中学生が幻想入り?!   作:銀の鰹節

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前回のあらすじ
霊夢達が閉じ込められた
 ↓
夜になって優達が人里へ向かい始めた。



#106 次にお前は『~』と言う!!

~人里~

 

文「到着です!」スタッ

 

優「…(まだあの4人は仮想空間から逃げれていないのか…?)すいません、ちょっと一旦やらなきゃいけない事ができたので、待っててください。直ぐに終わりますから」

 

優はそう言って、魔法陣が展開されている所へ行き、魔法陣を解除する。

 

 

『ヴゥン』

 

 

神子・早苗・霊夢・魔理沙「えっ?」パッ

 

そして霊夢達が出てくるのだが、何故かみんなキョトンとしている。

 

優「あの~…もう1時間前には貴女達でも仮想空間から出られるようにはなっていたんですが…」

 

魔理沙「おいおい優ぅ~そりゃないぜ、今□ースが助かって○フィと一緒に戦っている所なんだからよー…」

 

早苗「優さん、今度はテレビをつけてください!」

 

優「…人間喰われている事件はどうなった?」

 

4人『あ』

 

俺が事件の事を言うまでどうやら忘れていたようだ。…頼むからしっかりしてくれ。

 

優「もう…犯人は分かった。後は公開するのみなんだ」

 

早苗「どうしてわかったんですか?もしかしてDNAを…」

 

優「早苗さん、すいませんけど幻想郷にないです、それ。俺はただ単に右目を使って過去を視ただけですよ」

 

魔理沙「おいおい…じゃあその右目は未来も視れるのか?」

 

優「はい、視れます。…話がそれてしまいましたね。貴女達にお願いがあるので聞いてもらえますか?」

 

神子「…内容による。あと私は貴方を信用していないから」

 

優「この人里に居る全ての人間を命蓮寺へ連れていってください」

 

霊夢「あそこには妖怪がいるわよ?」

 

優「この人里にいる妖怪も必要なんです。そして人を連れて行った時、貴女達は人々の護衛をお願いします」

 

霊夢「…わかったわ、やるわよ。みんな」

 

霊夢は3人を連れて人集めに行った。

 

優「すいません、お待たせしました」

 

はたて「大丈夫よ。あの子達にお願いしてくれたお蔭でかなりスムーズに動けるわ」

 

にとり「早く命蓮寺に行こう?」

 

優「はい」

 

文「あやっ?!あやややっ?!!」

 

優「どうしたんですか、文さん?」

 

文「…どうやら写真を忘れて来てしまったようです…」

 

はたて「あんた何をやっているのよ…」

 

文「すすす、すいません、10分程で取ってきます!!」バヒュン

 

文はその場から猛スピードで飛び立っていった。

 

優「さて、じゃあ俺達は先に命蓮寺へ行きましょうか」

 

俺達は命蓮寺へと歩いて行った。

 

 

 

 

~命蓮寺~

 

覇奈「!」フヨフヨ

 

星「すいません、手伝っちゃってもらって…」

 

覇奈「♪」

 

一輪「ねぇ、姐さんは何処にいる?!」ドタドタ

 

一輪が慌てて走って来た。

 

星「一体どうしたんですか?」

 

聖「慌ただしいですね…まさか結界が壊されましたか?」

 

一輪「あ、姐さん丁度いい所に!あの、優が来て『結界を解除してくれ』と言われたんですけど…」

 

聖「 ! わかりました、直ぐに解除します」

 

聖は門前へ向かい、結界を解除する。そして優から話を聞く。

 

聖「優さん、結界を解除しましたけど一体どんな意味が…」

 

優「この事件の犯人を見つける…というか捕まえる為です。後で人里に住んで居る人達全員が此処に来ます」

 

聖「?!ここには妖怪がたくさんいるのですよ?!」

 

優「大丈夫です、妖怪も、人も傷つけ合わないようにしますから」

 

優はそういって、強引に話を終わらせてしまった。だが、聖は何処となく優に安心感を抱いていた。

数分後、人々が命蓮寺へやって来た。優のお願いで、妖怪も全員、命蓮寺から出てきた。

 

優「…(文さんはまだか…)にとりさん、ライトアップお願いします!」

 

にとり「了解、我が河童の科学力は世界一ィィィ!!!」ピカッ

 

