短いです。はい。
まあ、夢幻魂歌での戦闘無し&戦闘準備無しは珍しいです。
じゃあ、内容は無いのか?
いいえ、恐らくここからが物語のスタートだと思って貰ったほうがいいです。
やだなあ、シリアスだよ・・・。
次、もしかしたら爛漸苦以来のイラアが起こるかもです。
書いてないから分かんないですけど!
爛漸苦ファンって居るよなあ・・・。
では、どうぞ!
「・・・」
「・・・」
俺はずずとお茶を啜る。
先ほどの喧騒の名残も無く、人里は活気溢れ、人を呼び込む声が盛んに飛び交う。
俺と天子は話を聞かせて、させて、という事で茶屋にやってきたのだが・・・。
気まずい。
というか、天子が一向に話さない。
虚ろな瞳で空や地面を見つめ、時折思い出したように体を震わせる。
「あ、あの・・・」
突然、天子が話しかけてきた。
湯呑を置き、聞く体制に入る。
「ん?どうした?」
「その・・・」
天子は一拍置き、たどたどしく話す。
「ここじゃ、話に、くいので・・・。その、場所変えて、貰っても、良いですか?」
深紅の瞳は揺れ、天子はまた下を向いた。
断る理由もない。
俺は饅頭を四個買い、森の中へ向かい始めた。
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適当な木陰を見つけ、俺と天子はそこに座った。
湿気も無く、程よく太陽の光が入ってくる。
風が吹くと草が揺れ、そこはかなり快適な場所だった。
「・・・さて、天子。君はあの振ってきた奴と関係があるのか?」
俺は饅頭を渡しながら聞く。
天子はコク、と頷いた。
「うん、それでその関係ってのを・・・教えてもらっても大丈夫かな?」
体をビクッと震わせた天子は、もう一度小さく頷いた。
そして、口を開く。
「・・・私の、お父様の部下、です。天界から逃げてきた私を、捕まえに、来たんだと思います。」
「家出したのか?」
天子は体を守るように手を当てる。
良く見れば顔は青く、目には恐怖が浮かんでいた。
「無理はするなよ。・・・どうして、飛び出して着たんだい?」
俺は一応忠告し、更に聞いてみる。
ここで、ただの喧嘩だったらどんなに良かったか。
俺はこの問いに対する答えを一瞬で理解してしまった。
知らなければ良かったのかもしれない。
でも、後戻りは出来ない。
少女は服を捲り、”答え”を俺に告げる。
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「・・・ほう、それでのこのこ戻ってきたのか。」
「す、すいません!でも、あの人間は強く・・・!」
カアン!
と高い音が部屋中に響いた。
弁解してる方は身を竦ませる。
「言い訳何て聞いてねえんだよ・・・やれ」
「あ、ああ!お願いします、どうか命だけは、命だけは
弁解してる男の首に、一本の線が入る。
そこから綺麗に骨と肉の断面が覗き、崩れ落ちた。
鮮血が飛び散り、部屋の一部に水たまりを作る。
醜く歪んだ顔のまま、頭部だけになった男を彼は蹴り飛ばした。
汚い。と。
彼は告げ、その場を後にした。