恋姫✝無双 ~Fate of The beginning~ 作:userjpcafe
ついに、15歳!念願の15歳!
「いやっほぉぉう!!」
「はしゃぐな」
裁はそう言うが俺には関係ない。だって嬉しいんだもんよ!
やべー、この喜びどう表現しよー。
こう、なんていうか……こう、喜びがっ!内側から溢れ出して来て、俺の中で喜びがハーモニーを奏でながらやってくるっ!
まじ、どうしy「おい!」……。
「なんだよ、俺は喜びを押さえつけようと必死になってんのに」
「だからって大声出すな!そしてその態勢はなんだ!」
地面に伏せて海老反り。うむ、実に見事なエビッ「やめろ!その態勢やめろ!」……。
「俺は喜びを体現してるんだ、気にするな」
「だからってそんな態勢になるわけないだろ、やめ……うねるな!」
ていうかマジ嬉しいわ。
「え?旅?」
「そうです、母さん」
今俺は朝ご飯のお片付けをしているお母さんに質問。本邦初公開じゃないか、俺とお母さんが会話しているのは!
そして敬語なのはアレだ、本能というかそんな感じのだ。
「う~ん……旅、ねぇ……。ちょっと待ってなさい、秋駆さんと相談するわ」
「はい」
そしてお父さんのトコロへ行くお母さん。
歩くたび揺れるあの魅惑の果実が……ってダメだ!第2のお母さんとは言え、欲情するのはダメだろ!
……でもよぉ、しょうがないんですよこれが。男の、こう…なんていうか…その…アレだ、本能。だからしょうがない。
男なら、揺れているのを、すぐに見ろ。それは男の本能。しかも自動で実行されるので厄介。もしそんなプログラムあったら早急に削除したい。
だから見てしまうのはしょうがない。俺カンケーねーもん。
って俺は誰に言い訳している!
そんな感じに心の中で言い訳していると、母さんが戻ってきた。
さて何を言われるのか。
「いいわよ、行ってらっしゃい」
と笑顔で言う母さん。
俺は一瞬呆ける。
子供が旅に出るっていうのにアッサリしてるなあ……
というか普通ここって
「覚悟はあるか?」
「はい」
母さんは俺に射抜くような視線を投げる。
俺も負けじと母さんの目をまっすぐ見る。
「……わかった。行ってきなさい」
「はい、母さん!」
っていう決意というか覚悟を見る的なアレがあるだろ!?
それがなんで
「いいわよ、行ってらっしゃい」
ってあっけらかんにしかも笑顔で言うんだ!
俺が心配じゃないのか!息子を送り出すのにためらうとか無いのか!心がないな!
「だって昔から決めてたんですもの」
なっ、母さんエスパーなの!?っと聞きたいところだが生憎そんな事言える程俺は反抗期じゃない。
どうせ途中から声に出てんだろう。くそう……言ってて悲しいぜ、全く。
「私達の時は家を抜け出してでもしなきゃ旅に出られなかったのよ?嫌じゃないそんなの。大切に育てた子が家を抜け出すのって」
ふむふむ。
「だから秋駆さんと、貴方が産まれる前から“この子が産まれて、大きくなって旅に出たいって言ったら応援してあげて快く送り出してあげよう”って決めてたのよ」
……おぉ、なんと心温まるストーリー。
ごめんよ、心がないとか言って。
「……分かりました。一応旅に出るのは5日後でいいですか?」
予定を一応言っておく。その間の五日間は村の人達とのお別れタイムである。結構お世話になった人もいるしな!
「ええ、あと最終日には宴が開くわ。これには必ず出なさい。」
「はい」
宴か……。俺の為に開かれるのはちょっと気が引けるが、村人達がわざわざ開いてくれるのだ。断ったら申し訳ない。
「じゃあ話は終わり。つまりそういう事だから、貴方は心おきなく旅に出なさい」
じゃあ私はちょっと外に出るわ、と言って家を出るお母さん。
俺はその後ろ姿を見送ってから、俺も外に出て裁のところ行くか……と思い、歩く。
裁には何て言おうかと頭の隅で考えながら。
ふむ~……ちょっと下ネタ的なあれを考えるのが面白いのはなんでだろう。
……なんかごめんなさい。