異世界集結戦線   作:玉城羽左右衛門

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書いたああああああああああああああああああああああああああ

ドーモ、皆さん玉城デス。

いやぁ...疲れましたわ。

設定の再思案してたら遅れてしまいました。

大変申し訳ない。



第拾柒話 ≪発令! 硫黄島沖救出作戦!≫ 会合

艦橋は多くの妖精さんがおり各員自分の仕事に励んでいた。

「提督、此方へ…」

翔鶴が艦長席に誘導する。

その言葉に甘え座った。

艦長席に座る。

座り心地は非常によく違和感が全くと言っていいほどなかった。

そしてよく艦橋全体を見渡す。

自分が今、此処に座っている理由、艦長の責任の重さ…変に心から今までになかった責任感と言う感情が滲み出るように湧き出た。

「提督、大丈夫ですか?」

その声に呼応して後ろを振り向いた。

すると完全に艤装を装備した翔鶴がいた。

「提督、どうです? 私の艤装?」

さながらデートで彼氏に服を聞く彼女の様に見せびらかす。

「うん、いいんじゃないか。」

「それだけですか?」

そして何をとち狂ったのか訳もわからない衝動に狩られ変な事を言ってしまった。

「いや、元々翔鶴は美しいからさ…翔鶴の方しか見てなかったよ。」

言った直後、自分のやってしまった事に気付く。

適当に返そうと思って無意識になっていたせいか自分の発言一つ一つの確認を疎かになってしまっていた。

ましてさっきの事があったためだ。

自分の心が有頂天のイケメンになっていたことを後悔するが時既におすし。

翔鶴を見やると顔を赤らめながらも手で隠し興奮状態に入ってしまった。

 

【翔鶴の好感度が+10された! やったね! 提督! 家族が出来るかもよ!】

 