付近に設置された巨大なスポットに明かりがつき、ここ周辺が昼の様に明るくなる。

 

優「有難うございます。でもちょっと五月蠅いです…」

 

にとり「えへへ~、ちょっと言ってみたかっただけなの」

 

文「すいません、遅れました!」スタッ

 

優「間に合いましたね。…さて、皆さんお待たせしました!ここ連日、人が食い殺される事件知っていますよね?実は今回集まってもらったのが犯人を捕らえる為のものです!」

 

優がそう言うと、妖怪、人間の方でざわつく。

 

優「お静かに!!…もう単刀直入で言います」

 

辺りのざわつきがなくなり、物音ひとつ無くなる。そして辺りの空気が最高に静まった時、優の口は開いた。

 

優「犯人は貴方です、『人里防衛隊・隊長』さん!!!」

 

隊長「!??」

 

すると、凄い勢いで人里の人達から野次が飛んで来た。

 

人間1「おい、人間がやったって言うのか!!」

 

人間2「ふざけないで!隊長さんは私を助けてくれた事だってあるのよ!!」

 

隊長「そうだ、証拠も無いのに出鱈目を言うな!!」

 

優「証拠?証拠ならありますよ」

 

優がそう言った瞬間、人々は驚いて静かになった。

 

優「この写真…拡大したものです。この写真には何が写っていると思いますか?」

 

優は写真を人、妖怪に写真を見せる。そこの写真には隊長が人間を貪っている写真だった。

 

隊長「な、何だそれは!!全員信じるな!あれは妖怪が撮影した写真、イカサマをしている!!」

 

優「おぉっと…これだけじゃありません。にとりさん、お願いします!」

 

にとり「はーい」ポチッ

 

にとりはあるボタンを押す。すると辺りに、人の声が響く。

 

 

『ザザ…まだだ、まだ食べないと…フフフ、しかしこの歯応えは病み付きになるものだなぁ…ザ、ザザ…』

 

 

隊長「ぐ…?!これはおそらく奴が自演したやつだ!!騙されるな!」

 

優「…何の恨みあってかは知らないが…犯人は隊長さん、アンタだ」

 

隊長「私にだってアリバイはある!隊員と共に行動していたんだ!」

 

隊員「そうです、しっかりと俺達と隊長は同行していました!」

 

優「…隊長さん、貴方は超えてはいけない所をさらに超え、もう誰にも許されない事をしましたね!!」ズガンッ

 

隊員「ぐあっ?!」

 

優は隊員に向かって弾幕を放つ。隊員はその場にバタリと倒れる。だが、数秒後に普通に起き上がる。

 

隊員「う、うう…俺は一体何を…」

 

周りの人達「!!?」

 

神子「成程、隊員からも欲が感じられなかったのはこういう事でしたか。納得がいきますね」

 

隊長「ぐぬぬ…!!」

 

優「…次にお前は『き、貴様ら!俺に一体何をしたいんだ!!』と言う!!」

 

隊長「き、貴様ら!俺に一体何をしたいんだ!!…ハッ!」

 

優「もう貴方の考えは筒抜けなんですよ…!!それに写真ですけど、事実しか撮れませんから。まだ幻想郷にCGとか言う機能はありませんからね…」

 

隊長「ガアアア、クソッ!!先にお前を始末しておけばよかったよ…!」

 

優「言っておくが隊長さん、もう…お前は終わりだ」

 

隊長「は?何を言って…ん?」ガシッ

 

隊長は後ろから誰かに肩を掴まれた。隊長の後ろにはあの人が居た。

 

紫「はぁい♪八雲紫よ」

 

隊長「っ?!何故あんたが…」

 

紫「貴方は…力をつけすぎた。そして幻想郷のバランスを崩しかねない力を秘めているわね…。止めろと言っても貴方はおそらく止められないでしょうから、『地底』へ連れて行ってあげるわ♪」

 

隊長「ひっ?!や、止めろぉ…い、嫌だぁ行きたくねぇよ…!!」ググッ

 

紫「ダーメ。さ、思う存分地底で暴れなさい」

 

隊長「くそぉ…クソォォッ!!!!優ぅ、貴様は絶対に許さないぞぉ…!!呪い殺してやるぅぅ!!!」フォン

 

