ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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女子プロレス編 デビュー戦に限り地の文はハドラーの台詞ではなく
リングアナウンサーの台詞になっております


女子プロレス編 デビュー戦 前編

      \\\\\\ワー ワー//////

 

さあ お待たせしました

東女興行第一試合がはじまります

赤コーナーではミス・十両とその弟子ポジティブファイター染宮一二三(そのみやうたたね)が既にリングインして

青コーナーから注目のルーキー登場を堂々と待ち受けております

 

    \\\\\\オー! オー!//////

 

あーーーっと 青コーナー側の入り口から歓声があがった!!

選手入じょ・・・

 

[火竜変化呪文(ドラゴラム)!!]

 

      ドオオオオオオン

 

なんとドラゴンです 身長4mはありそうな大きなドラゴンがこの東京に出現!

戦いのワンダーランドが剣と魔法のファンタジーワールドになってしまったのか!?

 

〔いくよジゼル!〕

 

その背中にはサンデーモーニングのメアリ・ノートンだ!!

闘うヒロインはついにドラゴンライダーにクラスチェンジしたのか!?

 

[どうせならDQ(ドラクエ)っぽく転職って言ってほしいな]

 

あーーっと とんだ!!

その黒い翼を羽ばたかせ 悠然とリングに・・・

いえ!?方向をかえた!?なんとむかう先は客席、いえこの放送席だーー!!!!

 

    グオオオオ

 

[グワァァーーーーッ!!]

 

     ガシィ!!

 

「かわらんな・・・

だが、今日の相手はオレではない フン!」

      

     ブォオン!!!

  

なんとドラゴンをアイアンクロー投げー!!

リングに直接放り込んだーーー!!!

 

    シュゥゥゥーーーーーッ  

               ド ドン!!

 

あーーっと ドラゴンが姿を消し

リング上には十両、染宮、メアリ、そして少女ジゼルの4人が揃ったーーー!!!

 

「ジゼルとメアリは既に倒れているがな」

 

『私 犯人を知っています ハドラー、という名前ですよ』

 

「まあたしかにオレが放り投げたせいだが」

 

[回復呪文(ベホイミ)・・・・・・]

 

     パアア・・・・・・

 

〔ふっかぁーーーーつ!〕

 

     パアア・・・・・・

 

[久しぶりのハドラー様とのふれあい

これでたたかえる・・・!]

 

さあ注目の第一試合はタッグマッチ

チャンコ部屋の親方であり元女帝直下ミス十両! そして

アメリカ帰り後チャンコ部屋に入門した染宮との師弟タッグに対し

元ヤングドラゴンであり名タッグ・ライオットのひとりメアリと

今日がデビュー戦いきなりドラゴンの姿で湧かせたジゼルのダブルドラゴンの

注目の一戦が今!はじまろうとしております!

 

こちら放送席 リングアナウンサーは私、吉貝

特別解説者に超人レスラーとして先日レジェンド、

キン肉マン・ジェロニモ組をくだす鮮烈なデビューを果たした魔王であり

ジゼルの実の父親であるハドラーさんをお迎えしております

 

「人間の勇者に敗れて魔王休業中のハドラーだ

勇者ブラッディ井上の古巣で娘のデビュー戦を特等席で見れて感謝する」

 

さてハドラーさん 今日がデビュー戦のジゼルについてですが

それを誰よりも知っている立場であるお父さんのハドラーさんに色々解説していただきます

 

「よかろう」

 

まずは入場のときいきなりドラゴンに変身して飛んでいましたがあれは一体?

 

「あれは火竜であるジゼルの本来の姿 元竜ともいう

あの大きさの姿では不便なため術によって今の人間の少女の姿になっているのだ

今の姿では肉体能力もほぼ人間とかわらん

火の耐性をもち竜術、お前たちから見れば魔法として

竜の力を使うことはできるがな

今 リング上で回復呪文を使いオレが投げたダメージを回復してみせたのがその一端だ」

 

なんと魔法を使えるのですか!?

あの低学年ぐらいの小学生の少女に見える姿も魔法によるものなら

本来の年齢はもっと上、ということでしょうか?

