ソードアートオンライン―泥中の蓮―   作:緑竜

20 / 128
SAO、幕間
18.幕間、戦いの準備


 それから、一週間足らずのある日、俺はリンドとキバオウを呼んで会食をしていた。

 

「さて、と。まずは、忙しい中来てくれたお二人さんに感謝を」

 

「いや、構わないよ。一件が一件だからね」

 

「せやな。それに、わいとリンドはんを呼ぶってことは、それなり以上の大事(おおごと)なんやろう?」

 

「ええ、まあ」

 

 ・・・と、このやり取りからわかるように、今回の呼び出しは俺主導で行われた。というのも、

 

「本題に入る前に、まずは舌鼓と行こうか。乾杯」

 

 俺の声に、静かに三人が杯を上げる。中に入っているのは、もちろん酒だ。もっとも、酩酊感はないので、ノンアルコール飲料を飲んでいるような感覚に近いが。そして、肝心のお料理は、

 

「うまいな・・・」

 

「さすがは高級料亭やな・・・」

 

「うむ・・・」

 

 ちなみに、俺が会場として選んだのはSAOでも随一の高級料亭だ。見積もりなどを見ると、俺の想像以上のお値段で少々以上に驚いたものだが、一応予算の範囲内ということでOKを出した。それに、こちらとしてはもてなす立場で、呼び出した側だ。少々値が張ってもある程度は目をつむるのが吉だろう。

 

「いやはや、ごちそうさま。さすがは高級料亭だよ」

 

「せやせや。SAOやってこのかた、こんなにうまいもん食ったの初めてや。感動したわ」

 

「気に入ってもらえたようで何よりです」

 

「それより、ここまでおいしいと金額とかもかさんだんじゃないのかい?」

 

「そこはそれ、ソロプレイヤーの強みというやつですよ。稼ぎから必要経費差っ引いても常におつりが来ますから、貯蓄はそれなり以上にあるんです」

 

「そうかい?それじゃ、遠慮なく」

 

 この手のお約束通り、俺のおごりである。満足してもらえたところで、俺は本題に切り出した。

 

「さてと、じゃあ本題に入ろうか。メールでも言った通り、今回の用件は二十五層フロアボスLAドロップ品について、なんだけど。情報屋のつてを使って、あれこれと案を出してもらって、それに俺の考えを含めた折衷案として、考えたんだが・・・祭りを開こうと思う。で、二大ギルドには警備をお願いしたい」

 

 そこでいったん区切る。正直に言って、この案は少々のリスクをはらんでいることも確かだ。

 

「ま、祭り、やと?それは、いったいどうゆうこっちゃいな?」

 

 流石にこの説明だけではさっぱりわからなかったであろうキバオウが疑問の声を上げる。

 

「祭りのメインイベントで、闘技大会を開いて、その景品をラスボスのLAドロップとする、って手法だ。初撃決着にしてしまえば、PKされる危険は限りなく防ぐことができる」

 

「でも、PKがもし起きたら・・・」

 

「そんときゃそん時。と、言いたいところだが、ちゃんと参加者名簿を作って、そこで追跡してやればいい。SAOではまったく同じ綴りってのはないからな。ネーム変更クエの類も見つかってないし」

 

「なーるほどな・・・。攻略組には、槍も剣も、名人がぎょうさん居る。それに、おんなじギルドで、ギルメンに持たせたいと思って参加する輩もおる。参加者は相当見込める。参加費をかなり廉価にしても、そこそこの利益が見込めるわな 」

 

「それに、それに伴って露店とかも許可しようものなら、店側からしたら宣伝もできるわ利益も見込めるわでいいことずくめ、か」

 

「そーいうこと」

 

 流石は二大ギルマス、頭の回転が速い。にやりと俺は笑った。

 

「なるほど、な・・・。俺も思いつかなかったよ。どうやって思いついたんだ?」

 

「誰かはわからんが、デュエルで決めたらどうだ?って意見が出てな。そこから転じてこの案になった。ついでにリフレッシュにもなるだろうし」

 