んな、励ましいらねぇよ。

心の中で自問自答する。

半々やっちまった感があるがまた半々嬉しい気持ちになる。

双方沈黙に陥るがすぐに戻る。

妖精さんから謎の目線が送られていることに気が付く。

その目は正に『随分、大胆だねぇ』『おう、もう少し近づけや』等の冷やかしの眼であった。

だが目線を気にせず翔鶴に話しかける。

「翔鶴、目的地まであとどれぐらいだ?」

何か此処に来て仕事らしい仕事をしたのを初めて感じる。

「はい、あと二キロ程度と言った具合ですかね。」

赤らめている顔が残りつつも答える。

そして話を続けた。

「我が艦隊は現在、空母、及び戦艦から攻撃機、水上機の発艦を行っております。」

これを聞き頭に唐突に疑問が浮かんだ。

「そういや、この第一艦隊の編成ってどんな感じなんだ?」

一番気になっていた。

第一海域と呼ばれる最初の海域だし哨戒に適した…言うなれば小型艦船だと提督曰く思っていた。

だがそんな考えはすぐに壊された。

「我が第一艦隊は戦艦2隻、重巡6隻、軽巡7隻、駆逐艦10隻、護衛艦1隻、空母一隻の役27隻からなります。あと現在、瑞鶴が改装中です。」

「え?」

「どうかなさいましたか?」

「いや、どうもこうも、艦の数多くない?」

「まあ、みんな出撃していませんし…やる事といったら専ら哨戒ぐらいで…」

「燃料とかもったいなくない?」

よくよく考えたらもったいないだろう。哨戒ぐらいでこんなにも大規模な艦隊を使っているのでその分の消費もその分大きくなる。

第二艦隊が硫黄島基地において待機しているんだったら多少は節約できるかもしれない。

だが戦艦2隻に重巡6隻である。

燃費が良い艦でもあろうと流石にキツイ。

すると頷きながら翔鶴が話す。

「うんうん、提督が言いたいことは解りました…確かに戦艦2隻に重巡6隻だったらお財布がマッハですもんね…」

そして良く推理小説や小学生探偵の様に閃いたかの如く大きく指を立てる。

「ですが、安心して下さい。一応、対策はとれております。」

「ふぉーん。で、その対策って?」

一応、聞いてみた。

何となく予想が付くが聞いた。

硫黄島や日本の位置、海洋国家と言う事を考慮すればどのように供給しているかは何となく察せる。

ましてこんなにも大規模な艦隊を運用しているのだから必ずしもその施設の周辺海域を守らなければならない。

そう言うなれば海上プラントだ。

日本は採掘を行って居ないだけで実際のとこ天然資源は沢山ある。

事実、尖閣諸島に石油が眠っていると検証で言われている。そう言われたもんだから中華や台湾が狙っているのだ。

だったら何故こんなにも大規模な艦隊を運用しているのか合点がいく。

この様なプラントを護衛するよう周辺海域に駐留させ護衛する。

まして戦艦が二隻に重巡6隻だ。

その警備の堅固さは聞いただけでも想像が付く。

燃料がなくなれば採掘プラントに直行し、補給を行えばいい。

そう考えれば自然だ。

そんな事を思っていると翔鶴が口を開く。

「実は私達が使用しているのはバイオオイルなんですよ。」

「え」

予想斜め上の答えに終始驚く。

バイオオイル?

なにそれ、おいしいの?

バイオって事は某ゾンビゲームのようなやつなん?

