東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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俺じゃない!終わりのセラフが面白すぎるんだあ!
どうも!ラギアです!
・・・投稿遅いね。シノア可愛いね。
今回、ゴミの様な画力の挿絵ありです。シノア可愛いn(ry

それで、少しお話を。シノア可愛(ry

んとですね、俺は自分自身の挿絵に自身が無いです。
はっきり言うと上手くないです。
なので、もしかしたら

「こいつ下手くそなのに挿絵出してるwww出すんじゃねえよw」
「不快だわあ、止めて欲しい」

とか思う人が居るかもしれません。
ので、そう言った意見があれば言って下さい。
全力で対処します。

まあ、好きで書いているので何とも言えないですが。

変な話、すいません。シノア可わ(ry
長文失礼しました。
であ、どうぞ!シノア


第六章第十話「陽炎」

ああ、確実に死ぬなー・・・と思いつつ、俺はさっきの事を思い出す。

 

 

 

 

「真さん、付きました。」

「・・・広いな・・・。」

俺が妖夢に連れてこられたのは、白玉楼のとある一室だった。

他の部屋より一回り大きい扉を閉め、妖夢は部屋の真ん中へ移動した。

体育館程あるこの部屋に響き渡る様に、妖夢は話し始めた。

 

「今から、真さんに一つ危険な事をして貰います。そしてそれはハイリターンハイリスク。なので他の方に見られない様にここに連れて来ました。」

「ハイリターン、ハイリスク・・・?何をするんだ?」

 

妖夢は楼観剣の柄に手を置き、重々しい静かな口調に変わった。

 

「貴方の中に眠る魂魄を一つ、解放してもらいます。」

「・・・魂魄?」

妖夢は俺に向き直り、目を細める。

楼観剣をいつでも抜ける、その姿勢のまま。

 

「・・・真さんの中にある能力をまた一つ、解放してもらいます。」

「能力・・・!?」

俺は目を見開く。

信じられない。俺の中にあるのは幻夢の能力だけでーーーーーー

 

「初代は自ら魂魄を解放し、貴方に能力を授けました。でも、貴方には更に能力・・・いや、魂が眠っている。」

「まだ・・・まだ、誰かいるのか?」

「はい。でも私の見る限り、とても非協力的ですね。隙あらば真さんの体を乗っ取ろうっていう魂胆が丸見え、ですからね。しかも一度、半分程乗っ取られてますし。しかもしかも、凄く強いですし・・・。」

 

「半分、乗っ取られている・・・?」

俺の迷いを一刀両断するように、妖夢は少し語気を強めた。

 

「だからこそ、真さんにはそれを解放して貰うため・・・。一回、仮死状態になって貰います。」

「え?」

思わず聞き返した俺に、妖夢は楼観剣を抜き放ちながら叫び返す。

「だーかーらー!死にかけが一番魂に近づくから接触しやすいんですよ!それに今は先客も居ませんから、きっと好機だと思ってるはずですし!幸いお医者も、時間を止めれる方も居ますから大丈夫です!」

 

「あのう、妖夢さんが俺を仮死状態にするんですか?」

「はい、霊力を流し続けるので死にませんし、大丈夫です。」

「妖夢の大丈夫は信用できない!!」

俺はそう叫び、脱兎の如く扉に駆け寄る。

刹那、一筋の風切り音がしたと思ったら俺は首根っこを掴まれていた。

 

「・・・私だって嫌です。でも、私の力が足りないが故、これに頼る事になりました・・・。これしか、出来ないんです。どうか、お願いできませんか?身勝手な思いですから、断ってくれても構いません。そしたら、私は貴方の隣に立ち続けてずっと一緒に戦います。・・・師として、一人の人間としてもっと強くなって欲しいんです。」

 

絞り出すように紡がれた声に、俺は少しばかり動揺した。

妖夢は懇切丁寧に教えてくれてるし、大分強くなれた。

・・・強くなりたい。その思いに、妖夢は答えようとしてくれてる?

練習メニューが毎日変わる事も、もしや・・・。

妖夢は責任感が強い。

ここで断っても、笑って許してくれるだろう。

でも、彼女はその身が擦り切れようとも俺を強くしてくれるのではないか?

しかし、その優しさが妖夢自身の身を滅ぼす様な事になるのは、一番嫌だ。

 

・・・そして俺も、負けっぱなしは嫌だった。

妖夢が弱いみたいになるから。

 

「・・・分かった妖夢。俺も能力に興味があるし、やらして欲しい。ただ一個だけ言わしてくれ。」

「本当ですか!?ありがとうございます!で、なんですか?」

 

「その、さ・・・。」

「言いたいことがあるならはっきり言いなさい!!」

 

 

「(殺されるの)初めてだから、優しくしてね・・・?」

「魂魄一刀流奥義・・・っ!!」

「え、嘘やめてええええええええええええええええええええ!!!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そして今、俺はこんな状況になっている。

段々と意識が薄れ、視界もぼやけてきた。

血は流れない。

痛みも無い。

流石は妖夢か。綺麗に心臓を貫いてくれた。

このまま意識を闇に落として・・・・。

俺は目を閉じ、深く呼吸をする。

寝たり、気絶するのとは違う感覚。

まるで吸い込まれる様に、俺の意識は闇に落ちて行った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

眼を開けるとそこは、白い世界だった。

「・・・懐かしいなあ。幻夢は・・・居ないか・・・。」

俺が呟くと、どこからか声が返ってきた。

 

「うん、居ないよー?だってここは私の魂の居場所だもん。」

 

声は後ろから聞こえた。

俺が急いで振り返ると、そこには13歳くらいの少女が佇んでいた。

黒く長い綺麗な髪はサイドで二つに結ばれており、ふわっとしたイメージを俺に与える。

半開きの眼は綺麗な赤に染まっており、咲夜さん達とは違う雰囲気を持ち合わせていた。

灰色の服を着こんだ少女は、俺と5m程の距離のまま話し始める。

 

「いやあ、人間と話すのは久々だなあ。私の名前は”陽炎”、だよ。宜しくね!」

「・・・天音、真だ。宜しく。んで、早速なんだけど・・・陽炎ちゃんの能力、貸してくれないか?」

「えー、ヤだよ。」

 

笑みを絶やさずに、俺より小さい少女は言葉を紡いでいく。

 

「だって私の方が強いし。戦いたいし。弱い人に力貸したくないんだよねー。ははは、私より強いって事を証明出来たら考えてあげるよー!」

 

「おっけ、じゃあやろうぜ!」

 

悪いが、こんな少女に負ける気は微塵も無い。

近づいて軽く投げれば決着が着くだろう。

俺は膝を軽く曲げ、重心を落とした。

 

「うん!お兄さん良いね、気に入ったよ!じゃあ、」

 

そして俺は気づく。

少女が、いや白いはずのこの空間が黒く染まって行って居る事に。

更に、陽炎は妖夢と楼観剣、白楼剣の合わさった殺気を凌ぐ殺気を、その小さな体躯から漂わせている。

無が鞘に納められた日本刀ならば。

陽炎は、抜身のまま数千年研がれ、精錬された小さく大きな日本刀。

陽炎は後ろで手を組み、楽しそうに口を開く。

その眼を、大きく見開きながら。

俺は体の震えを強く力を籠める事で抑える。

前言を撤回しよう。

この少女はーーーーーーー

 

 

 

「始めよっか。」

 

【挿絵表示】

 

 

 

異常に、強い。


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