 少し二人は考えたが、結論は早かった。

 

「青龍連合、略称DBは、その案を支持する。断る理由もないしな」

 

「ALSについても支持や。リンドはんの言う通り、断る理由がない」

 

「OK、サンキュ。・・・ところでリンド、DBってのは新しい名前か?」

 

「まあね。ディアベルさんの遺志を継いでいきたいから、青龍。四神の一角を冠するには、まだまだ未熟だと思うけどね」

 

「そっ・・・か。

 諸々の仲介は情報屋を通じよう。そっちのほうが情報が多く集まるし、より多くに拡散できる。どうかな」

 

「せやな。わいらが宣伝しても、限りあるしなぁ」

 

「そうだな。賛成」

 

 こうして、ラスボスLAドロップ争奪デュエル大会、通称デュエル祭りの開催が決まったのだった。

 

 

 

 それからの日々は目が回るようだった。言い出しっぺであり主催者でもある俺が何もしない、というわけにはいかない。人数に理があるALSには会場の警備、大会の取り仕切りを行ってもらい、DBには大会参加者などへの窓口となってもらった。普段はいがみ合っている、とまではいかなくとも、仲はお世辞にもいいとは言えない。これが融和の第一歩となれば、と俺は思っていた。

 

 そうして忙しい日を過ごしていた俺に、少々以上不穏な情報が飛び込んできたのは丁度忙しいさなかだった。メールが飛んできたことをシステムの通知で知った俺は、あとで見ることにして今のところは虫を決め込―――もうとして、すぐに開いた。

 

(このタイミングでゲイザーからのメール・・・?)

 

 今、ゲイザーに頼んでいる情報はない。だが、何か不穏な動きがあったらすぐに知らせてほしい、とは伝えてあった。つまりは水面下の諜報活動だ。ゲイザーは商品―――彼にとっては情報だが―――の仕入れもできるからという理由から二つ返事で引き受けてくれた。だが、依頼時に彼も言っていたが、この手の活動というのはある意味では役に立たないほうがいい。それは、俺と共同依頼者であるリンド、キバオウの共通認識だった。

 

(いったいどうしたってんだ・・・?)

 

 今の時刻は、皆比較的ゆっくりしている時間だ。そんな時間に送って来るというのは、おそらく重要な要件だろう。そう思いつつ、俺はメールを開いた。そこには、

 

(直接会って話したい。どこかいい場所はないか、って・・・)

 

 ここで言う“いい場所”というのは、つまりは人目につかないということと同義だろう。今の時点で人目につかないところ、というと・・・。

 

(第五層のボス部屋、とかかな。あそこなら、通る人も少ないはずだ)

 

 ボスを倒した後のボス部屋は空室だ。ただただ、広い空間がそこにあるだけだ。通る人間といえば、踏破目的のもの好きくらいのものだ。加えて、第五層は遺跡エリアとなっており、遺物拾いの“ヒロワー”で溢れてはいるものの、ボス部屋には何も落ちていない。上に、あそこはアストラル系、要するに幽霊の類も出てくればルーターMobも出て来るという、運営の悪戯心あふれたエリアでもある(だからこそ、セルムの一件は俺を大いに驚かせたわけだが)。それに、ヒロワーの数も、一時期に比べれば一気に減っていた。そもそもの拾うアイテムがどんどん減ってきたからだ。何が言いたいかというと、第五層に好き好んで潜り込み、あまつさえボス部屋まで行こうなどというもの好きなどそうそうはいないのだ。すぐにゲイザーからも了承の返事が返ってきた。それを確認して、俺は拠点としている宿屋の部屋を出た。

 

 

 俺が第五層のボス部屋にたどり着くとほぼ同時に、ゲイザーが現れた。すぐに俺は本題に切り込んだ。

 

「で、話ってなんだよ」

 

「いや、なに。ちょっと耳に入れておきたくてね」

 

 その言葉に、俺は思い切り眉をひそめた。こいつがわざわざこんな遠回しな言い方をするということは、少々以上に厄介事だろうということは簡単に想像がついた。

 

