ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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超人一等祭 九本目 ジゼルのお祭堪能記 1

〔お待たせしました 牛丼です〕

 

{おわ~~~ こらまたうんまそうな!!}

(あ!大王さま!ダメですよそのまま食べちゃ!!

胃潰瘍なんですから 柔らかくしたものでないと!

大体 ぼくたちはまだ注文してないでしょ!)

 

{ミートしゃん なんもそんなおかたいこと

言わなくたってええやねん}

 

(そうはいきません!

大王さまはもうキン肉星の大王なんですよ!

それにⅡ世が旅立っている今!

さらに責任重大なんですから!!)

 

{いや~~ すまんの~ミート~

やっぱりミートに怒鳴られると青春の日々がよみがえるのう~っ

しかし・・・ 牛丼ツユギリ特盛で食べたかったのう}

 

『おじいさんと孫にも見えますが・・・』

 

「あれもまた主従の形のひとつだ」

 

(すみません なにか牛肉をつかった消化にいいものを

お願いできますか?)

 

〔はい お任せください

ハドラーさん ヒレ肉を使わせてもらっても?〕

 

「好きに使え ジゼルよく見ておけ」

 

(ありがとうございます ごちそうになります!)

 

{いや~ スマンのう ワシらまでご相伴になって}

 

ミートとキン肉マンが礼を言ってくるが

 

「礼ならバッファローマンに言え

この牛肉はやつから渡されただけだ」

 

{バッファローマンからか あいつは今どうしとるんだ?}

 

【あいつは兵庫地区を任せている

東女出身のレスラー バッファロー北村を

ゲストに呼んでいたんだが・・・

お互いにファンだというから祭の案内も頼んだら

すっかり意気投合してコンビを結成したと聞いておる】

 

(そうなんですか)

 

{あいつは豪放磊落を売りにしとるくせに

1人ぼっちが大嫌いな淋しんぼうだからのう

いっそそのまま結婚してしまえばええのに・・・}

 

(バッファローマンさんって独身でしたっけ?)

 

キン肉マンたちの会話が弾んでいるがオレは

大将の手元から目を離さない

ヒレ肉・・・ 脂身の少ない部位をどう使うのか

 

{おお たのしみだの~

うちのカミさんはおかゆやミキサーにかけた牛丼くらいしか

食べさせてくれんのじゃ・・・

ミキサーにはちょっとトラウマがあるんじゃがのう}

 

(大王さまはもういくつか歯も抜けてらっしゃいますから

でも昔からあんまりよく噛んでなかったような?)

 

〔ふ~ん やっぱり牛丼は飲み物なのかな?

東女でも げんかつぎに牛丼を飲む っていうのが

流行ったことがあってね〕

 

(え できるんですか!? メアリさんも!?)

 

〔ボクには難しいけど・・・

ソニックさんとかKATONさんとかできる人はいるよ

そういう人たちと戦う前に その域に行こう!とか

飲み干してやろう!っていう げんかつぎなんだ〕

 

{おお~ それは粋だのう}

 

〔〔東京女子プロレスおそるべし・・・〕〕

 

[これを・・・飲む・・・・・・]

 

『ジゼルが牛丼を前に固まっていますね』

 

「大将を見ろと言ったのだが

やれやれ・・・ まあいいか 熱いうちに食え

ところでジゼルよ 祭はどうだった?

ストロングマンたちと回ったのだろう」

 

[ハイ! いただきます!

ハドラーさま♡

そうですね 色々ありましたけど・・・

一番すごかったのが京都の・・・]

 

ストロングマンやメアリたちも加わり

ジゼルの報告は興味深いものだった

 

・・・やはり話題の中心はリングだった

京都の会場のひとつ

メアリがどうしても見たい催し物があるということで

皆で向かったリング上では胴着を着た男による

魚の解体や 頭突きによる瓦割り

刀による居合い術といった演武が行われていた

 

"セガサターン、シロ!!!"

 

〔うわあ すごい!!あれがニッポンの武道家!〕

 

[武道家?武闘家じゃなくて?]

