ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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神奈川県川崎市 前編

神奈川県川崎市 首都でもないこの地で善と悪の壮絶な戦いが始まろうとしていた

 

【オラッ!!】

 

  バキ!  ドカ!!  ゴリ!!! ミシ! ガン!!

 

もうおわった・・・

 

「・・・できるなあやつ」

 

[あ 負けた方が正座してる]

 

太陽の気配がする赤い仮面の男に対して・・・

指揮官らしき兜の男とその配下らしきミイラ男にエリミネーターが一人ずつ

もう一段弱そうなのが二人の計五人があっという間にのされた挙句

正座して説教されていた

 

【・・・てめえら秋の味覚で太ったのがようやく戻ったとか言って

散々対決に誘っといてこのザマじゃねえか!ああん!!】

 

〈でもレッドさん誘ってもなかなか来てくれなかったじゃないですか・・・〉

 

【うるせえ!!! ・・・あん?なに見てんだおっさん?

てめえも人間じゃなさそうだな フロシャイムの怪人か?】

 

赤い仮面の男がオレに気付いて声をかけてきた

どうやらまだ闘気がおさまっていないようだ ・・・面白い

 

「フロシャイムという名前に心当たりはないが

怪人とは言い得て妙だな オレの名はハドラー

いい機会だ このオレが遊んでやろう・・・」

 

聖人どものところでの修羅場で体が固まっていたところだ

こやつなら・・・

ジゼルに下がるよう指示し仮面の男に近づいていく

 

【へっ おもしれえ 相手してもらおうじゃねえか!】

 

〈ああっ レッドさん!?〉

 

レッドとやらが殴りかかってきたが・・・

 

      ガシッ!

 

「なかなかの攻撃力だな・・・」

 

【なにい?!】

 

大振りの拳をうけとめた

さて守備力はどの程度か・・・ 次はオレの攻撃

 

    ガガガガガ!!!!!

 

〈ああっ! レッドさんの顔面に五発も?!〉

 

ほう見えたか やはりあの指揮官の怪人もけっして弱くはなさそうだ

だがそれよりもこの手ごたえ・・・

 

【ってめぇ~ やるじゃねえか・・・】

 

         プ プ プ 

 

〔あ、ウサ? いま支部にいるやつら全員すぐによんでこいよ!

まアじおんもしれーもんが見られっからダッシュなダッシュ!〕

 

ミイラおとこが仲間を呼んでいるようだ

 

「つづけるか?レッドとやら」

 

【あったりめえだろうがよ!!】

 

 ブオッ  フワッ

    どがっ!!

 

ヒザを狙ったケリがきたが軽くよけ体勢を崩した背中に一撃を入れた

 

「フッ! バカめ!!」

 

[ハドラーさまかっこいい!!]

 

ジゼルからの声援に適当にこたえつつレッドに注視する

仮面の奥の瞳・・・は見えないが太陽の気配は殴るたびに強くなっている

 

「・・・まだ力を秘めているな 一度仕切りなおしだ

どうせならベストのおまえを叩き潰してやろう」

 

人間にしては強靭な肉体だが 仮面に比べて体の装備品が貧弱すぎる

おそらくこの怪人たち相手なら不要と準備もなく闘いに赴いたのだろう

 

【・・・後悔すんじゃねえぞ オレはまだ負けてねえからな

逃げんなよコラ!!】

 

[あ にげた]

 

「いや まだやつも言ったとおり決着はついてない

あくまで仕切りなおしだ 互いに」

 

[あ そうだ ・・・いたいのいたいのとんでいけーー

いたいのいたいのとんでいけー!]

 

ジゼルがまだ正座をしていた怪人たちに痛みをけす術をつかっていた

 

〈うわあ ありがとう!! すっかり痛みがなくなったよ〉

 

[ハドラーさまの補佐竜のジゼルともうします]

 

「オレの娘だ そしてオレはハドラー まあ怪人と言ってもいい

おまえたちは?」

 

〈あ! 申し遅れました 私フロシャイム川崎支部のヴァンプ将軍

こちらは部下たちの・・・〉

 

〔メダリオっす! いや~ハドラーさんレベルたっけえっすね〕

 

〔カーメンマンです! レッドがボコボコにされるのはじめて見ました

すっげえスッキリしました!!〕

 

〔キー! 僕は戦闘員1号です〕

 

〔キー! ボクハ2号デース〕

 

〈先ほどまでハドラーさんと戦っていたのは

川崎市の平和を守るヒーローのサンレッド

レッドさんと私達は宿命のライバルなんです〉

 

ほう・・・

 

『あなたとアバンとの関係みたいですね』

 

「それは悪いことをしたな やつはまだまだ強くなるぞ」

 

〈ええ それは知ってます

レッドさんがあの程度じゃないってことは痛いほどに

ハドラーさんこそ気をつけてくださいね〉

 

〔レッドのやつ ああなったらいつもよりタチが悪いっすからね〕

 

「それは楽しみだ・・・」

 

ニヤリと笑うオレにジゼルが期待に輝かせた目を向けていると・・・

 

(ヴァンプさま~! メダリオ カーメンマン なにがあったの~!!)

 

〔おお アニマルソルジャー勢ぞろいじゃねえか!

おもしれえのはこれからこれから!〕

 

[ハドラーさまハドラーさま!

しゃべるウサギとネコとトリにイヌのぬいぐるみが

とっとこ歩いてきましたよ!!]

 

『ジゼルがさっきよりも目を輝かせてますね

かわいい・・・!』

 

「・・・・・・あれもおまえたちの仲間か?」

 

〈はい我が川崎支部のぬいぐるみ型怪人で構成されたアニマルソルジャー

ウサコッツ デビルネコ Pちゃん・改 ヘルウルフです〉

 

「・・・・・・そうか」

 

まあ見た目に反して強いのかもしれんが・・・

 

【悪の怪人ハドラー!!

この天体戦士サンレッドが決着をつけにきたぞ!!!】

 

サンレッドが赤い仮面と揃いの服を装備してやってきた

 

〔おお レッドのバトルスーツだ レアだレア!〕

 

(レッドどうしたの?ハドラーって?)

 

〔いいから見てろってウサ〕

 

神奈川県川崎市溝の口の公園を舞台に

正義と悪のたたかいが再びはじまろうとしていた・・・!!!

 




ハロウィンに間に合わせたかったけどまたも予定以上に話が膨らんでしまったウジョーです。
ここならハロウィン関係なくハドラー様たちが素顔でも特に問題ない気がするフロシャイムの影響力・・・世界征服が進んでる?

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