「何があった」

 

「PoHやジョニー、ザザ、モルテの情報をまったく聞かなくなった」

 

 その言葉に俺は片手で両方のこめかみを押さえた。その情報は確かに厄介だ。何も聞かなくなった、ということは、何も兆候をつかむことも、動機を推測することもできなくなった、ということだ。

 

「確かにそりゃ厄介だな」

 

「ああ。こちらも全力を挙げているが・・・」

 

「うまくいってたら、こうしていることもない、か・・・。心当たりは?」

 

「あらかた探したのだが、すべて空振りだ」

 

「なーるほどなぁ・・・。しっかし、情報屋が探し回ってもだめってのは、どれだけうまく隠れおおせていることやら・・・」

 

「ああ・・・。他のMMO系でも私は情報屋をやっていたことがあるが・・・こうなってしまったらもう読めない。おそらく、各地を転々としてたどらせないようにし、煙に巻く算段なのだろう。そして、こちらにはそれを防ぐ策がない」

 

「たまたまあいつらを捕捉できたところを追っかけるしかない、ってことか・・・」

 

「ああ。今回の闘技大会で直接PKをしようとするなら、新たなシンパを投入してくるしかない。そして、今回の相手は誰も一筋縄ではいかないプレイヤーばかり。はっきり言って、直接PKは難しいだろう」

 

「ああ。それは俺も思っている。景品がラスボスのLAドロップで、プロパティも公開してる。要求するステも高いし、端から上級プレイヤーの大多数が参加してくることが予想されるからな。中級以下プレイヤーはもっぱら観戦に徹するだろうからな。予選からそこそこ以上のハイレベルな戦いになるでしょ」

 

「そうだな。むしろ、それを狙ってプロパティを公開したのだろう?」

 

「そそ。わざわざしみったれた戦いを見に来る奴なんていないでしょ」

 

 この俺の言葉通り、この剣と槍はそこそこ以上にプロパティが高い。これを溶かしてインゴッドにして新しく武器なり防具なりを作るもよし、そのまま強化して使うもよし、といったところである。俺の場合、金属製の防具を使うわけでもないし、そのまま使うにもスキルを取っていないし取る予定もないから、速攻で誰かに譲ろう、となったわけである。が、問題は、

 

「でもまあ、プロパティ相応、といってはあれなのだが―――なかなかに癖のありそうな武器だな」

 

「それは認める。無茶苦茶だよ、こんなの」

 

「そうだな、使い手を選ぶという点ではこの上ない」

 

 微かに肩を揺らしてゲイザーは言う。その言葉に、俺も一つ笑った。

 槍のほうは明らかに両手槍のリーチを持っていながらも、全体的な重量は片手槍並に軽い。が、相当なフロントヘビーである上に、その鋭さはまさに蜻蛉切だ。そのため、下手に扱おうものなら武器に振り回され、斬った手ごたえすらも気づかずに地形に突き刺すことになる。剣のほうは、今のところで考えれば異常といってもいいほどに重い。代わりに、威力はそこらの両手剣を軽く上回る。それゆえに、両方とも要求ステ値が相当に高い。一度試し振りをした身としては、プレイヤースキルも相当に要求されるものだろう。確かに、システムアシストなしに何回か素振りした程度ではあるが、その扱い辛さというのはすぐに直感した。だからこそ、さっさとプロパティを公開して、最上級のプレイヤーのみが集まるように仕向けた。端から負けると分かったうえで勝負に挑むなど愚者の行いだ。力試し程度に挑む人間はいるかもしれないが、明らかな下級プレイヤーが挑んでくるようなことはないだろう。

 

「性能は一級品なだけになぁ・・・。

 まあとにかく、だ。これ、俺から個人的な追加報酬」

 

 1000コル分実体化させて手渡す。ストレージにしまうと、改めてゲイザーは問いかけた。

 

「で、この件はこの後どうする?」

 

「引き続き情報収集を頼む。ただし、今までみたいに全力を尽くす必要はもうない。片手間で構わない」

 