そして頭に自分の記憶がフラッシュバックする。

そう、それは残業がなく、家に早めに帰っていた時の事だ。

≪次世代資源!≫

と大体的な見出しで始まったニュース番組の話題。

それは石油や石炭に代わる次世代の再生可能エネルギーで近畿大学を中心に開発が進んでいるらしい。

適当に見ていた故、そんぐらいしか思い出せなかった。

「翔鶴、バイオオイルって何だ?」

「え…まあ簡単に説明しますと藻から生成できるオイルで非常に安いんですよ!」

あ、この娘絶対解ってない奴だ、これ。

基地に戻ったら調べようと密かに心の中で思う。

バイオオイル…それは現代において画期的とも言える技術である。

それは簡単に申せば二種類の藻をハイブリット、高速増殖させ圧縮する。

通常、何億年も掛かる工程をたった数十秒で作ると言う物である。

実際、これは研究がなされており近畿大学主導の元行われている。

もしこれが世に出れば日本はかなりの産油国になると言われているがいい話だけではない。

この研究は実際に出来ているがまだ研究がなされている。

理由はコストだ。

何にとってもコストとは問題となる。

この方法で精製する場合1リットル精製するのに約500円必要になる。

そして採掘した場合は…言うなればレギュラーガソリン1リットルの価格は160円…

この数字から明らかな通り対価に見合っていない。

対価に見合っていなければ大抵のものは実用化されない。

実際、第二次大戦中独国は石炭から石油を作る炭化水素液成るものがあったがそれは大戦時であったことから代替えとして作られていたためコストは度外視であった。

勿論のことこれは画期的ではなかった。

注目されていなければ大抵のものは歴史の表舞台には出ない。

この技術は石油や高騰した際や不足した際に注目されたが非常に一時的な物ですぐに消えてしまった。

オイルショック時これは研究されたがオイルショックが改善されると歴史の中へ消えていった。

何故、消えたかは言わずともやはりコストだ。

現にこの技術を研究しているのは石炭が多く取れる国家…インドや中国は現在この技術の研究に勤しんでいる。

言わずともコストの研究だ。

今までのことを視野に入れ考えてみると硫黄島基地の技術の進歩は恐ろしいの一言である。

翔鶴曰く『非常に安い』と言っている。

これは前大戦時のコストを度外視した者ではないと言う事である。

言うなればバイオオイルの弱点たるコストを大幅に削減出来たと言っても過言ではない。

この技術はアメリカも同様に研究をしているが専ら実用化は10~20年後との事。

しかし、硫黄島基地は2,3ヶ月で完成させた。

もしこの事が表向きに出れば世界が構築してきたアドバンテージは崩壊しかねない。

深海棲艦の出現により混乱しているのが功を相したというべきだろう。

翔鶴がアレな娘と解り向ける眼差しがやや温かみを帯びる。

だが俺の目に対し「どうしたんですか?提督?」と言う目が此方に向けられる。

翔鶴、お前大物だよ…

そんな空気を放置し艦橋前方を見やると目の前に『トネ』と書かれた艦が先行しカタパルトを横に回転させ何やら水上機と思しき物の発艦をしようとしていた。

「今、発艦しようとしている機体は何だ?」

思わず質問する。

すると『待ってました!』と言わんばかりの目をし顔も同じく比例していた。

「その機体はですね、硫黄島基地開発、高速水上偵察機乱雲です!」

そう言うと利根の左舷カタパルトから喜びが感じられる翼を広げ機体が一機、固定用カタパルトを海面に落とし青天の空へ飛翔する。

眼で飛翔物を追いかける提督。

彼には飛行機はどれも同じに見えていた。

形状はやや太めでずんぐりとまでは行っていない。

胴体だけ見れば飛行機に精通する者だったら確実にアメリカ海軍採用マグドネル社開発、全天候型双発艦上戦闘機F-4ファントムⅡに似ていると言っただろう。

ジェットエンジンだがファントムとは違い機体上方に配置されている。

エンジンもやや一回り大きく、ミグ設計局開発、ソヴィエト連邦軍防空軍採用迎撃戦闘機MIG-31…NATOコードネーム『フォックスハウンド(FOX Hound)』ぐらいであった。

翼はデルタ翼で、尾翼は後方から見た際主翼よりやや上に付けられまた水平尾翼は約90度の角度で付けられていた。

キャノピーこと操縦席は流れる様な流線型で水上機らしく360度見渡せそうな程開けていた。強いて言うなれば米陸軍航空隊運用重戦闘機P-47の様なドーサルフィンであった。また先端は丸く、F-4Eファントムの先端を丸くした感じである。

胴体下部にはフロートと思しき物が収納されておりしっかり機体と合わさっていた。

「どう言う機体なんだ?」

機体が飛ぶや否や機体について聞く。

すると目をくりくりさせ説明する。

「あの機体は我が硫黄島基地開発、新型高速水上偵察機乱雲…桜吹雪計画の一環でその中期計画にあたる機体です。搭載発動機は喝Ⅳ型噴式発動機から派生した類Ⅱ型噴式発動機を搭載しております。」

聞き覚えのある単語に反応する。そして聞き覚えのない単語に疑問を覚える。

「喝Ⅳ型発動機…どっかで聞き覚えがあるが…それより桜吹雪計画とは何だ?」

「提督は喝型発動機をしっているのですか?」

「うーん、ある程度はだが…」

それを聞くなり目が『やったぜ。』と言うオーラを出す。

「乱雲に搭載している類型は長距離航行を視野に入れて作られた発動機であります。元はと言えば燃費の悪い喝Ⅲ型は偵察機などに向いておらず至急改善が必要でありました。そこで燃費の悪い喝Ⅲ型を改良し製作されたのが喝Ⅳ型…ですが燃費の向上を図ったせいかその内部構造はまるっきり異なって居たため『類』という名が付けられました。そしてこの喝Ⅳ型は類Ⅰ型とも言われております。」

「乱雲に搭載されているのはⅡ型だがどんな違いがあるんだ?」

「類Ⅰ型は燃費の向上を図ったせいか犠牲として巡航速度が低下してしまいました。そして改善を図り作られたのが類Ⅱ型…燃費の良さを抑えつつ巡航速度の向上に寄与しているのです。まあ、班を分けたのが正解でしたね。」

「班分け?」

「ああっ提督知りませんでしたね。桜吹雪計画は発動機部門や武装部門など部門ごとに分かれていてその中で発動機部門は二つのチームに分かれたんです。一つは速度の向上、初速の向上を図る喝開発班、もう一つは燃費や航続距離の向上を図る類開発班なんですよ。」