 

〔〔おお あの石頭 なんか他人の気がしないな〕〕

 

〔〔〔やっぱり頭をつかうといえば頭突きだよな〕〕〕

 

〔ああいうパフォーマンスって

プロレスでもたまにあるんだよね

ボクもやってみようかな

そうだ 後でサインもらえないかなあ・・・

って あっ!?あそこ!!!!〕

 

メアリの指さした先にいた人たちの会話を

声を聞きこえやすくする竜術で聞いてみると

 

〈なあ 光太郎 あの人って

本郷さんじゃないのか?〉

 

〈たしかに先輩に顔も声も似てるが・・・

ちょっとトシいってるし他人の空似じゃないか?〉

 

〈そういえばサグ市にも本郷さんそっくりの

刑事さんがいましたね〉

 

〈ふむ どうだろうか・・・〉

 

・・・

 

〔うわあ あのリングに近い席にいる人たちって・・・

もしかして本物?

ちょっと近づいて確認してみようかな

ジゼルも来る?サインもらえるかも

っていうか 絶対ほしい!!

あ パパたちはダメだよ 大きすぎて

こっそりできないから〕

 

[気配を散らす竜術もあるよ]

 

〔ナイスジゼル!よしレッツゴー!〕

 

・・・

 

〈それよりも あまり遊んでもいられないぞ

ぼくたちには・・・〉

 

"ッ!!

遊んでもいられない・・・・・・?

そこの君!もう一度言ってみろッ!"

 

〈ええっ!?

いや ぼくたちはゼウスとして

遊んでもいられないと・・・〉

 

"なげかわしいッ!

ヒーローの諸君が真面目に遊ばぬとは・・・!

子供たちの未来を!夢を守る君たちがそんなことでどうする!!

これは体で覚えさせるしかないようだ!

さあ!!リングに上がりたまえ!!"

 

〈へへっ そういうことならオレがいくぜ!〉

 

〈光太郎!?〉

 

1人の若者がリングに上がった

 

〈一応自己紹介しとこうか・・・

オレの名は南光太郎 ハンサムな好青年さ

名前を聞かせてくれませんかね?〉

 

"せがた・・・

己を愛し、己を信じ、己に勝つ

遊びの道を極め、頂点に達した男

それが俺だ

それが・・・せがた三四郎なのだ!"

 

〈へえ・・・さて いくぜ せがたさんよ!!〉

 

"トリャーーーー!!"

 

   ブン!    ドシン!!

 

〈ぐわ!!〉

 

〔うわ 背負い投げが決まった!!〕

 

〈光太郎さんがあっさりやられた!?〉

 

"光太郎君 君の力はそんなものではないだろう

真剣にかかってきたまえ そう命をかけて!!

その腰のベルトの誇りにかけて!!!"

 

〈これのことを知ってるとは

本当に本郷先輩なのか?〉

 

"その答えは、君たち自身が見つけるのだ"

 

〈へん・・・しん!!!〉

 

〔うわあああ!!本物だあ!!!!!〕

 

[・・・黒いバッタの怪人?]

 

〈愛と正義の戦士 仮面ライダーブラックとは

オレのことさ!!〉

 

〈光太郎さん!せがたさんが本郷さんなら・・・!〉

 

"それでいい いくぞ!!"

 

〈変身しないのかよ!?

だが手加減しないぜ ライダーパンチ!〉

 

〈でやあっ!!〉

 

     ガチィ!!

 

〈ザクを一撃で倒すライダーパンチを素手で止めた!?〉

 

"そおうりゃあ!!!"

 

〈ライダーキック!!〉

 

    ズガン!!!

 

空中でのとび蹴り同士の激突に会場が揺れた

 

〈うわあ!!?〉

 

〔うそ!?仮面ライダーがキックで負けた!?〕

 

[つよい!!]

 

   ズガアアァン!!!

 

〈光太郎さん!?

コーナーポストに衝突したけど、

よかった生きてる・・・〉

 

"さあ ダン君 アムロ君 ギリアム君

君たちもリングに上がりたまえ

真剣に遊ぶことを体で覚えてもらう!!"