「了解した。こういうときはいい仕入れ時でもあるからね。こちらとしても好きにやらせてもらおう」

 

「おいよー。護衛が必要なら引き受けるけど、・・・ま、こんな下層なら必要ない、か」

 

「ああ。攻略組には遠く及ばないが、自分の身を守れる程度にはレベルは上げているからね」

 

「そっか。んじゃ、俺は先に帰るわ」

 

 それだけ言い残すと、俺はボス部屋の螺旋階段を昇っていった。まだまだまとめておく情報はたくさんある。きついが、ゆっくり休んでいる暇などない。宿に戻ってさらに情報をまとめる必要がある。そう思いつつ、俺は第六層の主街区に向かって走り出した。

 

 

 

 第六層の主街区から転移門を使って、拠点とした宿屋で、俺は大量の羊皮紙の前で考えていた。もともとアイテムストレージの限界は体積ではなく質量だ。羊皮紙というのはもとをただせば動物の皮であるとはいえど、厚さなどは殆ど紙と大差ない。そのため、体積と面積は殆ど比例する。単位によっては、面積のほうが体積より大きくなってしまうほどだ。元が皮であるといえど、密度が少ないのであれば相当な量の羊皮紙をぶちこんだところで、大した重さにはならないから、こうしてコンスタントにかなりの量の羊皮紙がストレージに入っている。そして、俺は大抵考えるときに書くものは殆どとりとめもないメモと化すことが多い。・・・ノートをきれいに取ることができる人間というのはどうしてああにも簡単にやるんだろうか、というのはさておき。その結果何が起こるかといえば、毎回のように考えをまとめるときに紙が悲惨なほどに散らかってしまうのだ。だが、俺はこのほうが考えをまとめることができるのだから仕方ない。もっとも、後から見てちゃんとどれがどれかわかるのなら、という前提があるが。

 

(とりあえず、PoHの件に関してはおいておく。今のままじゃユーレイ相手取る様なもんだからな。土台無理な話だ。んでもって、軍の警備は全体的にばらつかせて配置する。軍のほうの協定で、軍もそんなに大量の人員を割くことはない。調査もこの日には終了している予想だ。完全に終了していなくとも、この日だけは一時中断してこっちに兵力を回してもらえるように約束してある。リンドもいる場での協定だし、キバオウの性格からいって破るってことはないだろう)

 

 となれば、やることは一つだ。そう思った俺はまず大会の要綱をメモした用紙を探しだした。

 

 大会の会場、そして現状で使用できる戦力を鑑みて、どのあたりに警備役のプレイヤーを配置するかを決めていると、視界の端にメッセージの着信を知らせる表示が現れた。余裕もないので誰からだろうと思いつつメールを開けると、差出人はエギルだった。端的に言って、晩酌のお誘いだった。

 

(・・・別に否定する理由もない、か)

 

 幸いなことにまだ時間はあるし、自分が思っていたより計画を立てるペースも早い。了承の旨の返事をしつつ、俺は改めて書類の山と向き合った。

 

 

 その日の夜、現時点最前線の4層の転移門前で待ち合わせた俺たちは、エギル先導の元飲み屋へと行った。もっとも、ロービアは船で移動するため、“先導”というより“船頭”というべきかもしれないが(アスナ曰く、「ゴンドラなんだから船頭じゃなくてゴンドリーエでしょ」とのことだが、細かいことは気にしない)。連れて行かれたのは、海辺の景色のいいバーのようなところだった。

 

「お前にゃこういう雰囲気のほうがいいだろ?」

 

「ああ。助かる」

 

「いいってことだよ。こっちの仲間も、今度の大会は楽しみにしてるしな」

 

 目下アタッカーとしてもタンクとしても大きな戦力となっているヒースクリフはタワーシールドと重量片手剣では総重量が多すぎるという理由から今回の争奪戦には参加しないようだが、そう考えない人間もいるのだろう。そもそも、エギルたちはもともとタンクなのだから、総重量など今更なのだろう。

 

「さて、今日はゆっくり呑むか。呼びつけたのはこっちだし、おごるぜ」

 