「ところで何だが…さっきから話している桜吹雪計画とはなんだ?」

すると額にやや汗が滲み出る。

「えっと…」

「もしかして知らないの?」

「違います! 例えそうだとしても違います! 全部、あの書類が悪いんです!」

赤面し逆切れされた。

でも、なぜか可愛く思えた。

桜吹雪計画…それはまたの機会で説明する…

話を変えるべく一つ思い出す。

「そういや、翔鶴。あの機体の武装ってラ-なんちゃらなのか?」

「そうですよ!」

やや怒り気味であったが返す。

一回深呼吸しまだ赤みのある顔を此方に向け説明をする。

「あの機体に搭載しているのは20mmラ‐20機関砲四門で搭載量は全部で900発になります。あとですが多分対艦噴式誘導弾も必要とあれば羽根に付けられた様な…」

「ふぅん…」

そういうと段々と翔鶴から赤みが抜けて言った。

「乱雲、敵艦隊発見! 尚もあたごを追撃中とのこと!」

突然の情報だった。

翔鶴と共に通信妖精の方向を向く。

続けて来る。

「乱雲、ハ号一型対艦噴式誘導弾の許可を求めておりますがどう致しましょう?」

もしこれで攻撃しなかったら…と脳裏に過る。

確実にあたごは沈むだろう。

だが打てばどうなる?

あたごの救出できる確率は格段と上がるだろう。

それを呑み込み決意する。

「許可する! 尚責任は私が取る!」

「提督?!」

いきなりの事に翔鶴が困惑するが妖精さんは無口に反応しすぐさま返信を出す。

利根が前方を退くと地平線の彼方から黒煙が見えた。

翔鶴が静かに双眼鏡渡す。

あたごだ。

攻撃を受けていると明確にわかる。

そして後方に大きな艦影が多数見える。

その艦影はあたごに向かい砲撃を行っていた。

水面に当たり大きな水柱が立つ。

あたごにぎりぎりだ。

どうしたものか。

「対艦ミサイルはどうなっている?!」

「敵水上機の妨害を受けてるとのこと!」

通信の妖精さんが大声で返す。

敵艦には戦艦が居るらしく前に出ている。

そしてあたごの足が止まる。

だめだ。確実に当たる。

戦艦が前に出ると他の艦は砲撃を辞めた。

それはまさにいじめっ子のリーダーが登場したかの如く。

戦艦が砲塔と方針を悠長に微調整している。

何も抵抗出来ないあたごに向かう。

爆炎と共に戦艦から砲弾が飛翔する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、空中にて砲弾が爆発する。

直後護衛艦から通信がリンクされた。

『こちら、日本国海上自衛隊所属ゆきなみ型護衛艦三番艦DDH-182みらい艦長梅津三郎である。貴艦の所属を言われたし。』

「どうします?」

翔鶴が心配そうに顔を向けるがもう決まっている。

通信機を借り返答する。

「こちら大日本帝国海軍所属ではないか…硫黄島基地第一艦隊臨時司令高野義昭である。我が国所属、あたごが謎の武装艦隊からの攻撃を受けていると確認されたため反撃を開始する。貴艦の支援を欲する。」

通信を受けやや返答に困って居たようだが返答がきた。

正直心配であった。

あくまで臨時の指令…

本職ではないのだ。

そんな中みらいとか言う海上自衛隊を名乗る艦と遭遇し勝手に支援を求めてしまった。

もし本物の軍人だったら下手をしでかしたら国際問題もんだ。

『我が艦は貴艦を支援す。あたごの救出を急がれたし。』

「支援感謝する。」

何とか成功した。

溜息を着くが意識を切り替える。

「さあ、ここからが本番だ。」

義昭は大きく目を広げた。




いかがだったでしょうか?

感想などどんどんくだざい。

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