ハドラー子育て日記 異世界家族旅行編   作:ウジョー

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超人一等祭 三本目 師弟の形 拳で受け継がれるもの

「ジゼル!赤コーナーのメアリ達の治療に行け

オレは青コーナーの楓親子にあたる」

 

[はい!ハドラー様!!]

 

KOされたカナディアンマンの様子を間近で確認し

 

「ホイミ(回復呪文)!!」

 

     パアアアアア

 

かなりのダメージだったが命に別状はない

流石は超人 丈夫なことだ

 

      パアアアア

 

ジゼルの方も治療をはじめたか

あの様子なら問題なかろう

 

【あ ありがてえ・・・ 

みるみる痛みがなくなっていく】

 

「気にするな これもオレの仕事だ

それに今の戦いは色々と得るものがあった

オレにとっても娘にとってもな・・・」

 

【娘? 今あっちで手当てしている子か】

 

『ジゼルがあれほど憧れのまなざしを向けるのは

あなた以外には珍しいですね』

 

「あのメアリの戦いぶりがよほど気に入ったとみえる

力自慢の超人がぶつかりあう中に参戦し

時に力をいなし 時に協力し 勝った

ジゼルなりの理想の強さ 求める力の形が見えたのかもしれん」

 

『あなたに勝つためにですか?』

 

「ククク・・・ いい傾向だ

アバンやマァムに憧れて弟子入りを望むより余程いい

ついでに親離れもしてくれればいうことはないがな

赤コーナーを見ているがいい聖母竜よ」

 

〔すごい!ねえこれ魔法!?魔法だよね!!

ボクはじめて見た!!パパを治してくれてありがとう!

ボクはメアリ!メアリ・ノートン キミの名前は?〕

 

[わ・わたしはハドラー様の補佐竜ジゼル

今の回復呪文で治ったはずだけど どう?]

 

〔〔ああ もう大丈夫だぜ ありがとうよお嬢ちゃん

ほれ このとおり!

メアリもダメージがあるなら治してもらえるか?〕〕

 

[うん・・・ これぐらいなら・・・

いたいのいたいのとんでけー!]

 

〔わ すごい!ほんとに痛みがなくなった!

これが魔法!?ボクにも使えないかなあ!?〕

 

〔〔〔おおーい メシもってきたぜ

メアリもそっちのお嬢ちゃんも食べてきな〕〕〕

 

〔わ!牛串!ボク大好き!!アツアツでおいしそう!

ありがとうレオパルドン!!〕

 

〔〔〔テリーマンの牧場で育った牛を

テリーマンの奥さんのナツコさんが焼いたやつだ!

食わなきゃ損だぜ〕〕〕

 

〔すごーい! そりゃ絶対たべなきゃね!

ほらジゼルもいっしょに食べよ〕

 

[わ いただきます]

 

 ガツガツ

 

[おいし~!]

 

〔〔カレクックのカレー屋もでてるぞ

あとでみんなで行くぞ!!〕〕

 

〔ボク激辛が食べたい!!〕

 

[カレー?食べたことない!]

 

『うまく馴染めているようですね』

 

ククク これだけでも来た甲斐があったわ

 

・・・

治療を終えオレたちがリングを下りた後

入れ替わりに二人の武闘家がリングに上がった

 

《メアリよ かつてお前とムー成田にはギアナ高地で

流派東方不敗の手ほどきをしたが それはあくまで

ギアナ高地の大自然と共に生きる為の護身術程度のもの

流派東方不敗の門を叩いただけだ

お前がレスラーとしてそれをとりいれさらに磨く為にも

これからこのリングで起こることを胸に刻んでおけ

・・・いくぞドモン!!》

 

〈はい!師匠!!!〉〔はい!師匠!!!〕

 

<これより東方不敗マスターアジアからドモン・カッシュへの

キング・オブ・ハートの授与式を行います!!>

 

いつのまにか実況席の男が眼帯をつけた男に変わっていた

授与式を わざわざリングでやるのか?

 

《流派東方不敗は志を命懸けで伝え受け継いで行くもの》

 

〈そして技を伝えると言う事は

命のやりとりをするのと同じ事!!〉

 

《うむ よく今までわしについて来た》

 

〈俺 師匠のおかげで・・・俺の中に・・・

俺を見つけることができました!

俺はこれで家族のもとに堂々と帰れます・・・

堂々たる一人の男として・・・

堂々たる一人のドモン・カッシュとして!〉

 

《ドモン・・・お前は最初に出会った時から・・・

堂々たる男だったぞ》

 

なるほど これはあの師弟にとって卒業式ということか

かつてアバンがオレとの決戦の前にダイとポップに

『アバンのしるし』を渡していたのを思い出すな

 

《喝!!答えろドモン!!!流派!東方不敗は!!》

 

〈王者の風よ!〉

 

《全新》 〈系列!〉

 

〔すごい・・・ これが師匠たちの本気・・・〕

 

《天破》 〈侠乱!〉

 

「凄まじい拳の弾幕の打ち合い・・・

これがこの世界の武闘家か・・・!」

 

〔〔なんという力だ これが世に聞く流派東方不敗

リングの外にまで伝わるこの衝撃

一歩間違えれば拳が砕け散るぞ・・・〕〕

 

ガッ!!!

 

〈《見よ!東方は赤く燃えている!!》〉

 

見える! ぶつかり合った拳から炎のように

湧き上がり燃え盛る闘気が!!

 

《行け・・・ドモン!!貴様に

わしの持つキング・オブ・ハートの称号を与えよう!》

 

〈師匠っ!〉

 

[・・・・・・・]

 

『ジゼルが呆然としてますね』

 

「ジゼルに限らずあれを見ている者のほとんどが

同じような顔をしているがな」

 

『あれは憧れないのでしょうか?』

 

「レベルが違いすぎてピンとこないのだろう

特にあの師の方はオレが本気で相手をする価値がある武闘家だ

ム 弟子の拳に師と同じ紋章が輝いている

もしやあれが卒業のしるしか」

 

《メアリよ おまえが次にリングで対する

スパイダー菊池とソニックナイトは強い

わしが見たところ味方であるソニックキャットを含めても

リング上でお前が一番弱い

それはお前にもわかっておろう

だからこそ弱気になってはいかん!

臆するな!!闘う意志を失わぬ限り!

戦法など無限に編み出せるもの!!!

拳から一時たりとも気を抜かず勝利をつかんでこい!》

 

〈さっきの試合 超人を相手に立ち向かっていった気合と勇気

それを忘れるな!闘志ある限り

流派東方不敗はお前にも宿っているんだ!〉

 

〔はいっ 師匠!ドモンさん!〕

 

これもまた師弟の形か・・・

 

『ジゼルがあちらに憧れなくてホッとしてますよ・・・』

 

 

 

 

 




明日のキン肉マンの誕生日イベントにワクワクのウジョーです
もっとも終わったら燃え尽き症候群になりそうですが
東方不敗らがでておりますが世界観的にはGガンダムよりも
ビルドファイターズのようなメディアとしてガンダムやパイロットが存在しながらも
リアルでも存在し生活しているようなキン肉マン的な世界です
(一歩まちがえれば巨影都市のリスクがありますが)
エイプリルフールネタを仕込む時間が足りるか・・・

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