ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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今回はディアさん作ジゼル異世界出張日記~ハドラー子育て日記番外編~を元にしたコラボ小説です
元ネタであるディアさんからの許可はもらっております ありがとうございました


ハドラー子育て日記番外編 ジゼル異世界出張日記 魔竜王来訪

「だれだ こやつは?」

 

このコーセルテルに見慣れない女がいた

どうやら人化した竜のようだがこの里の竜ではない

他の竜の里から来た竜の可能性はあるがこの世界の竜種の特徴とはどこか違う

しかもかなりの強さを感じる

今は意識がないようだがこれほどの猛者がこの里に

誰にも気づかれずにいるとはただ事ではないぞ

 

『私たちの世界の竜に近いようですね

・・・というより』

 

ああ・・・ オレの隣に立つ我が娘であり補佐竜のジゼルにどこか似ている

そしてその手にはオレの日記帳と同じものがある

オレの日記帳はここにある以上 こやつが盗み出したものではないようだが

いったいどういうことだ?

 

「ジゼル こやつを家に入れておけ

目が覚めれば事情を聞く マシェルたちに伝えるのはそのあとでいい」

 

[はい!ハドラー様♡]

 

ジゼルが謎の女を家に寝かしつけて間もなく

 

⁅ここは・・・・・・⁆

 

目を覚ましたようだ

 

「気がついたか」

 

辺りを見渡す女に声をかけた

 

⁅ハドラー様・・・・・・⁆

 

!?聞き覚えがあるような声で謎の女がオレの名をよんできた

 

ーーーーーーーーー

 

謎の女が言うには 異世界からやってきた「魔竜王」の地位にあり

「俺の妻」で名を「ジゼル」というらしい

・・・どういうことだ?

 

『以前私たちも迷い込んだことがありますが

平行世界(パラレルワールド)ということでしょう』

 

ああ フレイザードが生きていたりラーゼルが生まれていた

あるはずのないバルジ塔のあったあの世界や

なぜかバーン様が二人いたり ダイが敗北した世界

などのようなものか

 

『そうです おそらくそういった世界かそれに近い世界の出身でしょう

なぜここにいるのかはわかりませんが あの手に持った日記帳がカギかもしれません』

 

事態を呑み込めたのか頭を抱えるジゼル(大)に この世界のことを伝えたところ

当面は祖父の名であるボリクスを名乗りオレの監視下につくことにしたようだ

 

ーーーーーーーーーーー

 

その後しばらくボリクスの様子をみていたが

魔竜王を名乗るにふさわしい力と威容を確認し

オレのメイドを務めていたという家事能力は

コーセルテル一であるマシェルすら瞠目するほどだった

 

『しかし マシェルのあの態度は珍しいですね』

 

あの小竜バカなりにボリクスを警戒しているのだろう

小竜たちを守るためにな

 

そしてオレはボリクスとともに台所に立ち小竜たちの菓子を黙々と作っていたが

そんなオレ達の元にジゼル(小)が駆け寄ってきた

 

⁅ハドラー殿、私に考えがありますから私に任せてくれませんか?⁆

 

「・・・・・・わかった」

 

オレはクッキーを作りながらボリクスとオレの娘

二人のジゼルの話し声を聞いていた

 

[ボリクスさんどんなプリンを作るの?

プリプリ?ふわとろ?クリーミー?焼き?アイス?]

 

⁅えーっと 思ったより色々知ってるのね⁆

 

[ハドラー様が色々試して作ってくださるから

みんな大好き♡」

 

⁅あらあら ハドラー殿に愛されてるのね⁆

 

別にそういうわけではない コーセルテルで使う材料にはかなりの制限がある

同じものを作り続けるよりも工夫を重ねた方が経験がつめるからに過ぎん

 

『・・・プリンの工夫が特に多いですよね?』

 

⁅ジゼルちゃん プリン好きなの?⁆

 

[はい!私は元々プリンの材料の卵だったから]

 

⁅ええ!?ちょっと!?それについて詳しく!!⁆

 

[ハドラー様がプリンを作ろうとして卵を割ろうとしたときに地震がおきて

月の精霊で活性化したお母様が・・・]

 

⁅おかあさま!!!???

そんな まさか? ハッそうか!

ジゼルちゃんはフレちゃん達のような禁呪法で生まれた子じゃない子竜!

ということは・・・母体となる 女の存在が・・・

ジゼルちゃんが私の異世界同位体であるとすれば・・・他に!⁆

 

  ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 

ボリクスの魔法力が高まっていく・・・!

なんという力だ 魔法力だけならオレよりも強いかもしれぬ

やはりまだまだ底を見せてはいなかったか!

上には上がいる ということか

 

『あの・・・なぜか寒気がするのですが・・・』

 

オレもだ

 

    タラ・・・ 

 

慌ててハナミズを拭いボリクスを注視する

 

⁅ジゼルちゃん!その【お母様】について詳しく!!!!⁆

 

あまり関わりたくない話題だがこの魔力の高まりは流石にまずい

 

[お母様はハドラー様の心の中にいるよ]

 

⁅え!? そうなの・・・ えーっと わかったわ⁆

 

     スー・・・

 

『ジゼル!ありがとうございます!プレッシャーが消えました』

 

ボリクスの魔力がおさまりオレの中の聖母竜も落ち着いた

ジゼルの生母とも言える聖母竜はオレの心臓の一つに住み込み

オレと意識や感覚を共有しているのだが

ボリクスはどうやら何か勘違いをしているようで追及をやめた

まあこれについては放っておこう

 

[ボリクスさん フレちゃんって?]

 

⁅フレちゃんは私とハ、旦那様の最初の子でね!

お兄ちゃんぶって弟妹を構いたがるのが可愛くって!⁆

 

ダブルジゼルは先ほどの魔力の暴走などなかったかのように

和気藹々とプリン作りにもどっていった

平行世界のジゼルか・・・たしかに面影はある

雷竜という竜種はコーセルテルにはなくオレのジゼルも火竜の変種?

と思っていたが案外雷竜だったのかもしれんな

 

『正直いまだによくわかってませんよね

まあ 私と雷竜ボリクスは直接関係ないのですから

うちのジゼルが雷竜とも言い切れません』

 

⁅ジゼルちゃん ハドラー殿は好き?⁆

 

[大好き♡

いつかハドラー様に勝ってお嫁さんになる!!]

 

⁅やっぱり!

それじゃあ いっぱい食べて 強くならないとね!!⁆

 

ジゼル同士すっかり意気投合したようだ

 

『めでたしめでたし ですね』




今日8月7日は鼻の日 そして水曜日 つまりハナミズの日 といえばハドラー様
という失礼な連想から前から書きたかったコラボ小説を急遽書き上げたウジョーです

ギリギリ間に合いました

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