「マジか、サンキュなエギル。実をいうと、最近懐がだんだん寒くなってきててな・・・」

 

「だろうと思った。それに、お前基本バトルジャンキーだろ。そんな人間が戦わずに書類とにらめっこし続けてたら、懐だけじゃなくてストレスで心も寒くなるぞ。今更かもしれんが」

 

「一言多いっての。・・・俺はこの、フルフィウス・ロゼってので」

 

「相変わらず注文決めるの早いのな」

 

 笑いつつ、店員NPCを呼び止めて注文を伝える。飲み物二つということもありすぐに来たグラスを持つと、二人とも軽く持ち上げた。

 

「乾杯」「乾杯」

 

 そういうと、お互いに一口飲む。ゆっくりとテーブルにグラスをつけると、俺はグラスを持っていないほうの手で軽く頭を掻き、まぶたをこすった。

 

「この世界の酒の酩酊感のなさっていうのは、まあ仕方ないのかねぇ・・・」

 

「ゲームである以上、その辺は仕方ねえだろう。てか、その言葉から察するに、もう成人してるのか?」

 

「一応、って言葉が前につくけどな。そっちは・・・聞くまでもないか」

 

「おいおい、そりゃ随分な物言いだな」

 

「エギルみたいな未成年がいてたまるか」

 

 言いつつ一口。こんな無駄話以外の何物でもない会話だが、絶え間なく会話していないと、すぐに大会のことを考えてしまう。そうならないようにこういう場をセッティングしてくれただろうに。

 

「まったく、こういう話でもしないと、考えちまうからって無理してんだろ」

 

「・・・悪いかよ」

 

 時間がないわけではないが、決して余裕綽々というわけでもない。最近はほぼ常に大会のこととかを考えていた。

 

「そんなんじゃ、ディアベルが泣くぞ?」

 

「あいつがそんなタマか」

 

「そうだな。でもま、俺が思ってたより深刻そうじゃなくて安心したぜ」

 

 疑問に思いつつエギルの顔を見ると、そこにはほっとしたようなエギルがいた。

 

「正直に言って、多くの人間が死んだからな。俺たちみたいに直接の知り合いが死んでない奴ならいいんだが、お前は目の前で死にざまを見ちまったからな。しかも、知り合いの」

 

「まあ、な。でも、立ち止まっているわけにはいかない。今回の大会は、強制的に前を向かせるためのものでもある。立ち止まってたら、それこそディアベルにどやされる」

 

「ハハハ、それもそうだな」

 

 そういうと、お互いに喉を湿らせた。

 

「それにな、俺は結構ああいう場でも冷静でいられるんだ。昔っから、な」

 

「そういえば、アスナが飛び出しそうになってた時、いさめたのもお前だったな」

 

「そゆこと」

 

 どうやらあのシーンを見られていたらしい。

 

「とにかく、だ。今はゆっくり呑もうぜ」

 

「ああ」

 

 そういうと、お互いにグラスを軽く打ち合わせた。

 




 はい、どうも。

 今回は完全に幕間です。いったんここで物語の雰囲気が変わるので、こういう話を挟んだほうがいいかな、と。

 ちなみに、これを思いついたのは、主人公が戦うことはあっても、主人公が主催者側に回ることって少ないよなー、という作者の完全なる思い付きの見切り発車。どうしてこうした。

 実はこの話、開催決定で一区切りという予定だったのですが、その次の話が想像以上に文字数不足だったためつなげちゃいました。それでも7375字なので、まあよしとする。

 ロータス君の飲み物の名前については、フルフィウスっていうのはラテン語で川という意味です。結構さっぱり目のロゼ(赤ワイン)と思っていただければ。現実で言えばかなりのライトボディな感じです。ロービアで飲んでいるんだし、こんな感じの名前でいいかな、というかなり適当なネーミング。

 この話の流れが終わったら物語の雰囲気がごっそり変わります。主人公の歪み、それが露わになります。すでにある種気づかれている方はいるかもしれませんが。

 それではまた次回。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。