町さん、どうしたんですか?!」

 

霊夢「怠け者が珍しい…貴女は一体何の用よ…」

 

神社へやって来たのは、小町だった。しかも所々怪我をしていて、背中には大怪我を負った女性を乗せていた。

 

小町「頼む、映姫様が腹を貫かれていて…!!」

 

優「取りあえず、その女性を寝かせて下さい!後は俺が何とかします!!」

 

小町「おお、頼むよ…!映姫様、少しだけ揺れますよ…っと!」スッ

 

女性「うっ…!」

 

小町が背負っていた、緑の髪の女性はその場に寝かせられる。腹には直径7cmもの穴が開いており、とても危険な状態だった。

 

優「【俺から半径3mは俺の空間だ】、時間よ戻れ!!」

 

 

『ズズズ…!』

 

 

女性の怪我はどんどん消えていき、やがて腹の穴も消えた。

 

霊夢「閻魔までも連れてきて…あっちは大丈夫なの?」

 

小町「大丈夫どころか、とんでもない事になった…!!何か創造者とか破壊者とかいう奴に占拠されちまったんだ!!映姫様は2人に簡単にやられて今に至るって訳だ…!」

 

???「お兄ちゃ~~ん!!」

 

霊夢「もぉ~~~!!今度は何よ?!(そしてお兄ちゃん?!)」

 

優「この声は…こいしさんですか?!」

 

こいし「地底にね、また優と全く同じ人が来て、勇義さんが追い払ったんだけど今度は白玉楼にいくって…」

 

優「クッソォォォ…あいつ等ぁぁ!!!」ギリッ

 

女性の傷が殆ど消えた時、優はすくっと立ち上がる。

 

霊夢「優…?」

 

優「霊夢!俺は白玉楼に行く!後から来てくれると有難い!」キュイン

 

霊夢「あっ?!ちょっと待って…もう、何なのよーー!!」バッ

 

霊夢も遅れてその場から旅立つ。すると、小町が背負っていた女性の目が開く。

 

女性「…こ、ここは…」ググッ

 

小町「(凄い、あの傷がもう綺麗さっぱりなくなってる…)映姫様、具合は?!」

 

女性「大丈夫です…。彼岸の方は…」

 

小町「…すいません、映姫様…!」

 

女性「!は、早く取り戻さないと…うっ!?」

 

小町「映姫様は休んでください!!」

 

 

 

 

 

 

~白玉楼~

 

悪「まぁ地底の方はこっそりやっておけばいいか。さて、人魂を回収するか…!」

 

妖夢「…あれ?優さんじゃないですか、どうしたんですか?」

 

悪「(!こいつまた勘違いしていやがる…!!そうだな、俺に背後を向けた瞬間に殺らせてもらうか…!)ああ、ちょっと幽々子さんに会いたくてね。案内をお願いしてもいいですか?」

 

妖夢「わかりました、こちらです!」クルッ

 

妖夢が背を向けた時、悪は手を伸ばす。だが、いきなり横から激しい衝撃が来て、悪が吹っ飛ばされる。

 

 

『ドンッ!!!』

 

 

悪「ぐううっ?!!」ヒュンッ

 

 

『ズガァァン!!!』

 

 

妖夢「えっ?!」

 

優「妖夢さん、大丈夫ですか?!」

 

妖夢「え、えぇ?!優さん?!えっ、さっきのは…」

 

悪「フハハ…アッハハハハ!!!凄いぞ、優!!この短時間でよくここまで対処できた!!」

 

優「一体お前は何をたくらんでいるんだ!!」

 

悪「どれ…手合せ願おうか!!」キュイン

 

妖夢「消えた―――」

 

 

『ガンッ!!!』ヒュォォォ

 

 

悪が消えた瞬間、優の拳と悪の拳がぶつかり合っていた。衝撃のぶつかり合いで、風が生まれ、音も生まれた。

 

悪「…!」ググッ

 

優「おい…地味に二重の極みを放ってんじゃねぇよ…極み流ししていなかったら俺の腕砕け散っていただろ…!!」ググッ

 

悪「よくあの一瞬で見抜いた!!誉めてやろう、だがな…」

 

優「黒符『月牙天衝』!!」ズドォン

 

 

『ズガァァン!!!』

 

 

優「ハァ…ハァ…!!」

 

悪「良い判断だ、あのタイミングで俺と距離を置かせたのは得策だ…!」

 

優「零距離の月牙天衝をくらって、無傷で怯みもしないなんてな」

 

悪「さて…もっと遊ぼうじゃないか…!!自分がどれだけ強いのか知りたいんだ…!!」

 

一触即発、優と悪がぶつかり合う――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は急展開、あの3人が活発に動き出しましたね。これから幻想郷はどうなるのか、また優と悪の戦いはどうなるのか、必見です!!
それでは短いですけど、今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!


(優の顔を公開するか、しないかを決めるのは6月2日まで!)

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