東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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どうも!ベッドでゴロゴロしてるラギアです!
オールシーズン掛布団一枚の俺氏に死角は無かった。
今日寒いですか?
俺としては丁度いい感じです。
窓から入る日差しが良いですねえ。

さっきゅんとみょんみょんが修羅場~。

今回、主人公目線で行くと幽々子様にム、とするかもしれません。
(しかし俺氏に文才はないので気にしなくて大丈夫です。)
夜にもう一本・・・行けるかなー?
では、どうぞ!


第六章第四話「問い」

「妖夢が連れてきたのだから、貴方の強い意思、強くなるであろう可能性は疑わないわ。寧ろ、話を聞く限り妖夢がキチンと稽古を付けれるか心配になってる。」

幽々子さんはそこで言葉を切り、扇子を再び開いた。

 

「心配なのは、その覚悟。」

 

その一言が告げられた瞬間、とてつもない威圧感が空気を重くした。

レミリア様を遥かに凌駕する威厳に、俺は言葉を詰まらせる。

 

「今の貴方は、霊力が全く使えない普通の少年。そんな子が、初代が一人で行く事案を解決できるとでも?宿主、貴方にも言えない程危険な事なのよ?運が悪ければ、貴方が対して強くなれなかったら。死ぬかもしれない。」

再び月光が幽々子を照らす。

扇子に隠された顔には、冷たい眼差しが浮かんでいた。

澄んだ清水のように、全てを見抜くような紫色の瞳は俺を一直線に貫いている。

鼓動が段々と速まるのを感じながら、乾いた口を動かそうとする。

しかし、それよりも先に幽々子の口が開いた。

 

「でも、これは私の勘違いかもしれない。貴方には十分な覚悟と意思があるかもしれない。じゃあ、それをどうやって確かめる?教えてもらう?」

幽々子が自分自身に問いかけ、少しの静寂が場を支配した。

 

「”答えは簡単。貴方に答えて貰えば良い。”」

そう告げた幽々子は、自身の左手を軽く握った。

そして、ゆっくりと開く。

鮮やかな紫紺の奔流が手の上で渦巻き、蝶を生成した。

羽を動かし、掌の上で飛び続ける蝶は不気味な程に綺麗で、清々しいほどに恐ろしい。

すうっと左手を上げ、指先を俺に向けた幽々子は口を開く。

 

「答えは近くに。貴方自身の中に存在する。」

紫の蝶が飛び立ち、俺の心臓部分に触れた。

 

「解き放ちなさい。貴方の魂魄をーーーーー!」

 

静かに、強く放たれた言葉と同時に蝶は俺の体内へと入り、直ぐに俺の視界が黒に染まる。

 

 

 

糸が切れたように動かなくなった真を見つめた幽々子は、とある霊を呼んだ。

 

「貴方には、これからも迷惑をかけるわねえ。」

白い体を宙に漂わせる霊に、幽々子は手を乗せる。

 

 

 

 

 

「宜しくね。・・・・西行寺 幽々子。」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「お嬢様ー!真がまた居なくなりましたあああ!!」

「落ち着け咲夜ああああああ!!」

バアン!!と扉を打ち破り入ってくるや突然叫んだ己の従者に、レミリアは叫び返す。

しかしその従者は凄いもんで、手にもつ紅茶は一滴も零していない。

というか、揺らしてもいない。

 

「んとね、真は今白玉楼よ。」

「・・・あの絶壁魂魄め(ボソッ」

 

ああ、言っては行けないことを言ってしまったかしら。

レミリアは自身の犯した過ちに頭を痛めながら、従者の殺気を抑えようとする。

 

「さっき、幽々子から連絡があったわ。少し預かるわよー、だって。」

「どんくらいですかね?」

 

間髪入れずに帰してくる咲夜は、紅茶をテーブルに置く。

そこまでは良いのだが、次は懐中時計と銀のナイフをフルセットで持って来たではないか。

 

「・・・・さあ?」

「お嬢様、休暇を貰っても宜しいでしょうか?」

 

・・・小さいころから一緒に居るからか、こうなった咲夜は止められないとレミリアは分かっていた。

しかしそれでも主。

一応聞いてみたりしてみる所が、レミリアの良さだろう。

 

「・・・どのくらい?」

それを聞いた咲夜は懐中時計の文字盤から目を離し、レミリアに体を向ける。

そして殺気に満ち溢れた微笑を浮かべ、一礼した。

 

 

「少し、です。」


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