隊長はスキマの中へと消えていった。そしてそれと同時に紫も消えていった。

 

人間3「嘘だろ…隊長が犯人だったなんて…」

 

人間4「俺達は一体どうすれば…」

 

優「…人里の皆さん、どうしようか悩んでいるのなら俺に続いて行動してください」スッ

 

優は妖怪達の方へ向き直る。すると、膝を下す。

 

優「我々人間が、貴方様方を疑って、怪我をさせ、追い出し、暴言を吐いたりして…申し訳ございませんでした!!!」ガッ

 

優は勢いよく、頭を下げる。そう優は妖怪達に土下座をしたのだ。

 

人間1「お、おい優さん…?!」

 

優「土下座するんだ…!!少なくとも疑ってしまったのならするんだ…!!」

 

人間2「う…」

 

?「何じゃい、そこまで頭を下げるのが嫌か!」

 

その時、あの人の声が辺りに響く。

 

爺「フンッ!若造が…随分とかっけぇ事してくれるじゃねぇか…どれ、儂も疑っていたしのぉ…すまんかった!」ザッ

 

お爺さんも土下座をする。するとそれにつれて土下座をする人が増えてきた。

 

人間5「お、俺も!!申し訳ございませんでした!!」

 

人間6「疑ってすいませんでした!!」

 

このように人々は妖怪に土下座をしていき、やがては人々全員が土下座をしていた。

 

妖怪達『ざわざわざわ…』

 

妖怪達はその光景をみてどよめく。すると、聖が前に出てきた。

 

聖「妖怪の皆さん、許してあげませんか?これ程までに人々は私達に頭を下げているのですから」

 

妖怪1「…し、仕方ねぇな!許してやるよ、俺は…」

 

妖怪2「…私も。人間はあまり嫌いじゃないからね」

 

妖怪3「…チッ!わーったよ、許してやる」

 

そして妖怪達も許してくれた。その後、人里を挙げて『妖怪の皆さん、ごめんなさい祭り』が開かれた。そのお蔭で前よりも人と妖怪の距離が深まった。

祭りの時、俺は焼きそばの屋台の担当になった。

 

優「…何だろうな~これもう夏祭りに感じるのは気のせいだろうか?」ジュゥー

 

覇奈「!」フヨフヨ

 

そして独り言のようにそう呟いて、焼きそばを作り続けた。(意外と人気で完売できた…)

 

 

 

 

~地底~

 

隊長「グハハハッ!!あと、あともう少しの所でぇぇ!!妖怪共ぉぉ、私は人間も妖怪をも超越して、『復讐』をここに誓おう!!」ブシュゥア

 

妖怪J「うるせぇ。人間は黙って食われてろ」ブチィ

 

隊長「うぐぅわぁあ?!」

 

妖怪M(…何だ?コイツ、死にかけるどころか余計騒がしくなっている…明らかに人間が持つような生命力ではない…!!)

 

妖怪R「ん?お、おいその人間から離れろぉ!!黒いモヤが出てきているぞ?!!」

 

妖怪J「んあ?」

 

隊長「遅ぇよ…フン!!」ムキッ

 

 

『ベッキャァ!!』

 

 

妖怪J「あ…がぁ…」ベチャァ

 

妖怪R「ひ、ヒャアアッ?!コイツから漂うモヤがJを殺したぁぁ?!!」

 

妖怪M「に、逃げろ…こいつには関わるなと本能が囁いている!!俺達で敵う相手じゃない!!」ダッ

 

妖怪R「う、うわああっ?!!」ダッ

 

隊長「逃がす訳ねぇだろ…!!ハァア!!」ブワワッ

 

 

『ヒギャアアアァァ!!?!』

 

 

隊長「フフフ…力が溢れる!!…どうやら天は俺に復讐しろと言っているようだ…待ってろよ、優ぅ…!!」

 

 

 

 

 

 




この作品をご覧になってくれて有難うございます。銀の鰹節です。
今回は一気に話が進み、事件が解決しましたね。あ、優が妖怪に土下座をするのを勧めた為、妖怪からは和解人、人間からは謝罪人と言う呼び名が裏で着いたらしいです。優は…何なんでしょうね。
それでは今回はここまでにしたいと思います。
次回もゆっくりしていってね!

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