東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

42 / 163
・・・ラギアです・・・。
えっとですね。
はい、グロ注意です♪
やべえです。
今回の敵、○○さん(ネタバレ回避)は、俺の中で

「爛漸苦×キチ○イ×サイコパス×鬼畜×残酷な子供」
です。
うん、最初の三つでやばいね。
天子・・・本当にごめんね・・・。
俺のメンタルが破壊されたので短いです。
ご了承下さい。
次回からは夢幻魂歌に戻ります!
この話を読み終わっても、変わらぬ応援そうか宜しくお願いします。
では、どうぞ。
(何かを飲食してる場合は止めといた方が良いです!)


第五章第四話「玩具」

「・・・嘘、だろ・・・!?」

 

天子は服を捲り上げ、自身の腹部を俺に見せた。

俺は思わず目を見開き、絶句する。

 

腹の、端っこ。

横腹と呼ばれる部位に。

 

剣か何かで”切り取られた”跡があった。

三角形に切り取られたのか、横腹が三角に一部だけ白くなっている。

色素が無く、白い部分と肌の部分の境目には醜く皺が寄っている。

 

恐らく、腹だけではない。

少し見える太ももにも、つい最近出来たであろう水膨れを。

 

潰された痕が、いくつも残っていた。

 

天子は服をもとに戻し、顔を背ける。

「・・・分かった?これが・・・これが・・・・。」

自嘲気味な笑いを浮かべ、彼女は俺に向かって叫ぶ。

 

「これが貴方の助けようとした女の子! いや、人形! 貴方は良心で私を助けてくれたかもしれない!でもね?私を玩具にして遊んでいる人に・・・お父様に、喧嘩を売っただけなのよ!」

 

天子は目元を乱暴にこすり、続ける。

 

「自分の軽はずみな思いで勝手に行動しないでよ!どうせ・・・どうせ、助けられないんだから!!」

「人の玩具にーーーー手を出さないでよ!」

 

俺は、何も言えなかった。

いきなり立ち上がった天子は、踵を返し森の奥深くへ歩き始める。

 

「あそこで死ねてれば、楽になれてたわ。ありがとう、助けてくれて」

 

その一言は、森に、俺の心に響いた。

地面を見つめたまま、そこにずっと座っていた。

目の前で、蟻が蝶を引きずっている。

無残に引きちぎられた、美しく儚い蝶を。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「あー、暇だなあ。」

妖怪の山の、遥か上空。

比那名居天子の父親、比那名居創天(ひなぬい そうてん)は静かに呟く。

 

玩具が逃げ出した。

彼はその事に対して、一つの思いを胸に秘めていた。

 

何故私の所有物が、許可も無しに動くのだと。

自分の娘、つまりは自分の”物”だ。

独りでに物が動くことなぞ、絶対に無い。

動いたら。勝手に話したら。逆らったら。

 

ーーーー罰を、与えなければならない。

 

私の元から逃げても無駄だ。

誰も、”汚い人形”を助けようなんて考えないからな・・・。

 

創天が指を鳴らす。

すると、どこからか凄まじい妖力を持つ影が四つ、囲むようにして現れた。

「私の”お気に入り”を連れてこい。・・・”お気に入り”持っている奴は、そこで殺すか一緒に持って来い・・・」

 

「じゃあ、俺がいきまーす!」

創天が言い終えると、一人の青年が手を上げる。

他の三人はダメ、など言わず下界へ続くドアへの道を開ける。

「行ってきまーす♪」

何の躊躇いも無く飛び降りた青年は、空を切り。

真っすぐ、天子の元へ向かった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。