真「はあ・・・またかよ。」
ラ「ね。何かこう・・・もっと過激な表現使ってもいいのかな?」
真「やめとけ。ただでさえ詰まらないこの小説がもっと詰まらなくなる。」
ラ「批判コメ下さい。」
真「え、批判求めるの!?」
ラ「改善して行けばいい小説に成る・・・と思う。」
真「ああ、批判を+にすんのか・・・。なあ、この後の方向性は?」
ラ「え?vs爛漸苦」
真「めんどくさい」
ラ「まあまあ。爛漸苦真より強いから!」
真「だから嫌なんだあ!!」
「永琳さああああんん!!!!」
「ふおっ!?」
黒い八咫烏を全速力で飛ばした俺は、物の数分で永遠亭に着いた。
元々方角的に同じ方向であった為、楽だったが。
「どうしたの?そんなに慌てて・・・?」
「梓が・・・梓が・・・っ!!」
俺が途切れ途切れになりながらも声を出すと、永琳先生は表情を険しくし、永遠亭内に響く大声で的確に指示を飛ばす。
「優曇華!手術室の準備!てゐ!人員集めて!」
そして、永琳先生は直ぐに踵を返し、瞬く間に白い廊下を駆け抜けた。
「真!十秒で梓を連れて来て!」
「はい!」
俺は全力で駆け出し、八咫烏の所へ戻った。
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「・・・そのまま、力尽きますか?」
「ははは・・・嫌だな、滅茶苦茶強いじゃないですか。」
楼観剣を首に押し付けられた爛漸苦は、折れた鎌を揺らしながら呟いた。
あれから最早数十分が経過している。
意識的に妖夢は移動し、人里に被害が起きない様にしていたが。
それでも彼女は、優勢だった。
爛漸苦の繰り出す攻撃を全て捌き、生まれた隙を逃さない。
多少の傷を負いながらも、剣筋がぶれなかった彼女の価値である。
・・・そう。
爛漸苦が、成長していなければ。
「まあ、僕の方が一枚上手でしたね。」
「何を・・・?」
「こういう事です。」
妖夢が怪訝そうに首を傾げた瞬間。
体に走る無数の傷から、血が噴き出した。
「・・・え・・・?」
体を動かそうとしても、動かない。
視界も霞み、少しの傷が異常に痛み始める。
「はっきり言うと、僕に斬られた時点で勝敗は決まってたんですよ。」
爛漸苦は楼観剣を首から退け、鎌を杖にするようにして立ち上がった。
ドプッと言う粘着質な音と共に、混沌が爛漸苦を包み込んだ。
不気味に赤く煌めく眼だけが残り、後は全て黒く染まって行く。
「混沌。秩序・・・まあ、ルールが無いわけですね。僕の能力は、言わばルールを操る程度の能力とも言えるんですよ。多少の切り傷でも。少しの痛みでも。・・・その人の体だって。全ては情報体です。情報はルールです。それでも妖夢さんには参りましたけど・・・。」
口角を吊り上げた爛漸苦は、吐き捨てる様に呟いた。
「所詮格下だよなァ?雑魚が粋がってんじゃねえよ!!」
瞬間、動けない妖夢の腹部に鋭い蹴りが撃ち込まれる。
うめき声を漏らすことも出来ず、妖夢はサンドバッグの様に吹き飛んだ。
地面に倒れ込んだ妖夢に目がけて、爛漸苦は二度、三度と蹴りを打ちこむ。
「前提が可笑しいんだよ!!手前みてえな虫けらが俺に逆らっていいと思ってんのか?なあ!おい答えろよ!なあおい!」
ゴギュゴギャッボギュッ
「まあそこで妖怪の餌にでもなってろよ。雌としてそこに突っ立ってろよ?ははは!格好の的だろうなあ!」
メギッギュリュゴギンッ
「・・・あー?はは、動かなくなっちまった。はははは!!あー面白えなあ!」
ドギュシャアッ!!
爛漸苦は最後に大きく妖夢を蹴り飛ばし、指を鳴らした。
すると妖夢を拘束していた混沌が解け、一瞬だけ妖夢に意識が戻る。
殺意をむき出しにした妖夢は鋭い斬撃を爛漸苦に繰り出す。
が。
「大人しくくたばってろよゴミが」
それを上から足で押さえつけた爛漸苦は、無慈悲に大鎌を振り下ろした。
妖夢の体が一回跳ねあがり、そして動かなくなる。
それを確認した爛漸苦は、もう一度、口角を吊り上げた。
「・・・天音真・・・オマエもブチ殺してヤルヨぉ・・・・」
そして、爛漸苦は膝を大きく曲げーーーーー
瞬く間に、その場から掻き消えた。