 

「年齢は、たしか東女に預けた時点で5歳くらいだったはずだ

あれから1年以上たって6、7歳ぐらいか

竜は誕生日を祝う習慣があまりないから曖昧だが」

 

ではほとんど見た目通りということでしょうか

 

「いや竜の成長は人間とは違う

心の成長や環境に伴い 見た目も大きく変わる

実際にジゼルは東女に預ける前と体つきはまったく変わってない」

 

1年以上たっても成長していないと

 

「きっかけ次第で大きく変わる可能性はある

東女での修行で実力は確実についたはずだ

この試合で化けるかもしれんぞ」

 

試合中に急成長したらバトルコスチュームがきつくなるのでは?

 

「あれは竜族用にオレが作った特注品だ

竜の姿になっても破れることなく普通に着ているだろう」

 

なんとあの料理用エプロンを着けたメイドさんのような衣装がハドラーさんの手作りですか!?

 

「なぜかあいつはエプロンタイプの装備と相性がいい

レースとフリルが多めの色違いも作ってあるが」

 

『それは次の楽しみにとっておきましょう』

 

それではハドラーさん今日の対戦相手のチャンコ部屋師弟コンビですが

タッグパートナーが今も急成長中のメアリとはいえ

レスラーとしてのキャリア、実力はかなり高く厳しいものがあります

この組み合わせは こちらに入った情報によるとジゼルが東女に入団する際に

[ミス十両に勝てるくらい強くなりたい]と発言し

それを聞いたミス十両が、

〔それは光栄 準備ができたらいつでも胸を貸すでゴワス〕

と返したことから因縁が生まれたとのことです

 

「ジゼルの最終目標はオレに勝つことだ

だから小さな体で 大きくて強い相手と堂々と戦ったメアリに憧れプロレスを学んだ

東女ではそのわかりやすい目標としてあのミス十両を選んだのだろう」

 

ハドラーさんから見てリング上レスラーはどう見ますか?

 

「一番強いのはミス十両、オレの知るレスラーのイメージ通り

恵まれた体格と確かな技術を持った武闘家だろう

その次にメアリ 以前見たタッグタイトル奪取の試合から

更にレベルアップしたようだな

やや下がって染宮 動きは悪くなく度胸もあるようだ

竜の姿のジゼルをリングに放り込んだときも

わーわー言いながらも リングから逃げず目もそらさなかった

そこから大きく落ちてジゼル、といったところだろう」

 

なるほど おそらく私や会場のお客さんと同じような認識ですね

ですがジゼルには魔法があります

おそらく反則扱いとなり5カウントをとられるでしょうが

実力の不利を補うことができるのではないでしょうか?

 

「入場時の変身と回復でかなりの魔法力を使っている

入団前のジゼルであればもう休眠状態になるほど消費だ

体力と違い魔法力は回復しづらい 精々あと一回か二回程度

使いどころがあればいいがな

レスラー同士のぶつかり合いで互いがどうレベルアップするかが

勝負の鍵、となるだろう

その意味ではジゼルはもちろんだが 染宮が鍵を握っていると言える」

 

ありがとうございます!

さあそれではいよいよゴングです!!

 

     カーーーーーン!!!

 

さあ 最初に向かい合うのは染宮とジゼル!

ハドラーさんが勝負の鍵を握るといった二人が早速激突です!

 

      ガチィ・・・!!

 

ああっと まずは互いに力比べだ

染宮小さすぎるジゼルに対し いかにも組みづらそうだ

染宮の身長は154㎝と、けして女子プロレスラーとして大きい方ではないですが

対するジゼルは110㎝と団体最小この身長差はどうでしょうかハドラーさん

 

「オレにも経験があるが小さい相手はやりにくい

それでいてパワー差がなければ余計にやりにくくなるが・・・」

 

     ググ  グググ・・・

 

ああっとやはり染宮が押してきた!

やはり力比べでは分が悪いのかジゼルがマットに押し込まれていく!

 

   ジッ・・・

 

〔あっつ!!〕

 

あっと染宮がひるんだか!?

ジゼルが体勢を立て直して足をひっかけにいった!

 

「今のはジゼルの異常発熱体質だ

ほぼ無意識の発熱ではヤケドにもならんだろうが

不意をつく程度の効果あったようだ」

 

小さな体をたくみに使い染宮の足を取ってダウンを奪った

そこへジャンプ!

染宮のボディにヒップドロップだ!

 

    ボスン!

 

さらにもう一度ジャンプ

 

〔なんの!!〕

 

     バシィ!!

 

染宮ブリッジで跳ね返した!!

