東方夢幻魂歌 完結   作:ラギアz

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どうも!ラギアです!
えーっと、キリが良いので短めです。
明日は結構長く書きます。
5000・・・行くかな?
では、どうぞ!


第四章第八話「闇夜に光を・序」

二つの流星が飛び立つのを、爛漸苦は感じた。

自分を超える魔力、今まで感じたことのない量の霊力は。

彼の神経を逆なでるには、十分すぎた。

「・・・来ましたか・・・!!」

爛漸苦は苦虫を噛み潰したような顔で呟く。

紅魔館の分厚いドアを蹴破ろうとし、彼は一つのことに気づく。

「っち・・・誰だ・・・!!」

しかし今はそれがメインではない。

爛漸苦はドアを開け、空に向かって右手を向ける。

「アンロック」

魔力が右手に集まり、渦を巻く。

黒い渦は段々と大きくなり、風を騒めかせる。

漆黒の輝きを放ち続けるそれは、一瞬煌々と煌めき。

爛漸苦は、叫ぶ。

「魔竜[ドラグニル・アーク]・・・ランス形態!!」

彼の右手から黒い竜が一瞬で飛び立つ。

いまだ渦を纏わせ、大きな翼をたたみ漆黒のオーラを槍のようにして突っ込む8m程の竜は。

二つの流星にーーー!!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

あっちから、魔力で出来た竜が飛んでくる。

単純な破壊力ならレミリア様のランスと同格。

でも。

これくらい、ぶっ飛ばしてやる・・・!

「バーストオオオ!!」

俺の体に青白い霊力が回り始める。

いつもより輝きを増しているそれは、周囲の空気を焦がす。

竜が目の前に迫る。

しかし俺は、冷静にそれを見ていた。

ヒュオオオっと。

俺の右腕に、青白い光の奔流が渦を巻き始める。

それは、いつか見た光だった。

「魔理沙!俺がやります!」

「・・・分かった!私は今来たレミリアをやるぜっ!!」

魔理沙はそう言って更にスピードを上げる。

俺は八咫烏を竜に突っ込ませ、その上に立った。

竜がぶつかる、その刹那。

俺は青白い大きな光を纏う右手を、思いっきり振り下ろす。

「霊刀[羅刹]---!!!」

一瞬で剣に生成された羅刹は、そこで止まらず。

刃を10mまで伸ばし、竜のど真ん中に一筋の線を引く。

俺の目の前で、漆黒の竜が爆散する。

そのまま爛漸苦に向かって八咫烏ごと加速する。

「爛漸苦ゥゥゥ!!」

「・・・っ!」

紅魔館の庭にドゴォっと突っ込んだ八咫烏は、まだ消えていなかった。

大穴を開けた俺は振り返り、羅刹をヒュンと振る。

砂埃が晴れると、そこには爛漸苦が立っていた。

「・・・今更、来たんですか。遅かったですねえ?」

爛漸苦はあくまでもいつも通りの、にこやかな態度で話しかけてくる。

「そうだね、遅かったかもしれない。でも、さ」

俺は爛漸苦を睨みつけ、言い放つ。

「この紅魔館に、お前みたいな奴はいらない。」

「くっ・・・ハッハッハ!!」

爛漸苦は腹を抑えて笑い、治まった所で顔を上げる。

「この希望の無い、紅魔館?とやらに何を求めるんです?もう前の紅魔館では無いんですよ。ここは僕の城になるんです。・・・相応しいでしょう?」

俺は爛漸苦の言葉をじっと聞き、笑い飛ばした。

「ハッ・・・そんなもんか。」

羅刹を爛漸苦に突き付け、俺は声を張り上げる。

「俺、馬鹿だからさ!」

風が強く吹き、草木を揺らし、月が雲によって隠れる。

「俺自身が希望になる。明りになってやる・・・。それしか考えれないんだよ!」

爛漸苦の顔が歪み、俺はもう一度口を開く。

「紅魔館メイド長補佐兼お手伝い長、舐めんなよ」

 

暗き月夜に、青白い光が灯るーーー

 

 




果たして真は。
暗闇を照らす光と成れるか・・・?

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