 

〈まだ名乗ってないし名前も呼んでないのに

ぼくたちを知ってる?! やはり・・・〉

 

"セガサターンがつないだ絆

・・・せがた三四郎は、君たちの心にッ!"

 

〈言葉の意味はよくわからないがとにかくすごい自信だ

ならば 我々はこのリングで、真剣に!

バトルドッジボールを挑もう!!〉

 

怒馳暴流(ドッチボール)、いいだろう!!"

 

〈コール ゲシュペンスト!!〉

 

〔パワードスーツが一瞬で!?〕

 

[ドッジボールってなに?]

 

〈ぼくはあまり人前で変身したくはないんだが・・・

デュワッ!!〉

 

〔ウルトラセブンだ!!(人間サイズ)〕

 

[赤い!!

サンレッドとも赤井さんとも違う

太陽の力を持った赤いヒーロー!?]

 

〈最後はぼくか・・・ コール ガンダム!

いきまーす!!〉

 

〔ファーストガンダムもキターー!!〕

 

[あれもヨロイみたいに装備するんだね]

 

"では試合前にルールの確認だ

コートはこのリング 真ん中に線を引き

内野は4人 外野は3人だ"

 

〈ぼくたちのチームの外野はカプセル怪獣をだす

でてこいウィンダム、ミクラス、アギラ!〉

 

   ポン ポン ポン

 

〔うわ!目の前にすごいのがでた!!

ウィンダムだけなんで寝てるの!?

しんだふり?〕

 

[紙芝居で見たことない怪物ばっかり!?]

 

〈使うのはこのバトルドッジボール公式球

攻撃手段はこのボールを使ったもののみ

立ち上がれなくなったものから退場

どちらかのチームの内野が全員退場した時点で決着

これでいいか?〉

 

"もちろんだ 俺のチームは・・・

うりゃああああ"

 

    ズララララ!!!

 

"俺たちみんなで闘う!"

 

〈うわ!?分身した!!〉

 

〈この人 人間じゃない!?〉

 

〔・・・ねえジゼル

あれって竜術とかでマネできる?〕

 

[できない・・・]

 

〔あのひとってドラゴンよりすごいの!?

伝説の男 せがた三四郎・・・

遊びの道を極める・・・か〕

 

〔〔いやいや あれは人間技じゃないと思うんだが〕〕

 

〔あれ パパたちも来ちゃったの?〕

 

〔〔ああ おまえたちが巻き込まれるおそれがあったからな

リング外の 外野たちのさらに外周をオレたちで囲い

流れ弾が客席にいかないようにするつもりだ

メアリたちは安心して試合を見ていればいい〕〕

 

〔ありがとうパーパ♪〕

 

そのとき、不思議な事が起こった

 

〈あち!あち!あち!あついってば!〉

 

〈光太郎!?〉

 

〔あ 仮面ライダーブラックが・・・〕

 

〈はっ!オレはいったい どうなったんだ?

おっ!?変身ベルトが違う!

それに胸のイニシャルも!

この文字は・・・R・・・X?〉

 

[あのベルトからすごい火の力・・・

いえ 太陽の力を感じる]

 

〔あれがキングストーンの不思議な力!?〕

 

〈光太郎 大丈夫なのか!?〉

 

〈ああ 大丈夫だギリアム それどころか・・・

震えがくるくらいのパワーがみなぎっていやがるぜ〉

 

"・・・どうやら

あらためて 君の名を聞く必要があるようだな"

 

〈天が呼ぶ 地が呼ぶ 人が呼ぶ、

悪を倒せと オレを呼ぶ! 見よ!!

仮面ライダーブラックRX!!〉

 

ヒーローたちの 熱く危険な闘いが

今 始まる!!

 




昨日は2度目の口の中の手術でハヤシライスを飲む羽目になったウジョーです。
まあ少量ならできなくはなかった・・・ これなら牛丼もいけるかも?
拙作でのヒーローたちは原作そのものではなくSFCソフト「ヒーロー戦記」を参考にしております
せがた三四郎は・・・まあ心の中のイメージで

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