 

やはり軽かったか ジゼルはそのままゴロゴロ転がって距離をとった

その先は青コーナー いったんメアリと交代(タッチ)か!?

 

〔そうはいかないよ!〕

 

染宮立ち上がってダッシュ そのままジゼルにタックルにいったー!

 

〔ジゼルよけてーーー!〕

 

ジゼルジャンプ一番とんだーーー!!

低い体勢となった染宮を飛び越え後ろをとった!!

 

〔いまだジゼル!キックだ!〕

 

[まわしげり!!]

 

     ドゲシ!!

 

〔うわ!!?〕

 

染宮の脇腹に鋭い蹴りが入った!!

たまらずうずくまる染宮!!

 

〔チャンス!〕

 

ここで青コーナーのメアリが飛び出してきた!!

 

     ドコドコドコドコドコ!!

 

二人がかりで染宮の背中にタイコ打ちの連打だー!!

会場にcz

打撃音の演奏が鳴り響くー!!

さあ演奏を終えてコーナーにもどったメアリにタッチにいくジゼル!

 

     パン!

 

ここで交代して再びリングに入ったメアリを染宮がすぐにつかまえ・・・

 

     ブワア!!

 

いきなりジャーマンスープレックスだー!!!

 

     ドシーン!

 

さらに体勢をかえて、なんともう一度・・・

ジャーマンスープレックスだ!!!

 

    ドシーーン!!

 

そのまま抑え込んだ!!

 

   (ワン)

 

   バッ!!

 

カウント1でふりほどき すぐに立ちあがった!

 

〔いてて・・・〕

 

メアリ 頭をおさえながら距離をとった 青コーナーを離れ・・・

その先はミス十両の立つ赤コーナーだー!

 

〔あ、しまった!?〕

 

   グイ!

 

十両 腕を伸ばし メアリをつかんだ!

 

〔師匠そのまま! いくぞ メアリ!!〕

 

動きの止まったメアリに染宮のドロップキックが炸裂ー!!

 

      ドーーン!

 

〔ぐぅわ!!!〕

 

メアリが赤コーナーと染宮のサンドイッチだーー!

これは効いているぞー!!

 

        パン!

 

ここで染宮から十両へタッチ!

十両、メアリをかついでゆっくりとリング中央へ

そして渾身の・・・ボディスラムだ!!!

 

   ズドォーーーーーーーーン!!!

 

リングがゆれます!!

メアリがあおむけでリング中央で大の字になって動きません!!!!

 

十両おさえこんだ!

 

レフェリーがカウントを・・・

あっとジゼルがすかさず飛び出してきた!

 

[メアリー!!]

 

十両へドロップキック!!

 

    ボン!

 

あっさり弾かれた!!

 

(ワン)

 

「軽すぎるな あれでは効果がない」

 

『ええ!?そんな!?』

 

ジゼル体勢を立て直し今度はロープへ走った!!

 

(トゥー)!!

 

   グゥイィーーーン

 

ロープの反動を利用して跳んだーー!!

 

[とびひざげり(ドラゴンカッター)!!!]

 

     ドゴォン!!!

 

「ほう!」

 

ジゼルのドラゴンカッターがカウント2.5でついに十両を突き飛ばしたーー!!

すぐさま立ち上がったメアリ!

十両のバックをとった!!

 

〔うぉりゃあああああ!!!〕

 

なんとそのままジャーマンスープレックスだー!!!

155㎝ジュニア級のメアリが!

169㎝スーパーヘビー級の十両を豪快に投げた!!!

 

     ドズォオオオオンン!!!!

 

ボディスラム以上の衝撃だーーー!!!

 

 \\\\\\おおおーーーーー!!//////

 

会場も湧きます!!

しかしメアリもダメージが大きい!

フラフラしながら青コーナーへもどりジゼルとタッチだ!!

 

      パン!

 

ジゼルが再びリングイン そして十両もゆっくりと立ち上がります

見上げるジゼル 見下ろす十両

身長差は69㎝!体重はおそらく3倍以上!!

デビュー戦で挑むにはあまりにも大きな相手!!!

 

「だがこれがジゼルの選んだ道」

 

『私たちには見守ることしかできないのですね・・・』




うっかり投稿場所を間違えたウジョーです

リング☆ドリームサービス終了までに投稿しようとし編集中に寝落ちして
焦って投稿したら気づきませんでした しかも前編だけ

まあもう焦っても仕方ないのでここからマイペースで・・・

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