前作から間が空いてしまい大変申し訳御座いませんでした。
仕事が残っていたため遅れてしまいましたが極力この休みを利用し投稿出来る様に致します。
では、お楽しみの程を。
その広大に広がる軍港はどこかの第二次大戦を元にしたノンフィクション映画のワンシーンの如く多くの戦艦、駆逐艦、空母など多くの艦が停泊していた。
だがその中に如何にも場違いな近代的なフォルムをした艦が時折戦艦や空母から垣間見えることが出来た。
にわかの俺でもそれぐらいはわかる。武装、デザイン、大きさこのどれもが圧倒的に違う。
戦艦や空母なんかの第二次大戦中の艦はこう無骨なデザインの中に美しさがあるのに対しイージス艦等の近代的な艦は洗礼された美しさを放っている。
「長門、何故戦艦や空母の中に如何にも場違いなイージス艦が居るんだ?」
その疑問を長門に振りかけると深呼吸を一回し
「実はそれには前の話が関わっているんです。お話を続けてもよろしいでしょうか?」
「ああ、頼む。」
そう言うと後ろを振り向き大和達が付いて来ていることを確認すると歩き始めた。
今更ながら艦娘に足りないものを感じた。
何か足りない。
こう大きなものが…
「どうしました?提督。」
訝しげな顔をしている俺に対して長門が質問してきた。
「いや、何か足りないなぁ…こう背中に付ける何か無駄にこう…」
言葉に詰まっている俺に対して指摘するように長門が告げた。
「もしかして艤装のことですか?」
「あ、それだ!」
頭では浮かんでいてもその名前が思いつかないと言う事はよくあることだ。
実際日常生活でもにてもよくあることだ。
俺に艦これを勧めた元凶のオタククソ同僚に半ば強制的に見せられたアニメで終わった後の感想を聞かれた時なんかはどれも似たり寄ったりで判別できずキレられた記憶が思い出された。
「艤装でしたら一般時は外し、戦闘時になったら付けるという規定が定まっていまして。」
え。何。艤装って取り外し式なの?
「ちなみに艤装に関しては一括して格納庫に保管しております。」
艤装のイメージがどっかの魔法少女やアニメの様に手を振ったり叫んだりしたら出る方式じゃないという考えが一気崩壊したが話を軌道に戻さなければいけないと考え口を開いた、が先行を取って話したのは長門であった。
「提督、どうかなさいましたか?」
「いや、何でもないよ。」
どうやらあまりにも考え過ぎて心配させてしまったようだ。
「まあ、この事は長門。話の続きを聞かせてはくれないか?」
「そうでしたね。提督。」
長門が微かな笑みを浮かんでいた。何これ可愛い。ネットでは専らゴリラやナガト・ナガト何かでネタにされる長門だが実際近くで三次元体で見ると非常に可愛い。一瞬心が緩んだが今はそんな時ではない。情報をちゃんと聞こう。そんなことを心に言い聞かせた。
いかがだったでしょうか?
ちなみに主はこの作品を書き上げている時、HELLSINGの少佐の演説を聴きながら描いておりました。